はじめに

「牛乳にはカルシウムたっぷり!」「ヨーグルトを食べれば乳酸菌がお腹の調子を整えてくれる!」など、牛乳やヨーグルトには体に良いイメージがあります。

しかし、体に良いはずの牛乳や乳製品を摂取したのにお腹がゴロゴロする…そんな経験のある方もいるのではないでしょうか。

実は毎日摂取している牛乳やヨーグルトでお腹が緩くなる体質の人がいるのです。

この記事では、牛乳やヨーグルトで腹痛や下痢が起こる原因と対策を解明していきます。

牛乳に含まれる乳頭がお腹ゴロゴロの原因!

赤ちゃんの頃に母乳で育てられ、学校の給食で牛乳を毎日飲んでいてもなんともなかったのに、大人になって牛乳でお腹を下しやすくする人が増えるのはなぜでしょうか?

その理由はラクターゼという酵素にあります。

牛乳には、乳糖という牛乳の甘みを出している成分が含まれています。乳糖を体内で分解してくれる酵素(ラクターゼ)が少ない場合、乳糖が消化しきれずお腹が緩くなる原因となります。

このような症状を乳糖不耐症といいます。日本人は比較的ラクターゼが少ないとされており、乳糖不耐症の人は8割近くいるともいわれています。

また、赤ちゃんは母乳が主食なので乳糖を分解するラクターゼが活発ですが、離乳後に酵素の濃度が低くなります。ただし、ラクターゼの分泌量は個人差があるので、ラクターゼが足りている人は乳糖不耐症の症状は出ません。

なお、いわゆる「牛乳アレルギー」と呼ばれる症状は、牛乳に含まれるタンパク質の一種に対するアレルギー反応のため、乳糖不耐性とは異なります。

ヨーグルトについて

ヨーグルトは腸内環境を整えてくれる乳酸菌をたっぷり含んだ栄養の高い食品。便秘などを予防してくれる効果も期待できます。

ヨーグルトだけではなく、ヤクルト、カルピスなどにも乳酸菌が含まれていますが、乳酸菌には乳糖を分解する作用があり、また乳酸菌自体にもラクターゼが含まれています。そのため、牛乳はダメだけどヨーグルトなら大丈夫、という人もいます。

ただし、乳糖が完全に分解されているわけではないので、ヨーグルトでも腹痛や下痢を起こす可能性があることを覚えておきましょう。

お腹をゴロゴロさせない対策は?

乳製品の摂取を控えるのが最大の対策ですが、完全に摂取しないのはなかなか難しいもの。

手軽にできる腹痛対策をご紹介します。

冷たいままの牛乳を飲まない

牛乳を温めてホットミルクにし、ゆっくりちびちび飲むようにすると、腸の中の酵素の働きが活性化されます。温かい牛乳は胃腸の粘膜を保護してくれる効果もあります。

発酵乳や乳糖を含まない乳糖分解乳に変える

発酵乳となることで乳糖がなくなり分解された状態(ヨーグルトやチーズなど)で体内に入ってくれば大丈夫な人もいます。乳糖を分解処理し80%カットしたお腹にやさしい牛乳なども販売されています。

また、牛乳をそのまま飲むのではなく、料理に使うことも一つの方法です。

乳糖分解酵素を混ぜる

乳糖分解酵素を牛乳やヨーグルトに混ぜて摂取する方法があります。乳糖分解酵素の処方については、かかりつけの医師に相談しましょう。

低カロリータイプは甘味料に注意

低カロリータイプのヨーグルトやヨーグルト飲料でよく使われているキシリトール、マルチトール、ソルビトールなどは、難消化性のため下痢に繋がる可能性もあります。

さいごに

牛乳に似た飲み物で豆乳があります。豆乳は栄養豊富であり乳糖を含まないため、牛乳の代わりに飲むのもよいでしょう。

また、納豆の納豆菌も腸内の乳酸菌を増やし、強い整腸作用をもたらしてくれる食品です。

いろんな対策をしたけどやっぱり牛乳がダメという人は、無理に摂取せず、自分に合った代わりの食品を見つけて腸内環境を整えるようにしましょう。