背中の右側に痛みが起こる原因|病気のサインの危険性は?

背中の右側に痛みが起こる原因を解説します。背中の痛みは筋肉の疲労のほか、内臓の病気のサインである場合もあります。背中の痛み以外にでる症状もあわせて掲載しています。

背中の右側の痛みですぐに病院を受診した方が良い症状

背中の痛みの多くは骨・関節・筋肉などの運動器系が原因となっています。

ただし、中には重大な疾患のサインとして背中の痛みがでている危険性もあります。

次のような症状がある場合は、すぐに病院を受診してください。

・突然痛み出し、痛みがだんだん強くなっている
・背中だけでなく胸の痛みがある
・痛む場所が移動する
・血尿が出たり、排尿の際に痛みがある

背中の右側の痛みの原因の多くは筋肉の疲労

背中の痛みの原因の多くは、背中の筋肉の疲労によるものです。

軽度の痛みが慢性的に続く、あるいはときどき痛みが起こるといった場合は、筋肉の疲労が原因である危険性が高くなっています。

背中の痛みの代表ともいえるのが「肩こり」です。

頭と腕を支える肩の負担は大きく、筋肉が極度に疲労したり緊張状態に陥いると肩こりが起こります。

肩こりの主な症状は肩~首筋にかけての張りや痛みですが、悪化すると背中の筋肉にまで痛みが及ぶことがあります。

脚を組む癖があったり、立つときに体の右側に重心を置く癖がある人は、背中の真ん中だけでなく、右側にも痛みが現れやすくなります。

また、長時間同じ姿勢をとり続けることで無意識に右肩の負担を増やしている場合も、右側の背中に痛みが起こります。

日頃の姿勢が引き金となり、体に歪みが生じていることが痛みの原因のため、デスクワークや立ち仕事などで右に重心を置く姿勢が癖になっていないかチェックしてみましょう。

背中の右側の痛みで考えられる運動器系の疾患

骨・関節・筋肉などの運動器系の疾患は、ときに神経を圧迫して背中の痛みを引き起こすことがあります。

背中の痛みを引き起こす代表的な疾患には、次のようなものがあります。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは背骨のパーツ(椎骨)をつなぐ椎間板の組織の一部が飛び出す病気で、神経を圧迫することで痛みやしびれの症状がでます。

20~30代と比較的若い人にもみられるのが特徴的です。

腰部脊柱管狭窄症

60歳以上の人に多くみられる腰部脊柱管狭窄症は、脊椎にある脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みが生じます。

神経の根元が圧迫される「神経根型」と呼ばれるタイプだと、左右どちらかに痛みが起こりやすくなっています。

背中の右側の痛みから考えられる内臓疾患

安静にしていても痛みを感じる場合は、内臓の疾患のおそれもあります。

背中が痛く内臓疾患が疑われる場合は、早めに病院の内科を受診しましょう。

背中の右側が痛い場合は、次のような原因が考えられます。

肝臓の病気

肝臓は腹部の右上にある臓器です。「働き者の臓器」とも呼ばれ、食べ物に含まれる栄養の代謝や、不要物を排出する胆汁の生成などを行っています。

■肝炎

肝炎とは肝細胞に炎症が起こり、やがて壊されてしまう病気のことです。背中の右側に痛みが起こるほか、倦怠感、発熱といった風邪のような症状がみられます。

肝炎の原因にはウイルスの感染やアルコールの過剰摂取などがあります。

■肝臓がん

肝臓がんは肝臓にできる悪性腫瘍です。背中の右側に痛みが起こるほか、右上の腹痛、お腹が膨らむ腹水、倦怠感、食欲減退、皮膚が黄色くなる黄疸といった症状がみられます。

胆のうの病気

胆のうとは、肝臓で生成された胆汁を溜めるための臓器です。背中の右側に痛みが生じた場合、胆のうの病気が原因である危険性があります。

■胆石症

胆石症は、その名の通り胆汁が石のように固まってしまう病気です。40~50代の女性に多くみられます。背中の右側に痛みが起こるほか、吐き気や嘔吐、39度以上の高熱といった症状が現れることがあります。

■胆のう炎

胆のう炎は、胆のうに炎症が起こる病気です。背中の右側に起こる痛みは鈍痛であることが多く、右上腹部にまで痛みが及ぶことがあります。

ほかには39度を越える高熱や吐き気・嘔吐といった症状が現れることがあります。

十二指腸などの病気

背中の右側の痛みは十二指腸の病気のサインである危険性があります。さらに中央にかけて痛みが広がっている場合は大動脈解離の疑いもあります。

■十二指腸潰瘍

十二指腸には胃が消化した食べ物を腸まで運ぶ働きがあります。粘膜が傷付けられたり、組織が失われると十二指腸潰瘍になってしまいます。

十二指腸潰瘍による背中の痛みは右側の上腹部~肩にかけて起こりやすく、鈍痛が特徴です。症状が悪化すると激痛が走ったり、圧迫感もみられます。

■大動脈解離

大動脈の内側にある壁に裂け目ができてしまう病気です。他の病気と比べても背中に生じる痛みは強く、背中の真ん中から下へ向かって痛みが移動するという特徴があります。

放置すると意識消失・麻痺などが起こるほか、心筋梗塞や脳梗塞といった合併症も起こすおそれがあります。

腎臓などの病気

腎臓は左右にひとずつある臓器です。右側だけが病気にかかると、右側の背中に痛みが起こることがあります。

■腎孟腎炎

腎臓が細菌感染によって炎症を起こします。背中の痛みのほかには、頻尿、残尿感、高熱、腰痛といった症状もみられます。

また、膀胱炎の症状が悪化したときに起こるケースも多いです。

■尿管結石

尿の通り道である尿管に結石ができます。右側の背中の痛みは、右側の尿路に結石ができることで生じます。対処が遅れると、脇腹や腰周りなど広範囲に痛みがおよび、さらには下腹部痛や血尿といった症状をともなうこともあります。

中年以降の男性に起こりやすい傾向です。

おわりに

背中の右側に起こる痛みにはさまざまな原因が考えられます。

背中の痛みのほかに症状がある場合は、痛みの場所を確認し、病気の疑いがある場合は早めに医師に相談しましょう。

背中の痛みのお役立ち情報