ニキビ治療に使用する抗生物質|飲み薬・塗り薬ごとに種類を紹介
抗生物質による治療が必要なニキビとは?
ニキビは、進行度合いによって以下の4種類に分けられます。
- 白ニキビ:皮脂が毛穴に詰まりプツプツとしたニキビの初期段階
- 黒ニキビ:白ニキビが進行し、皮脂が酸化した状態
- 赤ニキビ:アクネ菌が繁殖し、炎症がある状態
- 黄ニキビ:赤ニキビがさらに悪化し、化膿した状態
このなかで、症状が進行した赤ニキビと黄ニキビには、抗生物質が有効です。
抗生物質には、アクネ菌を殺菌し、炎症を和らげる効果があります。
初期段階である白ニキビや黒ニキビは、皮脂が詰まった状態であり菌の繁殖はないことから、抗生物質の効果の対象外となります。
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ニキビ治療薬に含まれる抗生物質の種類
ニキビ治療に使用される薬には、外用薬と内服薬の2種類があります。それぞれの代表的な薬を見ていきましょう。
また、抗生物質以外でニキビによく処方されるお薬もご紹介します。
【皮膚科処方】外用薬:塗り薬
外用薬は患部に塗る薬で、アクネ菌を殺菌したり、毛穴の詰まりを改善する効果があります。
皮膚科で処方される主な外用薬について、それぞれの特徴や使用方法を紹介します。
抗生物質
■ ダラシン(クリンダマイシン)
ダラシンは、クリンダマイシン酸エステルを有効成分とし、ニキビの原因となるアクネ菌に対して抗菌作用を示して赤ニキビや黄ニキビを改善します。
ダラシンは、細菌のタンパク質合成を阻害して増殖を抑えます。
ローションタイプとゲルタイプがあります。
使用方法は、1日に2回洗顔後にニキビ部分に塗布します。
なお、使用にあたっての注意点は、長期間の使用を継続するとアクネ菌に耐性ができてしまい、薬が効かなくなる可能性があることです。
ニキビの炎症が改善した場合は使用を中止し、4週間以上の継続使用は避けましょう。
■ アクアチム(ナジフロキサシン)
アクアチムは、ナジフロキサシンを有効成分とするニキビ治療薬で、ニューキノロン系と呼ばれる抗菌剤の一つです。
ニューキノロン系抗菌剤は、細菌のDNA合成を阻害し、アクアチムはアクネ菌を殺菌します。
軟膏タイプ、クリームタイプ、ローションタイプの3種類があります。
使用方法は、1日に2回、洗顔後にニキビ部分にのみ塗布しましょう。
アクアチムは、ブドウ球菌・アクネ菌に効果を発揮するため、ニキビだけでなくブドウ球菌が原因となる「おでき」にも使用されます。
■ ゼビアックス(オゼノキサシン)
ゼビアックスとは、オゼノキサシンを有効成分とした、炎症のある赤ニキビや黄ニキビに適した治療薬です。
ローションタイプとクリームタイプの2種類があり、使用感は異なりますが、効果に違いはありません。
ざ瘡(ニキビ)と表在性皮膚感染症への適応を有しています。
適応菌種は、アクネ菌とブドウ球菌で、細菌のDNA合成を阻害することで殺菌効果を示します。
使用回数は1日1回、洗顔後にニキビ部分にのみ塗布します。
使用回数が少ないため、塗る手間を抑えられ、管理もしやすいのがメリットです。
抗生物質以外
■ ベピオ
ベピオは、過酸化ベンゾイルを有効成分とした、白ニキビから黄ニキビまですべてのニキビに推奨されている塗り薬です。
ローションタイプとゲルタイプ、ウォッシュゲルの3種類があり、使用感は異なりますが、効果に違いはありません。
尋常性ざ瘡(ニキビ)に効果を発揮します。
アクネ菌を殺菌する作用と、古くなった角質を取り除くピーリング作用があります。
使用回数は1日1回、洗顔後にニキビ部分にのみ塗布します。ウォッシュゲルのみ、塗って5~10分後に洗い流してください。
使い始めて2週間ほどは乾燥やヒリヒリ感、赤みがあらわれることがありますが、使い続けるうちに落ち着きます。
■ ディフェリン(アダパレン)
ディフェリンとは、アダパレンを有効成分とした、白ニキビから黄ニキビまですべてのニキビに推奨されているゲルタイプの治療薬です。(ジェネリック医薬品にはクリームタイプもあります)
尋常性ざ瘡(ニキビ)への適応を有しています。
皮膚の角化(皮膚細胞が生まれてから角質になるまでの過程)を調節し、毛穴のつまり(コメド)を改善します。毛穴のつまりを取り除くことによって、くり返すニキビに効果を発揮します。
使用回数は1日1回、洗顔後にニキビ部分にのみ塗布します。
使い始めて2週間ほどは乾燥やヒリヒリ感、赤みがあらわれることがありますが、使い続けるうちに落ち着きます。
■ デュアック(クリンダマイシン・過酸化ベンゾイル)
デュアックは、抗菌剤のクリンダマイシンと、毛穴のつまりを取り除く過酸化ベンゾイルを配合したゲルタイプの塗り薬です。炎症のある赤ニキビや黄ニキビに適した治療薬です。
使用方法は、1日に1回、洗顔後にニキビ部分にのみ塗布しましょう。
【皮膚科処方】内服薬:飲み薬
内服薬には、ニキビの原因菌に作用して炎症を抑える抗菌剤や、漢方薬などがあります。
それぞれの特徴や使用方法は以下のとおりです。
抗生物質
■ マクロライド系(ルリッドなど)
ロキシスロマイシンなどのマクロライド系の抗生物質は、アクネ菌のタンパク合成を阻害し、菌の活性を抑制する効果(静菌作用)があります。
内服にあたっては、ルリッド(ロキシスロマイシン)を、成人の場合1日300mgを2回に分けて飲みましょう。
マクロライド系の抗生物質は、他の服用薬との相互作用に注意が必要で、ロキシスロマイシンにも併用禁忌・併用注意の薬があります。
服用する際は、医師・薬剤師の指示に従ってください。
■ テトラサイクリン系(ビブラマイシン・ミノサイクリンなど)
ビブラマイシン(ドキシサイクリン)やミノマイシン(ミノサイクリン)などは、テトラサイクリン系の抗生物質です。
なお、胎児や小児に対して骨の発育不全やエナメル質形成不全を起こすことがあるため、8歳未満の小児や妊娠している方は使用について医師と相談しましょう。
くわえて、長期間服用した場合は副作用として皮膚や爪などの色素沈着が現れることがあります。
■ ペネム系(ファロムなど)
ファロム(ファロペネム)はペネム系抗菌薬で、炎症を起こしている赤ニキビや黄ニキビに有効です。
アクネ菌が増殖に必要な細胞壁の合成を阻害することで、殺菌的に作用します。
内服の回数は治療目的により異なりますが、ニキビ治療のためにファロムを内服する場合は、成人の場合1日3回、1回につき150〜200mgが適切な使用方法です。
■ ニューキノロン系(クラビットなど)
クラビット(レボフロキサシン)などのニューキノロン系は、先述したアクアチムと同様にDNAの合成を阻害することによって、アクネ菌を殺菌する抗菌剤です。
クラビット500mg錠の場合は、薬の形状が大きいと感じる人もいるかもしれません。
服用回数は、耐性菌の発現を防ぐため、内服量に関わらず1日1回の服用が原則です。
抗生物質以外
■ 十味敗毒湯
体力中等度の人の、化膿している皮膚疾患に使われる漢方薬です。10種類の生薬から構成されています。ニキビのほか、じんましんや急性湿疹なども適応です。
通常、1日2~3回、食前または食間(食後2時間)に服用します。粉薬タイプと錠剤タイプがあるので、飲みやすい方を医師にご相談ください。
■ 荊芥連翹湯
体力中等度の人の、慢性化している副鼻腔や皮膚などの炎症性疾患に使われる漢方薬です。17種類の生薬から構成されています。ニキビのほか、蓄膿症や慢性鼻炎、慢性扁桃炎にも効果を発揮します。
通常、1日2~3回、食前または食間(食後2時間)に服用します。
ニキビ治療に使用される抗生物質のメリット・デメリット

抗生物質を使用するメリットは、原因の細菌に直接アプローチして効果を発揮できる点です。
細菌の増殖を抑制する作用があるため、アクネ菌が増殖して炎症を起こしている赤ニキビや化膿している黄ニキビ原因に直接働きかけます。
デメリットとしては、細菌の増殖ではなく皮脂の詰まりが原因である白ニキビ・黒ニキビには効果が期待できない点です。
また、抗生物質は身体のなかにある善玉菌まで殺してしまう恐れがあるほか、耐性菌や副作用が出現する可能性もあります。
内服の回数や用量を守り、体調に異変を感じたら医療機関を受診しましょう。
抗生物質が含まれるニキビ治療薬は何日で効く?
炎症があり重症な赤ニキビや黄ニキビの場合、薬にもよりますが1週間ほどで効果が現れはじめます。
また、3か月までが使用の目安とされています。
専門の医師が抗生物質を開始し、症状の経過にあわせて、その都度、適切な処方を行うのが一般的な流れです。
また、医師によっては1週間程度の処方から様子を見るケースもあります。
ただし、ニキビで使用される抗生物質のなかには、使用継続期間を最大4週間にし、その後は使用を中止するよう定めている薬もあります。
治療の成果は1週間程度で出ることもありますが、なかなか治らないこともあるため、効果が出るまでの期間は定まっていません。
抗生物質の使用については医師の指示に従って進めましょう。
【Q&A】ニキビ治療薬の抗生物質に関してよくある質問

ニキビ治療で抗生物質を利用するにあたっては、副作用や注意点を理解しておくことが大切です。
最後に、ニキビ治療薬の抗生物質について、よくある疑問に答えていきましょう。
Q.使用をやめたらリバウンドする?
抗生物質は菌の増殖を抑えるため、使用をやめるとニキビが再発する可能性があります。
しかし、抗生物質を長期間にわたって使用すると耐性菌を生み出してしまう恐れもあります。
そもそも、長期的にニキビが続いている場合は、抗生物質だけでニキビを治すのは難しいでしょう。
そのため、抗生物質のみの治療だけではなく、食生活など日々の生活習慣を整えることや、洗顔や保湿ケアの徹底、ビタミンB2、B6の摂取なども必要です。
抗生物質だけに頼らない、ニキビの長期的な予防を踏まえた治療を行いましょう。
Q.長期間使い続けることによるデメリットは?
デメリットは、抗生物質の効かない耐性菌が出現してしまうことです。
長期間にわたって抗生物質を使用すると、細菌の抵抗力ができて耐性菌が現れるおそれがあります。
抗生物質はニキビ治療だけでなく、肺炎をはじめ非常に多くの疾患に使用される薬剤です。
そのため、一度耐性ができてしまうことで、他の治療で抗生物質を使用しても期待される効果を得られない危険性があります。
Q.使用による副作用・弊害はある?
抗生物質を使用すると副作用が現れることがあります。
種類によっても異なりますが、内服薬の場合、主な副作用は吐き気・腹痛・下痢などの症状です。外用薬では、刺激感や痒みなどを感じる場合があります。
また、体質によっては、痒みや発疹、発熱などのアレルギー症状が出ることもあります。
使用してから体調に異変を感じた場合、医師に相談するとともに、どのような薬が合わなかったのか覚えておきましょう。
Q.ニキビを予防する効果はありますか?
抗生物質にニキビの予防効果はありません。
抗生物質の使用は、ニキビの原因菌であるアクネ菌に対して、直接アプローチしたい場合に有効です。
ニキビを予防したいときは、以下のような規則正しい生活習慣や食生活を心がけましょう。
- 十分な睡眠
- ストレスの軽減
- 栄養バランスのとれた食事(ビタミンの積極的な摂取)
- 正しいスキンケア
Q.皮膚科以外でもニキビ治療薬は買えますか?
市販薬の場合、処方薬とは含まれている有効成分が異なります。
特に飲み薬は、市販薬で抗生物質が配合されているものがないため、皮膚科やで処方してもらわなければなりません。
ニキビは症状の進行具合によって適した薬の成分も異なります。
特に化膿して膿が溜まってしまった黄ニキビの状態まで悪化している場合は、ニキビ跡が残るおそれもあるため皮膚科を受診することをおすすめします。
また、市販薬を使用しても症状が改善しない場合や症状が悪化した場合、副作用が出た場合なども使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
市販で購入できるニキビ治療薬に関しては、こちらの記事をご参照ください。
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