夏にも花粉症になる?

花粉症といえば春の病気というイメージが強くありますが、夏でも花粉症はあります。

初夏の5月から8月の真夏まで、花粉症の原因となるアレルギー反応を起こす花粉が飛んでいます。

また、春や夏だけでなく秋から冬まで、1年を通してさまざまな植物の花粉が飛散しているため、1年中花粉症が起こる可能性はあるのです。

春・秋・冬の花粉

1月〜4月ごろの冬〜春にかけては、スギ花粉やヒノキ花粉が多く飛散します。

9〜12月ごろの秋〜冬にかけては、ブタクサ花粉やヨモギ花粉が多く飛散します。

花粉の飛散時期について詳しくは関連記事をごらんください。

夏の花粉症の原因は?

5・6・7・8月の夏の花粉症の主な原因となるのはイネ科の植物です。イネ科の植物のなかでも特に夏の花粉症の原因となるのはカモガヤです。

イネ科の花粉は、スギ花粉のピークが終わる5月あたりから始まり、9月ごろまで飛散しています。春の花粉症のピークが過ぎたにもかかわらず花粉症の症状が全く治らないという場合は、イネ科の花粉が原因となっていることがあります。

イネ花粉の飛散ピークである6〜7月は梅雨の時期で湿度が高いため、基本的には花粉が飛散しにくい環境です。しかし晴天でカラッとした空気の日は花粉が飛散するため注意が必要です。

◼︎カモガヤ


著作権者:Kristian Peters、ライセンス:CC by-sa

夏の終わりはキク科も飛散する

8・9月の夏の終わりごろには、キク科の花粉も飛散し始めるため注意が必要です。

ブタクサをはじめとしたキク科の花粉は秋の花粉症の代表格ですが、夏の終わりごろから花粉が飛散し始めます。

特にブタクサは道端や畑、河川敷など、どこにでも生えているため注意しましょう。

◼︎ブタクサ


著作権者:Forest & Kim Starr

イネ科・ブタクサの花粉の飛散量

イネ科の花粉は5〜9月にかけては全国的に飛散しており、関東ではもっとも飛散時期が長く12月まで飛散し続けています。

キク科の代表格であるブタクサの花粉は、北海道では飛散は見られません。関東では飛散時期が長く8〜12月まで飛散し続けますが、そのほかの地方では飛散時期は比較的短くなっています。

夏の花粉症の症状は?

夏の花粉症の症状は、鼻水・くしゃみ・目のかゆみなど通常の花粉症と同様です。夏の終わりごろに飛散し始めるブタクサは、咳などの喉の症状が出ることもあります。

合併症に注意

口腔アレルギー症候群(こうくうあれるぎーしょうこうぐん)とは、ある食べ物を食べることにより、口や喉などにアレルギー反応を起こす病気です。イネ科の代表格であるカモガヤ花粉の花粉症に合併するおそれがあります。

カモガヤ花粉は特定の食べ物と物質の構造が似ているため、カモガヤ花粉の花粉症の人は、性質が似ている食べ物にもアレルギー反応を起こしてしまいます。喉などに「イガイガ感」を感じる場合は、アレルギー反応を起こしていることが考えられます。

◼︎カモガヤ花粉症の人がアレルギー反応を起こすおそれのある食べ物

・トマト
・メロン
・ジャガイモ
・スイカ
・セロリ
・バナナ
・オレンジ  など
花粉症と果物などのアレルギーの関係について詳しくは関連記事をごらんください。

花粉症と間違えやすい病気

夏の花粉症に似た病気の1つに、夏型過敏性肺炎(なつがたかびんせいはいえん)というものがあります。

夏型過敏性肺炎の主な原因は、エアコンの中から排出されたカビを吸ってしまうことです。冬の終わりから春にかけて、エアコンの中に溜め込まれたホコリやカビが、夏に冷房とともに外に排出され、肺に吸い込んでしまうことで肺炎の症状が起こります。

夏の花粉症との症状の違いとしては、咳や発熱が見受けられます。

アレルギー検査を受けて原因が花粉症ではなかった場合、夏型過敏性肺炎であることが考えられます。

夏の花粉症の対策は?

夏の花粉症の対策は、通常の花粉症の対策と同様に日常生活での対策と薬を使う対策があります。

花粉症の対策でもっとも重要なポイントは、花粉とできるだけ接触をしないことです。花粉症の症状は、花粉が鼻や目に入りアレルギー反応を起こすことで現れます。

夏の花粉症の原因となる植物は、春の花粉症の原因であるスギなどに比べて、植物の背丈が低いことが特徴です。背丈の高い植物の花粉は、風に乗って数10kmの広範囲に広がりますが、背丈の低い植物の花粉はそれほど遠くまでは広がりません。

夏の花粉は広範囲には飛散しませんが、イネ科の植物は公園・土手・芝生などいたる所に生えているため接触しやすくなります。

日常生活での対策

通常の花粉症対策ではマスクの着用が有効ですが、夏場は汗をかきむれやすいため、マスクを着用して外出をすることは難しいです。

夏の花粉症の対策では、まずは規則正しい生活を送り体調を整えることが大切です。体調が崩れていると花粉症の症状が悪化しやすくなります。

◼︎ファーストフードを摂りすぎない
ファーストフードや加工食品の摂りすぎは、栄養バランスを崩しやすく、免疫力を低下させます。肉や野菜など栄養バランスの取れる食事を心がけましょう。

◼︎お酒を飲みすぎない
お酒は血管を拡張させるため、鼻づまりや目の充血などの症状が起こりやすくなるおそれがあります。

◼︎たばこを控える
たばこの煙は鼻の粘膜を直接刺激し、鼻づまりを悪化させるおそれがあります。喫煙者だけではなく、たばこを吸わない人も喫煙者の煙によって影響を受けます。

花粉症の薬での対策

夏の花粉症でも通常の花粉症と同様に、内服薬・点鼻薬・点眼薬(目薬)が有効です。花粉症の症状をおさえる薬は一般的に、抗ヒスタミン薬というものを使います。

抗ヒスタミン薬は、処方薬だけでなく市販薬も販売されています。

花粉の薬について詳しくは関連記事をごらんください。

まとめ

・夏の花粉症はイネ科の植物の花粉が原因
・夏の花粉症は口腔アレルギー症候群の合併に注意する
・夏型過敏性肺炎のおそれがある
・栄養バランスの偏りやお酒の飲みすぎに注意する