蕁麻疹(じんましん)の原因
蕁麻疹の原因はアレルギー性と非アレルギー性に分けられ、アレルギー性の蕁麻疹の原因は、食物や薬、虫刺されによるアレルギー反応、非アレルギー性の蕁麻疹は、感染症や寒さなどの外的な刺激、精神的なストレスなどが原因になります。
蕁麻疹の原因は多岐に渡るため、原因が特定できず、はっきりしないことも多いです。
蕁麻疹に市販薬は使える?
蕁麻疹の原因は様々ですが、その中でも疲れやストレスなどの緊急性がないものが原因の場合は市販されている塗り薬や飲み薬で対処することができます。
初めての蕁麻疹は病院へ
初めて蕁麻疹が疑われる症状がでた場合は、皮膚科を受診してください。
蕁麻疹は原因を自己判断することが難しく、蕁麻疹の原因がほかの病気だったり、重篤な症状を引き起こす前兆の場合もあるため注意が必要です。また、再発予防のためにも蕁麻疹の原因を明確にする必要があります。
すぐに病院に行くべき症状
次のような場合は、市販薬に頼らず早急に皮膚科を受診してください。
判断が難しい場合や、不安な場合も悩まずに医師に相談しましょう。
すぐに病院へ行くべき症状 |
---|
・呼吸困難、血圧低下、腹痛、嘔吐などの全身症状が急速にあらわれた。 ・蕁麻疹が出ているが、かゆみを感じない。 ・倦怠感や発熱をともなう。 ・ハチなどの虫による虫刺されの後、数分から数時間後に全身に蕁麻疹が出ている。 ・薬を内服して数分から30分以内程度で全身に蕁麻疹が出ている。 ・食品アレルギーが原因と考えられる蕁麻疹が出ている。 |
蕁麻疹に効く市販薬の選び方
蕁麻疹に効く市販薬は塗り薬と飲み薬の大きく2つに分けることができます。
特徴 | |
---|---|
塗り薬 | ・患部に直接浸透し、素早くかゆみをおさえる。 ・局所的な蕁麻疹に適している。 |
飲み薬 | ・体の内側から効果を発揮し、かゆみの原因に作用する。 ・広範囲の蕁麻疹に適している。 |
塗り薬と飲み薬はどちらが良い?
塗り薬は有効成分が患部に直接浸透するため、素早くかゆみをおさえることができます。ただし、体の内側で起きているかゆみの原因にはアプローチできません。
局所的なかゆみには塗り薬を使用することでかゆみをおさえ、広範囲の蕁麻疹には飲み薬を服用しかゆみの原因に対処すると良いでしょう。
蕁麻疹に効く塗り薬
蕁麻疹に効く塗り薬を紹介します。塗り薬は局所的な蕁麻疹への使用におすすめです。患部に直接浸透し、素早くかゆみをおさえます。
皮膚の炎症・かゆみをおさえる塗り薬
成分 | 剤形 |
---|---|
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル リドカイン イソプロピルメチルフェノール トコフェロール酢酸エステル |
塗り薬 |
ラシュリアPEクリームに含まれるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルは、副作用を起こしにくいアンテドラッグという種類のステロイドです。高い抗炎症作用により皮膚の炎症をおさえます。
また、局所麻酔成分であるリドカインがかゆみを素早く鎮め、イソプロピルメチルフェノールにより患部を殺菌、トコフェロール酢酸エステルが皮膚の回復を助けます。
ラシュリアPEクリームは商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師に無料で相談ができます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談できるため、安心して薬を使用することができます。
抗ヒスタミン成分が含まれた塗り薬
成分 | 剤形 |
---|---|
ジフェンヒドラミン塩酸塩 クロタミトン リドカイン l-メントール 酸化亜鉛 グリチルリチン酸二カリウム |
塗り薬 |
ジフェンヒドラミン塩酸塩、リドカイン、クロタミトンの3つのかゆみ止め成分が広がるかゆみをおさえ、l-メントールによって患部に清涼感を与えます。
ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン成分と呼ばれ、かゆみの原因となるヒスタミンに作用します。
蕁麻疹に効く飲み薬
蕁麻疹に効く飲み薬を紹介します。飲み薬は広範囲に蕁麻疹があらわれている場合におすすめです。体の内側から効果を発揮し、かゆみの原因にアプローチします。
かゆみの原因に作用する飲み薬
成分 | 剤形 |
---|---|
アゼラスチン塩酸塩 | 飲み薬 |
眠気などの副作用が改善された第2世代と呼ばれる抗ヒスタミン成分アゼラスチン塩酸塩が配合されています。 アゼラスチン塩酸塩には、かゆみの原因にアプローチする抗ヒスタミン作用だけでなく、抗アレルギー作用・抗炎症作用もあり、蕁麻疹の症状の緩和につながります。
1回で効果が12時間持続するため、1日2回の服用で1日中効果が持続します。
15歳から服用が可能です。
5歳から服用できる飲み薬
成分 | 剤形 |
---|---|
ジフェンヒドラミン塩酸塩 | 飲み薬 |
5歳から服用できる抗ヒスタミン成分の飲み薬です。ジフェンヒドラミン塩酸塩がかゆみの原因であるヒスタミンに作用しかゆみを鎮めます。
塗り薬・飲み薬の併用がおすすめ
かゆみなどの症状が強い場合は、症状へのアプローチの方法が異なる塗り薬と飲み薬を併用すると良いでしょう。
ラシュリアPEクリームによって皮膚の炎症とかゆみをおさえ、ムヒAZ錠によってかゆみの原因にアプローチすることができます。
蕁麻疹の市販薬の注意点
抗ヒスタミン成分が配合されている飲み薬は、高齢者(65歳以上)が使用すると排尿困難を引き起こすことがあります。
特に、高齢男性の場合は前立腺肥大にともなう排尿障害を悪化させるおそれがあるため、前立腺肥大などの持病がある場合は、市販薬を使用する前に医師と相談してください。
また、緑内障の方が抗ヒスタミン成分を含む薬を使用すると緑内障が悪化するおそれがあるため、使用する前に医師に相談してください。
蕁麻疹の原因を取り除きましょう
蕁麻疹を治療するためには、蕁麻疹を引き起こしている要因を取り除き、避けることが大切です。原因がはっきりしない場合は、医師に相談しましょう。
疲れやストレスが原因の場合は、市販薬を使用し蕁麻疹の症状をおさえ、疲れやストレスをためない生活を心がけることで、蕁麻疹の再発を防ぎましょう。