イブプロフェンの効果・特徴
イブプロフェンは痛みや炎症を抑えたり、熱を下げる解熱鎮痛薬によく含まれる成分の1つです。市販の解熱鎮痛薬には様々な成分がありますが、イブプロフェンはNSAIDsというグループに分類される成分です。
NSAIDsとは?
NSAIDsは、非ステロイド性抗炎症薬の略称で、炎症や痛みをおさえる作用がある薬の総称です。痛みの元となるプロスタグランジンの生成をおさえ、痛みを和らげる効果が強いことが特徴です。
NSAIDsとアセトアミノフェンの違い
解熱鎮痛薬はイブプロフェンなどのNSAIDsとアセトアミノフェンの2つに大きく分けられます。
特徴 | |
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NSAIDs (イブプロフェンなど) |
・15才未満は服用できる薬がない ・アセトアミノフェンに比べて効果が強い ・胃への副作用がある |
アセトアミノフェン | ・15才未満も服用できる小児用の薬がある ・NSAIDsに比べて効果がおだやか ・胃腸が弱い方におすすめ |
イブプロフェンなどが分類されるNSAIDsは痛みを抑える効果が強い代わりに、胃への副作用が出やすいというデメリットがあります。一方アセトアミノフェンは副作用が出にくい代わりにNSAIDsに比べて鎮痛作用が弱く、抗炎症作用がない、というデメリットがあります。
イブプロフェンが使いやすい方の特徴
・痛みや炎症を抑える効果の強さを求める方
・15才以上の方
・妊娠していない方
・胃腸が弱くない方
・アスピリン喘息ではない方
イブプロフェンが効くまでの時間・持続時間について
イブプロフェンが効くまでの時間と、効果が持続する時間について解説します。
効くまでの時間は1〜2時間以内
イブプロフェンの代表薬である、ブルフェンという処方薬のデータによると、錠剤を服用した後に血中のイブプロフェン濃度が最高値になるのが服用後2時間ほどとなっています。
この時間も体質や環境差により若干のずれはでますが、多くの方では1時間〜2時間以内に解熱鎮痛効果が出てくると考えられます。
効き目の持続時間は平均7時間
イブプロフェンの効果持続時間は一般的には4〜8時間と言われています。
こちらも個人の体質や環境差があるため、変動幅が広くなっていますが、ロキソプロフェンなどの他の即効性が高めな解熱鎮痛剤と比べると効果がでるのもゆったり目なものの、効果時間もやや長めなタイプと言われています。
イブプロフェンの副作用について
イブプロフェンの代表的な副作用が胃腸障害です。
胃腸障害が起こりやすい理由
イブプロフェンをはじめとするNSAIDsは、痛みの元となるプロスタグランジンという体内成分の生成を抑制することで痛みを抑えます。しかし、プロスタグランジンには胃の粘膜を保護する作用もあるため、この成分が体内で減ることによって胃の粘膜が荒れ、胃腸障害が起こるリスクが高まります。元々体質的に胃腸が弱い、という方はイブプロフェンの服用は避けた方が良いでしょう。
その他の副作用について
基本的には用法用量を守って正しく服用して入れば、副作用が起こるリスクは高くありませんが、イブプロフェンの副作用は主に次のものがあげられます。
浮腫 、 血小板機能低下 、 出血時間延長 、 食欲不振 、 胃部不快感 、 腹痛 、 消化不良 、 下痢 、 口渇 、 口内炎 、 腹部膨満感、発疹、かゆみ、蕁麻疹 など
上記以外でも気になる症状が出た場合はすぐに薬の服用を中止し、医師または薬剤師に相談する必要があります。
イブプロフェン配合の市販薬
イブプロフェンが配合されている市販薬をご紹介します。今回ご紹介する薬は眠くなりやすい成分が配合されていないため、運転中のや仕事・勉強中の方も安心して服用できます。
薬剤師に相談可能!イブプロフェンの新しい薬
主な成分 | 剤形 |
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イブプロフェン 無水カフェイン カンゾウ末 シャクヤクエキス |
顆粒 |
イブプロフェンが配合された薬です。イブプロフェンが痛みの元となるプロスタグランジンの生成をおさえます。また、生薬であるカンゾウとシャクヤクが配合されており、筋肉の収縮からくる生理痛や肩こり等の痛みを調節します。痛みの原因となるプロスタグランジンと、筋肉の収縮の両方にアプローチすることが可能です。
顆粒タイプのため錠剤が苦手な方にもおすすめです。
カイゲンパックIB顆粒は商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師に無料で相談ができます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談できるため、安心して薬を使用することができます。
イブプロフェンのみ配合のシンプルな薬
主な成分 | 剤形 |
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イブプロフェン | 錠剤 |
イブプロフェンのみ配合のシンプルな薬です。プロスタグランジンの生成を抑え、痛みの元をブロックします。飲みやすい小粒の錠剤タイプです。
イブプロフェン+アセトアミノフェンのダブル配合
主な成分 | 剤形 |
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イブプロフェン アセトアミノフェン |
錠剤 |
アセトアミノフェンとイブプロフェンの2つを同時配合し、相乗効果によって痛みに効果を発揮します。頭痛薬とありますが、生理痛や肩こり、腰痛、歯痛など体の様々な痛みや解熱に使用できます。
主な成分 | 剤形 |
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イブプロフェン アセトアミノフェン カフェイン 乾燥水酸化アルミニウムゲル |
錠剤 |
アセトアミノフェンとイブプロフェンを配合した痛み止め薬です。胃粘膜を保護する乾燥水酸化アルミニウムゲルも含まれるため、痛み止めを飲んでお腹を壊したことがある場合は試してみるといいかもしれません。
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