アセトアミノフェン配合の市販薬の特徴

アセトアミノフェンは痛みをやわらげたり熱を下げる薬で、生理痛や頭痛といった日常的な痛み止めや、さまざまな病気の解熱などに広く使用されています。

アセトアミノフェンとNSAIDsの違い

一般的に「痛み止め」として処方・販売されている薬の多くは「NSAIDs(エヌセイズ/エヌセッズ)」という非ステロイド性の抗炎症薬に分類され、解熱や鎮痛、抗炎症作用を発揮します。

ロキソプロフェン・イブプロフェン・エテンザミドなどはNSAIDsに分類される薬です。

対してアセトアミノフェンは、解熱・鎮痛作用がありますが抗炎症作用はほとんどなく、NSAIDsには分類されていません。

そのため、NSAIDs服用の際に稀にみられる胃腸障害や腎障害、NSAIDsに対する過敏症(喘息や蕁麻疹など)の副作用がなく、アセトアミノフェンは、比較的副作用の少ない解熱鎮痛剤として知られています。

アセトアミノフェンにも副作用はある

アセトアミノフェンは解熱鎮痛成分の中では比較的副作用が出にくい薬です。ただし、あくまでも薬であるため、アセトアミノフェンにも副作用は存在します。主な副作用には以下のものがあります。

 

・吐き気・食欲低下・腹痛・下痢・発疹など

 

またごく稀にですが、以下のような副作用が出る可能性もあります。

 

【ショック、アナフィラキシー】

気持ちが悪くなる、冷汗が出る、顔面蒼白、手足が冷える(しびれる)、全身発赤、顔や喉が腫れる、息苦しいなど

【中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群(どちらも皮膚・粘膜のひどい症状)】

発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、唇や口内のただれ、のどの痛み、眼の充血など

【喘息発作の誘発】

咳込む、ゼーゼーと息をする、息苦しいなど

【肝臓の重い症状】

体のだるさ、食欲不振、吐き気、発熱、かゆみ、黄疸(皮膚や眼が黄色くなる)など

【間質性肺炎】

空咳、息苦しさ、息切れなど

アセトアミノフェンは比較的安全な薬です

副作用が全くない薬は存在しないため、どんな薬にも副作用はつきものです。アセトアミノフェンにも上記のような副作用は存在しますが、解熱鎮痛成分の中でアセトアミノフェンは副作用が出にくい薬です。

効果の大きさよりも副作用のリスクを下げたい方はロキソプロフェンやイブプロフェンなどのNSAIDs配合の薬ではなく、アセトアミノフェン配合の市販薬を選択した方が良いでしょう。

アセトアミノフェン配合の市販薬

アセトアミノフェンの薬には主成分がアセトアミノフェンのみの単剤と、NSAIDsやその他補助剤が含まれる配合剤があります。

成分 特徴

アセトアミノフェン

・解熱・鎮痛作用あり

・抗炎症作用はない

・副作用が比較的少ない

NSAIDs

・解熱や鎮痛、抗炎症作用が強い

・副作用が比較的強い

強い効果を求める方はアセトアミノフェンと一緒にNSAIDsも配合されている薬がおすすめですが、効果よりも副作用のリスクを避けたい方はアセトアミノフェンのみが配合されている単剤を購入した方が良いでしょう。

アセトアミノフェン単剤の解熱鎮痛剤

有効成分がアセトアミノフェン単一の市販薬を紹介します。処方薬ではカロナールが該当し、臨床の場でもよく使用される薬です。副作用が心配でも、「カロナールを飲んだ経験があって問題なかった」という方や、「処方薬と同じ効果や成分のものがいい」といった方におすすめです。

 

有効成分 特徴
アセトアミノフェン

・空腹時も服用可能

・15才から服用可能

タイレノールAは15才から服用でき、1錠中にアセトアミノフェンが300mg含まれています。

胃を守るプロスタグランジンという成分にほとんど影響を与えないため、空腹時でも飲むことができる解熱鎮痛剤です。

 

ラックル 12錠(第2類医薬品)

有効成分 特徴
アセトアミノフェン

・水に触れるとすぐに溶ける

・15才から服用可能

ラックルは1錠中にアセトアミノフェンを300mg配合しています。

水にすぐ溶けるタイプの速溶錠です。口の中で噛み砕くか、軽く口の中で溶かしてから水と一緒に服用してください。

本商品のパッケージには「腰痛 神経痛に早く効く」といった効能が記載されていますが、腰痛や神経痛のみならず、発熱や頭痛等の風邪症状にもお使いいただけます。

 

有効成分 特徴
アセトアミノフェン

・水なしで飲める

・大人も使用可能

7歳から服用でき、1錠中にアセトアミノフェンが100mg含まれています。

水なしで飲めるチュアブル錠で、フルーツ味のため飲みやすく、小・中・高校生の発熱や頭痛、生理痛にも適しています。

一般的な子供用の解熱鎮痛剤よりもアセトアミノフェンの配合量が多く、大人の方でも服用できる薬になっています。

 

タイレノールやラックルのような大人用のアセトアミノフェン単剤の市販薬は現在需要が多く、品薄となっています。バファリンルナJは子供用の薬ではありますが、服用量を増やすことによって大人の方でも使用できます。大人用のアセトアミノフェン単剤が手に入らない場合は、バファリンルナJで代用が可能です。

アセトアミノフェンを配合した風邪薬

熱だけでなく喉の痛み等の風邪症状がある方は風邪薬(総合感冒薬)を選択するといいでしょう。

アセトアミノフェンの他にも諸症状に効果のある成分が配合されているため風邪の症状に全般的に役立ちます。イブプロフェンのようなNSAIDsが配合されていないため、比較的副作用の面を心配せずに使用することができます。

 

パブロン50錠 48錠

有効成分 特徴

アセトアミノフェン

グアヤコールスルホン酸カリウム

麦門冬湯乾燥エキス

・生薬エキス配合

・風邪の諸症状に効く

パブロン50はアセトアミノフェン以外にも生薬成分からなる麦門冬湯乾燥エキスを配合。痰を出しやすくするグアヤコールスルホン酸カリウムとともに、のどの症状をやわらげます。生薬成分で「体質から改善したい」「強い成分は心配」といった方におすすめです。

アセトアミノフェン+NSAIDsを配合した解熱鎮痛剤

アセトアミノフェンの他にNSAIDsが含まれる市販薬を紹介します。

アセトアミノフェン単剤を飲んでも症状が改善されなかった方や、熱・痛み以外に症状がある方におすすめです。

 

ノーシンアイ頭痛薬

有効成分 特徴

アセトアミノフェン

イブプロフェン

2種の解熱鎮痛成分を配合

ノーシンアイはアセトアミノフェンとイブプロフェン(NSAIDs)の2種の解熱鎮痛成分を配合。

「痛みの原因」と「痛みの伝達」の両方にアプローチします。眠くなる成分やカフェインは含まれていないため仕事や家事で休めないときも使いやすい商品です。

子供でも使えるアセトアミノフェンを配合した市販薬

15歳未満の方はNSAIDsが含まれる薬は基本的に服用できません。解熱鎮痛成分としてはアセトアミノフェンが配合されている市販薬を選びましょう。小児用のアセトアミノフェン配合市販薬が存在し、大人用と比べて成分量が調整されているため、商品ごとの服用量をよくごらんいただいた上で使用してください。

 

小児用バファリンC2 16錠(第2類医薬品)

有効成分 特徴
アセトアミノフェン

・3歳から服用可能

・小粒の錠剤なので飲みやすい

・フルーツ味

3歳から服用でき、1錠中にアセトアミノフェンが33mg含まれています。

有効成分がアセトアミノフェンのみで、眠くならない薬です。苦味のないフルーツ味の小粒で、子どもでも服用しやすくなっています。

 

キッズバファリンシロップS

有効成分

特徴

アセトアミノフェン

ジフェンヒドラミン

・3歳から服用可能

・小粒の錠剤なので飲みやすい

・フルーツ味

生後3ヶ月から7才未満のお子様でも飲めるシロップタイプの薬です。

錠剤はまだ飲めなくても、シロップなら飲めるお子様も服用いただけます。

アセトアミノフェン以外にも処方薬によく含まれるジフェンヒドラミンといった抗アレルギー成分が配合されているため、熱や痛み以外にも鼻水症状の緩和にもつながります。

服用・購入時の注意点

アセトアミノフェンが含まれる市販薬を購入する際は以下の点に注意しましょう。

同じブランドでも配合されている成分は違う

アセトアミノフェンが含まれる市販薬の中には、NSAIDsやその他補助成分が含まれている配合剤が存在します。同じブランドでも商品が違えば配合されている成分が違うため、必ず商品ごとに何の成分が入っているかチェックするようにしましょう。

用法・用量を守りましょう

アセトアミノフェンは比較的副作用の少ない薬ですが、服用量を誤ると副作用が出る危険性が高くなります。効果がなかなか出ないからといって、用法用量を守らず多量に服用するのはやめましょう。