虫刺されの対処方法

虫刺されはかゆみや腫れなどの軽度な皮膚症状であれば、セルフケアと市販薬の使用で治療が可能です。

虫に刺されたら流水で患部を清潔にし、市販の塗り薬で炎症やかゆみをおさえましょう。

かゆみで患部を掻きむしってしまうと、細菌による二次感染や悪化の危険性があります。患部を冷やすことによってかゆみが和らぐこともありますが、寝ている間に無意識にかいてしまったり、かゆみが我慢できない子供の場合は、虫刺され用のパッチを貼って患部を保護しましょう。

虫刺されにはどんな薬を使用するべき?

虫刺されはかゆみが出ることが多く、皮膚を掻きむしって症状が悪化するケースが多いです。強い炎症やかゆみに効果を発揮するのがステロイド薬です。

虫刺されはステロイドを使用してなるべく早く治療することが重要です。かゆみや腫れが強い場合はもちろんステロイドを使用することが推奨されますが、皮膚症状が軽くても症状が悪化する前にステロイドで早く治すことをおすすめします。

なるべくステロイドを使わずに治療をしたい方は、軽傷であればステロイドフリーの市販のかゆみ止めでも治療が可能です。抗ヒスタミン成分等のかゆみ止め成分が配合された市販薬を選びましょう。

病院を受診した方が良いケース

虫刺されで起こるかゆみや腫れは、刺された虫の種類によって症状や程度が異なります。以下に該当する場合はすぐに病院を受診してください。


◆ショック症状(体温の低下、血圧の低下、顔面蒼白など)が現れたとき
◆刺されてから15分以内にめまい、吐き気、呼吸困難などの症状が現れたとき
◆全身に蕁麻疹症状が現れたとき

 

その他、症状に違和感があったり、不安が残る場合も皮膚科を受診し、虫に刺されたときの状況や詳しい症状などを医師に伝えましょう。

蚊やアブなどに刺されたときや、症状が刺された場所のみにでている場合は市販薬を活用できます。

虫刺され薬に配合される成分

市販の虫刺され薬は、商品によってさまざまな成分が配合されています。

虫刺されによる炎症を根本から治療する成分がステロイドです。

分類

成分

効果

ステロイド

・ベタメタゾン吉草酸エステル酢酸エステル
・フルオシノロンアセトニド
・ヒドロコルチゾン酪酸エステル
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
・デキサメタゾン酢酸エステル

など

皮膚の炎症を強力におさえる

ステロイドは抗炎症、抗アレルギー作用によって皮膚の炎症を強力におさえます。かゆみや腫れの原因となる炎症を根本から治療することで、皮膚症状を素早く治します。

 

次に虫刺されによる皮膚症状としてよく出る、かゆみや炎症をおさえる成分が次のものです。

分類 成分 効果

かゆみ止め成分

<抗ヒスタミン成分>

・クロルフェニラミン
・ジフェンヒドラミン

・かゆみをおさえる

・腫れをおさえる

<鎮痒薬>

・クロタミトン

・かゆみをおさえる

<局所麻酔薬>

・リドカイン
・ジブカイン

・かゆみをおさえる

抗炎症成分 ・グリチルレチン酸類

・炎症をおさえる

それぞれ虫刺されによって起こるかゆみや炎症をおさえる成分ですが、ステロイドと比較すると効果は弱いです。軽傷の場合は上記の成分のみの薬でも事足りますが、症状が強い場合はステロイド成分と合わせてかゆみ止めや抗炎症成分が配合された薬を選びましょう。

その他補助成分

分類 成分 効果

殺菌成分

・ベンゼトニウム
・クロルヘキシジン
・イソプロピルメチルフェノール

・細菌感染を予防する

抗菌成分

・オキシテトラサイクリン塩酸塩
・フラジオマイシン硫酸塩

・化膿した患部を殺菌する

清涼化成分

・l-メントール

・dl-カンフル

・スーッとした清涼感
修復成分

・トコフェロール酢酸エステル

・アラントイン

・荒れた皮膚の修復を助ける

●殺菌成分

患部を殺菌して、搔き壊しによる細菌感染や化膿を予防します。

患部を掻きむしってしまうことによって起こる症状の悪化を防ぐ成分なので、素早くなおすステロイドとの相性が良いです。悪化する前に早く治したい方におすすめの成分です。

 

●抗菌成分

化膿してしまった患部を殺菌し、搔き壊し症状を改善します。

すでに悪化してしまった虫刺され症状を治したい方におすすめの成分です。

 

●清涼化成分

皮膚にスーッとした清涼感を与えます。

スーッとした使用感を好む方や、清涼感によってかゆみをおさえたい方におすすめの成分です。

 

●修復成分

炎症によって荒れてしまった皮膚の収縮を助けます。

虫刺されの跡を残さずに素早く治したい方におすすめの成分です。

ステロイドの強さと選び方

ステロイド外用剤の強さは、体内への吸収度の違いにより、5段階にランク分けされます。

5段階中上の2つのランクに該当するストロンゲストとベリーストロングは効果が非常に強いため、医師・薬剤師の指導が必要な処方薬のみに配合される成分となっています。

市販のステロイド薬に配合される成分はストロング・ミディアム・ウィークの3つです。

下記が各ランクとその主な成分の対応表です。

  成分名

ストロング

(強い)

・ベタメタゾン吉草酸エステル酢酸エステル

・フルオシノロンアセトニド

ミディアム

(普通)

・ヒドロコルチゾン酪酸エステル
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

ウィーク

(弱い)

・デキサメタゾン酢酸エステル

・ヒドロコルチゾン酢酸エステル

・ヒドロコルチゾン

市販のステロイド薬を購入する際は配合されている成分がどの分類に当てはまるのか必ず確認するようにしましょう。

また、年齢や部位によって使用できるステロイド成分が異なります。特に顔は皮膚が薄く、成分の吸収率が大きいので強いステロイドは副作用のリスクが高くなります。大人ではミディアム以下、子供ではウィークのステロイドを使用するようにしましょう。

 

大人

(身体)

大人

(顔)

子供

(身体)

子供

(顔)

ストロング

× ×

×

ミディアム

×

ウィーク

※2才未満の子供

ウィークで対応できない虫刺され

ステロイドのランクの中で最も効果が弱いウィークランクの薬は、子供も全身に使えるというメリットがありますが、以下の虫刺されでは効果が足りないため対応できません。

 

・蜂、アブ、ブヨ、ダニ、毛虫、ムカデ、クラゲ

 

これらの虫刺されはミディアム以上のステロイドでないと対応ができません。夏の虫刺され対策にお家にステロイド薬を置いておきたい場合は、これらの虫刺されも対応することを考慮し、ミディアム以上のものを購入することをおすすめします。(蜂に関してはストロング以上のステロイドが推奨されています。)

また、子供の顔に使用できるステロイド薬はウィークのみなので、万が一子供の顔が上記の虫に刺されてしまった場合は、病院の受診が必要となります。

ステロイドの副作用について

副作用の観点からステロイドを使用することを避けたい、という方もいらっしゃいます。

ステロイドには主に次の副作用があります。

 

・皮膚刺激感、潮紅、皮膚炎、発疹、接触性皮膚炎、皮膚の感染症など

 

確かに皮膚外用薬の中でステロイドは副作用が出やすい薬に分類されますが、用法用量を正しく守れば、ステロイドは皮膚の炎症をおさえる効果が高い優れた薬です。

特に強いかゆみが出る皮膚症状は、かゆみで皮膚を掻き壊すことによって症状が悪化しやすいため、ステロイドを使用して素早く炎症をしずめた方が良いでしょう。

【薬剤師おすすめ】虫刺されに効く市販薬:ステロイド配合

自身の症状や部位、年齢ごとに適切なランクのステロイド配合薬を選択しましょう。

かゆみが強い場合はかゆみ止め成分が配合したものが好ましいですし、掻き壊してしまっている場合は抗菌成分が配合している市販薬で対応します。

ストロング:大人の身体用ステロイド薬

主に大人の身体にできた強い炎症をともなう虫刺されに適したステロイド薬です。

強い効果があるので顔への使用や、長期間の使用はしないでください。2才未満の子供は使用できません。

 

ベトネベートクリームS 10G(指定第2類医薬品)

有効成分 特徴

ベタメタゾン吉草酸エステル

・ステロイド単一成分

市販薬の中では最も強いストロングランクのステロイドを配合しています。ステロイド以外の成分は含まれていません。強い炎症をともなっている場合におすすめの薬です。

 

有効成分 特徴

フルオシノロンアセトニド

フラジオマイシン硫酸塩

・掻き壊して化膿した患部に使用可能

ステロイドに加えて抗菌成分であるフラジオマイシン硫酸塩を配合しています。強いかゆみで掻き壊してしまったような患部は化膿することもしばしばあります。抗菌成分は傷口から入り込んだ細菌の増殖をおさえ、症状緩和を助けます。

ミディアム:大人の顔・身体、子供の身体用ステロイド薬

大人の方以外に子供(顔を除く)も使用することができるステロイド薬です。

ストロングよりも副作用リスクが低く、ウィークよりも効果が強い点で最も使いやすいランクでしょう。さまざまな症状の程度や部位に対応していることから虫刺され対策の常備薬としておすすめです。

 

ラシュリアPEクリーム

有効成分 特徴

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

リドカイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

・日本初!※薬剤師に無料相談ができるシステム

・かゆみに効く

・細菌感染を防ぐ

・皮膚の修復を助ける

かゆみ止め成分や殺菌成分を配合したミディアムランクのステロイド配合市販薬です。ビタミン成分であるトコフェロール酢酸エステルによって血液循環を改善し、皮膚の修復を助けます。

また、ステロイドを使用する上で「副作用は大丈夫?」「どれくらい使い続ければいい?」といった点にお困りの方も多いでしょう。ラシュリアは薬剤師に無料相談ができるのもポイント。商品に添付してあるQRコードを読み取り、チャットで薬剤師に相談いただけます。

※当社調べ

 

リビメックスコーワクリーム 10G(指定第2類医薬品)

有効成分 特徴

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

・ステロイド単一成分

ステロイド成分のみ配合したクリームタイプの商品です。お子様の身体にできた虫刺されを早く治したい場合におすすめ。かゆみの症状が無いのであれば、余計な成分が配合されていないステロイド成分単独の薬がおすすめです。

 

ムヒアルファEX 15g

有効成分 特徴

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

ジフェンヒドラミン塩酸塩

l−メントール

dl−カンフル

クロタミトン

イソプロピルメチルフェノール

・強いかゆみに効く

・細菌感染を防ぐ

・清涼感ある使い心地

ステロイドに加えて2種のかゆみ止め成分を配合しているため強いかゆみをともなう虫刺されにおすすめです。殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールや清涼成分であるl-メントール、dl-カンフルを含んでいるため、汗をかきやすい夏場の虫刺されにスーッと強い清涼感で使いやすいでしょう。

ウィーク:大人も子供も使えるステロイド薬

大人・子供問わず使用しやすいステロイド薬です。

比較的効果は弱いですが、軽度の虫刺されであればどの部位にも使用しやすい薬です。

 

テラ・コートリル軟膏a 6g

有効成分 特徴

ヒドロコルチゾン

オキシテトラサイクリン塩酸塩

・掻き壊して化膿した患部を殺菌する

ステロイドに加えて抗菌成分であるオキシテトラサイクリン塩酸塩を配合。強いかゆみで掻き壊してしまったような患部を殺菌し、化膿をおさえます。

 

オイラックスA 10G(指定第2類医薬品)

有効成分 特徴

ヒドロコルチゾン酢酸エステル

クロタミトン

ジフェンヒドラミン塩酸塩

グリチルレチン酸

アラントイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

・強いかゆみに効く

・皮膚の修復を助ける

・細菌感染を防ぐ

2種のかゆみ止め成分や抗炎症成分を配合し、強いかゆみをともなう虫刺されに対応しています。殺菌成分により細菌感染を予防。また、アラントインやトコフェロール酢酸エステルにより皮膚の修復を助け、荒れた皮膚に効果的です。

虫刺されに効くおすすめ市販薬:ステロイドフリー

肌が弱かったり、軽症の方はステロイドフリーの市販薬を選ぶといいでしょう。

主にかゆみ止め成分が含まれているので、一時的にかゆみをおさえることが可能です。

 

ムヒパッチ A 38枚入(第3類医薬品)

有効成分 特徴

ジフェンヒドラミン塩酸塩

・かゆみ止め単一成分

・貼るタイプでかきむしり防止

抗ヒスタミン成分配合の貼るタイプの市販薬です。小さいお子様はかゆみがあるとすぐに掻いてしまうので悪化しやすいですが、ムヒパッチは患部に貼れるため、搔き壊しを防止できるよう設計されています。

 

新レスタミンコーワ軟膏 30g

有効成分 特徴

ジフェンヒドラミン塩酸塩

・かゆみ止め単一成分

抗ヒスタミン成分が単独で配合され、かゆみのもとであるヒスタミンの働きをおさえます。軟膏タイプで刺激も少なく、さまざまな症状に使いやすい商品です。年齢を問わずご使用いただけます。

 

オイラックスソフト 16g

有効成分 特徴

クロタミトン

ジフェンヒドラミン塩酸塩

グリチルレチン酸

アラントイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

・強いかゆみ、炎症に効く

・細菌感染を防ぐ

・皮膚の修復を助ける

2種のかゆみ止め成分や殺菌成分、抗炎症成分、皮膚の修復成分といった成分が配合されているため、ひとつの薬でさまざまなアプローチができる商品です。ノンステロイドのため顔にできた虫刺されにも使用可能です。