女性も水虫になる?
水虫は、白癬菌というカビ(真菌)が皮膚の角質層に繁殖して発症します。皮膚がジクジクしたり、皮がめくれたり、かゆみが生じたりすることが特徴。
水虫の中でも特に、長時間靴を履いていることが多く蒸れやすい環境にある足の水虫「足白癬」が多い傾向にあります。マットやスリッパなどを長い間共用し、それらに付着した白癬菌が足に感染して発症する家庭内での感染が多くなっています。
女性がなりやすい原因
女性が社会に出て外で働くようになり、一日靴を履いて活動したり、行動範囲が広がることで、女性も男性と同様に水虫に感染する確
特にストッキングやハイヒール、冬場はブーツを履いたまま
女性の水虫も市販薬で治せる
水虫は真菌による感染症であるため、水虫の治療には、「抗真菌薬」を使用します。
市販されている水虫薬の中にも病院で処方される抗真菌薬と同じ有効成分を配合したものがあり、水虫の治療に使用することができます。
ただし、爪白癬は市販薬では治せないので皮膚科を受診する必要があります。
また、水虫と似た症状を起こす皮膚の病気が他にもあるので、初めて症状が出た場合や一ヶ月程度市販薬を使用しても症状に改善がみられない場合は、皮膚科を受診しましょう。
妊娠中や授乳中に使える?
市販されている水虫の治療薬は、ほとんどが外用薬で経皮から吸収される量は少なく、妊娠中に使用しても特に問題はないとされています。また、授乳中でも、母乳中への移行は影響を及ぼすほどではないので使用しても問題ないでしょう。いずれの場合も使用する前に不安があれば主治医に相談するようにしましょう。
女性に合った市販薬の選び方
女性は水虫になってしまったことが恥ずかしくてなかなか病院に行けなかったり、薬を買うのをためらうという方も多いのではないでしょうか。どのようなお薬があるのか、どうやって選べばいいのかわからないという方のために、ここでは女性に向けた市販薬の選び方のポイントをお伝えします。
使用感
女性にとって使い心地や使用感も大切です。使用後にベタベタしたり、ヌルヌルするものは使いにくいもの。ベタつきの少ないクリーム、浸透性が良くすぐ乾く液体、サラサラの使用感があるパウダー入りのものなど自分の好みに合った使用感のものを選びましょう。
見た目も改善
水虫になると指の間の皮がむけたり、水ぶくれができたり、ひび割れができたりします。素足を見せる機会の多い女性はこういった症状が特に気になりやすいです。見た目も気にする女性のために肌の状態をしっかり改善してくれることも大切です。皮めくれなどが気になる場合は生じている炎症を沈める抗炎症成分や組織を修復する成分が配合しているもの、かゆみが強い場合はかゆみ止め成分が配合しているもの、ゴワゴワがきになる場合は角質をやわらかくする作用のある尿素が配合されているもの、など症状に合わせて選ぶとよいでしょう。
外で使っても気にならないデザイン
女性にとって水虫の薬を買うのは勇気のいることです。一見水虫の薬とわからないようなシンプルなデザインのものだと女性でも抵抗なく買うことができるでしょう。また、外で使う際に誰にも気付かれずに気兼ねなく使用できるような見た目であることも重要です。
デリケートゾーンに使う場合
白癬菌は足だけでなく、いろいろな場所に繁殖します。股間周辺に症状が出るものを「いんきんたむし」といい、患部がデリケートゾーンであるため、使用には特に注意が必要です。デリケートゾーンは皮膚が擦れ合うことが多い部位のため、液体やスプレーよりもクリームなどの患部への刺激が比較的少なく、保護作用のある剤形がおすすめです。クリームは軟膏と比べ、べとつきが少ないことから下着を履いていても気になりにくい使用感となっています。液体タイプは垂れて塗り広げにくく、スプレータイプは、本来塗りたくない部分の皮膚にも薬がついてしまうことがあるため適していません。
また、メントール配合のものは爽快感がありますが、しみてしまうこともあるのでデリケートゾーンには避けた方がいいでしょう。
剤形
市販の水虫薬にはさまざまな種類があり、クリームや軟膏、スプレータイプなど剤形もさまざまです。どの剤形を選べばいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
それぞれの剤形に適した症状や部位があるため、ご自身の状態に合わせてお薬を選ぶことが大切になります。
剤形 | 特徴 | 適した部位・症状 |
クリーム |
・伸びが良く、広範囲に塗りやすいのが特徴。 ・薬の浸透性がよい ・軟膏よりも塗布後のべとつきが少ない ・液やスプレーに比べると刺激が少ない |
・指の間 ・ジクジク ・角化した足の裏 ・デリケートゾーン |
液体 |
・薬の浸透性がよい ・クリームより刺激が強いため、 患部がただれていたり、皮膚の弱い人には向かない |
・カサカサ ・水泡が破れていない水虫 |
スプレー |
・液状タイプをスプレーで広範囲に 塗布できるようにしたタイプ。 |
・患部が広範囲 |
ゲル (ジェル) |
・軟膏と液体の中間 ・液剤の浸透力に軟膏の使用感を持つ ・パウダーゲルはパウダー状の薬剤をゲルに配合したものでパウダーによる使用感の良さが特徴 |
・ジクジク ・角化した足の裏、かかと |
女性におすすめの市販薬
女性でも使いやすい市販薬について紹介します。
効果の高い抗真菌成分、炎症やかゆみに効く成分などが配合されさまざまな症状に対応できるというのはもちろん、女性が抵抗なく手に取れるシンプルなデザイン、細かく使い分けられる剤形の多さ、使用感の良さ、など女性が日常的に使いやすい薬をピックアップしました。
ハイミズムシール
水虫のようなデリケートな症状は他人に相談しづらく、抱え込んでしまうケースもあるでしょう。ハイミズムシールは日本初の薬剤師に相談できるシステムを導入した水虫薬。
商品に添付してあるQRコードを読み取るだけで「この症状には効くの?」「使い方は合ってる?」などのお悩みも気軽に相談できるので安心です。
剤形 | 有効成分 | メリット |
---|---|---|
クリーム |
・テルビナフィン塩酸塩 ・グリチルレチン酸 ・イソプロピルメチルフェノール ・ジフェンヒドラミン塩酸塩 |
・かゆみ、においに効く ・日本初!※購入後に薬剤師に相談できるシステム |
ハイミズムシールは薬剤師によって開発されたクリームタイプの水虫薬。
抗真菌成分である「テルビナフィン塩酸塩」、かゆみ止め成分である「ジフェンヒドラミン塩酸塩」、炎症をおさえる「グリチルレチン酸」を配合。また、雑菌の繁殖を抑制するための殺菌成分である「イソプロピルメチルフェノール」も含まれるため水虫の症状全般的に対応しています。
白を基調にしたシンプルなデザインで女性でも抵抗なく使える商品です。1日1回の使用で使いやすく、5gの小さい規格もあるため、試し使いなど用途に合わせてお使いいただけます。
※当社調べ
メンソレータムエクシブシリーズ
メンソレータムエクシブシリーズは、水虫で悩む女性のために開発された薬です。
抗真菌成分のテルビナフィン塩酸塩に加え、かゆみ止め成分ジフェンヒドラミン、リドカインのW配合で、水虫のかゆみを素早く鎮めます。また、殺菌成分であるイソプロピルメチルフェノールも配合されています。
爽やかなせっけんの香りで1日1回の使用のため、外でも使いやすい商品となっています。
剤形 | 有効成分 | メリット |
---|---|---|
クリーム |
・テルビナフィン塩酸塩 ・グリチルレチン酸 ・ジフェンヒドラミン塩酸塩 ・イソプロピルメチルフェノール ・リドカイン ・尿素 |
・かゆみ、においに効く ・カサつきやひび割れに効く |
尿素が配合されており、硬くなったかかとなどの角質をやわらかくし、抗真菌剤が角層の奥深くの水虫菌を殺菌するのでかかとなどの奥深くに潜むしつこい水虫菌に効きます。また尿素は水虫による皮ふのカサつきやひび割れを改善します。サラっとした使用感のクリームなので、ベタつきも気になりません。
剤形 |
有効成分 | 特徴 |
液体 |
・テルビナフィン塩酸塩 ・イソプロピルメチルフェノール ・リドカイン |
・かゆみに効く ・においに効く ・炎症に効く |
殺菌成分やかゆみ止め、抗炎症成分をひとつに配合した液体タイプの水虫薬です。
ミストタイプなので患部に直接噴射でき、液ダレしにくくなっているのがポイント。
患部に浸透しやすい液体タイプはカサカサしていたり、硬くなった皮膚に特に効果を発揮します。
剤形 |
有効成分 |
メリット |
---|---|---|
ジェル |
・テルビナフィン塩酸塩 ・グリチルレチン酸 ・ジフェンヒドラミン塩酸塩 ・イソプロピルメチルフェノール ・リドカイン |
・かゆみ、においに効く ・薬が届きにくい爪周りの水虫に効く |
爪のきわなど凹凸があるところには浸透しやすいジェルタイプがおすすめです。爪まわりは凹凸があり、治療薬がなかなか届きづらい場所です。
高浸透の液状ジェルが凹凸のある爪きわまでもしっかり浸透殺菌します。症状が目立ちやすい爪周りや指先の水虫症状を治してくれるので素足になる機会の多い時期にもピッタリです。
ブテナロックLシリーズ
ブテナロックLシリーズも手に取りやすいシンプルなデザインで女性でも抵抗なく使うことができる商品です。抗真菌成分として「ブテナフィン塩酸塩」を配合。
スプレーとパウダーゲルの2種類があります。どちらのタイプも1日1回の使用でOK。
剤形 | 有効成分 | メリット |
---|---|---|
スプレー |
・ブテナフィン塩酸塩 |
・有効成分のみのシンプルな処方 |
手が汚れないミストタイプのスプレーです。
広い角度の噴霧と狭い角度の噴霧に切替られる2WAYタイプ。広く使いたい時、ピンポイントで使いたい時など用途に合わせて使い分けることができて便利です。乾きが早く、ベタつかないので使用後も気になりません。
剤形 | 有効成分 | メリット |
---|---|---|
ゲル |
・ブテナフィン塩酸塩 ・ジブカイン塩酸塩 ・l-メントール ・アラントイン |
・かゆみに効く ・組織を修復して治りを早める |
サラサラのパウダー配合のゲル剤なので、乾きも早く、ベタツキも気になりません。
「ブテナフィン塩酸塩」に加え、かゆみ止め成分「ジブカイン塩酸塩」組織修復成分「アラントイン」を配合。また、清涼感のあるL-メントールを配合しているため、爽やかな使い心地。先細ラミネートチューブで少量ずつ取り出せるのも便利です。
日常生活で注意することは?
水虫の治療は、ただ薬を塗っておけばいいというわけではなく、日常生活でのケアがとても重要になってきます。日常生活で気を付けるべきポイントについて解説します。
清潔を保つ
患部は常に清潔にしておくことが大切。白癬菌の繁殖をおさえるために入浴は毎日欠かさずにし、指の間までしっかり洗いましょう。
乾燥を心がける
ジメジメした環境では白癬菌が繁殖しやすくなります。患部のむれを防ぎ、日頃から通気性を良くすることを意識しましょう。洗ったあとは水分をしっかりふき取り、しっかり乾燥させましょう。
薬を使用するタイミング
水虫の薬を使うタイミングはお風呂上がりがおすすめです。患部が清潔であり、皮膚がふやけて薬が浸透しやすいためです。同じ時間に塗る習慣をつけておけば塗り忘れを防ぐことができます。
他の人にうつさないために
水虫は足から落ちた皮膚によっても感染するのでバスマット、タオル、スリッパなどは共用しないようにしましょう。
靴に注意
蒸れにくく、指の間をしめつけないようなゆとりのある靴を履くようにしましょう。
一般的にブーツのような丈の高い靴は通気性が悪くなるので注意してください。また、ヒールの高い靴をはくと指先に力が入り指の間がぴったりとくっつくので通気性が悪くなります。
職場ではサンダルにしたり、 休憩中などには靴をぬいで足の通気をよくするなどの工夫をするといいでしょう。同じ靴を履き続けるのも良くありません。