インフルエンザ予防接種の効果

インフルエンザ予防接種の主目的は、インフルエンザの症状を軽症におさえることです。

予防接種を受けておくことで、インフルエンザ発症時の体温の上昇や症状の悪化をおさえる効果が期待できます。また、肺炎や脳症などの重い合併症の併発もおさえることにつながります。

子供はインフルエンザ予防接種が推奨されている

インフルエンザワクチンはインフルエンザウイルスへの感染を防いだり100%発症させないわけではありませんが、子供には特にインフルエンザ予防接種が推奨されています。

子供は大人に比べて体力や抵抗力が弱く、症状が強く現れたり合併症を引き起こすリスクが高くなっています。また、インフルエンザは15歳未満の子供がかかりやすく、集団感染のおそれもあります。発症後の症状を軽減させるためにも、予防接種は積極的に行いましょう。

なお、インフルエンザはその年ごとに流行するウイルスの型が異なります。また、インフルエンザワクチンの効果は半年程度でなくなってしまうため、予防接種は毎シーズン受けることをお勧めします。

インフルエンザ予防接種の効果やワクチンの効果期間については、関連記事をごらんください。

インフルエンザ予防接種は何歳から受けられる?

インフルエンザの予防接種は、生後6か月から受けることができます。

しかし、1歳未満への予防接種の経験数が少ないこと、1歳以上6歳未満の子供では有効性が20~30%であることから、6歳未満に予防接種を受けさせるかどうかは医師とよく相談して判断してください。

6歳未満の子供のインフルエンザ予防には、保護者や家族など周りの方が予防対策を行い、子供にうつさないように気を配ることが大切です。

赤ちゃんの予防接種については関連記事をごらんください。

子供のインフルエンザ予防接種の回数と間隔

13歳未満の子供は1回の予防接種では免疫を十分に得られないため、通常は2回の予防接種を受けます。13歳以上は成人と同様に1回の予防接種です。

なお、受験を控えている受験生や部活の大会を控えている方など、より高い予防効果を得たい場合には、13歳以上でも2回の予防接種を受けることができます。

料金は病院によって異なるため事前に問い合わせることをお勧めします。

2回目の接種には2〜4週間の間隔を

予防接種を2回受ける場合、1回目の接種から2~4週間、できれば3週間の間隔をとってから2回目を受けます。

1回あたりの摂取量は、6か月~3歳未満では1回0.25mL、3歳~13歳未満では0.5mL、13歳以上では0.5mLとなっています。1回目と2回目の接種の間に13歳になってしまう場合は、12歳として考えて2回目の接種を受けても問題ありません。

また、インフルエンザ予防接種とほかの予防接種には、同時に受けられるものや一定の間隔を空けてからでないと受けられないものがあります。幼児などで複数の予防接種を行う必要がある子供の場合は、どの時期にどの予防接種を受けるのか医師とよく相談して決めましょう。

予防接種の間隔や同時接種などの詳細については関連記事をごらんください。

2017年は13歳以上は原則1回

厚生労働省では、2017年度はインフルエンザワクチンの生産が2016年度の使用量よりも約100万本少なくなる見通しを明らかにしました。

基本的には13歳以上で免疫機能に問題がない場合は、1回の予防接種で十分な効果を得られるとされていますが、例年約1割程度は2回の予防接種を行う方もいます。

ワクチンの不足が懸念されるため、厚生労働省は、2017年度は13歳以上は原則1回の予防接種にとどめるように通知しています。

インフルエンザ予防接種を受ける時期

13歳未満の子供の場合は予防接種を2回行うため、早めに予防接種を行うことが望ましいです。

1回目の予防接種から2〜4週間ほどあける必要があるため、1回目の予防接種を10月中に行うことがベストです。

11月の上旬までに2回目の接種を終わらせておけば、インフルエンザが流行し始める12月からピーク期である2月ごろまでは十分な効果が期待できます。

ただし、この期間を過ぎてしまった場合でも早めに計画を立てて接種することをおすすめします。

インフルエンザ予防接種を受ける時期については関連記事をごらんください。

何科で受けられる?

インフルエンザ予防接種は小児科や内科、耳鼻科、皮膚科などさまざまな診療科で行われています。

どの診療科を選んでも変わりませんが、かかりつけの小児科がある場合は小児科で受けましょう。子供の体質やアレルギーなどを把握しているので、より安心して予防接種を受けられます。

なお、かかりつけの小児科が遠い場合などは、近くの予防接種を行っている医療機関でも問題ありません。

子供のインフルエンザ予防接種の料金

インフルエンザ予防接種には、1回あたり3,000~4,000円ほどかかります。13歳未満は2回接種を行うので、料金も2回分の6,000~7,000円ほどになります。

病院によっては1回目は3,000円・2回目は2,000円など変えている場合もあるため、接種予定の医療機関に確認しましょう。

また、インフルエンザ予防接種では健康保険が適応されないため全額自己負担となりますが、最近は助成を行っている自治体も増えています。予防接種を受ける前に、所属する自治体に助成を行っているかどうか確認することをおすすめします。

予防接種にかかる料金の詳細については関連記事をごらんください。

インフルエンザ予防接種の副反応:発熱や腫れ

インフルエンザ予防接種では、注射した場所の腫れや痛み、発熱といった副反応を起こすことがあります。副反応は、ワクチンの目的である「免疫を得る」以外に起こる体の生理的な反応のことです。

子供は注射した場所の腫れや痛み、発熱、下痢、頭痛、鼻水などの副反応が現れやすい傾向にあります。

しかし、子供は自分の体の違和感や痛みをうまく伝えられないこともあります。予防接種の副反応のほとんどは注射後24時間以内に現れるので、次の日の夜までは子供の様子をよく観察しましょう。

また、めったに起こることはありませんが、呼吸困難やじんましんなどのアナフィラキシー症状が重大な副反応として現れることがあります。このような重大な副反応はほとんどの場合で接種後30分以内に起きているので、予防接種後30分くらいは病院の待合室などで安静にして過ごしましょう。

予防接種の副反応については関連記事をごらんください。

予防接種が原因でインフルエンザにかかる?

インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」といって、病原性を取りのぞいたウイルスを使用しているので、予防接種が原因でインフルエンザにかかることはありません。

インフルエンザウイルスは感染してから高熱などの症状が出て発症するまでに、数日の潜伏期間があります。そのため、予防接種を受けた直後にインフルエンザにかかった場合は、予防接種を受ける前からウイルスに感染していたものが、予防接種を受けた直後に発症してしまった、というケースが考えられます。

また、13歳未満の子供がインフルエンザ予防接種を受けた場合、発熱の副反応が起こりやすいので、インフルエンザの発熱なのか副反応の発熱なのかをしっかりと見極めることが大切です。

目安として、38.5℃をこえる発熱がある場合にはインフルエンザのおそれがあるので、医療機関で検査してもらいましょう。

インフルエンザワクチンについては関連記事をごらんください。

予防接種を受ける前の注意:体調や体質など

インフルエンザ予防接種は、当日の体調や体質によっては受けられないと判断されます。以下に当てはまる人は予防接種を受けることができないので、予防接種を受ける前にチェックしておきましょう。

●接種を受ける当日に37.5℃以上の発熱がある

●子供の周りでインフルエンザにかかった人がいる

●肺炎などの重い急性疾患にかかっている場合

●以前にインフルエンザの予防接種を受けて呼吸困難やじんましんなどのアナフィラキシー症状を起こしたことがある

このほか、医師が行えないと判断した場合には予防接種を受けることができない体調・体質があります。子供の健康状態についてはできるだけ細かく医師に伝えましょう。

風邪を引いている場合にインフルエンザ予防接種を受けられるかについては、関連記事をごらんください。

予防接種を行うために注意が必要な人

予防接種をする際には、特別な注意が必要となる体質などがあります。次に当てはまる人は必ず事前に医師に伝えましょう。

●心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患がある人

●以前に予防接種を受けて2日以内に発熱があった人、全身性発疹などのアレルギーが疑われる症状が現れた人

●けいれんを起こしたことがある人

●過去に免疫不全と診断された、または家族に先天性免疫不全症の人がいる場合

●予防接種の成分(卵など)に対してアレルギーを起こすおそれがある人

おわりに

インフルエンザを予防するためには、予防接種のほかにも日常生活の中での予防対策をしましょう。

インフルエンザの予防には、外出後の手洗いや、外出時にはマスクをつけるなどが大切です。

子供は手洗いの時間が短かったり、石けんをよく泡立てずに洗うなど、きちんと手洗いができていないことがあるので、しっかりと監督しましょう。アルコール製剤を使った手指の消毒は、子供でもきちんと消毒できるのでおすすめです。