はじめに

「低用量ピル」は避妊や生理日の調整、月経困難症の治療など多くの目的で服用することができるホルモン剤です。

正しい使い方をすればほぼ100%避妊することができる、妊娠したくなったら服用をやめれば妊娠が可能、月経のサイクルを安定させ婦人科系の疾患には欠かせないなど、現代の女性に強い味方です。

しかし、初めてピルを服用するときは気になる点も多くありますよね。

低用量ピルを初めて飲まれる方を中心に「いつ飲み始めればいいの?」「いつから避妊効果は出るの?」「生理日をずらすにはどうすればいいの?」「ピルを飲んでから体調がすぐれない気がするんだけど・・・」といった質問を受けることがあります。

そこで今回は、低用量ピルを初めて飲む方の疑問を解決!目的別のピルの飲み方、飲み始めるタイミング、効果の出るタイミングをお伝えします。

初めて低用量ピルを飲むときの飲み方①避妊目的の場合

避妊目的で初めて低用量ピルを飲む場合、基本的には生理初日に低用量ピルの1錠目から服用します。

これにより避妊効果をこの日(生理初日)から得ることが可能です。

生理初日に服用できず、生理開始2日目~7日目に服用開始した場合は、そのままピルを服用し続けることで、服用を開始した2週間後から避妊効果を得られます。

生理初日から8日目を過ぎてしまった場合は、今回の生理周期では避妊効果を期待できないため、次の生理を待ちましょう。

初めて低用量ピルを飲むときの飲み方②生理日の調整目的の場合

生理日を調整するために服用するピルは、低用量ピルよりも「中用量ピル」の方が多く処方されます。中用量ピルと低用量ピル、それぞれの飲み方を確認しましょう。

中用量ピルで生理日を調整する場合

中用量ピルは、おもに「プラノバール」や「ソフィアA」が使われます。1〜2週間飲み続けることで生理日を調整することができます。

ただし、中用量ピルは吐き気やだるさなどの副作用が出やすいので、服用後の体調の変化に注意してください。飲み方は、生理日を早めるか遅らせるかで異なります。

【生理日を早める飲み方】

生理開始日の5日目から、生理を起こしたい日の2日前くらいまでピルを服用します。服用中止後2〜3日で量の少ない生理(消退出血)が始まります。

【生理日を遅らせる飲み方】

生理予定日の5日前くらいからピルを飲み始め、生理を起こしたい日の1〜2日前くらいまでピルを服用します。服用中止後2〜3日で量の少ない生理(消退出血)が始まります。

低用量ピルで生理日を調整する場合

低用量ピルには一相性と三相性と大きく二つの種類に分けられますが、三相性のピルは1周期(28日)の間に薬の成分量が変化するため、生理日調整のためにはほとんど使用されません。

三相性のピルを希望する場合は、2シートを組み合わせたり中用量ピルとの併用が必要になるため、初めてピルを服用する人には難しいでしょう。

初めて生理日を調整する場合は一相性ピル「マーベロン」などが適しています。1〜2週間ほど飲み続けることで生理日を調整することが可能です。

生理を遅らせたい場合は、低用量ピルでは失敗しやすいため、中用量ピルで行うことをおすすめします。

【生理日を早める飲み方】

生理開始初日からピルの服用を開始し、生理を起こしたい日の2日前くらいまでピルを服用します。服用中止後2〜3日で量の少ない生理(消退出血)が始まります。

ただし服用期間が短いと、生理が始まらない場合もあります。最低でも14日間はピルを服用するようにしましょう。

生理日を調整するポイント

中用量ピルでも低用量ピルでも「ピルを飲んでいる間は生理が来ない、ピルの服用を止めると生理が来る」ということがポイントになります。

また、どの飲み方も生理日の調整を100%保証しているものではありません。生理不順であると、調整することがさらに難しくなるため、直前のピル服用開始ではなく、生理を調整したい2〜3か月ほど前から、低用量ピルを服用し周期を整えておくと良いでしょう。

低用量ピルの飲み方の注意

現在日本国内ではアンジュ、トリキュラー、ラベルフィーユ、マーベロン、ヤーズ、ルナベルといった低用量(超低用量)ピルが、婦人科などで処方してもらうことで入手可能です。
服用するときに気になる点を確認しておきましょう。

ピルは水で飲まないとダメ?

水、お湯、お茶などでピルを飲んでも問題ありません。またきちんと飲み込めるのであれば、そのまま飲んでも大丈夫です。噛み砕いても効果は変わりません。

ただし、グレープフルーツジュースはピルの効果を強くする作用があること、チェストベリーが含まれているジュース類は、ピルの効果を低下させる可能性があるので、これらでは飲まないようにしてください。

ピルを飲んだ後にお酒を飲んでも大丈夫?

ピルの服用前後にアルコールを摂取しても問題ありません。ただし、ピルの服用後に1時間以内にお酒を飲んで吐いてしまった場合、もう1錠飲む必要があります。

この場合、生理周期が28日から27日へと変わるので、1日早く生理(消退出血)が来ることになります。

ピルを飲み忘れたらどうすればいいの?

飲み忘れてからの経過時間によって、対応が異なります。

詳しくは関連記事をご覧ください。
関連記事:【低用量ピルの飲み忘れ】日数・時間別の対処法や避妊効果について徹底解説

飲み忘れを防ぐためにも、時間は多少のずれがあっても、就寝前や起床後など毎日の習慣にできる時間を決めて飲み始めることをお勧めします。

21錠タイプと28錠タイプの違いは?

21錠タイプのピルは実薬21錠→休薬7日→実薬21錠・・・を繰り返して服用します。

28錠タイプのピルは偽薬の部分が休薬にあたるので、1シートを飲み終えたら、翌日から新シートを使います。21錠タイプのピルは7日間の休薬をしっかりと管理しましょう。忘れやすい人は28錠タイプのピルがおすすめです。

飲み始めに出やすい副作用

新しいピルを初めて使い始める時は、消退出血や不正出血のほか、副作用も出やすい場合があります。副作用の中でも吐き気、むかつき、嘔吐、頭痛、偏頭痛、むくみなどが特にでやすくなります。

また、服用10日目前後まで気持ち悪さなど違和感を感じる方もいます。

副作用はピルを飲み続けると徐々に体が慣れて少なくなっていき、だいたい3シート目で、ほとんど副作用を感じなくなります。

ただし、2シート目以降を飲み続けても副作用と思われる症状が強く出ている場合は、医師に相談してください。

2シート目以降の低用量ピルの飲み方

基本的な飲み方は2シート目以降も変わりません。1日1回1錠を服用します。

ピルを初めて飲むときは、副作用や違和感が出やすいため、消退出血や不正出血、吐き気やだるさなどの症状が出現する傾向があります。

そのため、1シート目は「試用期間」のつもりで、ピルに慣れていきましょう。 また、新しいピルに切り替えるときも同様で、1~3シート(長い人で6シート)は不正出血も出やすいので覚えておいてください。 

避妊目的の場合

28錠すべて飲み終わったら、生理(消退出血)が来ていなかったり、終わっていなくても、次の日から新しいシートを飲み始めてください。継続させることで避妊効果を持続させることができます。

生理日の調整目的の場合

生理日の調整は、低用量ピルの場合、1シート目より2シート目以降からの方が好ましいといわれています。 それは1シート目は不正出血があったり、計画通りに行かなかったりすることもあるためです。

旅行などで生理を早めたい、遅めたいなどの希望がある場合は、できるだけ2〜3か月前から低用量ピルの服用を開始しましょう。

おわりに

初めて低用量ピルを使うときはいろいろ疑問や不安も多いと思います。

最初は気持ち悪さや違和感といったものは多くの方に出やすいものの、2〜3シート(28錠×2〜3サイクル)と服用する中で体が慣れてくる方がほとんどです。

ただし、違和感や体調の変化が長く続く場合は、ピルを処方した医師に相談してください。