
リアップ®で多くみられる副作用は?妊娠への影響も解説

大正製薬の発毛剤「リアップ*」基本情報
リアップ*は大正製薬が製造販売する発毛剤シリーズです。
リアップ*には、男性用と女性用があります。男性用リアップ*はさまざまな種類があり、主要成分「ミノキシジル」の濃度や使用感がそれぞれ異なります。
男性用リアップ*
女性用リアップ*
主要成分「ミノキシジル」について
リアップ*の要となっている成分が、ミノキシジルです。ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬に使われている成分でした。
ところが、薬を飲んだ患者に多毛が認められたことから「発毛剤として使えるのでは?」という話になり、開発が進められることになります。
その後、1988年からミノキシジル配合の発毛剤が医薬品として登場。今では世界90か国以上で使われています。
ミノキシジルには、2つの効果が期待できます。ひとつは、新しい髪の成長をうながすこと。もうひとつは、現在生えている髪を抜けにくくすることです。
健康な髪の維持に深くかかわる「毛包」に直接作用するため、こうした効果が期待できると考えられています。
リアップ*が効果を発揮する脱毛症
薄毛や抜け毛にはさまざまなタイプがありますが、リアップ*が効果を発揮するのは、壮年性脱毛症のみです。壮年性脱毛症は、一般的に遺伝によって起こる脱毛症のことを指します。
壮年性脱毛症は、男性女性問わずどちらにも起こります。男性の場合、頭髪が全体的に薄くなるほか、生え際の後退や頭頂部の抜け毛、そりこみ部分からの抜け毛といったいくつかのタイプがみられます。
女性の場合は、頭頂部から抜け毛が増えるのが特徴です。前兆として、髪が細くなったり、コシがなくなるといった変化がみられることもあります。
なお、壮年性脱毛症であっても20歳以上の人でないとリアップ*は使用できません。未成年者による使用は国内で使用例がなく、安全性が確立されていません。
リアップ*で主にみられる副作用
リアップ*シリーズ共通で主にみられる副作用は以下のとおりです。
| 皮膚 | 頭皮の発疹・発赤 かゆみ、かぶれ ふけ、局所熱感など | 
| 精神神経系 | 頭痛、めまい 気が遠くなる | 
| 循環器系 | 胸の痛み 心拍が速くなる | 
| 代謝系 | 原因不明の急激な体重増加 手足のむくみ | 
特に注意したいのが、かゆみや発疹といった皮膚症状です。皮膚が赤くなる発赤は、頭皮以外に現れることもあります。
リアップ*で頭痛やめまいが起こるのは、ミノキシジルによって血圧が下がり過ぎてしまうためです。
リアップ*の副作用に脱毛がある?
リアップ*をはじめとするミノキシジルを含む発毛剤は、使い始めの時期に抜け毛の量が一時的に増えることがあります。
ミノキシジルには、ヘアサイクルの成長期を長く維持し、休止期から成長期への移行を促進する作用があり、ミノキシジルによってヘアサイクルの乱れが改善される過程で、新しい髪の毛が古い髪の毛を押し出すことで初期脱毛が起こります。
「発毛剤を使っているのに髪の毛が抜けていくと不安」と思われるかもしれませんが、これは発毛剤の効果が出始めている証拠で、抜け毛が落ち着けば健康な髪の毛が生えてくるため、自己判断で使用をやめたりしないようにしましょう。
リアップ*を含むミノキシジル製剤で初期脱毛が起こるメカニズムはこちらの記事で詳しく解説しています。
リアップ*の副作用にうつはある?
リアップ*を使用した人の中には、「副作用でうつになった」と感じる人もみられます。
しかし、リアップ*の精神神経系の副作用として、抑うつ気分やうつ病といった症状は認められていません。そのため、リアップ*とうつの関連性は薄いと考えられます。
リアップ*の副作用にリバウンドはある?
育毛剤や発毛剤の使った人の中には、使用中止によって髪の状態が元に戻ってしまうことを「リバウンド」と呼ぶ人がいます。
リアップ*も同様に、途中で使用を中止すると、リバウンドが起こるのではないかと心配になるかもしれません。
リアップ*では、副作用には該当しないもののリバウンドが起こる可能性は認められています。
リアップ*の効き目には個人差があり、少なくとも6か月(リアップ*X5チャージは4か月)毎日継続しての使用することが必要です。
また、リアップ*の効果は継続して使用することで維持されるため、たとえ毛髪量が増えたとしてもリアップ*の使用を中止すると毛髪は徐々に元の状態に戻ってしまいます。
リアップ*で副作用を起こしやすい人・注意する人
以下の項目に該当する人は、副作用のリスクが高まるもしくはリアップ*が効かない可能性があります。健康面での心配がある人は、リアップ*の使用前に医師や薬剤師に相談してください。
正しい使用方法を守っていない人
1回あたりの量を守らず大量に使用する人や、1日あたりの回数を守らず何度も使用する人は、副作用のリスクが高まるおそれがあります。
また、頭皮に傷や炎症があるのに使用したり、頭皮以外の部分に使用した場合にも副作用のリスクが高まります。正しい使用方法を必ず守りましょう。
薬や化粧品でアレルギー症状を起こしたことがある人
かゆみやかぶれ、発疹・発赤といったアレルギー症状を起こしたことがある人は、リアップ*でも同様の症状を起こすおそれがあります。
高血圧や低血圧の人
主成分のミノキシジルが、血圧に影響を与えるおそれがあります。
心臓や腎臓の障害・甲状腺機能障害がある人
リアップ*の成分が心臓や腎臓に影響を与えるおそれがあります。
また、甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症といった甲状腺機能障害がある場合は、脱毛の原因が甲状腺疾患にある可能性が考えられます。
むくみがある人
リアップ*の副作用には手足のむくみが認められており、使用によってむくみを悪化させてしまうおそれがあります。
家族や兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人
薄毛や抜け毛の原因が、壮年性脱毛症以外である可能性が高まります。特に髪の抜け方がまだら状であったり、脱毛のスピードが急激である場合は注意が必要です。リアップ*が効果を発揮するのは壮年性脱毛症のみのため、このような方は十分な効果が得られない可能性があります。
リアップ*の副作用と妊娠への影響
リアップ*を使用すると、副作用で不妊になるおそれがある?また、妊娠中の使用は可能か?など、リアップ*と妊娠に関する情報を紹介します。
リアップ*と不妊の関連性
製薬会社の添付文書、日本皮膚科学会による「診療ガイドライン」ともに、リアップ*に含まれるミノキシジルと不妊の関連性を認めていません。
そのため、リアップ*リジェンヌを使用したことで女性が不妊になる心配は少ないと考えられます。
また、男性がリアップ*シリーズを使うことで勃起不全(ED)になり、妊娠が困難になるという心配も少ないと考えられます。
妊娠中・授乳中のリアップ*の使用
リアップ*リジェンヌを使用している途中で妊娠した場合は、使用を中止してください。
妊娠中の使用は、安全性が認められておらず、副作用のリスクが高まるおそれがあります。
同様に、授乳中の使用も控えましょう。主成分のミノキシジルは、母乳に移行することが認められています。
まとめ
リアップ*に含まれるミノキシジルは、持病や体質によっては思わぬ副作用を引き起こすことがあります。
また、副作用のリスクを高めないためには、リアップ*の使用方法をきちんと守ることが大切です。不安な点やわからないことがある場合は、使用前に必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
※リアップは大正製薬株式会社の登録商標です。

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