ミナカラ
肝斑に効く市販薬|薬の選び方のポイントも解説
更新日
2025.04.18
薬剤師監修日
2025.04.18

肝斑に効く市販薬|薬の選び方のポイントも解説

肝斑に効く市販薬を選ぶ際の選び方のポイントを解説するとともに、肝斑対策ができる市販薬を紹介します。また、肝斑をケアするには飲み薬が良いのか塗り薬が良いのかについても解説します。
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • LINEでシェアする
  • はてなブックマークでブックマークする
  • noteで書く
編集
高橋 伊津美
監修薬剤師
ミナカラ薬局薬剤師高橋 伊津美
島村 洋和
編集者
株式会社ミナカラライター島村 洋和

肝斑に効く市販薬の選び方のポイント

肝斑はしみの一種ですが、通常のしみに使用する薬を使用しても効果を期待することができません。基本的に、肝斑には肝斑専用の薬を使用する必要があります。

肝斑をケアしたいときは、肝斑の改善効果が認められた成分である「トラネキサム酸」が配合された薬を選びましょう。

肝斑以外のしみの場合は、メラニンの生成を抑制する「L-システイン」「アスコルビン酸(ビタミンC)」が配合されている薬が効きますが、肝斑の場合はそれらの有効成分だけでなく「トラネキサム酸」も配合されていなければ改善が見込めません。

しみが額や頬骨の上あたりにもやもやと広がり、左右対称に現れるような、肝斑が疑われる症状がある場合は、有効成分に「トラネキサム酸」を含むかどうかをポイントにして薬を選ぶことをおすすめします。

また、医薬品の効能・効果の欄に「肝斑」の記載があることも確認しましょう。

肝斑の薬を選ぶときの注意点

トラネキサム酸は抗炎症作用のある成分のため、風邪薬や口内炎、喉の腫れをおさえる薬にも配合されている場合があります。

しかし、風邪薬や口内炎、喉の腫れをおさえる薬にはトラネキサム酸以外にも複数の成分が配合されており、長期間使用されるような想定がされていないため、肝斑の治療には使用できません。

肝斑に効く薬を選ぶときは、成分だけで選ばずに、効能効果に「肝斑」と記載のある薬を選びましょう。

肝斑に効く市販薬|飲み薬

2025年4月現在、肝斑に効く市販薬はトランシーノEXという製品1種類のみ存在しています。

トランシーノEXは、肝斑以外のしみ・そばかすなどには効果が確認されておらず、肝斑の治療にのみ特化した市販薬です。

肝斑に効くトラネキサム酸を配合した市販薬です。

その他にも、メラニンの生成を抑制する「L-システイン」「アスコルビン酸(ビタミンC)」も配合しています。また、皮膚の健康を保つビタミンB6やパントテン酸カルシウム、ニコチン酸アミドも配合しています。

1日2回の服用で良いため、昼間に服用しなくて良いので続けやすいという特徴があります。

肝斑に効く塗り薬はある?

2025年4月現在、肝斑に効く塗り薬は販売されていません。

皮膚科などではハイドロキノンという成分を肌に塗る治療法があります。しかし、一般に販売されているハイドロキノンを配合した商品は化粧品や医薬部外品に分類され、有効成分の配合量が少なくなっています。

また、化粧品や医薬部外品は医薬品と異なり、肝斑の改善に対しての効能効果が保証されていないため、市販薬で肝斑対策をしたい場合は原則として飲み薬を使用することをおすすめします。

肝斑に効く市販薬を使用する際の注意点

理想は服用を8週間継続すること

トランシーノEXを服用する場合は、8週間継続することをメーカーがおすすめしています。

自身の判断で1か月程度で服用をやめても良いですが、臨床試験では2か月服用したほうが改善率が高いという結果があるため、メーカーは2か月の服用をおすすめしています。

8週間を超えるトランシーノEXの使用については有効性や安全性が確認されていないため、使用を中止してください。

また、トランシーノEXを使用しても症状の改善がみられない場合は、肝斑ではない別の病気であるおそれがあるので、薬の使用を中止し、皮膚科に相談してください。

なお、薬の服用中はトラネキサム酸を含む内服薬(風邪薬や口内炎、喉の腫れをおさえる薬など)を使用しないでください。

肝斑か判別できない場合は皮膚科へ

肝斑に効く市販薬であるトランシーノEXは、肝斑だけに効果を現し、しみやそばかすへの効果は確認されていません。

肝斑かどうか識別ができない、あるいはしみの色が黒ずんでいて表面が盛り上がっている場合は、一度皮膚科を受診することをおすすめします。

また、透析療法を受けている人はけいれんの症状が起こるおそれがあるので、使用しないでください。

生活上の注意点

肝斑は、皮膚を日光に当たらないように守っていれば、出産後や経口避妊薬の服用中止後に色が薄くなることが多い傾向があります。

肝斑が現れている部分は、なるべく日光に当てないようにしましょう。肝斑かどうかを自分で判断ができない場合は、皮膚科を受診してください。

かかりつけ医をオンラインで。医師によるオンライン診療で薬を処方。ミナカラ e-クリニック。
監修薬剤師
高橋 伊津美
ミナカラ薬局薬剤師
高橋 伊津美
【経歴】

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル
編集者
島村 洋和
株式会社ミナカラライター
島村 洋和
株式会社ミナカラでライターとして執筆している中で、お客様にもっと正確でわかりやすい薬の情報を届けたいという思いから、一般用医薬品の販売を行うための専門資格である登録販売者の資格を取得。現在は市販薬のスペシャリストとして正確な医療情報をお届けすることを心がけています。

この記事は参考になりましたか?

この記事を見ている方は 他の関連記事も見ています

 
ご利用に当たっての注意事項
  • 掲載している情報は、セルフメディケーション・データベースセンターから提供されたものです。
  • 適正に使用したにもかかわらず副作用などの健康被害が発生した場合は(独)医薬品医療機器総合機構(TEL:0120-149-931)にご相談ください。
  • より詳細な情報を望まれる場合は、購入された薬局・薬店の薬剤師におたずねください。
  • 当サービスによって生じた損害について、株式会社ミナカラ及び、セルフメディケーション・データベースセンターではその賠償の責任を一切負わないものとします。
掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ミナカラが調査した情報をもとにしています。出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。 掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。 当サービスによって生じた損害について、株式会社ミナカラではその賠償の責任を一切負わないものとします。情報に誤りがある場合には、お手数ですが株式会社ミナカラまでご連絡をいただけますようお願いいたします。 使用されている写真はイメージです。実際の内容と異なる場合があります。