プレマリン®︎を使用すると太る?プレマリン*の効果や副作用を解説!
プレマリン*とは
プレマリン*とは、卵胞ホルモン「エストロゲン」を身体に補充することで、卵胞ホルモンが影響する婦人科疾患を改善する薬です。このような薬を「エストロゲン製剤」と呼びます。
プレマリン*は、卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、更年期障害、腟炎、機能性子宮出血の治療に使います。
プレマリン*の用法用量
プレマリン*は通常成人に対して1日0.625〜1.25mg(1~2錠)を、機能性子宮出血又は腟炎に対しては、1日0.625〜3.75mg(1~6錠)を使用します。年齢や症状によって、用法用量は調整されます。
プレマリン*を飲み忘れた場合
薬を飲み忘れた場合は、気が付いたときに1回分を飲んでください。
ただし、次の飲む時間が近い場合は1回飛ばして、次の時間に1回分を飲んでください。決して2回分を1度に飲まないでください。
判断に迷うときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
プレマリン*の使用上の注意
プレマリン*を使用できない方
以下に当てはまる方はプレマリン*を使用できません。
1.エストロゲン依存性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
2.乳癌の既往歴のある患者
3.血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[エストロゲンは凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。]
4.動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者
5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6.妊婦又は妊娠している可能性のある女性
7.重篤な肝障害のある患者
8.診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがあ る。]
9.未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]
プレマリン錠0.625mg 添付文書
プレマリン*を慎重に使用しなければならない方
以下に当てはまる方はプレマリン*を使用するときは注意が必要です。
肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
子宮内膜症のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。]
心疾患・腎疾患のある患者、又はその既往歴のある患者[エストロゲンの過量投与では体液貯留を来し、これらの疾患を悪化させるおそれがある。]
てんかんの患者[症状を悪化させることがある。]
糖尿病患者[耐糖能を低下させるおそれがあるので十分管理を行いながら使用すること。]
手術前4週以内又は長期臥床状態の患者[血液凝固能が亢進し、血管系の副作用の危険性が高くなるおそれがあるので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
思春期前の患者[卵胞ホルモン剤の投与により骨端の早期閉鎖を来すおそれがある。]
乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状を悪化させるおそれがある。]
全身性エリテマトーデスの患者[症状を悪化させるおそれがある。]
片頭痛の患者[症状を悪化させるおそれがある。前兆を伴う片頭痛は虚血性脳卒中を有するおそれがある。]
妊婦、授乳婦
小児、高齢者
プレマリン錠0.625mg 添付文書
プレマリン*の副作用
プレマリン*の添付文書に記載されている主な副作用は以下の通りです。
・むくみ、体重増加
・血栓症あるいは血栓塞栓症(四肢、肺、心、脳、網膜など)
・下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れなどの血栓症の初期症状
その他にも副作用の症状が出る場合があるため、プレマリンを服用中に、頭痛やめまい、腹痛、発疹などいつもと違う症状があらわれた場合には、医師の診療を受けてください。
プレマリン*を使用すると太る?
エストロゲンが増加すると、体はナトリウムや体液などをため込もうとするので、体内の不要な水分や老廃物の排出が抑えられてしまい、むくみや体重増加が起こることもあります。
発生頻度は不明ながらも、プレマリン*の副作用には体重の増加やむくみも報告されているため、体重の増加が気になる場合は、自己判断で薬を使用するのをやめずに、まずは医師に相談してください。
おわりに
プレマリン*はエストロゲン製剤で、更年期障害などに効果が期待できる薬です。
プレマリン*は医師から処方される処方薬です。医師の指示を守り正しく使用してください。
※プレマリンはワイス エルエルシーの登録商標です。

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル
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