大人のあせもの原因は?

あせもとは、皮膚にある汗の通り道の汗菅(かんかん)が詰まり、炎症が起こることでかゆみや発疹が生じる皮膚疾患です。医学用語では、あせもは「汗疹(かんしん)」といいます。

「あせも=小さな子供の皮膚病」というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、近年は猛暑や節電の影響で大人でもあせもになる方が増えています、

大人のあせもが増えている理由

近年は猛暑の影響で、大人も汗をかく機会が増えています。さらにデパートや公共施設では、節電の影響でエアコンの設定温度を高めに設定しているところも多く、かいた汗がすぐに引かない状況も増えています。汗がかきっぱなしになっていると、汗に含まれる塩分やほこりが汗菅に詰まり、あせもを発症します。大人のあせもは子供に比べて治りにくく、跡も残りやすいため、早めの治療が必要です。

大人のあせもが出やすい部位

あせもができやすい部位

・首

・脇や胸の下

・太ももの内側

・肘裏、内側

・お腹周り

大人のあせもは、シャツなどの襟が密着する首回りや、女性の下着が密着する脇や胸の下、ベルトや下着で締め付けられるお腹周りなどに多い傾向があります。

また、大人の中でも汗をかきやすい肥満体質の方や、胸の下に汗がたまりやすい胸の大きい方は、あせもになりやすいので注意が必要です。

大人のあせもに効く市販薬の選び方

大人のあせもは子供に比べて悪化しやすく、傷跡が残りやすいのが特徴です。

悪化する前に素早く治す、という観点でおすすめの薬がステロイドです。ステロイドは皮膚の炎症をおさえる効果が非常に強い薬です。

  特徴
ステロイド配合薬

・かゆみや炎症をおさえる効果が強い

・悪化する前に素早く治す

・種類によって使用できる年齢と部位が異なる

ステロイド無配合薬

・年齢や部位問わず全身に使用可能

・ステロイドに比べて効果は弱い

ステロイドに対して副作用の心配をする方も多いですが、ステロイドは種類によって使用できる年齢と部位が決まっています。あくまで薬なので、他の薬と同様に少なからず副作用のリスクはありますが、用法用量を正しく守れば安心して使用ができる薬です。

ステロイドの強さと使用可能部位

ステロイドの強さは、体内への吸収度の違いにより、5段階にランク分けされており、市販のステロイド薬に配合される成分はストロング・ミディアム・ウィークの3つです。

 

大人

(身体)

大人

(顔・首)

子供

(身体)

子供

(顔・首)

ストロング

× ×

×

ミディアム

×

ウィーク

※2才未満の子供

あせもの赤みやかゆみの炎症がそこまで強くない場合は、基本的にランクが低めのミディアムやウィークのステロイドをおすすめします。あせものかゆみや炎症がかなり強く、肌が真っ赤になり痛みが強い場合はストロングを使用する場合もあります。ただし、ストロングランクのステロイド薬は大人の顔には使用できないため注意してください。

傷跡を残さない・化膿を防ぐ成分

市販のあせも治療薬にはステロイド成分と合わせて、かゆみ止め成分や清涼成分など、他の成分が一緒に配合されているものが多いです。その中でも大人のあせもにおすすめの成分が皮膚の修復を助けて傷跡を残りにくくする成分と、搔き壊しによる化膿を防ぐ殺菌成分です。

分類 成分
皮膚修復成分

アラントイン

トコフェロール酢酸エステル

殺菌成分

イソプロピルメチルフェノール

大人のあせもによく見られる化膿や傷跡が心配な方は、ステロイドに合わせて上記の成分が配合されている市販薬がおすすめです。

大人のあせもに効くおすすめ市販薬

大人にできるあせもの中で特に心配な症状である「化膿による症状の悪化」や「傷跡」に効果のあるおすすめ市販薬をご紹介します。

傷跡を残さず、症状の悪化を防ぐあせも薬

ラシュリアPEクリーム

ステロイドランク ミディアム
使用できる部位

顔 / 首 / 身体

傷ついた皮膚の修復
化膿予防

かゆみ

アフターフォロー

有効成分

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

リドカイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

ラシュリアPEクリームにはミディアムランクのステロイド成分であるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルが配合されています。

大人の方であれば身体以外にも、顔や首に使用することができます。殺菌成分を配合し、搔き壊しによる化膿を防ぐとともに、ビタミン成分であるトコフェロール酢酸エステルによって皮膚の修復を助け、あせもによるかゆみで傷ついた患部の改善に効果が期待できます。

また、ラシュリアは購入後に商品に添付してあるQRコードを読み込んで薬剤師に相談をすることが可能です。薬を使用する上での心配事や不安などをすぐに薬剤師に相談できます。

※当社調べ

化膿予防に殺菌成分配合

ムヒアルファEX 15g

ステロイドランク

ミディアム

使用できる部位

顔 / 首 / 身体

傷ついた皮膚の修復

-

化膿予防

かゆみ

アフターフォロー -
有効成分

プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル

ジフェンヒドラミン塩酸塩

l−メントール

dl−カンフル

クロタミトン

イソプロピルメチルフェノール

殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールが傷ついた患部からの雑菌感染をおさえ、あせもの症状が悪化するのを防ぎます。清涼成分であるl-メントール、dl-カンフルを含んでいるため、強い清涼感を好む方におすすめです。ステロイドに加えて2種のかゆみ止め成分を配合しているため、強いかゆみにも効果を発揮します。

クリームタイプなので、広範囲のあせもにも塗り広げやすい剤形となっています。

顔にも使いやすいウィークランクのあせも薬

オイラックスA 10G(指定第2類医薬品)

ステロイドランク ウィーク

使用できる部位

顔 / 首 / 身体

傷ついた皮膚の修復

化膿予防

かゆみ

アフターフォロー -
有効成分

ヒドロコルチゾン酢酸エステル

クロタミトン

ジフェンヒドラミン塩酸塩

グリチルレチン酸

アラントイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

ウィークタイプのステロイド成分を配合したクリームタイプのあせも薬です。殺菌成分により掻き壊すことによる症状の悪化を防ぎます。また、アラントインやトコフェロール酢酸エステルにより皮膚の修復を助け、荒れた皮膚にダブルで効果を発揮します。その他にもかゆみ止め成分や抗炎症成分といった補助成分があせものさまざまな症状に対応します。

 

オイラックスDX軟膏

ステロイドランク ウィーク

使用できる部位

顔 / 首 / 身体

傷ついた皮膚の修復

化膿予防

かゆみ

アフターフォロー -
有効成分

デキサメタゾン酢酸エステル

グリチルレチン酸

クロタミトン

トコフェロール酢酸エステル

イソプロピルメチルフェノール

アラントイン

オイラックスDXはウィークランクのステロイド成分であるデキサメタゾン酢酸エステルを配合しています。軟膏タイプのため汗に流されにくく、患部にしっかり残って成分が浸透します。

大人の方であればあらゆる部位に使用することができ、傷の修復を早め、化膿を予防して症状の悪化を防ぎます。

傷口に塗る軟膏タイプのあせも薬

ステロイドランク ストロング

使用できる部位

身体

傷ついた皮膚の修復 -
化膿
かゆみ -
アフターフォロー -
有効成分

フルオシノロンアセトニド

フラジオマイシン硫酸塩

ステロイドに加えて抗菌成分であるフラジオマイシン硫酸塩を配合しています。炎症が強いあせもは、かゆみで患部を掻き壊すことで化膿してしまうことがあります。抗菌成分は傷口から入り込んだ細菌の増殖をおさえ、化膿の症状をおさえます。

軟膏タイプはべたつくことがありますが、患部への刺激が少ないため、ヒリヒリする患部への使用に適しています。

ステロイド無配合のあせも市販薬

基本的にステロイドは長期間同じ部位に使用することは推奨されていません。

ステロイド無配合の薬はステロイド薬に比べて効果が弱いというデメリットがありますが、副作用があらわれない限りは長期の使用が可能なので、あせもをよくぶり返す、という方におすすめです。

オイラックスソフト 16g

ステロイドランク -

使用できる部位

顔 / 首 / 身体

傷ついた皮膚の修復

化膿予防

かゆみ

アフターフォロー -
有効成分

クロタミトン

ジフェンヒドラミン塩酸塩

グリチルレチン酸

アラントイン

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

しっとりとしたクリームタイプのあせも薬でステロイド無配合の市販薬です。殺菌成分や皮膚の修復を助ける成分が配合されているため、皮膚に雑菌が感染するのを予防したり、傷ついた肌を改善する効果があります。

ひとつの薬でさまざまなあせもの症状にアプローチができる商品です。

 

ユースキンI 65g(第三類医薬品)

ステロイドランク -

使用できる部位

顔 / 首 / 身体

傷ついた皮膚の修復

化膿予防

かゆみ

アフターフォロー -
有効成分

クロタミトン

ジフェンヒドラミン

グリチルレチン酸

イソプロピルメチルフェノール

トコフェロール酢酸エステル

有効成分としてかゆみ止めや抗炎症成分を配合。強いかゆみやただれを鎮め、殺菌成分が掻きむしったことによる細菌感染を防ぎます。

また、有効成分であるビタミンE酢酸エステルが傷ついた皮膚の修復に役立つほか、保湿力のある添加物も含まれるため、湿度の影響を特に受けやすいお子様の肌の健康を維持します。

ノンステロイドで65gと大容量のため、繰り返すあせもに長期的に使用することができます。

日常生活でできるあせもの予防・改善方法

あせもの予防・対策は日常生活の注意点を守ることがとても重要になります。また、いくら薬を使用しても、日常生活での注意点が守れていないとあせもは良くなりません。あせもを治療中の方も、予防をしたい方も、次のことに注意してください。

皮膚を清潔に保つ

汗がべたついたままでいると、汗菅が詰まりやすくなるため、毎日シャワーで汗を洗い流すようにしましょう。ときにはお風呂に浸かって汗菅を開かせて、詰まりを防ぐことも重要です。

汗を拭き取るときは強く拭きすぎると皮膚を傷つけ炎症を引き起こすおそれがあるため、優しく拭き取るようにしましょう。

お風呂上がりに保湿剤を塗る

肌が乾燥していると皮膚を外的刺激から守るバリア機能が低下し、あせもになりやすくなったり、症状が悪化するおそれがあります。お風呂上がりには保湿剤を塗って肌を守りましょう。

ミナハダ ヘパリン類似物質 乳状液 50g

温度・湿度を整える

高い温度や湿度の環境は発汗作用が働き、汗を多くかきやすくなります。温度が高く暑いときはエアコンや扇風機で温度の調節を行い、湿度が高いときは除湿機などを使い湿度を下げましょう。しかし、温度の下げすぎは体が冷えたり、乾燥を引き起こす原因にもなるため、適切な温度に調整することが重要です。

環境省によると、夏は28度、冬は20度の室温が推奨されています。(この推奨温度はエアコンの設定温度ではなく室温です。)

通気性・速乾性の良い衣服を着る

仕事や運動などの用途別に、通気性が良い素材の衣服を選ぶようにしましょう。

通気性が良い素材には、綿や麻などの天然繊維のものがあります。吸湿性があり、日常の中で発生する汗を吸収するのに適しています。

しかし、運動など大量に汗をかく場合は、綿や麻ではなくポリエステルやナイロンなどの合成繊維などが適していることもあります。綿や朝は速乾性が少なく大量の汗を吸ってしまうと重くなってしまうのに対し、ポリエステルやナイロンなどは軽量かつ速乾性に優れています。

また、汗をかいて衣類が濡れているときは、着替えることも必要です。運動や仕事などで汗を多くかきやすい場合は、着替えを持参することもおすすめします。

日焼け対策をする

日焼けがあせもの発症や悪化のきっかけになることがあります。アームカバーや日焼け止めなどの日焼け対策をすることで、皮膚へのダメージを軽減させあせもを防ぐことにつながります。