ミナカラ
キシロカイン®︎とは?麻酔薬の副作用や剤形別の使用法を解説
更新日
2025.04.21
薬剤師監修日
2025.04.21

キシロカイン®︎とは?麻酔薬の副作用や剤形別の使用法を解説

局所麻酔などによく使用されるキシロカイン®︎。ゼリーやスプレー、注射液など剤形別の使用方法や、アレルギー・ショックなどの副作用、効果をわかりやすく解説します。
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編集
高橋 伊津美
監修薬剤師
ミナカラ薬局薬剤師高橋 伊津美

キシロカイン*とは?

キシロカイン*とは、処方薬の一つです。主に局所麻酔薬として使われ、 目薬やゼリー、スプレーなど使用する部位にあわせてさまざまな剤形があります。

キシロカイン*の成分と効果

キシロカイン*の主成分はリドカイン塩酸塩という成分で、神経にはたらきかけて痛みを起こす神経の伝達を止める作用があります。

また、痛みの伝達神経だけではなく運動神経も遮断されるため、リドカインが作用した部位は動かしにくくなります。外用薬としては比較的速効性のある薬で、剤形によって作用時間は違いますが、医療用医薬品のキシロカイン*ゼリー2%であれば以下のようなデータがあります。

作用発現時間・持続時間
作用発現時間:5~10mL(膀胱鏡検査時、尿道麻酔)2 分
作用持続時間:約 30 分

キシロカインゼリー2% インタビューフォーム

キシロカイン*の種類と用途

キシロカイン*には使用する部位や症状によりいくつか剤形があります。

キシロカイン*ゼリー

・膀胱鏡検査(潤滑剤として使用)
・尿道の麻酔
・気管内への挿管
・その他痛みの緩和 など

キシロカイン*ビスカス

・ノドの麻酔 
・内視鏡検査
・口腔内麻酔
・胃部麻酔 など

キシロカイン*ポンプスプレー・鼻の麻酔
・ノドの麻酔 など
キシロカイン*点眼液・目の麻酔
キシロカイン*液・耳の麻酔
・鼻の麻酔
・泌尿器の麻酔 など
キシロカイン*注シリンジ
キシロカイン*注ポリアンプ
キシロカイン*注射液
・さまざまな部位の麻酔
(注射や塗布など)

上記の用途以外にも医師の判断でさまざまな症状に使用されます。

キシロカイン*の副作用

主な副作用

キシロカイン*の主な副作用として、眠気、不安、興奮、めまいなどの中枢神経症状、吐き気、嘔吐などの消化器症状、じんましんなどの皮膚症状やむくみなどの過敏症があります。

なお、点眼液タイプで確認されている副作用は主に過敏症です。

アナフィラキシー・ショック

重大な副作用として報告されているものに、じんましん・声のかすれ・くしゃみ・息苦しさ・動悸などがあらわれるアナフィラキシー、不整脈や血圧低下などがあらわれるショックがあります。これらの症状は過敏症などの症状と似ており、個人では判断のつきにくいものとなっています。

もしこのような症状が出た場合には自分で判断せずになるべく早く担当の医師に相談してください。

意識障害・震え・痙攣

重大な副作用してみられる症状のひとつとして、さまざまな意識障害、振戦(ふるえのこと)、痙攣(けいれん)などがあります。

もしこのような症状が出た場合も自分で判断せずになるべく早く担当の医師に相談してください。

キシロカイン*の使用上の注意

麻酔薬は過剰摂取すると体に異常をきたしてしまうため、摂取の最大限用量が決められており、これを極量といいます。

キシロカイン*は個人の身長や体重により使用量が変わってきます。医学の知識が十分になければ計算することは難しいので、医師の判断でキシロカイン*を院外処方された場合には必ず医師の指示に従い、用法・用量を守って正しく使用してください。

おわりに

麻酔薬は正しい知識と経験が必要な薬です。少しでも不安なことがあればすぐに医師に相談することをおすすめします。

※キシロカインはセサンド アーゲーの登録商標です。

かかりつけ医をオンラインで。医師によるオンライン診療で薬を処方。ミナカラ e-クリニック。
監修薬剤師
高橋 伊津美
ミナカラ薬局薬剤師
高橋 伊津美
【経歴】

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル

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