しもやけの原因
しもやけの原因は、温度差による血行障害です。最低気温が5℃前後であり、一日の中で気温差が10℃以上あるときに起こりやすくなります。
真冬よりも、秋から冬・冬から春のように、気温差が大きくなる季節の変わり目に症状が現れる方が増えます。
人の体では、気温が高いときは血管を拡張させて皮膚表面の温度をあげることで、汗をかき体の熱を外に逃します。気温が低いときは、体温を保つために血管を収縮させて皮膚の表面の温度を下げることで、体の熱が外に逃げないようにして、体温を一定に保とうとしています。
温度変化により血管の収縮と拡張が繰り返されると、手先や足先などの末梢の血行調整がしにくくなり、血行障害が起こりしもやけになります。
そのため、しもやけの予防には、手足などしもやけになりやすい部位を冷やさないようにすることが重要となります。
市販薬によるしもやけ予防
保湿成分ヘパリン類似物質の塗り薬、血行をよくする作用のあるビタミンE、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などの漢方薬の飲み薬を使用することで、しもやけ対策をすることができます。
血行をよくする保湿乳液:ヘパリン類似物質乳状液「JM」
処方薬のヒルドイドと同じヘパリン類似物質を配合。血行をよくする効果で、しもやけの改善が期待できます。また水分と結びつきやすい構造をしており、皮膚の角質層に水分を与えることで保湿効果も発揮します。
血行をよくする天然ビタミンE配合:ユベラックスα2
ビタミンEは、抗酸化作用や末梢の血行促進作用があるビタミンです。
ビタミンEは天然・天然型・合成の3種類があり、ユベラックスα2には、天然ビタミンEが含まれています。
天然ビタミンEは、合成でつくられたビタミンEと比較して吸収されやすい特長があり、効率よく血行をよくするビタミンEを補うことができます。
血行を良くして冷えを改善:当帰四逆加呉茱萸生姜湯
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、冷え性の改善に用いられる漢方薬です。
体力がなく、手足の冷えや下半身の冷えがある方のしもやけに用いられます。また、しもやけだけではなく、冷えからくる下痢や腹痛、冷え性の方の月経痛の改善にも使用されます。
着衣の工夫でしもやけ予防
手袋やマスク・厚手の靴下などを使用して、できるだけ手足などのしもやけになりやすい部位を冷やさないように心がけましょう。
濡れて湿った靴下や靴を履き続けることが原因で、手足の毛細血管の損傷や皮膚温度の低下が起こり、しもやけになることがあります。靴下や靴を乾燥した状態に保つこともしもやけを防ぐ方法のひとつです。
また、窮屈なブーツや靴を履くことで締め付けられて血流が悪くなり、足先にしもやけが起こることもあります。自分のサイズに靴を選ぶことも大切です。
食事によるしもやけ予防
しもやけの原因となる冷えを起こさないようにするには、しっかりと栄養をとることも重要です。
血行を良くするビタミンEが含まれた食品や、体の筋肉や組織の元となり体温を保つための熱エネルギーを生み出しやすいたんぱく質をとりましょう。
また、暖かい飲み物を飲むことで直接体を温めることも有効です。
【ビタミンE・たんぱく質が多く含まれる食品】
ビタミンE |
アーモンド、落花生、ほうれん草、ブロッコリー ベニバナ油などの植物油、うなぎ |
たんぱく質 |
納豆・豆腐などの大豆食品、肉、魚、卵類 |
入浴習慣でしもやけ予防
血行の良い状態を保つためには、湯船につかり手足を温めたり、マッサージやストレッチをすることも有効です。
特にしもやけになりやすい方は、シャワーだけで済まさずに湯船につかる習慣をつけましょう。保温効果のある入浴剤の利用もおすすめです。