
舌炎を早く治すにはどうする?舌炎の原因と治し方を解説


舌炎とは?
舌炎とは、舌に起こる炎症の総称です。
何らかの原因によって舌にポツポツができたり、赤く腫れたり、痛みがでることもあります。
原因は、ウイルスや細菌、アレルギーなどさまざまですが、悪化すると痛みが増して食事や会話に支障をきたすほか、口内だけの問題ではなく全身疾患の一症状としてあらわれる場合もあるため注意が必要です。
痛い舌炎を早く治すためには?
舌炎を早く治すためには、次のような対処法があります。
口の中を清潔にする
舌炎は口の中の細菌が原因で悪化します。こまめにうがいをして、口の中を清潔に保ちましょう。
ブラッシングによる傷も舌炎の原因となるため、食事の後や就寝前の歯磨きの際は、舌を傷をつけないように注意しましょう。
疲労やストレスをためない
疲労やストレスも免疫力低下の原因となるため、自分なりのリラックス法でストレスを発散させましょう。
免疫力を高めるためにも、十分な睡眠を取り、体を休めて心身を解放させる時間をつくるなど、疲労を回復させる方法を見つけましょう。
刺激のある食べ物を避ける
香辛料を多く使用した食べ物や酸味が強い食べ物は、舌炎に刺激を与えて悪化させます。
舌炎ができている間は、刺激物の摂取は避けましょう。
ビタミンの摂取
食生活が乱れて、口の中の粘膜を守るビタミンB2などのビタミン類が不足すると、粘膜が薄くなり、傷がつきやすくなります。
特にビタミンB2やビタミンB6が不足すると舌炎になりやすいと言われています。
また、貧血をともなう舌炎の場合は、ビタミンB9(葉酸)が不足している可能性があります。
貧血のある方は、葉酸とともに正常な血液をつくる働きをしているビタミンB12を十分に摂取すると、貧血予防になります。
ビタミンB群を多く含む食べ物は、次の通りです。ただし、ビタミンB群は、いずれか単体で摂取するよりも、複数のビタミンB群をできるだけ同時に、バランスよく摂取することが大切です。
また、食事で摂取しきれない場合は、ビタミン剤を使用して足りない分を補うこともできます。
| 食品例 | |
|---|---|
| ビタミンB2 | 真あじ、レバー、納豆、卵 など | 
| ビタミンB6 | ブロッコリー、びん長まぐろ、かつお など | 
| ビタミンB9(葉酸) | ほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリー、アスパラガス など | 
| ビタミンB12 | レバー、牡蠣、あさり、しじみ など | 
市販薬を試してみる
市販薬の中には、舌炎に使える外用薬もあります。
外用薬は症状を改善するだけでなく、患部を保護するため、会話や食事の際の痛みをやわらげる効果も期待できます。
サトウ口内軟膏
| 特徴 | 
|---|
| ・抗炎症成分2種類+殺菌成分配合 ・軟膏タイプ ・塗るとゼリー状に固まり、患部を保護 | 
2種類の抗炎症成分『アズレンスルホン酸ナトリウム』『グリチルレチン酸』に加え、雑菌の繁殖をおさえる殺菌成分『セチルピリジニウム塩化物水和物』を配合した、軟膏タイプの薬です。
唾液と接触することで固まる成分を使用しているため、塗ることで患部を保護することができます。
また、口内炎も併発している場合は、こちらの記事も参考にしてください。口内炎の種類ごとに使える市販薬とその選び方を解説しています。
舌炎が起こるさまざまな原因
舌炎の主な原因には、次のようなものがあります。
免疫力の低下
食生活の乱れ、不規則な生活、ストレスなどにより、体の免疫力が低下すると舌炎になることがあります。
疲れているときや風邪をひいたときには免疫力が低下するため、舌炎になりやすいといわれています。
舌への刺激
舌を誤って噛んでしまったり、虫歯によって欠けた歯、矯正器具や入れ歯などの物理的な刺激が舌炎の原因となることがあります。
熱い食べ物・飲み物による火傷にも注意が必要です。
貧血・亜鉛欠乏・ビタミン欠乏
貧血や亜鉛、ビタミンの欠乏により、舌炎が起こることがあります。
通常の食生活であればこれらの欠乏による舌炎はほぼ起こりませんが、極端に食事の偏りがある方、貧血の方、持病のある方は注意が必要です。
ヘルペスウイルスの感染
ヘルペスウイルスの感染が原因で、舌炎になることがあります。
カンジダ菌の増殖
カンジダ菌は真菌(カビ)の一種であり、口の中に常に存在しています。
口内環境の不衛生、低栄養状態、糖尿病、抗生物質の長期・大量使用などの影響により、常在菌であるカンジダ菌が増殖すると、舌炎になることがあります。
喫煙
熱い煙を吸い込むことによる刺激や、たばこに含まれる化学物質の影響により、舌炎になることがあります。
アレルギー
歯のつめものやかぶせものに対するアレルギー反応などにより、舌に炎症が起こることがあります。
治らない・痛みが強い舌炎は病院を受診しましょう
舌炎のなかでも、次にあてはまる場合は、ウイルスに感染していたり、何らかの病気が隠れている可能性もあるため、歯科口腔外科を受診して医師による治療を受けましょう。
| 病院を受診する目安 | ・舌炎が長く続いている ・舌炎や口内炎が何箇所もできている ・食事や会話が困難なほど痛みが強い ・発熱などの全身症状がある ・市販薬を試してもよくならない など | 
|---|

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル

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