子供の湿疹に市販薬を使用する前に

大人の湿疹に使える市販薬の多くは、子供の湿疹にも使用できます。

ただし、商品によっては対象年齢が設定されている市販薬もあるため、購入する際は商品の説明欄を必ず確認することが必要です。

なお、赤ちゃんの湿疹に使用できる市販薬は、子供に使用できる市販薬とは別になります。

赤ちゃんの湿疹に使用できる市販薬について、詳しくはこちらの関連記事をごらんください。

病院を受診する目安

子供の湿疹は、細菌・ウイルスなどによる感染症のおそれもあります。

湿疹に加えて次のような症状のある場合は、市販薬を使用せずに病院を受診してください。

・湿疹ができてから3日以上経っても改善しない
・湿疹に発熱・倦怠感などをともなう
・患部に水疱(水ぶくれ)、ひどい腫れ、灼熱感、疼痛がある
・家族や周りの人にも同じ症状が出ている
・かき壊して化膿している

また、繰り返す湿疹はアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状のおそれも考えられるため、一度医師の診察を受けてください。

子供の湿疹に使える市販薬

子供の湿疹に市販薬を使用する際は、症状に応じて薬を選択しましょう。

乾燥による湿疹に

子供の皮膚は薄くて乾燥しやすいのが特徴です。

乾燥による湿疹を放置すると全身がかゆくなる状態に進行したり、何度もぶり返すなど治るのに時間がかかるようになります。

乾燥による湿疹は、炎症を鎮めるとともに皮膚の乾燥をおさえることが治療の基本です。乾燥や湿疹の度合によって使用する薬が違うので、肌の状態に合わせて薬を選択します。

メンソレータムADこどもソフト

かゆみをともなう乾燥肌に効く「メンソレータムAD」シリーズの子供向け市販薬で、無香料・無着色・弱酸性の「メンソレータムADこどもソフト」です。
かゆみ止め成分のジフェンヒドラミン塩酸塩、かゆみ肌改善成分のパンテノール、肌の回復を助けるトコフェロール酢酸エステル、抗炎症成分のグリチルリチン酸を配合しています。
伸びがよく、肌をしっとりさせる乳液タイプで、子供の乾燥によるかゆみ・皮膚炎におすすめです。
保湿のためには、肌に潤いがあるお風呂上りにも使用するのが効果的です。

ヒフメイド油性クリーム

持続的な保湿効果がある「ヘパリン類似物質」単一成分の商品です。市販の「ヘパリン類似物質」の薬の中では、唯一の「W/O型(油の中に水の粒が混ざっているタイプ)」のクリームであり、処方薬のヒルドイドソフト軟膏に使い心地が最も近いことが大きな特徴です。
一時的な保湿ではなく、長時間潤いを保ちながら水をはじいて肌を保護します。また、素肌を内部構造から整えて、肌本来の姿へ導きます。

イハダプリスクリードAA

肌と同じ弱酸性のクリームタイプの薬で、無香料・無着色・ノンステロイドなので子供にもおすすめです。
顔にも使えるのが特徴です。
炎症を鎮めるウフェナマートが配合されていて、湿疹・かぶれ・ただれ・かゆみ・あせも・おむつかぶれに優れた効果を発揮します。

かゆみが強い湿疹に

子供は皮膚がかゆいとかきむしってしまうことがあるので、早めに炎症をおさえる薬を使用してあげましょう。

かゆみをともなう湿疹には、かゆみに効くジフェンヒドラミン塩酸塩などの成分が配合された市販薬を選びましょう。

液体ムヒベビー

生後3か月を目安に使用できる、かゆみをおさえる抗ヒスタミン成分ジフェンヒドラミン塩酸塩と肌の正常な働きを助けるパンテールを配合した液体タイプの薬です。
子供にとって刺激となりやすいメントールやアルコールは含まれていないので、スーッとするのが嫌いな子供にはおすすめです。
ノンステロイドなため、ステロイドを使用したくない方にも使いやすいです。
スポンジヘッドの容器の液体タイプの薬で、手を汚すことなく簡単に塗ることができます。
また、体だけではなく顔にも安心して使用できます。ただし、顔に塗る際は直接ではなく指に少量とって、目や口に入らないよう注意しましょう。

オイラックスA

弱いウィークランクのステロイドが配合されたクリームです。
炎症をおさえる作用の強いステロイドのヒドロコルチゾン酢酸エステル、炎症を鎮めるグリチルレチン酸、かゆみをおさえるクロタミトン・ジフェンヒドラミン塩酸塩、肌の修復を助けるアラントイン、殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールが配合されています。
特に炎症・かゆみが強い症状の子供におすすめです。
子供の場合は顔への使用は避けるようにして、2〜3日使っても効果が現れなかったら皮膚科を受診しましょう。
また、効果あるようでも1週間以上は使用しないようにしましょう。

キンカン

アンモニア水・l–メントール・d–カンフル・サリチル酸・トウガラシチンキが配合されており、スーッとした清涼感が非常に強く、この清涼感の刺激によってかゆみを鎮めます。
虫刺されに使う場合は、塗って乾いたら、またすぐ上から塗ることを何回か繰り返します。
キンカンは揮発するのが早く、乾く際に患部の熱をとり、スーッとする感覚が非常に高いのが特徴です。
また、透明な液体は塗った後はさっぱりと乾き、独特のにおいも乾くとすばやく消えるため、上から服を着ても薬が付く心配が少ない点も特徴です。
かゆみをおさえる強い成分は入っていないように感じますが、メーカーの金冠堂さんいわく、この独特の成分構成は抗ヒスタミン成分よりも、かゆみが鎮まったという報告もあるそうです。

赤みや腫れのある湿疹に

子供に赤みや腫れのある湿疹ができている場合は、ステロイド成分が配合された市販薬を使用するのもひとつの手段です。

ステロイド成分には炎症を鎮める働きがあり、赤み・腫れ・かゆみ・痛みといった症状を総合的に改善します。

ただし、子供の場合は副作用が生じやすいので、使用できるステロイドの強さに注意が必要です。

ステロイドの市販薬は、作用が強い順にストロング>ミディアム>ウィークの3つのランクに分かれています。

目安として、1歳以上2歳未満の子供はウィーク、2歳以上から12歳まではミディアム以下のステロイドを使用してください。

ラシュリアPEクリーム

ミナハダ ラシュリアPEクリームは、炎症による皮膚の腫れ・赤みをおさえるミディアムクラスのステロイド成分「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(PVA)」を配合しています。
PVAは、皮膚表面の患部では高い消炎効果を発揮しますが、体内に吸収されると活性が低下して、副作用を起こしにくいアンテドラッグという種類のステロイドです。
そのほか、かゆみをすばやく感じにくくする局所麻酔成分「リドカイン」、患部を殺菌することで悪化を防ぐ消毒成分「イソプロピルメチルフェノール」、皮膚の回復を助ける「トコフェロール酢酸エステル」が配合されています。
l-メントールやカンフルを含んでいないため、スーッとする成分が苦手な方にも使いやすくなっています。
白いクリームタイプですが、塗った後は白く残らずベタつかないため、服を上に着ても張り付きません。服への色移りの心配が少ないのも特徴です。
また、ポーチに入るサイズで持ち運びやすく、パッケージ・チューブのデザインもシンプルです。

子供の湿疹の市販薬の使用上の注意

子供に市販薬を使用する場合は、必ず保護者の保護・監督のもとで行いましょう。

使用にあたっては次のことに注意してください。

・市販薬を5〜6日間使用しても症状が改善しない場合は、薬の使用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談する
・ステロイド成分が配合された薬は、5〜6日間使用しても症状が改善しなければ病院を受診する
・目や目の周囲、粘膜には使用しない
・薬を使用して赤みが増す、ピリピリするなどの症状が出たら使用を中止して病院を受診する

また、薬を保管する際は、薬の成分が劣化しないように直射日光の当たらない涼しいところに保管してください。

おわりに

市販薬を使用するときは、思わぬ副作用が生じることを防ぐためにも添付文書をよく読んでから使用しましょう。

もし市販薬を使用して異常を感じた場合には、すぐに使用を中止して医師または薬剤師に相談してください。

市販薬の選び方や病院を受診するべきかどうかについての相談は、ミナカラ薬剤師Q&Aでも無料で受付けていますのでご活用ください。