はじめに 

女性に多く、誰でも知っている膀胱炎は、トイレを我慢することや、少々の不快感に「慣れ」てしまっているという人もいます。
確かに症状には軽症の場合もあり、その場合、特に病院へ行かなくても何となく症状が治まっているから大丈夫…という声も。

果たして膀胱炎は自然に治るのでしょうか。
膀胱炎の基本的なことを見ていきましょう。

 

膀胱炎=膀胱で細菌が繁殖しています

膀胱炎には、急性膀胱炎と慢性膀胱炎があり、一番多いのは「細菌の感染から起こる急性膀胱炎」です。
原因の8割以上は「大腸菌」によるもので、尿道から入り込んだ細菌が膀胱内で繁殖しているため、様々な症状が起こります。

❏下腹部の圧迫感や鈍い痛み
ほんの少し排尿するだけで痛んだりヒリヒリする
尿が悪臭を伴う
尿がにごる
血が混じることがある

これら代表的な症状には、軽いものから非常につらいものまで個人差があり、「無症状」の場合もありますが、膀胱炎を治すためには、膀胱から細菌を排出することです。


 

軽度の場合は自然治癒することもある?

膀胱炎が軽度の場合、膀胱内の細菌を外に出すために、以下のような排尿と免疫力を高める生活により治ることもあります。

●細菌を洗い流すため、水分(特に水)をたくさん飲んで、尿をたくさん出す。
 水の他にはクランベリージュースも効果的で、ジュースに含まれるタンニンが尿道の内壁に細菌が付着するのを防ぐとされています。
下半身を温める
●安静にし、栄養価の高い食事と規則正しい生活をする

などにより自然に治ることもあります。
ただしこれはあくまで軽度の段階です。

軽度の場合、特別な治療をしなくても、その後症状が出ない場合は、菌が排出されて治っていると思われますが、症状が軽くても、尿検査をすると白血球が多くなっていて、急性膀胱炎と同じような場合が多々あります。

治ったと思っても、また少しでも症状を感じたら、迷わず医師の診断と治療が必要です。

 

治療には抗生物質・抗菌薬の内服

膀胱炎の原因となる細菌は、8割以上が大腸菌です。
そのため、治療には抗生物質や抗菌剤の投与をします。

急性膀胱炎の場合、飲み始めて1~2日で症状は落ち着き、その間、水分を多めに摂り、下半身を冷やさないように安静にすれば、1週間程で治ります。

注意すべきは、膀胱炎は症状が軽くなったなどで治療を途中でやめてしまうと「慢性膀胱炎」を招く可能性があります。

 

膀胱炎は「慣れ」と「慢性化」に注意

症状が軽い場合は、トイレを我慢することに慣れてしまったり、あまり痛みを感じなくなったりしてしまいます。

慢性膀胱炎になると治療期間も長く、また投与期間が長期になると抗生物質が効かなくなってしまうことがあります。
これは大変に危険で、長期間、細菌を膀胱内に残す状態が続くと、腎盂腎炎など、腎臓疾患にもつながってしまいます。

腎盂腎炎は、膀胱炎の症状に、悪寒、38度~39度の高熱、背中の痛み、吐き気、嘔吐などを伴い、治療が遅れると腎機能が低下したり、菌が血液に入り全身に細菌感染する「敗血症」に及ぶことがあります。

 

さいごに ~いきなり泌尿器科は…の場合は婦人科へ~

膀胱炎は軽度の場合、自然治癒することもありますが、症状が治まった後が大切です。
もしまた尿の濁りや排尿の痛みなどがある場合は、いきなり泌尿器科へ行くのに抵抗があるのであれば、女性は内科または婦人科で大丈夫です。
慢性化や重症化するまえに正しい治療をしましょう。


image by illust AC
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