テラ・コートリル軟膏aについて
テラ・コートリル軟膏aは炎症やかゆみを鎮めるステロイド成分「ヒドロコルチゾン」と、抗菌作用をする「オキシテトラサイクリン塩酸塩」が配合された淡黄色の軟膏です。
以下のような症状に対して効果があります。
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん、化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)
テラ・コートリル軟膏a 添付文書(2022年12月時点)
処方薬のテラ・コートリル軟膏と有効成分、分量とも同じですが、効能・効果が少し異なります。
必ず、ご自身の症状に適しているか確認してから使用するようにしましょう。
テラ・コートリル軟膏a 6g【指定第二類医薬品】
有効成分
ヒドロコルチゾン
抗炎症作用があるステロイド成分です。炎症やかゆみを鎮めます。
ステロイドは強さによって5段階に分けられており、ヒドロコルチゾンは一番弱いウィークに分類されている成分です。
大人 (身体) |
大人 (顔・首) |
子供 (身体) |
子供 (顔・首) |
|
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ストロンゲスト | ◯(皮膚が薄い部分はNG) | × | × |
× |
ベリーストロング | ◯(皮膚が薄い部分はNG) | × | × |
× |
ストロング |
◯ |
× | × |
× |
ミディアム | ◯ | ◯ | ◯ | × |
ウィーク | ◯ | ◯ | ◯ |
◯ |
オキシテトラサイクリン
オキシテトラサイクリンは抗菌成分です。
グラム陽性菌、グラム陰性菌などに広く抗菌力を発揮します。
正しい使い方
用法・用量
テラ・コートリル軟膏aは1日1〜数回使用します。
適量を患部に直接塗るか、ガーゼなどにのばして貼り付けます。
症状が改善してきたら回数を減らしていくようにします。
患部が十分に覆える程度の量を目安に使用するようにしてください。
衣服に付着すると、色がなかなか落ちないことがあるので、ガーゼなどの通気性のいいもので覆って使用するのもおすすめです。
ただし、ラップフィルムなどの通気性の悪い素材で覆うと、薬の作用が強くなり思わぬ副作用が出るおそれがあるため使用しないでください。
また、使用をはじめて5〜6日間しても症状の改善が見られない場合は、使用を中止して、皮膚科を受診するようにしましょう。
塗るタイミング
テラ・コートリル軟膏aを使用するタイミングとしては、患部が清潔な状態が望ましいため、患部をシャワーで清潔にしたあとやお風呂上がりなどが良いとされています。
保湿剤を一緒に使う場合は
乾燥が気になり保湿剤を一緒に使用したい場合は、まず保湿剤を先に塗ってから、そのあとにテラ・コートリル軟膏aを患部のみに使用するようにしてください。
顔面に使用する場合は
顔面の皮膚は手のひらや足に比べると皮膚が薄く、薬の成分を吸収しやすいため、広範囲には使用しないでください。
使用する際は患部のみに使用し、かゆみや発疹などの副作用が出た場合は、使用を中止して医師もしくは薬剤師に相談するようにしてください。
目の周りには使える?
目や目の周辺には使用を避けるようにしてください。
ステロイドの影響で、眼圧が上がったり、緑内障、白内障を誘発することがあります。
もし、軟膏が目に入ってしまった場合は、直ちに水またはぬるま湯で洗い流すようにしてください。
使用できない人・部位は?
以下のような場合には、テラ・コートリル軟膏aの使用がおすすめできません。
症状に合わない薬を使用すると、かえって症状が悪化したり、副作用を引き起こしてしまう場合があるので注意するようにしましょう。
本剤の有効成分や抗生剤・ステロイドにアレルギーのある方
テラ・コートリル軟膏aに含まれる成分でアレルギー症状を起こしたことのある方は、再び副作用が現れるおそれがあるため使用できません。
そのほか、過去に一度でも抗生物質やステロイドでアレルギーを起こしたことがある方も、副作用を起こす可能性が高くなるため使用出来ません。
水虫・たむし、水疱瘡などの可能性がある部位
水虫・たむしは真菌による疾患、水疱瘡はウイルスによる疾患であり、どちらもテラ・コートリル軟膏aでは改善が見込めません。
それぞれに適した治療を行う必要があります。
患部の症状がひどい部位
患部がジュクジュクしていたり、ただれている場合やひどいやけど、傷が深い場合には、テラ・コートリル軟膏では不十分な可能性があります。
なるべく早期に病院を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
使用に注意が必要な方
以下のような場合には、使用にあたって注意が必要です。
また、これらに当てはまらない場合でも、長期的な使用はしないようにしてください。
現在、病院にて治療を受けている人
現在、病院で疾患の治療を受けている人は、治療の内容によってテラ・コートリル軟膏aを使用出来ない場合があります。必ず、主治医に相談の上で、使用するようにしてください。
お薬を使用してアレルギーを起こしたことがある方
お薬の種類に関わらず、使用によってアレルギーを起こしたことがある方は、必ず医師や薬剤師に相談の上で使用してください。
妊娠中、授乳中の方
妊娠中や授乳中は普段よりも体がデリケートな時期になります。使用される前には、必ず医師や薬剤師に相談してください。
また授乳中の方は、お子様が触れる部分は避けて使用するようにしましょう。
お子様への使用
子供の肌も大人に比べるととてもデリケートです。使用する前には、必ず医師や薬剤師に相談してください。また、塗った箇所をおむつや下着などで密閉することは避けるようにしてください。
副作用
使用後、次の症状があらわれた場合はテラ・コートリル®︎軟膏aの副作用を疑い、使用を中止し、医師または薬剤師に相談するようにしてください。
皮膚:発疹、発赤、かゆみ
皮膚(患部):水虫、たむし等の白癬症、にきび、化膿症状、持続的な刺激感
テラ・コートリル軟膏a 添付文書(2022年12月時点)
さいごに
テラ・コートリル軟膏aは化膿を伴う皮膚炎などに効果的な薬です。
5〜6日使用して改善が見られない場合は、皮膚科を受診するようにしてください。