目の充血に効く目薬|血管収縮剤は避けるべき?
目が充血する原因は?
目も他の体の部位同様に血管が走っていますが、普段は目立ちません。ただし、目に疲労が溜まったり炎症が起こると血管が拡張し、赤く見えます。これが充血の症状です。目が充血する要因は主に次のものがあります。
目の炎症が原因となるケース
目に異物が入ったり、強くこする、コンタクトが合わないなど、目が外部からの刺激を受けると炎症を起こし、充血します。
また、花粉症やハウスダストなどのアレルギー症状も目の炎症の原因となります。
目の疲れが原因となるケース
長時間電子機器を使ったり、運転をして目を酷使すると目に疲労が溜まります。疲れ目の状態になると栄養を多く届けようと血管が拡張して充血を引き起こします。
目やにが出る充血は病院に行きましょう
充血の症状と一緒に目やにが出る場合は、まずは病院を受診することをおすすめします。
目やにが出る原因のひとつとしては細菌やウイルスに感染していることが考えられます。
細菌感染の場合、抗菌目薬を使用することによって対処が可能ですが、目やには病院を受診しないと治療ができない疾患が原因となるケースもあるため、まずは病院を受診することをおすすめします。
また、目の充血のほかに、発熱や発疹など体に別の症状がある時も注意が必要です。気になる症状があるとき、症状がなかなかよくならないと感じる時は早めに眼科を受診しましょう。
充血に効く目薬の選び方
目の充血を治すためには、根本原因となる炎症や疲れに効く成分が配合されている目薬の使用がおすすめです。それぞれの症状に効く目薬の成分を解説します。
炎症が原因の充血に効く成分
目に異物が入ったり、かゆみで強くこすってしまうなど、炎症が原因の充血には次のような抗炎症成分が配合された目薬がおすすめです。
| 成分 | 効果 |
|---|---|
| イプシロン-アミノカプロン酸 | 目の炎症をおさえる |
| グリチルリチン酸二カリウム |
また、かゆみを伴う炎症は花粉やホコリなどのアレルギーで起こることもあります。かゆみがある場合には抗ヒスタミン成分が配合された目薬がおすすめです。
| 成分 | 効果 |
|---|---|
| クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 目のかゆみをおさえる |
目の機能をサポートする成分
長時間の電子機器の使用、運転など、目を酷使したことによる充血の場合は、目のピント機能を改善する成分が配合されている目薬がおすすめです。
| 成分 | 効果 |
|---|---|
|
ネオスチグミンメチル硫酸塩 |
目のピント機能を改善して疲れ目の症状を緩和 |
|
シアノコバラミン(ビタミンB12) |
目のピントを調節する筋肉の働きを活発にする |
また、目の新陳代謝を活発にしたり、血行を促進させることによって目の疲労を解消する成分が次のものです。
| 成分 | 効果 |
|---|---|
|
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) |
目の新陳代謝を活発にするビタミン |
|
酢酸d-α-トコフェロール(ビタミンE) |
血行を促進するビタミン |
|
L-アスパラギン酸カリウム |
目の新陳代謝を活発にするアミノ酸 |
| タウリン |
血管収縮剤は避けるべき?
目薬を選ぶときに「血管収縮剤は避けたほうが良い」という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
血管収縮剤は目の血管を一時的に収縮させることによって、充血をおさえる効果があります。しかし、充血の原因となっている炎症に対する効果はありません。また、長期連用することによって次第に薬が効かなくなったり、薬の効果が切れた時にリバウンドで充血が酷くなる、というリスクがあります。
緊急で一時的に使用するのであればOK
血管収縮剤は充血の症状を一時的におさえるという効果には優れています。そのため、人に会う約束があったり、撮影があるなど、目の充血を解消する時に一時的に使用するには問題ありません。ただし、長期的に使用することは避けた方が良いでしょう。根本から目の充血を治療するためには、目の炎症をおさえる成分が配合されている目薬を選ぶこともひとつです。
主な血管収縮剤
| 成分 | 効果 |
|---|---|
|
塩酸テトラヒドロゾリン 塩酸ナファゾリン 塩酸フェニレフリン | 充血をおさえる |
充血に効く市販の目薬
充血に効く目薬は、血管収縮剤が入っているものと入っていないものの2つにわけられます。一時的に充血を解消したい場合は血管収縮剤配合のものを、原因から対処したい方は血管収縮剤無配合の目薬など、ご自身の目的にあったものを選びましょう。
血管収縮剤無配合の目薬
| 成分 | 清涼感 | コンタクト |
|---|---|---|
| シアノコバラミン 酢酸d-α-トコフェロール ネオスチグミンメチル硫酸塩 クロルフェニラミンマレイン酸塩 グリチルリチン酸二カリウム | あり | ハード:○ ソフト:× カラー:× |
抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえ、抗炎症成分のグリチルリチン酸二カリウムが炎症を鎮めます。目の筋肉の働きを活発にするシアノコバラミンと血液の流れをよくする酢酸d-α-トコフェロール配合。
| 成分 | 清涼感 | コンタクト |
|---|---|---|
|
グリチルリチン酸二カリウム クロルフェニラミンマレイン酸塩 コンドロイチン硫酸エステルナトリウム ピリドキシン塩酸塩 L-アスパラギン酸カリウム | なし | ハード:○ ソフト:○ カラー:× |
抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえ、抗炎症成分のグリチルリチン酸二カリウムが炎症を鎮めます。コンドロイチン硫酸エステルナトリウムがレンズの摩擦などから角膜を守ります。栄養と酸素を補給し、代謝力促進するピリドキシン塩酸塩とL-アスパラギン酸カリウムも配合。カラーコンタクトレンズをのぞくすべてのコンタクトレンズ(ソフト・ハード・O2・使い捨て)装用中に使えます。防腐剤(ベンザルコニウム塩化物など)無添加です。
血管収縮剤が配合されている目薬
| 成分 | 清涼感 | コンタクト |
|---|---|---|
|
塩酸テトラヒドロゾリン グリチルリチン酸二カリウム クロルフェニラミンマレイン酸塩 ピリドキシン塩酸塩 タウリン | あり | ハード:○ ソフト:× カラー:× |
血管収縮剤の塩酸テトラヒドロゾリンや、抗炎症成分のグリチルリチン酸二カリウムなど充血に着目した目薬です。長期使用を目的とせず、撮影や人に会う予定があるなど、充血を解消したい方におすすめです。
ハードコンタクトレンズ装着時にはご使用いただけますが、ソフトコンタクトレンズ装着時には使用できません。防腐剤(ベンザルコニウム塩化物など)を配合していません。
自宅でできる充血予防のセルフケア
充血のケアをする場合は、目薬の使用に合わせて次のことに注意するようにしましょう。
スマホやPCの長時間使用を避ける
スマホやパソコンの長時間使用は、ドライアイや疲れ目などの充血の原因を引き起こします。自宅ではなるべくパソコンを開く時間を減らし、寝る直前までスマホを見るなどの習慣をつくらないようにしましょう。また、モニターなどの電子機器を長時間する場合は、40cm以上の距離を取りましょう。
睡眠をしっかり取る
睡眠時は目も休息を取っています。寝不足に陥ると目にも疲労が蓄積し、涙の量も減っていきます。すると、目に必要な栄養を届けようと血管が広がり、目が充血します。睡眠不足は目の充血に繋がるため、毎日しっかりと睡眠を取りましょう。
アレルギー物質をできるだけ排除する
一度起きてしまった炎症はなかなか自然にはおさまりにくいもの。アレルギー反応が起こらないように事前に予防することが大切です。花粉やホコリが室内に溜まらないよう、こまめに部屋の掃除をするだけでも対策になります。


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