繰り返す肌トラブル、漢方薬で根本から改善を!
「肌機能と肌トラブルの悪循環」の関係について詳しく知っておきましょう
皮ふの重要な働きは、
①外の物質(アレルギーの原因物質、細菌、ウイルスなど)が体内に侵入することを防ぐ
②体の水分が皮ふ表面から失われないようにする
といった、バリア機能です。
バリア機能に大きな影響を与える、肌のうるおい
肌のうるおいに最も関係しているのが、肌の内側に蓄えられている水分量です。肌の水分量は生まれたばかりの赤ちゃんが最も多く、加齢とともに徐々に減っていきます。40代ではほぼ半分まで減少します。
また、肌の最も外側にある角質層には、皮脂、角質細胞間脂質(セラミドなど)、天然保湿因子(アミノ酸など)が存在し、皮ふのうるおいを保っています。これらの保湿成分は20代をピークに徐々に減少していきます。すると皮ふから水分が蒸散しやすくなり、肌の乾燥につながります。
水分量、角質層の保湿成分ともに、年齢を重ねるにつれ減少していくと言えます。
ほかにも、ストレスや生活習慣などによる皮ふのターンオーバーの乱れ、空気の乾燥や紫外線といった周りの環境、誤ったスキンケア方法なども肌を乾燥させる原因です。
皮ふの乾燥は肌トラブル悪循環のスタート
皮ふが乾燥する状態が続くと、
●角質層がはがれて皮ふのバリア機能が低下する → 水分が蒸散することでさらに乾燥しやすくなる
●かゆみの知覚神経が皮ふ表面まで伸びてきてかゆみを感じやすくなる → かゆみから肌をかきむしると、さらに角質層がはがれてバリア機能が低下する
などにつながります。
こういった悪循環を断ち切るためにも、皮ふの乾燥を感じたら早めに対策をしましょう。
肌のバリア機能低下によって繰り返す肌トラブル
加齢などによって肌のバリア機能が低下すると、肌にさまざまな不調が現れます。3大不調は以下になります。
①乾燥肌
乾燥肌(ドライスキン)とは、皮ふの水分や皮脂が不足してうるおいが失われている状態です。もともと皮脂の分泌が少ない膝、すね、ひじなどは、特に乾燥しやすい部位です。顔では頬や目、口のまわりなどが乾燥しやすくなります。
初期の症状としては、お風呂上りや洗顔後に肌がつっぱる感じがしたり、手足がカサカサと粉をふいたりしたりします。
乾燥肌予防のために、肌の調子や年齢に合わせて、しっかり保湿できるスキンケア商品で、正しくお手入れをして早めに対処しましょう。
②肌荒れ
肌荒れとは、肌の乾燥やゴワつきなどによって、肌のなめらかさが失われている状態を指します。肌荒れの主な原因は、肌バリアの低下、肌のターンオーバーの乱れ、ホルモンバランスの乱れです。
部位によって荒れやすい原因は変わってきます。髪の生え際やおでこは、シャンプーや洗顔料の洗い残し、前髪の刺激などによって荒れやすくなります。頬、口のまわり、顎などは、胃腸の疲れやホルモンバランスの乱れ、乾燥で荒れやすい部位です。
肌荒れを防ぐには、こまめな保湿のほか、洗顔料をしっかり洗い流すなどスキンケア方法を見直したり、栄養・睡眠を十分に取って肌のターンオーバーを整えましょう。
③湿疹
湿疹(皮ふ炎)とは、皮ふの表面に炎症が生じた状態です。皮ふが赤くなり、ブツブツや水ぶくれ、強いかゆみが出るのが特徴です。乾燥肌から肌荒れを経て、湿疹を引き起こすこともあります。
湿疹ができてしまったら、悪化する前に早めの対策が重要です。市販のステロイド外用薬などを使用したり、皮ふ科で症状に合ったお薬を処方してもらうとよいでしょう。そして、毎日の正しいスキンケアで皮ふのバリア機能を保ちつつ、患部への刺激を避けましょう。
肌トラブルに漢方薬が効果を発揮することも
漢方とは、体をめぐる「気」「血」「水」のバランスを整えることで、体の不調を改善してゆく伝統医学です。漢方で使われる薬は「漢方薬」と呼ばれ、複数の生薬を組み合わせたものです。体質を改善することで、体の内側から不調の緩和を目指します。
症状が皮ふだけに現れているならば、塗り薬や西洋薬の飲み薬などが効き目が出るのも早く、推奨されている治療法です。しかし、体の不調のひとつとして肌トラブルが現れている場合は、体質改善によって根本から症状を改善する漢方薬が合っていることもあります。
肌トラブルごとに適した漢方薬・生薬製剤を紹介します
症状や体質によって効果を発揮できる漢方薬は異なります。ここでは、乾燥肌、肌荒れ、湿疹に悩む方向けの漢方薬・生薬製剤を、症状ごとにピックアップして紹介します。
自分に合った漢方薬の選び方が分からない場合は、医師や薬剤師にご相談下さい。
乾燥肌に適した漢方薬
肌がカサカサと乾燥していて、白い粉をふき、かゆみがある方には「当帰飲子(とうきいんし)」などが適しています。乾燥肌は、東洋医学的には「血」が不足している方に多いとされています。「血」が不足すると、肌を含む体の隅々まで栄養を行き渡らせることができなくなり、乾燥肌につながるという考え方です。
当帰飲子は「血」や「気」を補い、かゆみを抑える作用があります。肌にうるおいを与え、乾燥肌を改善に導きます。
| 一般的な効能効果 |
|---|
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体力中等度以下で、冷え症で、皮ふが乾燥するものの次の諸症: |
肌荒れに適した生薬製剤
肌が荒れている、肌のキメが乱れている、イボが気になる方には、「ヨクイニン」などが適しています。ヨクイニンは、ハトムギの皮を除いた種で、炎症を鎮め、体の水分バランスを整えます。また、皮ふの角化を抑えて肌をやわらかくする作用があると考えられています。
| 一般的な効能効果 |
|---|
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いぼ、皮ふのあれ |
湿疹に適した漢方薬
皮ふのかゆみや赤みがある方には、「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」や「温清飲(うんせいいん)」などが適しています。
「十味敗毒湯」は、小さな赤いブツブツや化膿している湿疹がある方に向いている漢方薬です。患部にたまった「水」や熱を発散し、肌を正常に戻します。
| 一般的な効能効果 |
|---|
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体力中等度なものの皮ふ疾患で、発赤があり、ときに化膿するものの次の諸症: |
「温清飲」は、患部がカサカサしていて、「冷やすと楽になる」「温めるとひどくなる」湿疹にがある方に効果を発揮します。体の熱を冷ますことで、かゆみの強い皮ふ症状を抑えます。また、「血」を補って肌をうるおします。
| 一般的な効能効果 |
|---|
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体力中等度で、皮ふはかさかさして色つやが悪く、のぼせるものの次の諸症: |
オンライン漢方診療による肌診療
肌トラブルに悩んでいて漢方薬を試してみたいけれど、なかなか病院に行けないという方は、自宅からすきま時間に受診できるオンラインの漢方診療を検討してみてはいかがでしょうか。
ミナカラオンライン診療では、医師が現在お困りの症状を伺った上で、適した漢方薬をご提案いたします。医師が診断した疾患に対して、漢方薬が有効であると判断される場合、医療保険の対象となりますので、漢方治療を費用面で躊躇されていた方にもおすすめです。また、粉薬や錠剤などのご希望もご相談ください。
▼ 漢方内科の診療予約はこちら ▼
※診察の結果、医師の判断により希望のお薬が処方されないこともあります。
また、漢方薬以外のアプローチで肌トラブルを改善したい場合は、皮ふ科の受診がおすすめです。
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※診察の結果、医師の判断により希望のお薬が処方されないこともあります。
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