子どもの口角炎はつらい?
口角炎は、唇の端が切れたり、炎症によって赤くなっている状態です。
子どもはよだれを垂らしたり、指しゃぶりをすることで口の周りに刺激を与えることが多く、口角炎を起こしがちです。また、笑った時など、大きく口をあけた時に痛みが生じるため、思った通りに口元を動かしづらくなります。
しかし、口角炎になっても見た目はわかりづらく、自分の症状をうまく伝えることができない子どもにとっては、症状があってもうまく伝えられず、悪化してしまうおそれがあります。
直接痛いといっていなくても、皮膚の変化や症状の確認など、日々の観察を丁寧におこないましょう。
口角炎の原因と対策
皮膚の乾燥
皮膚は気温や湿度によっても乾燥することがありますが、唇をなめることにより、唇の皮脂が減ることで乾燥が進むこともあります。特に、子どもは唇が乾くと、無意識になめてしまうためことがあるため、結果的に乾燥を引き起こしてしまいます。
皮膚の乾燥は進行すると、亀裂が入る原因になり、痛みをともないます。
真菌の感染
口角炎の主な原因菌はカンジダ菌です。通常、皮膚にカンジダ菌が付着しても口角炎になることはありませんが、ストレスや疲労、生活リズムの乱れにより免疫力が低下している状態だと感染するリスクが増大します。
栄養不足
食生活の偏りにより口角炎になるおそれがあります。
特にビタミンB2やビタミンB6は皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあり、不足するとさまざまな皮膚のトラブルがおこるおそれがあります。
刺激
癖で口を触ったり、食事をしているときにあやまって傷つけてしまうなど、物理的な刺激を
加えることで口角炎を引き起こすおそれもあります。
口角炎の症状
口角炎は程度や進行によって症状はさまざまです。
以下が主な症状になります。
・口角が切れて炎症を起こしている
・口角が切れて出血する
・亀裂が入り痛みをともなう
かさぶたができ始めたら、舌で触ったり大きく口を開けたりしないように注意してください。
口角は皮膚が薄く、皮膚のバリア機能も弱い部位です。
口角炎に一度かかると再発しやすいので、治ったと思ってもしばらくは様子をみて、刺激を与えないように注意しましょう。
口角炎はうつる?
口角炎の主な原因菌はカンジダ菌です。
カンジダ菌の感染が原因の口角炎の場合、人から人にうつるおそれが少なからずあります。
一方、ビタミン不足やストレス、刺激が原因の口角炎に関してはうつりません。
しかし、なにが原因で口角炎になっているかを自己判断することは困難です。口角炎の症状がある場合は、飲み物の回し飲みなどは控えましょう。
口角炎になる前に
乾燥を防ぐ
皮膚を乾燥させないように注意しましょう。
よだれが出ている時に濡れたタオルでしっかり拭いてあげるなど配慮をすると、ある程度乾燥から守ることができます。
体をしっかり休ませる
睡眠をしっかりとることも重要です。
遅くまでテレビを見たりゲームをしたりしていると、生活リズムが狂い、本来夜間に分泌される成長ホルモンがうまく出ず、肌の修復も遅れてしまいます。
生活習慣をくずさず、睡眠時間をしっかる確保することが大切です。
食生活を改善する
皮膚を健康な状態にするため、子どもの食生活を見直すことも大切です。
野菜が嫌いな子どもには、調理法を工夫するなどで意識して取り入れてみましょう。
<皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミン群が含まれる食材>
ビタミンB2:魚や卵、乳製品
ビタミンB6:赤身の魚や、ヒレ肉やささみなどの脂が少ない肉類
口角炎になってしまったら?
一般的に、口角炎は軽症であればそのままにしていても治ります。
しかし、再発しやすいため長期間症状に悩む場合は、市販薬を試してみるか病院を受診することをおすすめします。
市販薬には、皮膚の修復を助ける成分や、炎症を鎮める成分、殺菌効果のある成分が配合されているものがあります。
病院にかかる場合は口腔外科か皮膚科を受診するとよいでしょう。
子どもが使える!口角炎の市販薬
クチピアは無香料・無着色・メントール無配合なので子どもも安心して使用できます。
唇の修復をうながすアラントインや、炎症を鎮めるグリチルレチン酸、皮膚の新陳代謝をうながすビタミンE誘導体、皮膚の健康を維持するビタミンB6、パンテノールが配合されており、
繰り返しやすい口角炎への効果が期待できます。
皮膚の保護成分であるワセリンを基剤としており、患部にピッタリ密着し、つらい口角炎をしっかり保護します。
抗炎症作用のあるステロイド成分であるプレドニゾロンと、カンジダ菌にも効果をしめす殺菌成分・セチルピリジニウム塩化物水和物を配合しています。
プレドニゾロンの作用はステロイドの中でも弱いので、子どもでも使用することができます。
また、感染を予防し殺菌効果があるので、感染が原因の口角炎に効果を発揮します。