低気圧で頭が痛い…天気のせい?デスクワーク中の頭痛と市販薬・処方薬の違い
低気圧による頭痛(偏頭痛など)とは?どんな症状がみられるのか
「天気痛」「気象病」は、気圧・気温・湿度といった気象の変化に伴って起こる不調の総称として使われる言葉です。
医学的に厳密に定義された病名というよりは、こうした症状をわかりやすく表現したものと考えるとよいでしょう。
そのなかでも、低気圧が近づくタイミングで起こる頭痛は代表的な症状で、もともと偏頭痛(片頭痛)の傾向がある方では、天候の変化が引き金のひとつになることがあるといわれています。
天候の変化で起こる頭痛の主な特徴
天候の変化に関連する頭痛は、雨の前や台風が近づく時期、季節の変わり目など、気圧が大きく動くタイミングで現れやすいと感じる方が多いようです。
ズキズキと脈打つような痛み方をすることもあれば、頭全体が重く締めつけられるように感じることもあり、痛み方には個人差があります。あわせて、肩や首のこり、だるさ、めまいといった症状を感じる方もいます。
一般的な頭痛と偏頭痛の見分け方
頭痛にはいくつかのタイプがあるとされ、なかでもよく知られているのが偏頭痛と緊張型頭痛です。
一般に、偏頭痛は片側または両側がズキズキと脈打つように痛み、体を動かすと悪化したり、光や音に敏感になったりすることがあるといわれています。
一方、緊張型頭痛は頭全体が締めつけられるような痛みで、肩や首のこりを伴いやすいとされます。
ただし、両者は重なって現れることもあり、自分で正確に見分けるのは簡単ではありません。痛みのタイプや頻度が気になる場合は、自己判断にとどめず医療機関に相談してみると安心です。
【偏頭痛(片頭痛)】
● 痛みの性質:ズキズキと脈打つような痛み
● 動いたときの変化:動くと痛みが強くなる傾向がある
● 主な随伴症状:吐き気、光や音への過敏症状
【緊張型頭痛】
● 痛みの性質:頭全体が締め付けられるような鈍痛
● 動いたときの変化:動いても痛みに大きな変化はないことが多い
● 主な随伴症状:肩こり、首すじの張り、めまい感
天候や低気圧が頭痛に関係するといわれる主な要因
なぜ天候や気圧の変化が頭痛と関係するのか、そのしくみはまだ完全には解明されていません。ただし、いくつかの要因が関わっていると考えられています。ここでは代表的なものを紹介します。
気圧の変化と自律神経のはたらき
私たちの体には、体温や血圧、内臓のはたらきなどを無意識に調整している「自律神経」というしくみがあります。気圧が大きく変化すると、この自律神経のバランスが乱れやすくなり、それが体の不調につながるのではないかといわれています。
とくに気圧が下がる局面では、体が変化に対応しようとして、頭痛などの症状として現れることがあると考えられています。
内耳が気圧の変化を感じ取るしくみ
耳の奥にある「内耳(ないじ)」は、体のバランスを保つ役割を担っているとされています。この内耳が気圧の変化を敏感に感じ取り、その情報が脳に伝わることで自律神経が反応し、頭痛やめまいなどの症状につながるのではないか、という考え方があります。
気圧の変化に敏感な方ほど、こうした反応が起こりやすいといわれることもあります。
デスクワーク環境が重なることで起こりやすい併発・悪化
長時間のデスクワークそのものが「気圧による頭痛」を直接引き起こすわけではありません。ただし、パソコン作業による眼精疲労、前かがみの姿勢が続くことによる首や肩のこりは、それ自体が頭痛の一因になることがあるとされています。
気象の変化による不調が起こりやすいタイミングに、こうしたデスクワーク由来の負担が重なると、頭痛をより感じやすくなったり、つらさが増したりすることがあると考えられます。気象の影響と仕事環境の影響は、切り分けて考えておくとよいでしょう。
自分でできる対処・予防の工夫
天候による不調は完全に避けることは難しいものの、日々の工夫である程度つきあいやすくすることはできるといわれています。ここでは、無理なく取り入れやすい方法を紹介します。
頭痛が起きてしまったときの対応
痛みが出てしまったときは、まず静かで暗めの落ち着ける場所で体を休めることが基本です。
偏頭痛のように脈打つ痛みのときは、痛む部分を冷やすと楽に感じる方が多いようです。一方、緊張型頭痛のように肩や首のこりを伴う場合は、首まわりを温めたり軽くほぐしたりするとよいとされることもあります。
どちらが合うかには個人差があるため、自分の痛み方に合わせて試してみるとよいでしょう。デスクワーク中であれば、いったん作業を止めて、画面から目を離す時間をつくることも大切です。
日々の生活で取り入れやすい予防習慣
規則正しい睡眠、栄養バランスのとれた食事、適度な運動といった生活習慣を整えることは、自律神経のバランスを保つうえで役立つと考えられています。
デスクワークが中心の方は、こまめに席を立って体を動かしたり、肩や首をストレッチしたりする習慣を取り入れるのもよいでしょう。
また、気圧の変化を事前に知らせてくれるアプリなどを活用し、不調が起こりやすいタイミングを把握しておくと、心と体の準備がしやすくなります。
市販薬と処方薬の違い
頭痛への対処として薬を検討する方も多いと思います。
薬には大きく分けて、薬局やドラッグストアで購入できる「市販薬」と、医師の診察を受けて処方される「処方薬(医療用医薬品)」があります。それぞれに特徴があるため、違いを知っておくと選択の助けになります。
セルフケアで用いられる市販薬とその特徴
市販薬は、処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入でき、比較的軽い症状のセルフケアに用いられます。頭痛に使われる解熱鎮痛薬などがこれにあたります。手軽に入手できる一方で、効果の感じ方には個人差があり、使用にあたっては添付文書の用法・用量を守ることが大切です。
持病がある方や、ほかに服用している薬がある方、市販薬を使っても症状が続く・繰り返す場合などは、自己判断で使い続けず、薬剤師や医師に相談することがすすめられます。
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医師の診察のもとで処方される医療用医薬品
処方薬(医療用医薬品)は、医師が一人ひとりの症状や体質、ほかの病気や服用中の薬などを確認したうえで処方する薬です。偏頭痛などでは、市販薬とは異なる仕組みの薬が用いられることもあります。
医師の診察を前提とするぶん、症状や状況に合わせた薬が選択されるという特徴があります。市販薬では十分に対応しきれない場合や、頭痛が頻繁に起こって生活に支障が出ている場合などは、医療機関での相談を検討してみるとよいでしょう。
注意が必要なケースと医師に相談する目安
天候による頭痛の多くはセルフケアでつきあっていけるものですが、なかには医療機関への相談が望ましいケースもあります。次のような場合は、早めに相談することを考えてみてください。
早めの受診を検討したい症状
これまでに経験したことのないような強い頭痛があるとき、いつもと痛み方が明らかに違うとき、頭痛の頻度や程度がだんだん強くなっているとき、市販薬を使っても改善しない・繰り返してしまうときなどは、医療機関に相談する目安のひとつです。
また、頭痛とあわせて手足のしびれや言葉の出にくさ、強い吐き気などほかの症状を伴う場合は、別の原因が隠れている可能性があるため、なるべく早く対面で受診することをおすすめします。気になる症状があるときは、ためらわず専門家に相談してみましょう。
受診時に医師へ伝えるとスムーズな情報
受診の際は、いつから・どのくらいの頻度で頭痛が起こるか、どんな痛み方か、どんなときに悪化・改善するか、これまでに使った市販薬とその効果、現在治療中の病気や服用中の薬などを伝えられるよう整理しておくと、診察がスムーズに進みやすくなります。スマートフォンのメモなどに記録しておくと、いざというときに役立ちます。
まとめ
低気圧や天候の変化に伴う頭痛は、自律神経や内耳のはたらきが関係しているといわれています。
デスクワーク環境が重なるとつらさが増すこともあるため、休息や生活習慣の工夫でつきあっていくことが大切です。
市販薬と処方薬には違いがあり、症状が続く・繰り返す場合は医療機関への相談を検討しましょう。忙しい方は、オンライン診療という選択肢も活用してみてください。

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
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薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
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