【インフルエンザ予防薬】タミフル予防投与の効果は?用法用量・予防期間・価格のまとめ

インフルエンザ治療薬・タミフルの予防投与について解説。予防投与の効果、効果が持続する期間、予防投与するタイミングなど予防投与の基礎情報から、保険適用の有無、目安の価格、予防投与をするための条件まで徹底解説します!

タミフル予防投与の効果

インフルエンザの薬として有名な「タミフル(成分:オセルタミビル)」にはカプセル錠とドライシロップがあり、抗インフルエンザ薬でドライシロップがあるのはタミフルのみです。

タミフルの予防効果

タミフルはインフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミ二ダーゼ」という物質の機能を阻害して、インフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

これにより、万が一インフルエンザウイルスに感染しても、インフルエンザウイルスが増殖できなくなりインフルエンザ発症の予防が期待できます。

タミフルはA型・B型インフルエンザの予防として使えます。

ただし、C型インフルエンザウイルスには予防として使用できません。C型は感染力が弱く、また感染しても症状が通常の風邪のように軽く済むことがほとんどなので、ワクチン・治療薬を含めて開発されていないのが現状です。

タミフルの予防効果期間はいつからいつまで?

タミフルの予防効果は、タミフルを予防用として使っている期間のみ持続します。つまり、「連続して最大10日間」となります。

予防の効果が発揮される時間については明確な報告がありませんが、タミフルは4時間前後で血中で薬の濃度が最大となるため、基本的には使用したその日から予防効果が発揮されると考えられます。

予防投与を受けるタイミング

タミフルを予防目的で使用する場合は、インフルエンザを発症した方と接触してから2日以内に使用することが求められます。

接触してから48時間を経過した後の使用では、予防としての有効性を裏付けるデータが確認できていません。

インフルエンザを発症した方と接触した場合は、可能な限り早めに受診しましょう。

タミフル予防投与の用法・用量

タミフルの予防目的での使用法や用量は、治療の場合と異なるので十分に注意してください。

成人

タミフルを予防として使うときは、成人の方はオセルタミビル75mg(タミフルカプセル1個分またはタミフルDS約2.5g分)を1日1回、7〜10日間使用します。

予防に用いる場合

⑴成人
通常、オセルタミビルとして 1回75mgを1日1回、 7~10日間経口投与する。

タミフルカプセル75 添付文書

ただし、腎機能に障害がある方は医師の判断により使用量が調整されます。

小児

小児は体重によって使用量が異なります。

体重が37.5kg以上の小児は、成人と同じでオセルタミビル75mg(タミフルカプセル1個分またはタミフルDS約2.5g分)を1日1回、10日間使用します。

予防に用いる場合

⑵体重37. 5kg以上の小児
通常、オセルタミビルとして1回75mgを1日1回、10日間経口投与する。

タミフルカプセル75 添付文書

体重が37.5kg以下の幼小児は、オセルタミビルとして1回2mg/kgタミフルDS 66.7mg/kg)を1日1回、10日間使用します。

予防に用いる場合

幼小児の場合
2mg/kg(ドライシロップ剤として66.7mg/kg)

タミフルドライシロップ3% 添付文書

タミフル予防投与は保険が効かない!

タミフルを保険薬局で購入する場合、保険適用額で購入できる条件はインフルエンザウイルスに感染し、症状の発症がみられる場合のみです。

同居している家族にインフルエンザ患者がいたとしても、予防目的での購入は保険適用外になり、「薬の値段+薬剤技術料などの総合計額」の全額自己負担になります。

自費負担はいくらぐらい?

タミフルの薬価は、タミフルカプセル75で1個283.0円、タミフルドライシロップ3%で1gあたり244.0円となります。

タミフルDSは体重により必要な量が変わるため価格も変わりますが、タミフルカプセル75は10日間の予防投与に10個のカプセルが必要となるので、2830円となります。

タミフルは処方薬なので、病院で医師の診察をを受ける必要があります。タミフルの購入には、薬価の他に病院での診察代や処方料、調剤料が加算されるため、合計で5000〜8000円程度の自費負担が見込まれます。

※薬価は2017年9月現在のものです。

タミフルの予防投与に副作用はある?

タミフルは、予防目的でも治療目的でも同じ副作用の症状や発生率だと考えられます。

タミフルのカプセル剤は販売開始されてから4211例の症例調査が行われており、そのうち副作用は90例に認められたことが報告されています。

これは使用者全体の2.1%にあたります。タミフル使用後の異常行動などがニュースで取り上げられたことなどから、タミフルは副作用がでやすいと考える方も多くいますが、鎮痛薬のロキソニンの副作用発生率が3.03%であることと比較すると、タミフルが他の薬と比べて副作用が起きやすいとは一概にはいえません。

タミフルの副作用について詳しくは関連記事をごらんください。

タミフルを予防投与に使うための条件

タミフルは誰でも簡単に予防で処方してもらうことができるわけではありません。

タミフルを予防で使用することが認められるのは、原則としてインフルエンザ発症者と一緒に生活している方で、かつ以下のようなインフルエンザ発症時の重症化などのリスクが高い方です。

・慢性呼吸器疾患または慢性心疾患がある方
・糖尿病などの代謝性疾患がある方
・腎機能障害がある方
・65歳以上の高齢者

受験生はタミフルを予防投与で使える?

タミフルの使用条件に合わない場合でも、状況によっては予防投与で処方されることもあります。受験など重要な出来事を控えた方がインフルエンザ発症者と接触したときなど、予防が必要と考える際は医療機関に予防投与を相談しましょう。

すべての病院で予防投与の処方をしているわけではないので、事前に問い合わせすることをお勧めします。

小児にも予防投与できる?

インフルエンザは小児の発症が圧倒的に多く、また重症化もしやすいため、予防対策がとても大切になります。タミフルは小児にも十分に予防効果を発揮するとされています。

タミフルを製造している中外製薬の研究報告では、家族にインフルエンザ患者がいる1〜12歳の子供について1日1回のタミフル予防投与を行った調査によると、予防投与を行わなかった子供と比較するとインフルエンザ発症者は80.1%も減少したと報告しています。

小児の場合は体重によって用法用量が異なるので、医師の指示に従い正しく使用しましょう。

妊婦は予防投与できる?

妊娠中にタミフルをはじめとした抗インフルエンザ薬を使用するかどうかは、医師の判断によります。

日本産婦人科学会では、妊婦がインフルエンザ患者と接触した場合は、抗インフルエンザ薬の予防投与を推奨しています。

おわりに

人生に一度の大勝負がインフルエンザの流行シーズンと重なる受験生や、乳幼児や高齢者を持つ家族の方は「ここぞ!」というときに予防投与があることを知っておきましょう。

しかし、タミフルはインフルエンザの予防にも使用できますが、インフルエンザの予防の基本は「予防接種」です。タミフルの予防使用は予防接種に置き換わるものではありません。

インフルエンザのシーズンを乗り切るためにも、予防接種は必ずシーズンのピークが来る前に受けることをおすすめします。

【インフルエンザ特集】症状・予防接種・潜伏期間・薬など徹底解説!

インフルエンザに関するお役立ち情報

インフルエンザに関連するQA

ピックアップ特集