便秘は市販薬で治療できる?

日本内科学会では3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態を便秘と定義しています。つまり、実際に便が出ていないのは勿論、出ていたとしても腸に便が残っていると感じる場合は便秘となります。便秘は慢性化しやすいので、生活習慣を改善したり薬で早急に治療をすることが重要です。

便秘は市販薬で治せます

便秘は市販の薬で治療することが可能です。便秘の市販薬は内服薬や浣腸、坐剤と多岐にわたります。便秘の症状や服用する方の年齢等によって適した薬が変わるため、薬の特徴を理解し、ご自身の症状に合った便秘薬を選択しましょう。

便秘に効く市販薬の種類と選び方

便秘の薬は主に非刺激性下剤、刺激性下剤、浣腸・坐薬、整腸剤の4つに分けらます。それぞれ特徴や使用すべき便秘の症状が異なります。

  こんな症状におすすめ
非刺激性剤下剤

・便秘の初期症状に

・慢性的な便秘に

刺激性下剤

・非刺激性下剤や整腸剤を飲んでも効果がなかった時に

・長期連用は不可

・腹痛が起こる可能性あり

浣腸・坐薬

・どうしても出したい緊急時に

・即効性あり

・長期連用は不可

整腸剤

・比較的症状が軽い便秘に

・長期連用OK

・子供や妊婦、高齢者も服用可

非刺激性下剤

緩やかに排便をうながす薬です。市販薬では水分浸透成分が配合された薬が販売されています。水分浸透成分には腸内に水分を集める働きがあり、便がその水分を吸収することにより、排便しやすい環境を作ります。便秘になったらまずは非刺激性下剤で治療を始めましょう。

刺激性下剤

便秘は腸内の動きが悪くなることによって起こりますが、刺激性下剤は薬の力で大腸を刺激して動かし、排便を促します。即効性のある薬ですが、腹痛をともなうこともあります。また、クセになって薬が効かなくなってしまうこともあるため、長期連用はできません。非刺激性下剤で便秘が治らない場合に使用しましょう。

浣腸・坐薬

浣腸や坐薬は肛門や直腸に刺激を与えることによって、大腸が動いて強制的に排便をうながす薬です。刺激性下剤と同様に即効性がありますが、クセになりやすいのでどうしても出したい!という緊急時に使用します。

整腸剤

便秘薬が腸に刺激を与えたり、水分を集める作用があるのに対し、整腸剤は腸内の環境を整えて自然な排便をうながす薬になります。刺激も少なく、長期連用しても問題ないため、子供や妊婦さんも安心して飲める薬です。比較的症状が軽い便秘に使用しましょう。

子供や妊婦でも使用できる便秘市販薬は?

子供や妊婦さんなど、便秘薬は人によっても適した種類が異なります。次の方は薬の成分によっては使用できない便秘薬もあるため注意してください。

  適した便秘薬
赤ちゃん・子供

・整腸剤、浣腸がおすすめ

・非刺激性下剤、刺激性下剤は使用できない成分あり

妊婦・授乳中

・非刺激性下剤、整腸剤がおすすめ

・刺激性下剤は使用できない成分あり

生理前

・非刺激性下剤、整腸剤がおすすめ

・刺激性下剤は腹痛が起こる可能性がある

高齢者

・酸化マグネシウム系の薬は長期連用不可

赤ちゃんや子供、妊娠中や授乳中の方は、成分によっては使用できない市販の便秘薬があります。必ず用法用量を確認し、ご自身が服用できる薬かどうか確認をしましょう。

また、生理前に便秘になった場合は、腹痛が起こる可能性のある刺激性下剤は避けましょう。

高齢者の方の場合は、非刺激性下剤の酸化マグネシウム系の市販薬を長期服用すると、高マグネシウム血症を引き起こすリスクが高くなるため注意してください。

便秘に効くおすすめ市販薬

便秘のそれぞれの症状に合わせた市販薬をご紹介します。ご自身の症状や年齢に合わせて適した市販薬を購入しましょう。

非刺激性下剤:便秘の初期症状に

酸化マグネシウムE便秘薬

年齢 1回量 1日服用回数

15歳以上

3~6錠

1日1回

11歳以上15歳未満

2~4錠
7歳以上11歳未満 2~3錠
5歳以上7歳未満 1~2錠

5歳未満

服用しないでください

妊婦・授乳

医療用のマグミットと同じ成分で、便秘に対する第一選択薬として使われている下剤です。

排便の調子がいいときは、錠数を少なくするなど服用量を調節できます。

腸を刺激しないため腹痛や腹部の不快感を起こしにくく、子供や妊婦でも比較的安全に使うことのできる商品です。

 

オイルデル 24CP(第2類医薬品)

年齢 1回量

1日服用回数

15歳以上

3~4カプセル

1日2回

15歳未満

服用しないでください

妊婦・授乳

オイルデルは水分浸透成分のDSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート)とオイル成分の麻子仁末を配合した、腸への刺激成分を含まない便秘薬です。

DSSは腸の中で硬くなった便に水分を浸透させて柔らかくすることで排便を楽にし、麻子仁末の油分が腸と便を潤滑にするため、自然な排便をうながすことができます。

刺激性下剤:なかなか治らない便秘に

 

ビオフェルミン便秘薬 60錠(第2類医薬品)

年齢 1回量

1日服用回数

15歳以上

3~5錠

1日1回

11~14歳 2~3錠

11歳未満

服用しないこと

妊婦・授乳

少量であれば可

医療用のラキソベロンと同じ成分のピコスルファートが含まれた便秘薬です。腸を刺激し、活発な動きを促進します。

また、善玉菌であるビフィズス菌とラクトミンの2種を配合しているため、腸内環境を整えながら便秘症状を改善します。

 

コーラック* 40錠

年齢 1回量

1日服用回数

15歳以上

1~3錠

1日1回

11~14歳 1~2錠

11歳未満

服用しないこと

妊婦・授乳

少量であれば可

医療用のテレミンソフトと同じ成分のビサコジルを配合し、錠剤がコーティングされているため胃で溶けずに腸でしっかり効果を発揮します。

また、DSSによって硬くなった便に水分が浸透し、排便しやすくなります。

浣腸・坐薬:どうしても出したい緊急時に

コーラック坐薬タイプ 10個

年齢 使用個数
12歳以上 1個(効果のない場合はさらに1個)
12歳未満 使用しないでください

妊婦・授乳

医療用の新レシカルボン坐剤と同じ炭酸水素ナトリウムを有効成分とした坐薬タイプの便秘薬です。

腸内で炭酸ガスを発生させて腸を刺激し、動きを活発化させます。

使用してから約20分ほどで効果があり、速やかに排便を促したい方におすすめです。

ただし、刺激性に分類されるため長期的もしくは頻繁に使用しないでください。

 

妊婦・授乳

通常量であれば可

イチジク浣腸シリーズは主にグリセリンと精製水の2つを含んでいます。

薬液を入れてから効果が現れるまで3分から10分と、便意の促進が速やかであるところが浣腸ならではの特徴です。妊娠・授乳中の方は大量に使用しないよう注意してください。

また、イチジク浣腸シリーズは使用する方の年齢に合わせて商品選ぶことができ、0歳から使用できます。(イチジク浣腸シリーズに関する詳細はこちら)

整腸剤:自然な便通をうながす

 

ビオスリーHi錠 42錠 (指定医薬部外品) 便秘 軟便 効果的 市販 整腸薬

年齢 1回量

1日服用回数

15歳以上

2錠

1日3回

5歳以上15歳

1錠

5歳未満

服用しないでください

妊婦・授乳

腸内は主に善玉菌と悪玉菌と呼ばれる細菌群が生息し、両者のバランスが崩れると腸の健康を維持する機能が損なわれてしまいます。

ビオスリーHi錠は善玉菌であるラクトミン(乳酸菌)、酪酸菌、糖化菌の3種を配合し、腸内環境を整えます。

副作用も少なく大人・子供どちらの便秘の症状も改善します。

 

ビオフェルミンVC 120錠

年齢 1回量

1日服用回数

15歳以上

2錠

1日3回

15歳未満

服用しないでください

妊婦・授乳

2つの善玉菌に加えて3つのビタミン成分で腸内の有害菌の増殖をおさえ、健康な状態へと導きます。

ビタミン成分のビタミンB2,B6,Cはそれぞれ善玉菌の増殖を助ける効果があり、相乗効果によって腸内環境を整えます。

便秘を解消するために気をつけたいこと

便秘は生活習慣が起因していることも多いため、薬による治療以外にも、次のことに日々気をつけるようにしてください。

水分補給をたっぷりと

体内の水分が不足すると便が硬くなり、腸内で移動しにくくなってしまいます。便を柔らかくするために水分補給をしっかり取りましょう。1日1.5リットル以上を目安にしてください。また、朝起きたらまずはコップ1杯の水を飲むことで腸内が刺激され、便意が起きやすくなります。

食物繊維が・乳酸菌入った食べ物を

食物繊維には水分を吸収する性質があるため、便を柔らかくしたり、便のかさ増しをして腸を刺激する作用があります。また、乳酸菌は腸内環境を良くして自然な便通をうながす効果があるため、どちらも積極的に摂取したい成分です。

食物繊維を多く含む食べ物

海藻類、きのこ類、根菜類、緑黄色野菜類、豆類、果物など

乳酸菌を多く含む食べ物

ヨーグルト、みそ、古漬け、キムチ、納豆、チーズなど

適度に運動をする

適度な運動は腸の刺激となって活動を促します。軽いウォーキングでも良いので毎日少しずつ運動をしましょう。運動することが難しい方はお腹を揉んでマッサージしたり、温めることによって腸を刺激することができます。

規則正しい生活を

睡眠が不足していたり、生活リズムがバラバラになってしまうと、自律神経が狂って腸の動きが悪くなってしまいます。できる限り毎日同じ時間に起床、就寝することを心がけましょう。また、トイレに入る時間を毎日決まった時間に確保することで、落ち着いて排便をする習慣が身につきます。

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