ミナカラ
眠くなりにくい花粉対策薬の選び方|眠くならない薬はある?【花粉症】
更新日
2025.10.03
薬剤師監修日
2025.04.24

眠くなりにくい花粉対策薬の選び方|眠くならない薬はある?【花粉症】

花粉症に使用される抗ヒスタミン薬は、花粉による鼻のアレルギー症状をおさえる薬で、副作用に眠気があることが特徴です。この記事では花粉による症状に効く眠くなりにくい薬の選び方について解説します。
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編集
高橋 伊津美
監修薬剤師
ミナカラ薬局薬剤師高橋 伊津美
朝比奈 裕介
編集者
株式会社ミナカラライター朝比奈 裕介

花粉症の飲み薬は眠くなる?

一般に花粉による鼻みず、鼻づまり、くしゃみなどの症状には、抗ヒスタミン薬と呼ばれる飲み薬(内服薬)が使用されています。

抗ヒスタミン薬は、体内でヒスタミンという物質の作用をブロックすることで花粉による鼻のアレルギー症状をおさえる薬で、副作用として眠気が出ることもあります。

抗ヒスタミン薬で眠くなる理由

抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンの作用をブロックすることでアレルギーなどの症状をおさえます。一方で、ヒスタミンは脳の中で、体が起きている状態を保つための神経伝達物質としても働いています。

そのため、抗ヒスタミン薬が身体に吸収され、脳に到達すると、眠気倦怠感を引き起こすことがあります。

第2世代の抗ヒスタミン薬は比較的眠くなりにくい

抗ヒスタミン薬は成分の種類によって第1世代と第2世代にわけられます。

第1世代の抗ヒスタミン薬はヒスタミンの作用を抑える反面、眠気や口が渇くといった副作用があらわれやすいというデメリットがありました。第2世代の抗ヒスタミン薬は第1世代の効果をなるべく維持しつつ、眠気や口が渇くなどの副作用があらわれにくくなるように作られています。

眠くなりにくい抗ヒスタミン薬を探している場合は、第2世代の抗ヒスタミン薬がおすすめです。

薬によって眠くなりやすさが変わる?

抗ヒスタミン薬には多くの種類がありますが、眠くなりやすさ・集中力の低下・倦怠感などの作用は、有効成分の脳内におけるヒスタミンのブロック率(H1受容体占拠率)で変わると言われてます。

鼻アレルギー診療ガイドライン2016年度版では、このブロック率が50%以上の成分を鎮静性、50~20%を軽度鎮静性、20%以下を非鎮静性として分けられています。ブロック率の割合が低い方が眠くなりにくく、第2世代の抗ヒスタミン薬のほとんどが30%以下であることがわかっています。ただし、薬の作用や副作用には個人差があるため、この分類はあくまでも目安となります。

非鎮静性
(20%以下)

・ロラタジン(第2世代)

・フェキソフェナジン塩酸塩(第2世代)

など

軽度鎮静性
(20~50%)

・アゼラスチン塩酸塩(第2世代)

など

鎮静性
(50%以上)

・ジフェンヒドラミン塩酸塩(第1世代)

・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(第1世代)

など

ミナカラ オンライン診療で手軽に受診

最近では、オンライン診療というサービスがあるため、病院にいかなくても診察や薬の処方をしてもらうこともできます。(医師の判断により、オンライン診療の利用ができない場合や、対面での通院を求められる場合があります)

どんな薬がいいのかわからない、市販薬ではなく病院でもらう薬を使用したい、という方はぜひオンライン診療へ。

ミナカラ オンライン診療では、スマホなどを使用して簡単に受診でき、薬もご自宅へ配送されるため、病院や薬局での待ち時間が不要です。

 

【オンライン診療の流れ】
1 診療科目を選択し予約する
2 医師による診察、薬剤師による服薬指導をビデオ通話で受ける
3 提携薬局から自宅に薬が届く

 

▼ 診療予約はこちら ▼

 

●お薬は配送、または、お近くの薬局での受け取りを選ぶことが可能

●診察の結果、医師の判断により希望のお薬が処方されないこともあります。

●オンライン診療についてのお問い合わせはこちら:https://minacolor.com/contact?myprescription=true

 

眠くなりにくい市販の花粉対策薬

アレグラFX

【第2類医薬品】アレグラFX 14錠

特徴

・フェキソフェナジン塩酸塩 配合

・服用回数|1日2回

第2世代の抗ヒスタミン薬『フェキソフェナジン塩酸塩』を配合した飲み薬です。比較的眠くなりにくいことが特徴です。

15歳から服用できます。

アレルビ

【第2類医薬品】アレルビ 14錠

特徴

・フェキソフェナジン塩酸塩 配合

・服用回数|1日2回

第2世代の抗ヒスタミン薬『フェキソフェナジン塩酸塩』を配合した飲み薬です。比較的眠くなりにくいことが特徴です。

15歳から服用できます。

 

クラリチンEX

【第2類医薬品】クラリチンEX 7錠

特徴

・ロラタジン 配合

・服用回数|1日1回

第2世代の抗ヒスタミン薬『ロラタジン』を配合した飲み薬です。比較的眠くなりにくいことが特徴です。

15歳から服用できます。

 

アレグラFXジュニア

【第2類医薬品】アレグラFXジュニア 16錠

特徴

・フェキソフェナジン塩酸塩 配合

・7~14歳用

・服用回数|1日2回

アレグラFXジュニアは、アレグラFXと同じ有効成分『フェキソフェナジン塩酸塩』が配合された7~14歳用の抗ヒスタミン薬です。比較的眠くなりにくいことが特徴です。

 

ツムラ漢方小青竜湯エキス顆粒

【第2類医薬品】ツムラ漢方小青竜湯エキス顆粒 20包

特徴

・花粉症や鼻炎症状に効く漢方薬

・眠くなる成分が含まれていない

・2歳から服用できる

・服用回数|1日2回

花粉症や鼻炎症状に効く漢方薬です。眠くなる成分が含まれていないため、抗ヒスタミン薬の特徴である眠気をどうしても避けたいという方におすすめです。

2歳から服用できます。

効能・効果
体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:
気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

花粉による目のかゆみ、充血には目薬を併用

花粉による鼻みず、鼻づまり、くしゃみなどの症状にくわえて、目のかゆみや充血がある方は、アレルギー用の目薬を使用しましょう。

この記事で紹介している飲み薬と目薬は併用ができます。飲み薬が鼻の症状をおさえ、目薬は目の症状を緩和します。

ロートアルガードクリアマイルドZ

【第2類医薬品】ロートアルガードクリアマイルドZ 13mL

特徴

・花粉による目のかゆみ、充血に効く

・抗アレルギー成分を配合した目薬

・スーっとした使い心地が苦手な方に

ロートアルガードクリアマイルドZは、花粉・ハウスダストなどによる目のアレルギー症状に効く目薬です。目のかゆみ、充血、かすみ、異物感などに効きます。

7歳から使えます。

アイリスAGガード

【第2類医薬品】アイリスAGガード 10mL

特徴

・花粉による目のかゆみ、充血に効く

・抗アレルギー成分を配合した目薬

・スーっとした使い心地

アイリスAGガードは、花粉・ハウスダストなどによる目のアレルギー症状に効く目薬です。清涼感のあるクールなさし心地が特徴です。

1歳から使えます。

 

花粉による目の症状に効く目薬の選び方は以下の記事で、詳しく解説しています。

 

点鼻薬タイプの花粉対策薬|眠くなる成分無配合

花粉による鼻の症状には飲み薬だけでなく、点鼻薬タイプも市販されています。

市販の点鼻薬には眠くなる成分が含まれていない薬もあるため、抗ヒスタミン薬の眠気を避けたい方におすすめです。

ナザールαAR0.1%<季節性アレルギー専用>

【指定第2類医薬品】ナザールαAR0.1%C<季節性アレルギー専用> 10mL

特徴

・花粉による鼻づまり、鼻みず、くしゃみに効く

・ステロイド成分を配合した点鼻薬

・眠くなる成分が含まれていない

花粉による季節性アレルギー専用の点鼻薬です。ステロイド成分が鼻の奥の炎症をおさえ、鼻づまり、鼻みず、くしゃみを緩和します。

使用回数は1日2回(両方の鼻に1回ずつ)です。1日最大4回(8噴霧)まで使用できますが、使用間隔は3時間以上おいてください。

フルナーゼ点鼻薬〈季節性アレルギー専用〉

【指定第2類医薬品】フルナーゼ点鼻薬〈季節性アレルギー専用〉 8mL

特徴

・花粉による鼻づまり、鼻みず、くしゃみに効く

・ステロイド成分を配合した点鼻薬

・眠くなる成分が含まれていない

花粉による季節性アレルギー専用の点鼻薬です。ステロイド成分が鼻の奥の炎症をおさえ、鼻づまり、鼻みず、くしゃみを緩和します。

使用回数は1日2回(朝夕)です。1日最大4回(8噴霧)まで使用できますが、使用間隔は3時間以上おいてください。

花粉時期の肌荒れや喉の痛みなどに効く市販薬

花粉による症状は、鼻みず、鼻づまり、くしゃみなどの鼻の症状、目のかゆみや充血などの目の症状があらわれることが多いですが、肌荒れや喉の痛みなどの症状もあらわれることがあります。

花粉による鼻や目の症状以外にも、肌荒れや喉の痛みなどの症状がある場合は、目的にあった市販薬を選ぶことが大切です。

以下の記事では、花粉時期の肌荒れや喉の痛み、頭痛に効く市販薬などについて紹介しています。

日常生活でできる花粉症対策

花粉症対策として最も大切なことは、原因となる花粉をできるだけよせつけないことです。市販薬でも症状をおさえることはできますが、日常生活でも以下のことに注意して過ごしましょう。

 

●花粉の飛散量が多い昼間の外出はできるだけ避ける

●飛散量が多い時はマスクやメガネを使用する

●花粉が付着しやすいウールの服は避ける

●洗濯物や布団を外に干さない

●部屋の換気は花粉の飛散量が少ない早朝か深夜に短時間で

●家に入る前に衣類や髪についた花粉をはらう

●帰宅してからは洗顔、うがいで花粉を洗い流し、鼻をかむ

 

また、市販されているカップ式の洗浄液で目を洗浄すると症状が緩和されることもありますが、花粉が逆流して戻り、かえって症状悪化に繋がる恐れもあります。そのため、まずは医師へご相談いただくことをおすすめします。

かかりつけ医をオンラインで。医師によるオンライン診療で薬を処方。ミナカラ e-クリニック。
監修薬剤師
高橋 伊津美
ミナカラ薬局薬剤師
高橋 伊津美
【経歴】

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル
編集者
朝比奈 裕介
株式会社ミナカラライター
朝比奈 裕介
看護師歴10年の経験をいかして、『正確でわかりやすい』医療情報の発信をおこないます。ミナカラのライターとして、ヘルスケアがもっと身近で感動的になる世界をつくっていきます。

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