いぼ・たこ・魚の目に効く市販薬|適切な薬の選び方も紹介
いぼ・たこ・魚の目の違い
いぼ・たこ・魚の目は見た目が似ていることが多く、区別がつきにくいですが、それぞれ違いがあります。
多くのいぼの原因はウイルスであるのに対し、たこと魚の目は皮膚への慢性的な刺激によって角質層が厚くなることが原因です。
そのほかのいぼ・たこ・魚の目の主な違いは次の通りです。
| 原因 | 痛み | 特徴 | |
|---|---|---|---|
| いぼ | ウイルス感染 | ないことが多い | 皮膚が盛り上がっている |
| たこ |
一定部位への慢性的な刺激 |
ないことが多い | 皮膚がやや盛り上がっている |
| 魚の目 |
一定部位への繰り返しの圧迫刺激 | ある | 中央に芯がある |
また、魚の目ができるのは多くの場合は足の裏で、いぼやたこは足の裏に限らず身体のあちこちにできるというのも違いのひとつです。
※「いぼ」は、皮膚から盛り上がっている小さなできものを指す俗語です。「いぼ」にはウイルスが感染してできるいぼ(ウイルス性疣贅)や老人性いぼをはじめとする多くの種類があります。一般的に「いぼ」と言う場合、通常はウイルス性疣贅を指すことから、この記事でも「いぼ」=ウイルス性疣贅として説明します。
【魚の目の断面図】

いぼ・たこ・魚の目の市販薬の選び方
いぼに使える市販薬には、貼り薬・塗り薬・飲み薬の3種類のタイプがあります。たこ・魚の目に使える市販薬は貼り薬と塗り薬の2種類です。
どんなタイプの薬にするかは、使用したい部位によって選ぶことをおすすめします。
いぼの薬の選び方
いぼに使える市販薬は、貼り薬・塗り薬・飲み薬の3種類です。
貼り薬は、数日間貼っておけるので、薬を塗る手間を省きたい場合に適しています。
塗り薬は、関節などの貼り薬が使いにくい部位に適しているとともに、テープで皮膚がかぶれやすい人にもおすすめです。
貼り薬や塗り薬の成分は、皮膚をやわらかくする「サリチル酸」を配合した薬を選ぶと良いでしょう。
飲み薬は、どの部位のいぼにも使用できますが、主に首や顔など皮膚の柔らかい部分にいぼがあるときにおすすめです。成分としては「ヨクイニン」を配合したものを選びましょう。
皮膚の柔らかい部分に貼り薬や塗り薬を使用すると皮膚が荒れてしまうおそれがあるため、飲み薬が適しています。
しかし、効果が現れるまでに時間がかかるため、顔や首のいぼを物理的にすぐ除去したい場合は病院を受診してください。
| 首や顔など | 手足・腕・背中など | 関節まわり | |
|---|---|---|---|
| 貼り薬 | × | ◯ | △ |
| 塗り薬 | × | ◯ | ◯ |
| 飲み薬 | ◯ | ◯ | ◯ |
◯:使える
×:使えない
△:使えるがあまり適していない
たこ・魚の目の薬の選び方
たこ・魚の目に使える市販薬は、貼り薬・塗り薬の2種類です。
たこ・魚の目の薬の選び方もいぼと同様に使用する部位によって選びましょう。
薬の成分という観点で見ると、いぼの貼り薬・塗り薬と同様に皮膚をやわらかくする「サリチル酸」を配合した薬を選ぶと良いでしょう。
たこ・魚の目の薬が使える部位は次の通りです。
| 首や顔など | 手足・腕・背中など | 関節まわり | |
|---|---|---|---|
| 貼り薬 | × | ◯ | △ |
| 塗り薬 | × | ◯ | ◯ |
◯:使える
×:使えない
△:使えるがあまり適していない
いぼ・たこ・魚の目に効く市販薬
いぼ・たこ・魚の目に効く市販薬|貼り薬
イボコロリ絆創膏は、主成分のサリチル酸が角質に作用することで硬く厚くなった皮膚を柔らかくして、いぼ・たこ・魚の目を取り除きます。
貼り薬タイプで、中央部にある保護用パッドが外部の刺激による患部の痛みを和らげます。物理的に刺激から守ってくれるため、魚の目などの痛む症状に向いています。
いぼ・たこ・魚の目に効く市販薬|塗り薬
スピールジェルは角質を軟らかくする作用のあるサリチル酸を配合した医薬品です。指先や関節などの部位を選ばず使用できるのが特徴です。
液剤がたれにくく、乾きも早いので塗りやすいです。
テープによる皮膚トラブルが起きやすい人や、関節などの貼り薬が使いにくい場所、または貼っても剥がれやすい部位にできたいぼ・たこ・魚の目に適しています。
いぼに効く市販薬|飲み薬
小太郎漢方製薬株式会社が販売している生薬製剤です。5歳から服用でき、1日3回、食前または食間(食後2〜3時間)に服用します。
生薬成分のヨクイニンが皮膚のあれやいぼに効果を発揮します。顔や首などにいぼがあり、貼り薬や塗り薬が使用できない場合に適しています。
ただし、ヨクイニンはウイルスが原因となるいぼには効果がありますが、加齢が原因となる老人性いぼへの効果は証明されていません。
市販薬を1ヶ月使用しても効果が感じられない場合は病院を受診してください。
病院を受診する目安
いぼ・たこ・魚の目は市販薬で改善できることもありますが、症状によっては病院を受診した方が良いケースもあります。
ここではそれぞれについて病院を受診したほうが良い目安を紹介します。
いぼ
老人性いぼと呼ばれる、加齢とともに発生しやすくなるいぼに関しては市販薬で治すことができないため、病院を受診してください。
また、水いぼと呼ばれる表面がツルツルして光沢のあるいぼについては、速やかに取り除きたい場合は病院を受診することをおすすめします。
なお、通常のいぼであっても次のような状態になっている場合は、市販薬を使用せずに一度病院を受診してください。
- 肛門周囲や外陰部にできている
- 広範囲に及んでいる
- 一列に並んだり、群生している
- 身体のあちこちに多発しているいぼ
たこ
たこになっている部位が赤くなっていたり痛みをともなったりする場合は、細菌感染を起こしているおそれがあるので、なるべく早めに皮膚科を受診してください。
特に糖尿病を持病として抱えている方は重症化しやすいので注意が必要です。
また、たこかどうか判別ができない場合も一度病院を受診することをおすすめします。
魚の目
魚の目は患部の痛みが強く、早めに治したい場合は病院を受診してください。
また、魚の目かどうか判別できない場合も一度皮膚科を受診して医師の指示を仰ぐことをおすすめします。
魚の目の病院での治療方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。


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