「毎日点鼻薬を使ってるのに効かない…」その原因、使い方のせいかも?
鼻づまりが起こる原因
鼻づまりの大きな原因は鼻の中の粘膜が腫れることです。
花粉やハウスダストなどの刺激でアレルギー反応が起きたり、風邪や副鼻腔炎にかかると鼻に炎症(鼻炎)が起こります。鼻の中で炎症が起こると、鼻の粘膜にある血管が拡張して粘膜が腫れます。すると、粘膜が腫れることで空気の通り道は狭くなります。
鼻づまりを解消するには、鼻粘膜の腫れを抑えることが大切です。
点鼻薬の種類と効果の違い
鼻水や鼻づまりの改善のために処方される点鼻薬には、大きく分けて次の2タイプがあります。
| 点鼻薬の種類 | 作用 |
|---|---|
| ステロイド配合点鼻薬 | ・炎症を根本的に抑える ・炎症が起こりにくくする |
| 血管収縮剤配合点鼻薬 | ・鼻粘膜の血管を収縮させて、腫れを抑える |
ステロイド配合点鼻薬とは
ステロイドとは、もともと体内にある副腎という臓器で作られるホルモンです。この成分を人工的に作ったものをステロイド薬と呼び、炎症を抑える作用があります。ステロイドというと「副作用が強い薬」という印象を持つ方もいるかもしれません。しかし、点鼻薬は鼻という限定された部位に作用するため、全身性の副作用は出にくいのが特徴です。
ステロイド配合点鼻薬を使い続けることで、いま出ている炎症を鎮めるとともに、アレルゲン(花粉、ハウスダストなど)が体内に侵入しても炎症が起こりにくくなります。ただし、即効性はなく徐々に効果を発揮するため、「なかなか効かない」と感じてもすぐに中断せずしばらく使いましょう。
血管収縮剤配合点鼻薬とは
血管収縮剤は鼻粘膜の腫れを抑えることで、鼻の通りを一時的に良くする効果があります。
一般的に点鼻して数分~15分ほどで効き始めますが、効果が切れると再び鼻づまりを感じます。
続けて使うとかえって鼻づまりが悪化することもあるため、使用頻度に注意しましょう。ステロイド配合点鼻薬と併用したり、症状がひどい時だけ使ったりすることが多いです。
ステロイド配合点鼻薬の使い方
鼻粘膜の炎症を直接抑え、鼻づまり・鼻水・くしゃみを総合的に改善する、主なステロイド点鼻薬について紹介します。花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎の治療薬です。
アラミスト点鼻液(フルチカゾンフランカルボン酸エステル)
容器横にあるレバーを押すタイプの点鼻薬です。
ジェネリック医薬品は「フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液」として複数のメーカーから発売されています。
用法
成人(15歳以上):1日1回、左右の鼻の穴に2噴霧ずつ
小児(15歳未満):1日1回、左右の鼻の穴に1噴霧ずつ
使い方のポイント
① 使用前によく鼻をかみます。鼻の中に鼻水が残っているとお薬の効果が出づらくなります。
② 容器をよく振ってください。アラミストはよく振ることでサラサラの液状になり、正しく噴霧できます。
③ 頭をうつむき加減にして、容器を垂直に立てて鼻の穴に容器の先端を入れ、横のレバーを最後まで強く押してください。押し方が弱かったり、何回も押すと正しい量を使用できません。
④ 容器の先端とキャップの内側をきれいに拭き、キャップを閉めます。容器を立てて、室温で保管してください。
ナゾネックス点鼻液(モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物)
底を押しあげるタイプの点鼻薬です。
ジェネリック医薬品は「モメタゾン点鼻液」として複数のメーカーから発売されています。
用法
12歳以上:1日1回、左右の鼻の穴に2噴霧ずつ
12歳未満:1日1回、左右の鼻の穴に1噴霧ずつ
使い方のポイント
① 使用前によく鼻をかみます。鼻の中に鼻水が残っているとお薬の効果が出づらくなります。
② 容器をよく振ってください。
③ 頭をうつむき加減にして、ノズルの先を鼻の穴に入れ、容器の底を強く押し上げるようにして噴霧します。薬が奥まで行きわたるように、鼻から息を吸って口から吐いてください。
④ ノズルをティッシュで拭き、キャップを閉めます。室温で保管してください。
エリザス点鼻粉末(デキサメタゾンシペシル酸エステル)
日本初の粉末タイプのステロイド点鼻薬です。液体タイプと異なり、薬液が流れ落ちにくく、鼻粘膜に長くとどまります。
ジェネリック医薬品は発売されていません(2025年11月現在)。
用法
成人(15歳以上):1日1回、各鼻腔に1噴霧ずつ
使い方のポイント
① 使用前によく鼻をかみます。鼻の中に鼻水が残っているとお薬の効果が出づらくなります。
② ノズルを回してトントンすることで、計量部に正しい量のお薬が充填されます。この時、噴霧器を寝かせたり、トントンするのを忘れないようにします。
③ ノズルを元の位置に戻すことで、計量部に1回分のお薬がセットされます。この時、噴霧器を寝かせたり、倒したり、ポンプを押すと正しい量のお薬を噴霧できなくなります。
④ ノズルの先端を鼻の穴に入れて、ポンプを押すとお薬が噴霧されます。1噴霧分の量はごくわずかのため、においや噴霧した感じはほとんどありません。正しく操作すればお薬はきちんと噴霧できているため、何度も噴霧しないようにしましょう。
⑤ ノズルをティッシュで拭き、キャップを閉めます。湿気を避けて保管してください。
血管収縮剤配合点鼻薬の使い方
鼻粘膜の血管を収縮させて鼻づまりを改善する主な点鼻薬を紹介します。
トラマゾリン点鼻液(トラマゾリン塩酸塩)
アレルギー性鼻炎のほかに、風邪や急性副鼻腔炎の鼻づまりにも効果を発揮します。ただし炎症を抑える効果はなく、根本治療ではありません。
単体で処方されるほか、ステロイド配合点鼻薬に混合指示されて処方されることも。
具体的な使用方法については薬を入れる容器で異なるため、お渡しする際に薬剤師が指導します。
効果が出ないときは再診で相談を
「毎日使っているのに鼻が詰まる」「鼻水が減らない」という時は、 点鼻薬の種類や使い方、タイミング等の見直しが必要かもしれません。効果を感じにくい時は、改めて医師に相談しましょう。
再診では、前回診察から現在までの症状の経過やお薬の使用状況などを医師にお伝えください。医師は伺った内容をもとに、状況に応じて処方薬の変更を検討します。また、点鼻薬だけではなく、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬などが処方されることもあります。
※診察の結果、医師の判断により希望のお薬が処方されないこともあります
花粉症・アレルギー性鼻炎はオンライン診療でしっかり治しましょう

耳鼻科の再診では、前回からの症状の変化をチェックするとともに、処方薬を使ってみて気になっている点を一緒に確認します。再診は、『薬の使い方は合っているか』『もっと合う薬があるか』など、次のステップを相談できる場です。
また、自覚症状が落ち着いていても、鼻の中の炎症は完全には治まっていないことも。症状の経過に合わせて薬の種類や量を調整することで、再発を防ぎ、より快適な状態を保てます。アレルギー性鼻炎の治療は長期的に取り組む必要があります。「前回の薬で治った!」と思っても自己判断せず、医師が「もう大丈夫」と判断するまではしっかり治療を続けましょう。
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