口角炎の症状は?

口角炎とは、口角(唇の両端)および周囲の皮膚・粘膜に炎症を起こしている状態です。

主に、傷・ただれ・裂ける・腫れ・湿疹などの症状が現れます。

原因はさまざまですが、多くは乾燥した状態で口を大きく開けることや栄養不足(主にビタミンB2・B6)などによって発症します。

ほかにも、舌で舐めすぎ・アトピー性皮膚炎・化粧品や歯磨き粉などの刺激・胃腸障害・免疫力の低下などが原因になることもあります。

口角炎とヘルペスの違い

口角炎と間違えやすい病気に口唇ヘルペス(こうしんへるぺす)があります。

いずれも口の周りに現れる病気ですが、口角炎は口角だけに現れるのに対し、口唇ヘルペスは唇や唇の周りにも症状が現れるのが特徴です。

また、口唇ヘルペスの場合は小さな水ぶくれができ、皮膚の熱感やピリピリ・チクチクといった刺激感の症状が現れることもあります。

口唇ヘルペスと口角炎は治療が異なってきますので、口唇ヘルペスが疑われる場合や見分けが難しい場合は、一度皮膚科を受診することをおすすめします。

口角炎は市販薬で治せる?

口角炎のほとんどは市販薬で治療することができます。

治療中は歯磨きやうがいなどで口腔内を清潔に保ちつつ、ストレスを溜めない・生活リズムを整えるなどして免疫力の低下を防ぎましょう。

ただし、口角炎の原因がはっきりしている場合は、市販薬で治療するとともに、再発を防ぐためにも胃腸障害・栄養不足などの原因の解消にも努めましょう。

病院の受診目安

次のような場合は市販薬で対応できないことがあるので病院を受診しましょう。

・口角炎かどうか見分けがつかない
・口唇ヘルペスの疑いがある
・何度も繰り返し発症する
・口が乾燥する、口内が痛い、虫歯が増えたなどの別の症状がある
・2週間以上症状が続く
・発熱や全身の倦怠感をともなう
・口腔内全体や唇、口の周辺に症状が広がっている

口角炎の市販薬を選ぶときのポイント

口角炎に効く市販薬には次のような成分が配合されています。

目的 成分
炎症をおさえる ・グリチルレチン酸
・プレドニゾロン(ステロイド)
殺菌消毒 ・セチルピリジニウム塩化物水和物(ビタミンE誘導体)
肌の修復をうながす ・アラントイン
血行を促進して肌の再生を助ける ・トコフェロール酢酸エステル
粘膜の健康を保つ ・パンテノール
・ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB

口角炎に効く市販薬を選ぶときは、まず炎症の状態を見ましょう。

炎症がひどい場合は、強い抗炎症作用のあるステロイド成分「プレドニゾロン」が配合された薬を選択するとよいでしょう。

炎症がそれほどひどくない場合は、非ステロイドの抗炎症成分である「グリチルレチン酸」が配合された薬が使用できます。

なお、市販薬の中には口内炎のお薬も多いですが、口内炎の薬は口角炎には効かないため、口角炎の薬が欲しいときは効能・効果に「口角炎」と記載のある薬を選びましょう。

口角炎に効く市販薬

ステロイド成分が配合された市販薬

市販の口角炎の治療薬の中でステロイドが配合された商品は一種類だけになります。

ステロイド成分が配合された市販薬をご紹介します。

デンタルピルクリーム

ステロイドであるプレドニゾロンを配合した市販薬です。

強力な抗炎症作用のあるステロイドを配合しているため、唇の炎症や痛み、腫れなどを素早くおさえる効果が期待できます。

また、殺菌成分であるセチルピリジニウム塩化物水和物も配合しており、炎症を起こした患部を殺菌し、化膿するのを防ぐ効果もあります。

口唇炎や口角炎・口内炎など口の周りや中の炎症に使用が可能です。

非ステロイド性の成分が配合された市販薬

非ステロイド性で抗炎症作用がある成分が配合された商品はいくつかあります。

「グリチルレチン酸」という抗炎症成分を配合してあるものがほとんとで、それに加え、肌の修復を促したり、血行を促進したりする成分がプラスされています。

非ステロイド性の成分が配合された市販薬で口角炎に効果があるとされている商品をいくつかご紹介します。

モアリップ

抗炎症成分であるグリチルレチン酸が配合されており、荒れた唇の修復をうながすアラントイン、粘膜の健康を保つためのビタミンB群(ビタミンB6、パンテノール)皮膚の新陳代謝をうながすビタミンEを配合しています。

油分の中にうるおい成分をとじこめている独自の基剤を使用しており、唇をしっかり保護します。
そのままぬれるチューブタイプで使用しやすく、のびがよく、なめらかな使用感です。

メンソレータムメディカルリップnc

抗炎症成分であるグリチルレチン酸に、荒れた唇の修復をうながすアラントイン、患部の血行を促進し代謝をうながすビタミンE誘導体や、皮膚の粘膜の健康を維持するビタミンB6が配合されています。

また、殺菌作用のあるセチルピリジニウム塩化物水和物も配合されているため、患部の細菌感染を防ぐ効果もあります。

スースーするメントールなどの成分が配合されていないため、敏感な唇にもしみにくく優しい使い心地です。

メンソレータムメディカルリップb

メンソレータムメディカルリップncに、メントールを配合した商品です。

スッーと爽やかな清涼感のあるリップクリームを使いたい場合は、メディカルリップbがよいでしょう。

メンソレータムヒビプロLP

抗炎症成分であるグリチルレチン酸、荒れた唇の修復をうながすアラントイン、患部の治りを助けて健康に保つビタミンEやビタミンB6、パンテノールなどが配合されています。

ワセリン基剤で患部にピッタリ密着し、つらいひび割れをしっかり保護します。

寝る前に使用すると効果的です。

ユースキンリリップキュア

抗炎症成分のグリチルレチン酸のほか、荒れた唇の修復をうながすアラントイン、皮膚の代謝を促し粘膜の健康を保つビタミンE・ビタミンB6、パンテノールなどが配合されています。

 スクワランなどの保湿性基剤成分がうるおいを与え、くちびるを包み込むようなしっとり感があります。

 ビタミンB2の色である黄色のリップクリームです。

口角炎に市販薬を使用する上での注意点

口角炎の薬は口の周りに塗るので舐めても大丈夫か心配される方もいるかもしれませんが、舐めてしまっても問題ありません。

5〜6日間使用しても効果が感じられない場合は、使用をやめ、病院に相談するようにしましょう。

口唇ヘルペスが疑われる場合や見分けが難しい場合も病院に相談することをおすすめします。

口角炎の予防のポイントは?

口角炎の予防に役立つポイントを紹介します。

栄養を摂取する

口角炎は栄養不足によって起こることがあるので、日頃からバランスの良い食事を心がけましょう。

特に、口角炎はビタミンB2・B6が不足するとなりやすいので、口角炎になりやすい人はビタミンB2・B6を含む食品を積極的に取り入れましょう。

ビタミンB2を多く含む食品:豚レバー・肉類・魚介類・乳類など

ビタミンB6を多く含む食品:果物・にんにく・穀類・肉類など

保湿をする

唇や口の周りが乾燥すると口角炎になりやすくなります。

乾燥気味であれば部屋の湿度を上げたり、外出時はマスクをしたりして乾燥を防ぎましょう。

刺激の強い食べ物は避けよう

口角炎の予防のためには、唇への刺激をできるだけ減らすこと大切です。

からい料理・味の濃い料理・熱いものなどの刺激の強い食べ物は、口角炎の原因になるのでできるだけ避けることをおすすめします。

おわりに

唇の腫れや裂けたときの痛みがあり、日常生活でも不便な思いをする口角炎ですが、市販薬にも効果的なものが販売されているため、症状に合わせて上手に使用していきましょう。

また、病院を受診する場合は皮膚科または口腔外科を受診しましょう。