妊娠中に服用できる市販の睡眠改善薬
市販で不眠にアプローチできる薬に睡眠改善薬があります。睡眠改善薬はきちんと用法・用量を守れば危険なものではありません。ただし、睡眠改善薬の中には妊娠中に服用できない薬があるため注意が必要です。
服用できるのは漢方薬飲み
市販の睡眠改善薬は大きく分けて西洋薬と漢方薬に分けられます。
妊娠中の服用可否 | |
---|---|
西洋薬 | × |
漢方薬 | ◯ |
睡眠改善薬の中でも西洋薬はジフェンヒドラミン塩酸塩という成分が使用されます。この成分は胎児の奇形をうながすような影響が出てしまうため、妊娠中は服用することができません。授乳中の方も服用する場合は授乳を避ける必要があります。
漢方薬に関しては妊娠中でも基本的に服用が可能ですが、服用にあたって不安があれば薬剤師や医師、登録販売者に相談しましょう。
漢方薬の不眠に対する効果
漢方薬は生薬によって、血流を良くしたり自律神経の緊張をほぐす作用があります。眠気自体を引き起こす作用ではありませんが、不眠の原因となる体質を改善することによって、自然な眠気を引き起こすアプローチをします。
睡眠改善薬が使えるのは一時的な不眠だけ
市販の睡眠改善薬はあくまで一時的な不眠症状にのみ効果を発揮します。慢性的な不眠症状の場合は、別の疾患が隠れている可能性もあるため、病院の受診が必要となります。
不眠に効く漢方薬の選び方
不眠に効果を発揮するおすすめの漢方薬は酸棗仁湯、加味帰脾湯、柴胡加竜骨牡蛎湯の3つです。これらの漢方もそれぞれに特徴があり、体質に合った漢方薬を選ぶ必要があります。
漢方薬を選ぶ場合は、まず自身の体質が虚証と実証どちらに当てはまるかを確認しましょう。体質がどちらに当てはまるかによって適した漢方薬が異なります。
特徴 | おすすめ漢方薬 | |
---|---|---|
虚証 |
・細くて華奢 ・体力がない ・寒がり |
・酸棗仁湯 ・加味帰脾湯 |
実証 |
・筋肉質でガッチリ体型 ・体力がある ・暑がり |
・柴胡加竜骨牡蛎湯 |
酸棗仁湯
血流が悪く、疲れや精神的にくる不安を改善する漢方薬です。
日頃から精神不安がある方、特に眠りが浅くて夜に何度も目が覚める、夢を多く見るような不眠の方におすすめです。反対に、興奮が続いて目が冴えてしまい、なかなか寝付けないタイプの方には向いていない漢方薬です。
加味帰脾湯
酸棗仁湯と同様に、疲れや精神的な不安を改善する効果や、胃腸の調子を整え、体のめぐりをよくする効果がある漢方薬です。精神症状だけではなく、消化器が弱くて食が細かったり疲労感などがある場合はこちらの漢方薬がおすすめです。
柴胡加竜骨牡蛎湯
緊張や脳の興奮からくる不眠に効果を発揮する漢方薬です。動悸や頭痛、焦燥感がある、攻撃的になっている、などに当てはまる方におすすめです。胃腸を整える作用もあるため、便の排泄にも効果があります。
妊娠中の不眠におすすめの睡眠改善薬
妊娠中でも服用ができる睡眠改善薬をご紹介します。
薬を購入する前や服用する前に何か不安なことがある場合は、一度薬剤師に相談すると良いでしょう。ミナカラ薬局ではLINEで薬剤師に無料相談をすることが可能です。相談後にそのままオンラインで薬を購入することもできるので、是非利用してください。
【LINE薬剤師相談】
https://minacolor.com/questions/
剤形 | 成分 | 包装単位 |
---|---|---|
錠剤 | 酸棗仁湯エキス | 18錠 |
年齢 | 1回量 | 服用回数 |
---|---|---|
大人 | 6錠 | 3回 |
7才以上15才未満 | 4錠 | |
5才以上7才未満 | 3錠 | |
5才未満 |
服用しないこと |
漢方の酸棗仁湯を抽出したペネロッピー錠は、血の巡りを改善し、不安や疲れからくる不眠をやわらげます。妊娠中は、ホルモンバランスの乱れや妊娠に対する不安で眠れないことも多いため、おすすめの漢方薬です。錠剤になっているので漢方独特の苦味が苦手な方でも飲みやすくなっています。
また、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師へ無料相談することが可能です。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談ができるので、安心して薬を使用することができます。
剤形 | 成分 | 包装単位 |
錠剤 |
加味帰脾湯エキス(1/2量) |
36錠 |
年齢 | 1回量 | 服用回数 |
15才以上 |
4錠 |
1日3回 |
7才以上15才未満 |
3錠 | |
5才以上7才未満 |
2錠 |
|
5才未満 |
服用しないでください |
漢方の加味帰脾湯は消化器の不調からくるイライラや不安を緩和し、不眠症状の改善につながります。ホルモンバランスなどの乱れで便秘などの消化器不良に陥りやすい妊婦さんにおすすめの漢方薬です。
剤形 | 成分 | 包装単位 |
顆粒 |
柴胡加竜骨牡蛎湯エキス |
12包 |
年齢 | 1回量 | 服用回数 |
15才以上 |
1包 |
1日2回 |
7才以上15才未満 |
2/3包 |
|
4才以上7才未満 |
1/2包 | |
2才未満 |
1/4包 |
柴胡加竜骨牡蛎湯は胃腸を整えて水分や栄養の巡りを改善することで緊張した体をリラックス状態にするのに役立ちます。イライラしやすく、ほてりがちな妊婦さんにおすすめの漢方薬です。
顆粒タイプなので錠剤のような固形物を飲み込むことが苦手な方にもおすすめです。
日常生活での注意点
妊娠中の不眠に悩んでいる方は、生活習慣を見直してみるのも1つの対策方法となります。次のことに気をつけてみましょう。
朝起きたら日光をを浴びる
起床したら何よりも先に日光を浴び、体内時計を正常に動かします。
特に昼~夕方に体温をあげることによって、就寝時間の体温が下がりやすくなります。
就寝前の食事ついて
就寝4時間前には夕食を終えるようにしましょう。生活のサイクル的に難しい場合は、油ものを控えるなど、胃に負担がかかりすぎない夕食を意識することが大切です。
就寝前に電子機器を見ない
就寝の1時間〜30分前にはテレビ・パソコン・スマートフォンなどの電子機器から離れましょう。電子機器の画面を見たり操作しているときは脳は興奮状態にあります。脳が落ち着くまでには時間がかかるため、就寝の妨げになってしまいます。
寝る前には脳を落ち着かせる行動をすることが大切です。リラックスというと自分が好きなことをすればいいと考えがちですが、就寝前においては例え音楽でも自分が好きなものだと脳は興奮してしまいます。布団の中での考えごとも、脳を活発に活動させてしまうため控えましょう。
適度な運動をする
適度な運動で程よい疲労感を得ることによって、寝つきが良くなり、夜中に目覚めてしまうことを予防します。また、運動はストレス解消に繋がる場合もあります。
妊娠の経過が順調で安静の必要がない段階であれば、ウォーキングなどの軽い運動をおこなうと良いでしょう。運動して大丈夫か心配な方は、妊婦健診で医師に確認してみましょう。