花粉症チャレンジプログラム

第3回:花粉症のつらさ、きちんと伝えられていますか?〜花粉症チェッカーで症状を見える化しよう〜
春になると、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなど、花粉症の症状に悩まされる人が増えます。
「毎年のことだから」と自己流で市販薬を選んでいませんか?
実は、症状の重さや、つらさの感じ方は人それぞれ。
自分の重症度と症状を把握し、正確に伝えることができると、適切な治療を受けることができます。
今回は、花粉症の重症度と、診療をスムーズにするセルフチェックの活用法をご紹介します。
花粉症の症状、医師に正しく伝えられていますか?
春になると「鼻水がでてきた」「目がかゆくて集中できない」と感じる人も多いのではないでしょうか。
花粉症は、症状の種類や強さによって治療方針が異なります。そのため、問診では症状の種類や強さについて、詳しくたずねられることが多くあります。
花粉症の主な症状は?
花粉症の主な症状は次の3つです。
- 鼻の症状:くしゃみ、鼻水、鼻づまり
- 目の症状:かゆみ、充血、涙目
- その他:のどのかゆみ、咳、皮膚のかゆみ、倦怠感 など
同じ花粉症でも、「鼻水が止まらないタイプ」「鼻づまりがひどいタイプ」など、症状の出方は人それぞれです。また、夜になると鼻づまりが悪化して眠れない人もいれば、朝起きてすぐにくしゃみが止まらない人もいます。
特に鼻づまりは、鼻水などと異なり徐々に出現するせいか、自覚されていない方も多くいらっしゃいます。しかし、「鼻水が止まらないタイプ」と「鼻づまりがひどいタイプ」では最適な薬が異なります。
「いつ・どんなときに・どのくらいつらいのか」を伝えると、医師はあなたの状態をより正確に理解し、治療に役立てることができます。
症状の”重さ”の目安とは?
花粉症の“重さ”は、症状の強さと日常生活への影響で判断されます。
『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版(改定第10版)』において、症状の程度は、「くしゃみ・鼻水」と「鼻づまり」の症状の強さをもとに、「軽症」「中等症」「重症」「最重症」が設定されています。

くしゃみ・鼻水、鼻閉の中で、重い方の症状で花粉症全体の重症度を判定します。この分類では、自分の症状の種類や強さを把握できます。症状や重症度は治療方針を決める際にとても重要になるため、ご自身がどこに分類されるかを知っておくと便利です。
花粉症セルフチェッカーで症状を「見える化」しよう
花粉症チェッカーとは?
「なんとなくつらいけど、うまく説明できない」
そんなときに便利なのが、花粉症セルフチェッカーです。
「くしゃみの回数」「鼻づまりの程度」「目のかゆみ」「睡眠の質」などを入力し、自分の症状をスコア化できます。
まずは、ご自分の症状のタイプと重症度を花粉症セルフチェッカーで確認してみましょう。
症状を「見える化」して医師と共有するメリット
花粉症治療で大切なのが、医師とのコミュニケーションです。
「鼻づまりがひどい」「目のかゆみで困っている」など、チェッカーの結果を医師に共有することで、症状の強さを客観的に把握してもらうことができ、自分にあった治療法を提案してもらいやすくなります。さらに、どんな症状に困っているか、これまでどんな治療をしてきたか、などもしっかり伝えましょう。
最適な治療は患者さんによって異なります。医師と相談し、一緒に治療を続けることが大切です。
診察がスムーズになるように、先ほどの表の結果を、伝えやすくしたのが花粉症セルフチェッカーです。よろしければお役立てください。
何科を受診すれば良い?
【あなたにベストなドクターの選び方】
▼ どこに行けばいい? 迷ったらチェック▼
【耳鼻咽喉科】がおすすめな人
- とにかく「鼻づまり」をなんとかしたい
- 鼻水を吸ってもらったり、洗浄などの処置をしてほしい
【アレルギー科(専門医のいる内科)】がおすすめな人
- 鼻だけでなく「咳」や「皮膚のかゆみ」など、全身にアレルギー症状が出ている
- 薬の調整をじっくり相談したい
【眼科】がおすすめな人
- 目が開かないほど腫れている、痛みが強い
症状に応じた治療
花粉症の治療は、症状の強さに合わせて段階的に行われます。
治療の基本
花粉症治療の中心は、生活の中で接触する花粉の量を減らすことと、薬による症状コントロールです。内服薬や外用薬(点鼻薬など)の治療を組み合わせることで大多数の方の治療に対応できます。
また、薬との相性には個人差があります。最適な薬を見つけるためには、アレルギー学会の専門医に相談したり、同じクリニックで通院を続け、医師に薬の効果を確認してもらうことをおすすめします。また、病院や薬局に行くときはお薬手帳を持って受診することも大切です。
薬により症状が十分にコントロールできない場合には、舌下免疫療法なども選択肢になります。舌下免疫療法は数年かけて行う治療で、「毎年症状がつらい…」という方に注目されています。また、鼻の粘膜を切除して小さくしたり、鼻水を分泌する神経を切るような手術療法が選択されることもあります。
ただし、いずれの治療法も、花粉が飛散している期間中には新たに開始することはできません。
なお、重症のスギ花粉症では ゾレア(オマリズマブ) という注射薬を使用できる場合があります。本来は重症喘息の治療薬ですが、スギ花粉症に対しても飛散期のみ使用が認められています。ただし、適応となる条件が限られていることや、自己負担額が高くなりやすいことが課題です。
抗ヒスタミン薬とは
花粉症の症状は、身体に侵入した花粉が肥満細胞を刺激し、ヒスタミンやロイコトリエンなどの物質が放出されることにより起こります。ヒスタミンは花粉が身体に侵入した直後にくしゃみや鼻水を起こすのに対して、ロイコトリエンは少し時間がたってから症状を引き起こします。
抗ヒスタミン薬(内服・点眼・点鼻)は、ヒスタミンの働きをおさえることで花粉症の症状を改善します。
内服の抗ヒスタミン薬は、眠気などの副作用の軽減された第二世代が主流となっております(初期に開発されたものが第一世代)。
抗ロイコトリエン薬とは
ロイコトリエンは血管を拡張させ、鼻づまりをおこす原因となります。抗ロイコトリエン薬は、ロイコトリエンの働きをおさえる作用があるため、主に鼻づまりの症状を改善します。
また、くしゃみや鼻みずに対しても第二世代の抗ヒスタミン薬に匹敵する効果があるとされています。ただし、即効性はないため、抗ヒスタミン薬とあわせて使用されることも多い薬です。
ステロイド薬とは
ステロイドには炎症を抑える作用や、抗アレルギー作用があります。
花粉症治療に使われるステロイド点鼻薬は、鼻粘膜に直接ステロイド成分を噴霧し、花粉症の鼻症状を緩和します。「ステロイド」というと副作用を心配されることがありますが、点鼻薬は局所的に作用するため、内服薬に比べて全身への副作用はかなり抑えられています。ただし、ステロイドの内服薬を花粉症のシーズン中ずっと使い続ける治療は通常行いません。
内服ステロイドは副作用が出やすいため、必要な時に短期間だけ使用する薬です。同じ理由で、ステロイドの注射もお勧めしません。
また、市販の点鼻薬の多くは「血管収縮薬成分」が含まれており、すぐに鼻づまりがラクになる反面長く使い続けるとかえって鼻づまりが悪化します。
一方、医療用のステロイド点鼻薬は炎症を抑える効果があり、中等症以上の方の治療薬としても使用されています。市販の点鼻薬の多くは、長期間使用を続けると、メリットよりもデメリットの方が大きくなるので、自己判断せずにアレルギーの専門医に相談しましょう。
症状別の治療法の例
- くしゃみや鼻水が中心なら、抗ヒスタミン剤の内服薬が基本となります。
- 鼻づまりには、抗ロイコトリエン薬やステロイド点鼻薬を選択します。
- 症状が重い場合は、これらを組み合わせる場合もあります。
妊娠・授乳中の場合には使用できる薬剤が限られるため、かかりつけの婦人科や小児科の先生にも確認をとりましょう。
花粉症とひとことでいっても治療法はさまざま。症状がでる前に医師と相談し、ご自身にあった治療薬を処方してもらってください。治療内容について丁寧に説明してくれる医療機関を選び、自分の症状にあった方法を相談することが大切です。
市販薬と医療用医薬品の違いを理解しよう
「病院に行く時間がないから」「去年の薬と同じでいいや」と、市販薬を購入している人も多いのではないでしょうか。
でも、市販薬と医療用医薬品は似ているようで違うこともあります。
市販薬の中には、病院で処方される薬と同じ成分を含んでいるものもあります。
例えば、市販薬の「アレグラFX(フェキソフェナジン)」や「クラリチンEX(ロラタジン)」は、医療用医薬品と同じ有効成分を同量含んでいます。
ただし、市販されている有効成分は限られており、医療用医薬品にしか含まれていない成分もあります。
医療用医薬品は、医師が症状に合わせて多くの種類の中から選択し、用量を調整するため、より細やかな治療が可能です。
まとめ ― 症状を正しく伝えることが最適治療の第一歩
花粉症セルフチェッカーを活用して、診療をスムーズに
花粉症は、症状の出方も重症度も人それぞれ。医師に症状を正しく伝えることで、あなたにぴったりの治療法が見つかります。
花粉症セルフチェッカーで症状を「見える化」して、診察をスムーズに進めましょう。
早めの対策で春を快適に過ごそう
花粉が飛び始める前から対策をしておくことで、症状をぐっと抑えることができます。「まだ大丈夫」と思っていても、早めの受診が快適な春への近道です。
今年は“なんとなく我慢”をやめて、自分に合った治療で花粉シーズンを乗り切りましょう。
東京大学医学部医学科卒業
東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了
秋葉原駅クリニック
生活のなかで実践できるセルフケアの開拓や、患者さんの不安を軽くできる、やさしい医療を目指している。
【資格】
•日本アレルギー学会専門医
•日本内科学会総合内科専門医
【著書】
•これ、もしかしてアレルギー?
【連載】
•ポスタルくらぶ 「欧先生の診察室」
昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル
オンライン診療なら、通院せずに花粉症の薬をもらえる
オンライン診療でできること(診察・処方・相談)
最近は、スマホやパソコンで医師に相談できるオンライン診療も見かけるようになってきました。
ビデオ通話で診察を受けられるため、忙しい人や、近くに病院がない人にはとても便利な方法です。
花粉症はミナカラオンライン診療で手軽に受診
ミナカラオンライン診療では、スマホなどを使用して受診でき、薬もご自宅へ配送されるため、病院や薬局での待ち時間が不要です。
【オンライン診療の流れ】
1 花粉症(耳鼻科)を予約する
2 医師による診察、薬剤師による服薬指導をビデオ通話で受ける
3 提携薬局から自宅に薬が届く
●お薬は配送、または、お近くの薬局での受け取りを選ぶことが可能
●診察の結果、医師の判断により希望のお薬が処方されないこともあります。
●オンライン診療についてのお問い合わせはこちら:https://minacolor.com/contact?myprescription=true
どんな症状の人に向いている?
オンライン診療は、軽症~中等症の花粉症に向いています。毎年同じ薬を使用している人にとっても有用です。
ただし、息苦しさや強い鼻づまりなどの症状がある場合は、直接の受診が必要です。また、鼻水を吸ってもらったり、洗浄などの処置をしてほしいという方も直接受診を行いましょう。
受診時に伝えるべきこと(症状記録・薬の使用状況・生活への支障)
オンライン診療では言葉での症状の共有がとても大切になります。
症状の強さや経過、服用している薬、生活への影響(眠れない・集中できないなど)を伝えましょう。
「症状を言葉で伝えるのが苦手…」という方でも、セルフチェッカーを使えば“程度”や“項目”で状態を整理でき、オンラインでも的確に症状を共有できます。
ご利用に当たっての注意事項
- 掲載している情報は、セルフメディケーション・データベースセンターから提供されたものです。
- 適正に使用したにもかかわらず副作用などの健康被害が発生した場合は(独)医薬品医療機器総合機構(TEL:0120-149-931)にご相談ください。
- より詳細な情報を望まれる場合は、購入された薬局・薬店の薬剤師におたずねください。
- 当サービスによって生じた損害について、株式会社ミナカラ及び、セルフメディケーション・データベースセンターではその賠償の責任を一切負わないものとします。
掲載情報について
掲載している各種情報は、株式会社ミナカラが調査した情報をもとにしています。出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。 掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。 当サービスによって生じた損害について、株式会社ミナカラではその賠償の責任を一切負わないものとします。情報に誤りがある場合には、お手数ですが株式会社ミナカラまでご連絡をいただけますようお願いいたします。 使用されている写真はイメージです。実際の内容と異なる場合があります。

