ミナカラ
アセリオ®︎注射液の効果や副作用などを徹底解説
更新日
2024.07.04
薬剤師監修日
2024.07.04

アセリオ®︎注射液の効果や副作用などを徹底解説

アセトアミノフェン成分の点滴薬アセリオ*について解説します。アセリオ*の効果、用法用量、副作用などを掲載。
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編集
高橋 伊津美
監修薬剤師
ミナカラ薬局薬剤師高橋 伊津美

アセリオ*とは

アセリオ*は解熱鎮痛成分を配合した点滴薬です。アセリオ*静注液1000mgバッグという商品名で販売されており、基本的に、飲み薬や坐剤の使用が困難な場合に使用されます。

アセリオ*はアセトアミノフェンを有効成分とした薬であり、妊婦や小児に使用されることもあります。

アセリオ*の効果

アセリオ*は、発熱や痛みに対する効果が期待できます。基本的には飲み薬や坐薬の使用が困難な方に対して点滴注射として使用されます。

風邪などで発熱や痛みが起こる原因がウイルスや細菌となっていることがありますが、アセリオ*にはウイルスや細菌そのものを殺す効果はありません。対症療法として発熱や痛みを和らげる目的で使用されます。

効能又は効果
経口製剤及び坐剤の投与が困難な場合における疼痛及び発熱

アセリオ静注液1000mgバッグ 添付文書

アセリオ*の作用時間

アセトアミノフェン1000mgを使用したデータでは、血液中で最も薬の濃度が高くなる最高血中濃度に達する時間は、アセトアミノフェンの飲み薬では0.49時間なのに対し、アセリオ*は0.25時間という結果が出ています。
このことから、一般的に、アセトアミノフェンの飲み薬よりもアセリオ*のほうが効果が出てくる時間が早いと考えられます。

アセリオ*の用法用量

用法用量は年齢・使用する症状によって、医師の判断により調整されます。

15歳以上の成人が使用する場合

【痛み(疼痛)に対して使用する場合】
通常、1回300~1000mgを15分かけて静脈内に点滴として使用されます。

体重が50kg未満の方には、体重1kgあたり1回15mgを上限として静脈内に点滴として使用されます。

一度薬を使用したら次の使用まで4〜6時間以上はあけます。なお、薬の1日あたりの総量は、通常使用の場合4000mg、体重50kg未満の方の場合60mg/kgを限度とします。

【解熱目的で使用する場合】
通常、1回300~500mgを15分かけて静脈内に点滴として使用されます。

一度薬を使用したら次の使用まで4〜6時間以上はあけます。また、原則として1日2回までの使用とし、1日1500mgを使用限度とします。

2歳以上15歳未満の子どもが使用する場合

通常、体重1kgあたり1回10~15mgを15分かけて静脈内に点滴として使用されます。

一度薬を使用したら次の使用まで4〜6時間以上はあけます。また、薬の1日の総量は60mg/kgを限度とし、さらに成人の用量を超えない範囲とします。

乳児および2歳未満の子どもが使用する場合

通常、体重1kgあたり1回7.5mgを15分かけて静脈内に点滴として使用されます。

一度薬を使用したら次の使用まで4〜6時間以上はあけます。また、薬の1日の総量は30mg/kgを限度とします。

アセリオ*の副作用

アセリオ*の副作用として悪心・嘔吐、食欲不振などがあげられます。

万が一副作用と思われる症状があらわれた場合は、医師の指示をあおいでください。

65歳以上の高齢者は副作用があらわれやすい傾向があります。使用中は体調の変化に十分に注意してください。

アセリオ*を使用できない方

アセリオ*の成分やアセトアミノフェンを使用して過敏症をおこしたことのある方はアセリオ*を使用できません。

また、アスピリン喘息の既往歴のある方や、重篤な肝障害・腎障害・心機能不全・血液の異常がある方、消化性潰瘍の方が使用すると、悪影響を及ぼすおそれがあるため使用できません。

その他にもアセリオ*を使用できない方や、使用する際に注意していただきたい方もいらっしゃるため、薬に対して心配なことがあるときは、医師や薬剤師に相談しましょう。

おわりに

アセリオ*は点滴として使用する薬であり、病院を受診しなければ基本的に使用することはありません。

使用については医師の指示を正しく守り、使用後に体調不良などがあらわれた場合は必ず報告してください。

※アセリオはテルモ株式会社の登録商標です。

かかりつけ医をオンラインで。医師によるオンライン診療で薬を処方。ミナカラ e-クリニック。
監修薬剤師
高橋 伊津美
ミナカラ薬局薬剤師
高橋 伊津美
【経歴】

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル

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