ネキシウム®︎の市販薬はある?|胃酸の分泌をおさえる成分を解説
ネキシウム*と同じ成分の市販薬はある?
現在、ネキシウム*と同じ成分を使用した市販薬は販売されていません。(2025年3月時点)
しかし、ネキシウム*と似た作用をもつ成分の市販薬は販売されています。
ネキシウム*とは?
ネキシウム*は、胃潰瘍・逆流性食道炎などの治療やヘリコバクター・ピロリ除菌に使われる処方薬です。
ネキシウム*の剤形は、カプセルと懸濁(けんだく)用顆粒(※)の2種類あります。
また、ネキシウム*にはジェネリック医薬品があります。複数のメーカーから成分名の「エソメプラゾールカプセル」という名前で発売されています。
(※)懸濁用顆粒とは、水に入れ撹拌させて服用する顆粒です。
成分は『エソメプラゾールマグネシウム水和物』
ネキシウム*の成分『エソメプラゾールマグネシウム水和物』には、胃酸の分泌をおさえる働きがあります。胃酸の分泌が過剰になると、胃粘膜を傷つけ胃痛の原因になります。また胃痛の他にも、胃もたれ、胸やけなどの症状を起こします。
ネキシウム*と似た作用をもつ市販薬の選び方
市販の胃腸薬には、成分に『エソメプラゾールマグネシウム水和物』を使用した薬がなく、ネキシウム*とまったく同じ効能・効果をもつ市販薬はありません。
胃酸の分泌をおさえる『H2ブロッカー』を選びましょう
胃薬は様々な種類がありますが、ネキシウム*の主成分『エソメプラゾールマグネシウム水和物』の主な作用は胃酸の分泌をおさえることです。ネキシウム*と同じく胃酸をおさえる作用がある成分には、H2ブロッカーがあります。
『H2ブロッカー』とは胃粘膜のH2受容体と結びつくことで、過剰な胃酸の分泌をおさえる働きをする成分の総称です。
ネキシウム*の代わりに市販薬を使う場合の注意点
ネキシウム*などの処方薬の代用として市販薬を使用したい場合は、使用前に医師に確認してください。成分が異なると、薬が症状に合わず治療の妨げになる可能性があります。
市販の胃腸薬を3日間使用しても効果が感じられない場合は使用を中止し、医師に相談してください。また、2週間以上の長期連用もおやめください。
今回紹介する市販薬は、いずれも1日2回まで服用できますが、2回目の服用時は8時間以上の間隔をあけてください。また、使用できるのは15歳以上80歳未満の方のためご注意ください。
ガスター10<錠>
| 有効成分 | 含有量(1錠中) |
|---|---|
|
ファモチジン(H2ブロッカー) |
10mg |
主成分のファモチジン(H2ブロッカー)が過剰な胃酸の分泌を抑制することで、胃痛、もたれ、胸やけ、むかつきを緩和します。症状があらわれた時のみ服用するタイプの薬です。
薬の表面に甘いコーティングがされている小粒の錠剤のため、薬特有の味が苦手な方や粉薬が苦手な方におすすめです。
ガスター10<散>
| 有効成分 | 含有量(1包中) |
|---|---|
|
ファモチジン(H2ブロッカー) |
10mg |
ガスター10の散剤(粉薬)タイプの薬です。1回分あたりの『ファモチジン(H2ブロッカー)』はガスター10<錠>と同量配合されています。スーッとする清涼感があるのが特徴です。
散剤タイプをお好みの方におすすめです。
ガスター10 S錠
| 有効成分 | 含有量(1錠中) |
|---|---|
|
ファモチジン(H2ブロッカー) |
10mg |
ガスター10 S錠は、口の中の水分を含むと速やかに崩壊し、水なしでも服用できるタイプの薬です。移動中や仕事中にもその場ですぐに服用できます。
1回分あたりの『ファモチジン(H2ブロッカー)』はガスター10<錠>と同量配合されています。
ファモチジン錠「クニヒロ」
| 有効成分 | 含有量(1錠中) |
|---|---|
|
ファモチジン(H2ブロッカー) |
10mg |
『ファモチジン(H2ブロッカー)』が1回分当たり10㎎配合されています。胃痛、もたれ、胸やけ、むかつきを緩和します。
薬の表面に甘いコーティングがされている錠剤のため、薬特有の味が苦手な方や粉薬が苦手な方におすすめです。
市販薬が使える症状
この記事で紹介している『ファモチジン(H2ブロッカー)』を主成分とした市販薬は、胃痛、もたれ、胸やけ、むかつきに使用することができます。
胃痛・胃もたれに効く市販薬の選び方
胃の痛みや胃もたれなどの胃のトラブルは、胃を守る”防御因子”と胃を攻撃する”攻撃因子”のバランスが崩れることで起こります。胃のトラブルの原因によって適した薬は異なります。
市販薬の選び方については以下のリンクからご確認ください。
ネキシウム*と市販薬の違い
ネキシウム*は主成分を『エソメプラゾールマグネシウム水和物』とした、胃酸の分泌をおさえる働きのあるプロトンポンプ阻害薬(PPI)のひとつです。
この記事で紹介している『H2ブロッカー』と胃酸の分泌をおさえるという点では同じですが、作用や効果が少し異なります。
プロトンポンプ阻害薬(PPI)とは
『プロトンポンプ阻害薬』とは、胃酸を分泌するプロトンポンプの働きをおさえる作用がある薬の総称です。
通常は、アセチルコリン・ヒスタミン・ガストリンの3つの物質がそれぞれの受容体を刺激し、その信号がプロトンポンプに伝わることで胃酸が分泌されます。

H2ブロッカーとは
『H2ブロッカー』は別名を「ヒスタミンH2受容体拮抗薬」といい、胃酸分泌の原因となるヒスタミンの信号をブロックする成分の総称です。
『H2ブロッカー』は、アセチルコリンやガストリンによる胃酸分泌までは抑制できないため、胃酸をおさえる強さは『プトロンポンプ阻害薬』の方が強いといえます。
使用上の注意|治らない場合は病院へ
医師から処方された薬の代用として市販薬を使用する場合は、使用しても問題ないか医師や薬剤師に相談しましょう。
また上記の市販薬を使用する際は、薬の説明書(添付文書)に記載された使用期間や用法・用量を守り、症状がよくならない場合や他にも気になる症状がある場合には早めに医療機関を受診しましょう。
※ネキシウムはアストラゼネカ アクチボラグの登録商標です。


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