自宅で歯を白くする方法は?ホワイトニンググッズの選び方を解説
歯を白くするグッズの選び方
口元を明るくする歯の白さは、素敵な笑顔を際立たせてくれるポイントにもなります。特に、マスクを外した日常のコミュニケーションやSNS上での写真共有が増える中、口元の美しさは注目を集めますね。そこで、今回の記事では歯を白くする方法や注意すべきポイントについて詳しくご紹介します。
歯ブラシ
歯ブラシは、歯の表面にあるエナメル質や歯間の汚れを除去して、歯周病や虫歯を防ぐためのデンタルケア用品です。
歯ブラシは歯の外側にあるエナメル質にアプローチし、歯の表面についた着色汚れや歯垢を除去します。着色汚れを除去することで、歯本来の白さを保つことが可能です。コーヒーや紅茶、チョコレートなど食べ物による日々の着色汚れを防ぐことができます。歯ブラシの選び方や正しい使い方に留意することで、より効果的な歯垢や着色の除去につながります。
歯ブラシを選ぶときは、口のすみずみまで汚れを除去できるヘッドが小さめのもの、特に歯茎などに問題がなければしっかり歯垢を取り除ける「ふつう」の硬さのものを選ぶとよいでしょう。
ブラッシングの際の注意ポイントとしては、毛先を歯の表面に当て、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で、小刻みに動かしましょう。歯ブラシの毛先が開くと歯垢を十分に除去できなくなるため、歯ブラシの毛先が開いたら取り替えることが大切です。
歯を白くするのに効果的な歯磨き粉
市販の歯磨き粉にはさまざまな種類があり、商品によって効果も異なります。ホワイトニング効果をアピールするものも多く販売されています。ホワイトニングを意識した歯磨き粉を選ぶときは以下のポイントに注意しましょう。
低研磨性(研磨剤が少ない)、研磨剤不使用
研磨剤は汚れを落とすために有効ですが、歯の表面を直接削ることになるので日常使いは歯の表面のエナメル質を傷つけたり歯茎にダメージを与えることも。研磨剤などでゴシゴシと強く磨いてしまうと、エナメル質に細かな傷がつき、その細かな傷に細菌や汚れがつきやすくなり、結果としてステインの沈着にも繋がってしまうのです。
「低研磨性」の歯磨き粉であれば、歯や歯茎へのダメージを抑えることができます。研磨剤不使用でも、有効成分として汚れを浮きあがらせて落とす成分などが配合されている歯磨き粉が販売されています。ホワイトニングを意識した歯磨き粉選びの際は研磨剤の配合についても注意するとよいでしょう。研磨剤は、「清掃剤」として記載されている場合もあります。
有効成分の確認
歯のホワイトニングを目的とする場合は、歯磨き粉に含まれている有効成分にも注目してみましょう。ここでは、歯磨き粉に含まれる主なホワイトニング成分を紹介します。
| 成分 | 働き |
|---|---|
| ポリリン酸ナトリウム | 汚れを除去して歯の表面をコーティングし汚れの付着予防に役立つ |
| ハイドロキシアパタイト | 歯の表面についたミクロの溝を埋めて、歯を滑らかにして汚れや着色が付きにくくする |
| ポリエチレングリコール(別名 マクロゴール) | 歯の表面についた汚れを浮かして落とす作用があり、成分名としては「PEG400」「PEG●●」などと記載されています |
| ポリビニルピロリドン | ステインに浸透し着色を抑えます。「PVP」と記載されています |
ナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトにパール成分が新配合。アパガード史上最高のツヤと輝きで歯面光沢度18%アップを実現。薬用ハイドロキシアパタイトがアパガードスタンダードタイプの1.4倍高配合されているプレミアムタイプです。
歯の表面の凸凹に入り込んだ汚れを吸着、除去、歯とほぼ同じ薬用成分で凸凹を修復。削らずに埋めていくことでツルツルの白い歯にしていきます。ライトミントの香味です。
タバコのヤニ汚れを溶かして落とすスモーカーケアタイプのアパガードです。薬用ハイドロキシアパタイトに加えて、ヤニ除去成分マクロゴール400とポリビニルピロリドンをダブル配合。マイルドミント(ペパーミント)の香味です。
歯の消しゴム
いわゆる「歯の消しゴム」と呼ばれる商品が販売されており、通常のブラッシングでは落ちにくい汚れや歯間の着色汚れに効果的で、手ごろな価格で購入できます。
使用方法は非常に簡単で、白くしたい部分をやさしくこするだけです。即効性があるため、歯の汚れが気になる際に手軽に利用できます。ただし、以下の注意点があります。
●研磨剤の注意
歯の消しゴムには研磨剤が含まれています。強くこすったり、磨きすぎたりすると歯に傷がつく可能性があるため、やさしくこすることが重要です。
●正しい使用方法
着色汚れが気になるときに、気になる部分をやさしくこすって汚れを落とすのが正しい使用方法です。
頻繁に使用すると歯の表面のエナメル質を傷つけ、かえって汚れが付着しやすくなったり、歯の内側の象牙質が透けてしまう可能性もあります。また、歯茎が傷つき知覚過敏の原因になることも。
歯の消しゴムを使用するときは、説明文書をしっかり確認しましょう。
歯のホワイトニングマニキュア
歯のホワイトニング用のケアとして、ホワイトニングマニキュアという商品もあります。市販品を購入して自宅で行うことが可能ですが、歯科医院で施術を受けることも可能です。
歯にマニキュアを塗るだけなので、即効性があるのがメリットです。自宅でケアするタイプの商品は、落ちやすく長持ちしないため、効果は一時的です。
一方で、歯科医院の施術で受ける本格的な歯のマニキュアの場合は個人差はありますが、数日から1ヵ月の持続が期待できます。
塗ればすぐに白くなるため、結婚式や同窓会など急な予定で歯を白くしたい時には有効ですが、持続力が低いのがデメリットです。
ホワイトニングの種類(成分の違いなど)
歯のホワイトニングの種類や使用するホワイトニング剤について説明します。
歯科医院でのホワイトニング
①オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングです。 専用の薬剤を歯の表面に塗り、ライトを照射して歯を内側から白くします。
ホワイトニング剤(過酸化水素)を使用し、歯科医師や歯科衛生士が施術するため仕上がりが綺麗で、比較的即効性があるのがメリットです。
デメリットとしては、薬剤の使用により、しみたり、痛みを感じる(知覚過敏)ことがあります。また、短期間で白い歯を手に入れることができる反面、元の色に戻ってしまうのが早い場合があります。
②ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、歯科医院でマウスピースを作ってもらい、ホワイトニング剤(過酸化尿素)を処方してもらって自宅で行うホワイトニング方法です。
メリットは、自宅で手軽に行えることです。また、オフィスホワイトニングよりも費用を抑えることができて白さが長持ちしやすい傾向にあります。
デメリットは、低濃度のホワイトニング剤を使用するため、効果を実感するまで、毎日継続的に使用しても数週間かかることです。さらにマウスピースを長時間(1日1~2時間)装着する必要があり、根気が必要です。使用するホワイトニング剤はオフィスホワイトニングよりも弱い薬剤ですが、なかには知覚過敏を感じる方もいるようです。
③デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを並行して行うホワイトニング方法です。
オフィスホワイトニングで希望の歯の白さを目指して、ホームホワイトニングで白さを長持ちさせることができます。短期間で白い歯を目指せます。
どちらのメリットも得られるので、即効性とホワイトニング効果、持続性がアップします。ただし、費用と手間が増えることになります。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング |
・即効性がある |
・しみる場合がある ・元の色に戻りやすい ・比較的高額 |
| ホームホワイトニング |
・白さが長持ちしやすい ・比較的安価 |
・効果を実感するまで数週間かかる ・マウスピースを1~2時間装着する手間がかかる ・しみる場合がある |
市販品でのホワイトニング
海外製のホワイトニング剤などで歯のホワイトニングを自宅で行うこともできますが、歯がしみるなど使用中に問題が生じる可能性もあります。
セルフケアのため、歯科医師や歯科衛生士のフォローを受けることができません。基本的にはすべて自己責任になったしましますなってしまいますので注意が必要です。
これだけは危険!やってはいけないNGケア
歯を白くするためのケアが逆効果になっていることも。NGケアをご紹介します。
【NG1】重曹や激落ち®︎くん(メラミンスポンジ)
重曹は炭酸水素ナトリウムのことで、弱アルカリ性の性質を利用し、酸性汚れの分解や油汚れなど掃除に利用されることが多いです。インターネット上では、汚れを落とす作用を利用して歯を白くする方法として利用しているなどの記載もあります。
しかし重曹は、強い洗浄力を持つ成分です。もし重曹を混ぜた歯磨き粉で歯を磨いたりすれば、歯の表面の汚れだけではなく、歯のエナメル層を削ってしまう危険もあります。エナメル質が削れると歯がもろくなって虫歯になりやすくなり、歯が着色しやすくもなります。
重曹と同様に汚れを落とすイメージから、激落ちくん*(メラミンスポンジ)を歯を白くするために使われる方もいるようです。メラミンスポンジは硬度の高い無数の網目により、水に濡らすだけで汚れを簡単に落とすことができます。そのため、歯に使用すると歯のエナメル質を削ってしまったり、歯の表面に傷をつけると着色汚れや虫歯につながります。
激落ちくん*シリーズには、マイクロファイバーを利用した「激落ちくん*歯みがきシート」といった歯専用の商品も販売されているため、歯に使用する際には専用の商品を選びましょう。ただし、激落ちくん*歯みがきシートの効能効果は歯や舌についた汚れをしっかりふきとることで、虫歯・口臭を予防し、歯垢を除去・再付着を防ぎ、歯をツルツルに保つことであって、ホワイトニング効果は含まれていません。
【NG2】研磨剤入りの歯磨き粉と電動歯ブラシ
電動歯ブラシは歯のセルフケアとして有効ですが、手での歯磨きよりも多く振動します。そのため電動歯ブラシと研磨剤入りの歯磨き粉を併用すると、歯のエナメル層を傷つけるリスクが高まります。
エナメル質が傷つくと虫歯になりやすくなったり、歯石がつきやすくなったり、着色しやすくなったりします。美しく健やかな歯を保つためにも、エナメル質を傷つけないように気をつけましょう。
電動歯ブラシを使う際は、研磨剤が入っていないジェルタイプの歯磨き粉を使うのがおすすめです。
【NG3】海外製のホワイトニングシール・シート
ホワイトニングシールやシートは、歯のホワイトニング成分である過酸化水素が付いたテープ(シール)を自分で歯に貼り付けて一定時間放置し、簡単にホワイトニングが出来るというセルフケアアイテムです。
自宅で手軽にホワイトニングができる商品として販売されていますが、日本で許可されている濃度よりも高濃度の過酸化水素が配合されているものもあり、歯茎の炎症や知覚過敏などの症状を引き起こしたり、ホワイトニングにむらが生じるなどの場合もあるので注意が必要です。
インターネットなどでは日本で未認可のホワイトニング商品も販売されているので、よく確認して使用するようにしましょう。
歯を白く保つ食生活
歯が変色していく理由には加齢もありますが、それ以外にも食べ物や飲み物による着色(ステイン)があります。
マグカップや湯呑を毎回しっかりと洗っているにもかかわらず、こびりついてしまう茶渋の正体もステインです。このステインはお茶やコーヒーに含まれているタンニンやポリフェノールという栄養素が、タンパク質や水に含まれるミネラル分と結びつき歯に付着し着色汚れとなります。
ステインを引き起こす主な成分は紅茶や緑茶に含まれるタンニン 、赤ワインやチョコレートに含まれるポリフェノール、カレーに含まれるウコンなど、その他の色素の強い食品や調味料も着色汚れの原因となります。
着色しやすい飲食をさけたり、食後の歯磨きでケアをするなど白い歯を保つ生活習慣を心がけましょう。
一方で、これらの嗜好品は我慢しづらいものです。摂取しないというのも難しく、摂取後に歯磨きができない場合もあります。好きなものはなるべく我慢せず、着色汚れを防ぐためにために以下に注意してみましょう。
- ①色の濃い飲食を摂取したあと、水で口をゆすぐことを習慣づける。
- ②ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用して、毎日の歯磨きのブラッシングを注意して行う。
日常の中でできるシンプルな習慣で、白い歯を維持しましょう。
歯を白くする方法まとめ
自宅ケアから歯科医院でのホワイトニングまで、効果的な歯の白さを維持する方法と注意事項についてご紹介しました。簡単におさらいしましょう。
・歯ブラシ
歯ブラシによるブラッシングは歯の着色汚れや歯垢を取り除き、歯周病や虫歯を予防します。適切な選び方と正しい使い方が重要で、毛先が開いたら交換が必要です。
・歯磨き粉
市販の歯磨き粉にはさまざまな種類があり、ホワイトニング効果をアピールするものも多く販売されています。ホワイトニングを意識した歯磨きを選ぶときは研磨剤やホワイトニング成分など配合成分に注目してみましょう。
・歯の消しゴム、ホワイトニングマニキュア
歯の消しゴムは即効性はあるもののこすり過ぎるとエナメル質を傷つけることがあるため、使用する際には適切な方法で使用しましょう。
ホワイトニングマニュキュアは即効性が期待できますが、持続力はあまり期待できません。
即効性や持続力、歯への影響などメリットやデメリットを把握したうえで使用しましょう。
・歯科医院でのホワイトニング
歯科医院での歯のホワイトニングには、歯科医院で行うオフィスホワイトニング、自宅で行うホームホワイトニング、両方を組み合わせたデュアルホワイトニングなど、さまざまな方法があります。
歯科医師に相談の上、自分に適した方法を選択して歯のホワイトニングを進めましょう。
・歯のホワイトニングのNGケア
インターネット上で話題になっているセルフケアには、正しくないものもあります。
ケア方法によっては、歯のエナメル質を傷つけたり、歯茎の炎症を引き起こす場合があります。
試してみる前に、正しい情報かどうか、どのようなデメリットがあるかを確認しましょう。
・白い歯は、1日にしてならず
白い歯は、日常のケア(着色汚れのケア)と自分に適した歯のホワイトニングケアの実施が有効です。
毎日の積み重ねが歯の白さと歯の健康にとても効果的です。
※激落ちくんはライセンスインターナショナル株式会社の登録商標です。

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