ノロウイルスの主な症状は、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・軽度の発熱です。

11〜4月のノロウイルス流行期に吐き気や腹痛などの消化器症状が出た場合は、ノロウイルスに感染しているおそれがあります。

この記事では、病院でのノロウイルスの検査や診断について解説します。

ノロウイルスの検査方法は?

病院で主に用いられているノロウイルスの検査方法は、ノロウイルス専用の迅速検査キットです。

集団感染が疑われる場合は、一般の医療機関では行われていない「RT-PCR法」という高度な検査方法を用いるケースもあります。RT-PCR法では感染者の嘔吐物や便のみならず、食品中のノロウイルスの検出も可能です。

「RT-PCR法」は集団感染や食中毒の原因究明に用いられることが主であるため、通常の症状で病院を受診した際に受けることはほとんどありません。

ノロウイルスには血液検査もある?

ノロウイルスは通常、血液検査で診断することはありません。

脱水症状が強い場合や高齢者などに対して、全身状態を把握するために血液検査を行うことはありますが、ウイルスの検出は検便か嘔吐物、食品からの診断となります。

ノロウイルス迅速検査キットはどんなもの?

ノロウイルスの迅速検査キットは、検便検査になります。感染が疑われる人の便を採取し、ノロウイルスが検出されるかを診断する方法です。

ただし、潜伏期間中や感染初期では正しい結果が出ず「陰性」と診断されることもあります。

厚生労働省の見解では、ノロウイルスの迅速検査キットは、医師が医学的に必要と認めた場合に「診断の補助として用いられるもの」としています。

検査時間

ノロウイルス迅速検査キットで検査した場合、結果が出るまでにかかる時間は15~20分です。

ノロウイルスは症状が出る期間が1〜2日と短いため、すぐに検査結果が出ることが迅速検査キットの良い点といえます。

検査費用

ノロウイルスの検査は自由診療のため、検査費用は自費になります。

費用は病院によって異なりますが、迅速検査キットを用いた検査費用の目安は3,000〜5,000円です。

■診断書の料金は?

職場によっては欠勤証明や周囲へ感染を広げるおそれがないかの確認として、診断書の提出を求められるケースがあります。

診断書の発行には3,000円程度の料金が必要になります。

正確な費用が知りたい場合は、事前に病院に問い合わせることをお勧めします。

保険は適用される?

ノロウイルスの迅速検査キットによる診断では、3歳未満の子どもや65歳以上の高齢者、抗悪性腫瘍剤や免疫抑制効果のある薬剤を使用中の方などは保険が適用されます。それ以外の年齢では原則保険適用外となっています。

3歳未満の子どもや65歳以上の高齢者の場合は、ノロウイルスの感染によって重症化するおそれがあるため、検査が保険適用になります。

検査を受けて確定診断を行い、早期に適切な対応をすることが目的です。

検便の病院への持ち込みは可能?

ノロウイルスの検査は、医療機関によって対応が異なります。

検査に必要な便は当日に医療機関内で採取する場合と、持ち込みが可能なケースがあります。

検便の採取に不安がある場合は、受診する前に電話で問い合わせると良いでしょう。

ノロウイルスの検査はどの病院でも受けられる?

ノロウイルスの検査はすべての病院で受けられるわけではありません。

下記の理由などから、迅速検査キットを導入していない病院もあります。

・ノロウイルスに感染していても陽性とならない場合もあり、100%感染を否定できるものでないこと
・ノロウイルスに効果のある薬がないため、陽性であっても治療が変わらないこと

ノロウイルスが陽性であっても陰性であっても、治療として必要なのは脱水症状や体力消耗の対策としての水分補給と栄養補給です。脱水症状がひどい場合は病院で点滴が行われることがありますが、ウイルスに効くわけではなく脱水症状の改善が目的となります。

病院に行っても、検査をせずに症状や周囲の感染状況などから総合的にノロウイルスと診断される場合も多くあります。

仕事に支障があるなどの理由からノロウイルスの検査を希望する場合は、検査をしているか事前に病院に問い合わせましょう。

おわりに

ノロウイルスは特効薬がなく、体内からウイルスが排出されるのを待つしかないのが現状です。

そのため、費用を考慮すると、検査を受けることにメリットを感じられない場合も少なくありません。

しかし、3歳未満の小さな子どもや高齢者は、保険適用で検査を受けることができます。症状を正しく理解し、少しでも早く完治させるためには、病院で検査を受けることは有効といえるでしょう。