子供の陰部のかゆみに市販薬は使える?

小さな子供が急に陰部のかゆみを訴えた時に、どう対処したら良いのか分からず困ってしまう方も多いでしょう。子供の陰部のかゆみは主に、汗や下着のムレによるかぶれが原因となるものと、細菌やウイルスが皮膚に感染することによるものの、2つに分かれます。

かぶれの場合は市販薬で対処が可能

汗や下着によるムレ、石鹸やボディソープによる洗いすぎが原因でおこる陰部のかゆみは、市販薬で治療することが可能です。症状が悪化する前に市販薬で素早く治しましょう。

細菌やウイルス感染が原因の場合は病院へ

細菌やウイルスが皮膚に感染して起こるかゆみの場合は、その原因菌に合った皮膚治療薬を使用する必要があります。基本的に、細菌には抗生物質を、ウイルスには抗真菌薬を使用します。原因菌が何かを見極めることは難しく、誤った薬を使用すると症状が悪化する危険性もあるため、まずは病院を受診しましょう。

子供の陰部のかゆみの原因はなに?

子供の陰部のかゆみの原因はさまざまありますが、それぞれ特徴があります。

  原因
男女共通

・接触皮膚炎(かぶれ)

・皮膚カンジダ症

・いんきんたむし

女の子特有

・外陰膣炎

男の子特有 ・亀頭包皮炎

接触皮膚炎などのかぶれが原因となる陰部のかゆみは市販薬でも対処ができますが、それ以外の病気に関しては一度病院を受診して検査を受けることをおすすめします。

接触皮膚炎(かぶれ)

汗やムレ、下着の摩擦などの刺激によって皮膚がかぶれてかゆみが出てしまうことを接触皮膚炎といいます。子供は大人に比べて、皮膚を守る角質層が薄く、大人よりも皮膚トラブルを起こしやすいです。また、股間などのデリケートゾーンは、他の部位よりも皮膚が薄いため、身体の中でも特にかぶれや炎症を引き起こしやすくなっています。

赤ちゃんのおむつかぶれなどのも接触皮膚炎にあたります。

皮膚カンジダ症

カンジダという真菌による感染症です。「カンジダ=性病」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、カンジダは常在菌で、子供の皮膚にも存在しています。主に疲労やストレスなどによって体力や抵抗力が落ちたときに、カンジダが増殖してさまざまな症状を起こします。

女の子の主な症状は、外陰部の腫れや強いかゆみ、チーズや酒かすのような白いおりものが増加します。

男の子の場合は陰部の強いかゆみや、白い膜状の汚れがたまることが特徴です。

 

《おむつかぶれと皮膚カンジダ症の違い》

おむつかぶれと皮膚カンジダ症を間違えるケースが非常に多いのですが、見分け方として分かりやすいのは、おむつかぶれはおむつが触れる部分に赤みやかゆみの症状が出るのに対し、カンジダはおむつが直接触れていない皮膚のしわの溝部分にまで症状が出ます。

赤ちゃんの皮膚を広げてよく観察し、判断しましょう。

いんきんたむし

いんきんたむしは皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)というカビの一種によって発症する感染症です。水虫と同じ原因菌なので、股間の水虫ともいわれており、女性に比べて、男性に発症することが多いのが特徴です。

「水虫=大人の病気」というイメージも定着していますが、水虫は年齢を問わず、子供も感染する可能性があります。家族内で水虫に感染している方が使用したタオル等を、そのまま子供が使用し、股間や足などの部位に水虫がうつってしまう、というケースが多いです。

症状は、股間周辺の強いかゆみと痛みです。発症している部分は、うろこ状の皮膚がポロポロ剥がれ落ちます。また、皮膚がピンク色をしているのも特徴です。

家族に水虫に感染している人がいる場合は、一度いんきんたむしを疑った方が良いでしょう。また、男の子の場合は、いんきんたむしは陰嚢には症状が出ないため、かゆみの症状が陰嚢以外の場合もいんきんたむしの可能性があります。

外陰膣炎

小さな女の子がよく起こす陰部のトラブルに外陰膣炎があリます。主な症状は外陰部のかゆみや腫れ・赤みで、これに合わせて、黄色くにおいのあるおりものが出る場合は外陰膣炎を疑う必要があります。

外陰膣炎はブドウ球菌や大腸菌が膣内に感染することによって起こります。大人はこれらの菌をガードするデーデルライン桿菌という細菌を保持していますが、子供はまだこのような自浄作用が弱いため、外陰膣炎を発症しやすいです。

亀頭包皮炎

小さな男の子は陰部を無意識に触ってしまうことが多いです。いろいろなところに触れた手にはブドウ球菌などの細菌が付着していることもあり、細菌が包皮の内側や亀頭から入り込み亀頭包皮炎を引き起こします。

かゆみや赤いブツブツが出ますが、症状が悪化すると痛みや腫れ、膿が出ることもあります。

子供の陰部のかゆみに効く市販薬の選び方

子供の陰部は他の部位に比べて皮膚が薄いため、使用できる市販薬が限られてきます。

子供の陰部にステロイドは使用してもOK?

皮膚のかゆみによく使用されるステロイド外用薬は、薬によって強さのランクが分かれています。ランクによっては子供の陰部に使用ができない薬もあり、使用する薬のランクや部位を誤ると、副作用が出る危険性があります。

医師の指導の元であれば安心して使用ができますが、ご自宅でセルフメディケーションとして陰部に市販薬を使用する場合は、ステロイド無配合の薬の方が安心して使用ができるでしょう。

市販のステロイド無配合の皮膚治療薬は、さまざまな商品が販売されています。

子供の陰部のかゆみにおすすめの成分

子供の陰部のかゆみに効果を発揮する成分をご紹介します。市販薬を選ぶ際は次の成分が配合された市販薬を選ぶと良いでしょう。

 

【かゆみをおさえる成分】

分類 成分

鎮痒成分

クロタミトン

抗ヒスタミン成分

ジフェンヒドラミン

局所麻酔成分

リドカイン

かゆみ止めの市販薬は大きく分けて局所麻酔成分が入っているものと、入っていないものに分けられます。局所麻酔成分は神経を一時的に麻痺させて、かゆみを感じることを止める成分です。かゆみで夜眠れないなどといった、強いかゆみに悩んでいる場合は局所麻酔成分が入っている市販薬を、かゆみがそこまで強くない場合は局所麻酔成分無配合のものを選ぶと良いでしょう。

 

【その他おすすめの成分】

子供の陰部のかゆみにおすすめできる成分は、かゆみ止め成分以外にも次のものがあります。

分類 成分

抗炎症成分

グリチルレチン酸

殺菌消毒成分

イソプロピルメチルフェノール

皮膚修復作用

トコフェロール酢酸エステル、アラントイン

清涼成分

lメントール

これらの成分には次のような特徴があります。症状に合わせて成分から薬を選ぶと良いでしょう。 

  • 抗炎症成分:皮膚の炎症をおさえる
  • 殺菌消毒成分:傷口から細菌が感染することによる化膿・炎症を防ぐ
  • 皮膚修復作用:傷ついた皮膚が修復するのを助ける
  • 清涼成分:爽やかな清涼感をあたえる

子供の陰部のかゆみにおすすめの剤形

子供の陰部に使用する市販薬を選ぶ際に、判断基準となるものとして、成分の他に剤形があります。デリケートゾーンの市販薬にはさまざまな剤形の薬が販売されていますが、代表的な剤形を3つご紹介します。

剤形 メリット デメリット
クリーム

・伸びがよく塗りやすい

・ベタつかない

・軟膏に比べて刺激が強い
軟膏

・患部を保護する機能が強い

・刺激が少ない

・ベタつく
ローション・ジェル

・さらっとした使用感

・薬が浸透しやすい

・刺激が強くしみやすい

使用する方の好みもありますが、子供の陰部に比較的使用しやすいのはクリーム剤です。陰部は下着で蒸れやすいため、使用感の観点で見ると、べたつきやすい軟膏は不向きです。また、ローションやジェルは他の剤形に比べて刺激が強く、炎症が強い部位には適しません。

クリーム剤は軟膏に比べると刺激は強いですが、ローション・ジェルよりは刺激が少なく、ベタつかない伸びの良い剤形となっているので、使い勝手が良いです。

ただし、軟膏やローション・ジェルもそれぞれにメリットがあるため、使用する方の症状や好みに合わせて剤形を選択しましょう。

粘膜への使用について

市販のかゆみ止め薬の多くは、膣内や膣の入り口、肛門の中などの粘膜部分への使用ができません。粘膜は他の皮膚に比べて薬の吸収率が高く、効果が強く出てしまう危険性があるからです。市販薬を使用する際は添付文書をよく読み、用法用量を守って使用しましょう。

また、膣内の粘膜にもかゆみの症状を感じる場合は、カンジダ膣炎などの感染症にかかっている可能性も考えられます。感染症によるかゆみは、基本的に病院の診療が必要になるため、自己判断による市販薬の使用はやめましょう。

子供の陰部のかゆみに効く市販薬

子供の陰部のかゆみに効くおすすめの市販薬を紹介します。

ステロイド無配合のためお子様も安心して使用することができます。

剤形や使用感、成分からお好みの薬を選びましょう。

日本初!購入後に薬剤師に相談できる薬

 

デリナースクール

剤形 クリーム
かゆみ
清涼感
殺菌

肌の修復

アフターフォロー
有効成分

リドカイン

ジフェンヒドラミン塩酸塩

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

l-メントール

2020年8月に新しく発売された、陰部のかゆみを鎮める非ステロイド性クリームです。

かゆみ止め成分のジフェンヒドラミン塩酸塩に加え、局所麻酔成分のリドカインが配合されているため、おむつや下着の刺激からくる強いかゆみを鎮めます。殺菌成分も配合されており、炎症の原因となる雑菌の繁殖をおさえ、皮膚を清潔に保ちます。

さらに清涼成分であるl-メントールが配合されているため、スーッと爽やかな使い心地。

パッケージが非常にシンプルなので、マザーズバックに入れて持ち運んでも気になりません。

また、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師へ無料相談することが可能。お子様が薬を使用するうえでの心配事も薬剤師に相談ができるので、安心です。

※当社調べ

赤みをともなう炎症に

ムヒベビー 15G(第3類医薬品)

剤形 クリーム
かゆみ
清涼感 -
殺菌

肌の修復

アフターフォロー -
有効成分

ジフェンヒドラミン

グリチルレチン酸

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

ムヒベビーは弱酸性で肌に優しいクリームタイプのかゆみ止めです。

抗ヒスタミン成分がかゆみを鎮めるとともに、抗炎症成分のグリチルレチン酸が赤くヒリヒリした炎症に効果を発揮します。

また、炎症のもととなる雑菌の繁殖を抑えたり、肌の修復をうながす成分が配合されているため、かゆみの出始めや進行した症状のどちらにも効果的です。

さらっとした爽やかな使い心地

ユースキンI ローション

剤形 ローション
かゆみ

爽快感 -
殺菌

肌の修復

アフターフォロー -
有効成分

クロタミトン

ジフェンヒドラミン

グリチルレチン酸

トコフェロール酢酸エステル

イソプロピルメチルフェノール

有効成分が浸透しやすいローションタイプのかゆみ止め薬です。

2種のかゆみ止め成分が強いかゆみにダブルで効果を発揮し、抗炎症成分や肌の修復成分が進行した患部の症状を鎮めます。

清涼成分を配合し、さらっとした爽やかな使い心地のため、おむつや下着を上からはいても違和感なく過ごせます。

シートタイプのかゆみ止め薬

メソッドシート 10枚(第3類医薬品)

剤形 シート
かゆみ
清涼感 -
殺菌 -
肌の修復

アフターフォロー -
有効成分

ジフェンヒドラミン塩酸塩

グリチルリチン酸二カリウム

アラントイン

急なかゆみを拭いて鎮めるシートタイプの治療薬です。

かゆみの原因となる汗や汚れなどを拭き取りながら、かゆみ止め成分や抗炎症成分が患部に塗布され有効成分が浸透します。

また、アラントインが傷ついたデリケートゾーンの皮膚修復に役立ちます。

保護者の方でも手を汚さず拭いてあげることができるため、外出時にも使いやすい商品です。

日常生活で気をつけるべきこと

子供の陰部のかゆみがかぶれだった場合は、市販薬による治療に合わせて、次のことに注意するようにしましょう。

下着は通気性の良いものを

子供に履かせる下着は、綿素材などの通気性の良いものを選び、汗をかいたらなるべく下着を取り替えるようにしましょう。また、サイズの合っていない下着も、締め付けや摩擦が皮膚の刺激となって、かぶれやかゆみを引き起こします。お子様のサイズにあった下着を購入するようにしましょう。

赤ちゃんのおむつも長時間の着用はかぶれの原因となります。こまめに取り替えるようにしましょう。

陰部を常に清潔に

陰部の汗をそのままにしたり、お風呂に入らずにいると、陰部に雑菌が繁殖してかぶれる原因となります。汗を拭き取れる時は拭き取り、毎日シャワーを浴びて清潔を保ちましょう。

刺激が強い石鹸やボディーソープはNG

子供の陰部は皮膚が特に薄いため、強く洗いすぎてしまうと傷がつき、かゆみを引き起こす原因となります。

また、汚れを落とす成分が強いボディソープは、陰部の薄い皮膚には刺激となってしまうおそれがあり、かゆみの原因になります。

陰部を洗うときは皮膚を傷つけないように、やさしく手で洗いましょう。