検査結果がすぐわかる「迅速診断法」

インフルエンザの疑いがある症状が現れた場合、主に病院で行われる検査は「迅速診断法」です。

迅速診断法は、簡単な検査ですぐに結果が出るのが特徴で、感染の有無だけではなく、インフルエンザA型・B型の種類まで判定することができます。

検査の手順

検査には鼻の奥の粘液を採取する必要があります。

長い綿棒を鼻に挿入することで粘液を採取しますが、この際に痛みが生じる場合があります。子どもの場合は痛がって検査を拒む場合があり、その場合は専用のシートでかんだ鼻水を使って検査するケースもあるため、子どもが心配な親は先に医師に申し出るのも良いでしょう。

採取した後、粘液を検査キットにたらし、結果が出るまでしばらく待ちます。

検査キットに結果が表示されれば、検査は終了です。

結果が出るまでの時間

粘液を検査キットにたらしてから、10〜15分ほどで検査結果が表示されます。

診察や薬の処方などの時間を含めても、混雑していなければ30分から1時間で終わるため、スムーズに検査を終えることができます。検査が終わったら速やかに自宅に帰り、療養しましょう。

検査結果の見方

迅速検査法に使用される検査キットは各医療メーカーから発売されており、結果の表示方法もさまざまです。

ほとんどの病院で使用されている検査キットでは、3本のラインで結果が表示されます。

【A型インフルエンザに感染している場合】

インフルエンザ 検査方法

A型インフルエンザに感染している場合は、Cの部分とAの部分にラインが表示されます。

【B型インフルエンザに感染している場合】

インフルエンザ 検査方法

B型インフルエンザに感染している場合は、Cの部分とBの部分にラインが表示されます。

【インフルエンザに感染していない場合】

インフルエンザ 検査方法

インフルエンザに感染していない場合は、Cの部分のみにラインが表示されます。

また、Cの部分にラインが表示されていない場合や,AとBの両方にラインが表示されている場合、全てにラインが表示されていない場合などは判定無効となり再度検査し直す必要があります。

インフルエンザ検査を受ける際の注意点

インフルエンザの検査を受ける際は、症状が現れた時間に注意しましょう。

発症から12時間以上経過する前に検査をしても、検査キットが反応するまでのウイルス量に達しておらず、正しい検査結果がでないおそれがあります。

また、抗インフルエンザ薬の効果を最大限に得るためには発症から48時間以内に服用する必要があり、それまでに抗インフルエンザ薬を処方してもらう必要があります。

そのため、インフルエンザの検査を受けるのは「発症から12時間以上、48時間以内」を目安にしましょう。

夜に症状が現れ始めた場合は翌朝に、朝方から症状が現れた場合はその日の夜か翌日の朝に病院に行くと良いでしょう。

インフルエンザの検査を受けるタイミングについては関連記事をごらんください。

他にも検査方法はある?

迅速検査法以外にも、インフルエンザを検査する方法があります。

どれも迅速検査キットより信頼性が高くなっていますが、結果が出るまでに時間や技術が必要です。そのため、一般的な検査では使用されていない検査方法がほとんどです。 

検査方法 結果までの時間
PCR検査 数日
ウイルス分離検査 1〜2週間
血清抗体検査 約2週間

PCR検査

PCR検査は、鼻の粘液や喉のぬぐい液などからを使用します。採取した粘液にあるインフルエンザウイルスの遺伝子を増幅させて、インフルエンザウイルスを検出します。

PCR検査は精度が高く、インフルエンザA型の中でも、2009年に大流行を起こした「H1N1」なのか、あるいは香港型と呼ばれる「H3N2」なのかといった詳細までわかります。

非常に高度な検査ですが、結果が出るまでに数日かかります。

ウイルス分離検査

発病後3日以内の喉のぬぐい液や鼻のぬぐい液などを使用し、インフルエンザウイルスのみを取り出して検査します。

信頼性の高い検査方法ですが、結果が出るまで約1~2週間ほどかかります。 

血清抗体検査(血液検査)

発症後から7日以内の血液と、回復期の血液を2回採取する必要があります。血清抗体検査の中でもさまざまな検査方法がありますが、インフルエンザの感染は、赤血球凝集抑制(HI)や中和反応(NT)という方法で検査されています。

インフルエンザに対する抗体を持っているかどうか調べることにより、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを知ることができます。

信頼性の高い検査方法ですが、結果が出るまでに約2週間かかります。

それぞれの検査方法の感度(精度)については関連記事をごらんください。

おわりに

インフルエンザは早急な処置が重要な病気です。

基本的には発症から12時間後でなければ正確な結果が出ませんが、症状が重かったり異変を感じる場合は合併症などのおそれがあるため、すぐに医療機関を受診しましょう。