夏のレジャーといえば海水浴ですが、夏場の海で注意したいのがクラゲです。

クラゲはお盆明けの海水の温度が高くなる時期に大量発生し、10月頃まで活発に活動し続けます。夏の海に出かける際はクラゲに刺された時の対処法を理解し、効果のある薬を準備しておくと良いでしょう。

この記事ではクラゲに刺されたときの症状の違いや正しい対処法、跡を残さないために効果のある薬を紹介します。

クラゲに刺されたらどうなる?

クラゲに刺された時の症状は毒性の強弱により違いがあります。強い毒性のクラゲは、弱い毒性のクラゲであらわれる症状に加えて、さらに激しい全身症状があらわれます。

弱い毒性のクラゲ

強い毒性のクラゲ

・チクチク、ピリピリとした痛み
・かゆみ
・みみず腫れ
・水ぶくれ
・熱を持ち軽い火傷のような症状

・電気が走るような激痛
・吐き気
・頭痛
・倦怠感
・呼吸困難

クラゲの症状の出方は個人によって差がありますが、強い毒性のクラゲで出る全身症状があらわれた場合はすぐに病院を受診しましょう。

また、過去にクラゲに刺されたことがあると、二度目に刺されたときに重い反応があらわれることがあります。これをアナフィラキシーショックといいます。

 

■アナフィラキシーショック
最初に刺されたときに身体の中で抗体が作られ、その抗体がアレルギー反応をおこします。症状は個人によって違いますが、ショック状態となり意識を失う、呼吸困難が起こるなどの重い症状が起こる可能性があります。この場合もすぐに病院の受診が必要となるため、救急要請をしてください。

軽い毒性のクラゲであれば市販薬での治療が可能

毒性が強いクラゲに刺されてしまった場合は、早急に病院を受診する必要がありますが、毒性の軽いクラゲであれば市販薬での治療が可能です。クラゲは蚊など虫刺されに比べて炎症が強く出やすいため、ステロイドでの治療が推奨されています。海へ行く際はクラゲに刺された時の対策としてステロイド薬を準備しておくと良いでしょう。

クラゲに刺され時の対処法と薬の選び方

クラゲに刺された時は早急に正しい対処をおこなうことが重要です。

 

①触手を取り除く

クラゲの触手が刺さったままになっているときはすぐに取り除きましょう。その際素手で取り除くことは絶対に避けてください。取り除く方の指や手に刺さる危険があります。ゴム手袋やビニール袋を手に巻きつけるなどした上で、ピンセットや毛抜きで取り除いてください。

 

②傷口は海水で洗う

患部を清潔にしようと水道水で洗い流すのは避けましょう。傷口を真水で洗うと浸透圧の関係で毒素が体内に回る危険性があります。傷口は海水で洗うことが正しい対処法になります。

 

③経過観察と病院の受診

毒性の弱いクラゲに刺されて症状が軽い場合は応急処置をし、効果のある薬を塗ればひとまず大丈夫です。ただし時間が経ってから症状のあらわれる毒性を持つクラゲもいますので、細かく体調の経過観察をし、全身症状があらわれるようであれば病院を受診してください。

クラゲに刺された時に使える市販薬

クラゲに刺された場合に使用が推奨されているのがステロイド薬です。ステロイドは皮膚の炎症やかゆみを素早く鎮めることに優れた薬です。

  成分名

ストロング

(強い)

・ベタメタゾン吉草酸エステル酢酸エステル

・フルオシノロンアセトニド

ミディアム

(普通)

・ヒドロコルチゾン酪酸エステル
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

ウィーク

(弱い)

・デキサメタゾン酢酸エステル

・ヒドロコルチゾン酢酸エステル

・ヒドロコルチゾン

ステロイドは強さによってランクが分かれており、市販薬で販売されているのはストロング、ミディアム、ウィークの3種類となります。

クラゲによる虫刺されへの使用が推奨されてるのがミディアムとストロングのステロイドです。皮膚症状を素早く治したい方はこの2つのランクの成分が配合されている市販薬を選ぶと良いでしょう。

【薬剤師おすすめ】クラゲに刺された時に効く市販薬

クラゲに刺され時に使用できる市販のステロイド薬を紹介します。

海水から出た後は水分が肌に残っていたり、汗で薬剤が流れ落ちてしまうおそれがあります。ステロイド薬の中でも比較的水に流されにくいクリームタイプや軟膏タイプを使用すると良いでしょう。

ミディアム:大人の顔・身体、子供の身体用ステロイド薬

ミディアムのステロイド薬は、ストロングよりも副作用のリスクが低く、ウィークよりも効果が強い点で、とても使いやすいランクの薬です。お子様が海水浴中にクラゲに刺されても身体であれば使えるため、万が一に備えて持ち歩くことをおすすめします。大人の方であれば顔や身体、部位を選ばず塗ることができるのも、扱いやすく嬉しいポイントです。

 

ラシュリアPEクリーム

剤形 有効成分 特徴
クリーム

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

リドカイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

・日本初!※薬剤師に無料相談ができるシステム

・細菌感染を防ぐ

・かゆみに効く

・皮膚の修復を助ける

ラシュリアPEクリームはかゆみ止め成分を配合し、クラゲに刺された際のかゆみ症状を鎮めます。

また、ビタミン成分であるトコフェロール酢酸エステルによって皮膚の修復を助け、刺された部分の水ぶくれ、みみず腫れ跡の改善に効果を発揮します。

水ぶくれやみみず腫れが広範囲にわたっても、ラシュリアはクリームタイプなので伸びやすく塗り広げやすいこともメリットです。

ステロイドを使用する上で「副作用は大丈夫?」「どれくらい使い続ければいい?」といった点にお困りの方も多いでしょう。ラシュリアは薬剤師に無料相談ができるのもポイント。商品に添付してあるQRコードを読み取り、チャットで薬剤師に相談ができます。

※当社調べ

 

オイラックスPZリペア軟膏 10g(指定第二類医薬品)

剤形 有効成分 特徴
軟膏

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

グリチルレチン酸

クロタミトン

アラントイン

トコフェロール酢酸エステル

イソプロピルメチルフェノール

・かゆみや炎症に効く

・皮膚の修復を助ける

・細菌感染を防ぐ

ステロイドに加えてかゆみ止め成分を配合しているため、クラゲに刺されてかゆみをともなう場合におすすめです。皮膚の修復を助けるアラントインやビタミン成分のトコフェロール酢酸エステルによって刺された跡を残りにくくします。

軟膏タイプの本製品はクリームタイプよりも比較的基剤がしっかりしているため水に流されにくく患部にとどまります。ただし、べとつく使用感を好まない方はクリームタイプを選択するといいでしょう。

ストロング:大人の身体用ステロイド薬

ストロングは市販のステロイドで一番効果が強い薬です。クラゲなどの炎症が強い症状に用いますが、基本的に使用できるのは大人の身体部分のみとなります。大人の顔や2才未満の子供には使用しないようにしましょう。

 

ベトネベートクリームS 10G(指定第2類医薬品)

剤形 有効成分 特徴
クリーム

ベタメタゾン吉草酸エステル

・ステロイド単一成分

ベトネベートクリームSはステロイド以外の成分を含まないシンプルな薬です。市販薬で最も効果が強いランクに属するため、大人の方で皮膚の炎症症状が強い場合に使用ができます。

 

剤形 有効成分 特徴
軟膏

フルオシノロンアセトニド

フラジオマイシン硫酸塩

・化膿した患部に使用可能

ステロイドに加えて抗菌成分であるフラジオマイシン硫酸塩を配合しています。クラゲに刺された後にできる水ぶくれが傷になり化膿することがあります。抗菌成分は傷口から入り込んだ細菌の増殖をおさえ、症状緩和を助けます。

ステロイドの強さ:使用できる年齢・部位

市販のステロイド薬を使用する際は薬のランクの強さに注意が必要です。

ステロイド外用剤の強さは、体内への吸収度の違いにより、5段階にランク分けされます。

5段階中上の2つのランクに該当するストロンゲストとベリーストロングは効果が非常に強いため、医師・薬剤師の指導が必要な処方薬のみに配合される成分となっています。

市販のステロイド薬に配合される成分はストロング・ミディアム・ウィークの3つです。

 

大人

(身体)

大人

(顔・首)

子供※

(身体)

子供※

(顔・首)

ストロング

× ×

×

ミディアム

×

ウィーク

※2才未満の子供

ステロイドはランクによって使用できる年齢や部位が異なります。特に顔や首は皮膚が薄く、成分の吸収率が大きいので強いステロイドは副作用のリスクが高くなります。ステロイドのランクと使用する部位や年齢が適しているか、必ず確認するようにしましょう。

さいごに:クラゲの種類と毒性の強さ

最後にクラゲの種類と毒性の強さについて解説します。ただし、クラゲの症状の出方は個人差があるため、軽い毒性のクラゲに刺されたとしても、呼吸困難や吐き気等の全身症状が出た場合はすぐに病院を受診してください。

クラゲの種類 毒性の強さ

ミズクラゲ

毒性は弱い。

皮膚が弱い方や子どもはかゆみの症状がおこりやすい。

砂浜に打ち上げられている一般的なクラゲ。

アンドンクラゲ

症状は軽いが刺されたときの痛みが強い。

別名デンキクラゲ。

行灯を想像する傘から長い触手が伸びていることが特徴。

カギノテクラゲ

毒性が強い。

刺されたときの痛みは弱いが、時間をおいて痛みや痺れが現れる。

呼吸障害にも注意。

触手の先が鍵のように折れていることが特徴。

カツオノエボシ

毒性が強い。

刺された瞬間に強い痛みがあり、みみず腫れとなる。

触手が長く水面に浮いて移動する特徴。

アカクラゲ

毒性が強い。

刺されると非常に鋭い痛みがある。赤色で死骸にも毒性が残ることが特徴。

ハブクラゲ

毒性が非常に強い。

日本では沖縄のみ生息。刺されると痛みが強く、みみず腫れや水泡になる。

傘の直径10cmに対し1m以上の長い触手が特徴。

クラゲに刺されたときに酢は効果あり?

クラゲに刺されたときに酢を使うという対処法が紹介されることがありますが、酢によって毒性が緩和できる効果は確実なものではありません。またクラゲ全般に刺されたときに酢が有効なわけではなく、酢で対処が可能だといわれているのはアンドンクラゲのみです。
瞬時に刺されたクラゲの種類が分からないことも多いため、酢を用いるよりも事前に薬を用意しておくことをおすすめします。