ミナカラ
花粉症の薬と他の薬との飲み合わせ|注意すべき飲み合わせを解説
最終更新日
2024.07.29
薬剤師監修日
2024.07.29

花粉症の薬と他の薬との飲み合わせ|注意すべき飲み合わせを解説

花粉症に使用される薬の中で多く使用されるのが、抗ヒスタミン薬とよばれる薬です。 抗ヒスタミン薬を服用するときは、他の薬との飲み合わせに注意しましょう。効果が強くなりすぎてしまったり、副作用が強くですぎてしまったりするおそれがあります。 この記事では、抗ヒスタミン薬とロキソニン®、抗ヒスタミン薬と風邪薬など、抗ヒスタミン薬と他の薬の飲み合わせについて紹介します。
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編集
小寺 瑶
監修薬剤師
ミナカラ薬局薬剤師小寺 瑶
朝比奈 裕介
編集者
株式会社ミナカラライター朝比奈 裕介

花粉症の薬と他の薬との飲み合わせに注意

花粉症に使用される薬の中で多く使用されるのが、抗ヒスタミン薬とよばれる薬です。

抗ヒスタミン薬を服用するときは、他の薬との飲み合わせに注意しましょう。効果が強くなりすぎてしまったり、副作用が強くですぎてしまったりするおそれがあります。

病院で処方される抗ヒスタミン薬にはアレグラ®(フェキソフェナジン)やアレジオン®(エピナスチン)、クラリチン®(ロラタジン)、エバステル®(エバスチン)などさまざまな種類の薬があります。

処方薬(成分名)主な市販薬
アレグラ*1(フェキソフェナジン塩酸塩)・アレグラ*1FX
・ケアビエン® など
アレジオン*2(エピナスチン塩酸塩)・アレジオン*220 など
クラリチン*3(ロラタジン)・クラリチン*2EX など
エバステル*4(エバスチン)なし

アレグラ*1(フェキソフェナジン塩酸塩)と他の薬の飲み合わせ

フェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬には、アレグラ*1FXやケアビエン*5などの市販薬と、アレグラ*1錠などの処方薬があります。

【第2類医薬品】アレグラFX 14錠

【第2類医薬品】アレグラFXジュニア 16錠

アレグラ*1を服用中にしてはいけない飲み合わせ

ここでは、市販薬であるアレグラ*1FXやケアビエン*5、アレグラ*1FXジュニア、処方薬であるアレグラ*1錠を服用中にしていはいけない飲み合わせについて紹介します。

市販薬のアレグラ*1FXやケアビエン*5、アレグラ*1FXジュニアを服用中に併用してはいけない薬は、以下のとおりです。

・他のアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬、鼻炎用内服薬含む)

・抗ヒスタミン薬を含む内服薬等(風邪薬、鎮咳去痰薬、乗り物酔い薬、催眠鎮静薬等)

・制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)

・エリスロマイシン(抗生物質)

・アパルタミド(前立腺がん治療剤)※アレグラ*1FX、アレグラ*1FXジュニア

処方薬のアレグラ*1錠を服用中に併用してはいけない薬はありませんが、併用に注意すべき薬はあります。アレグラ*1錠を服用中に併用を注意すべき薬は、以下のとおりです。

・エリスロマイシン(抗生物質)

・制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)

・アパルタミド(前立腺がん治療剤)

アレグラ*1とロキソニン®などの痛み止めの飲み合わせについて

アレグラ*1FXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせは基本的に問題ありません。

ただし、バファリン®ルナiなど、制酸剤(水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム)が配合された痛み止めとの併用は避けてください。

水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは、アレグラ*1FXなどフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬の効果を弱くしてしまうおそれがあります。

アレグラ*1と風邪薬との飲み合わせについて

アレグラ*1FXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬との併用は避けてください。眠気などの副作用がでやすくなるおそれがあります。

なお、アレグラ*1FXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、葛根湯との飲み合わせは問題ありません。

アレグラ*1とピルとの飲み合わせについて

アレグラ*1FXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。

アレジオン*2(エピナスチン塩酸塩)と他の薬の飲み合わせ

エピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬にはアレジオン*220などの市販薬と、アレジオン*2錠などの処方薬があります。

【第2類医薬品】アレジオン20 6錠

アレジオン*2を服用中にしてはいけない飲み合わせ

ここでは、市販薬であるアレジオン*220と、処方薬であるアレジオン*2錠を服用中にしていはいけない飲み合わせについて紹介します。

市販薬のアレジオン*220を服用中に併用してはいけない薬は、以下のとおりです。

・他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬、鼻炎用内服薬含む)

・抗ヒスタミン薬を含む内服薬等(風邪薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等)

処方薬のアレジオン*2錠を服用中に併用してはいけない薬はありません。

アレジオン*2とロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせについて

アレジオン*220などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせは問題ありません。

アレジオン*2と風邪薬との飲み合わせについて

アレジオン*220などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬の併用は避けてください。副作用がでやすくなるおそれがあります。

なお、アレジオン*220などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、葛根湯との飲み合わせは問題ありません。

アレジオン*2とピルとの飲み合わせについて

アレジオン*220などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。

クラリチン*3(ロラタジン)と他の薬の飲み合わせ

ロラタジン*3が配合された抗ヒスタミン薬にはクラリチン*3EXなどの市販薬と、クラリチン*3錠などの処方薬があります。

【第2類医薬品】クラリチンEX 7錠

クラリチン*3を服用中にしてはいけない飲み合わせ

ここでは、市販薬であるクラリチン*3EXと、処方薬であるクラリチン*3錠を服用中にしてはいけない飲み合わせについて紹介します。

市販薬のクラリチン*3EXを服用中に併用してはいけない薬は、以下のとおりです。

・他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬、鼻炎用内服薬含む)

・抗ヒスタミン薬を含む内服薬等(風邪薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等)

・エリスロマイシン(抗生物質)

・シメチジン(胃酸分泌を抑える)

処方薬のクラリチン*3錠を服用中に併用してはいけない薬はありませんが、併用に注意すべき薬はあります。クラリチン*3錠を服用中に併用を注意すべき薬は、以下のとおりです。

・エリスロマイシン(抗生物質)

・シメチジン(胃酸分泌を抑える)

クラリチン*3とロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせについて

クラリチン*3EXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせは問題ありません。

クラリチン*3と風邪薬との飲み合わせについて

クラリチン*3EXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬の併用は避けてください。副作用がでやすくなるおそれがあります。

なお、クラリチン*3EXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、葛根湯との飲み合わせは問題ありません。

クラリチン*3とピルとの飲み合わせについて

クラリチン*3EXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。

エバステル*4(エバスチン)と他の薬の飲み合わせ

エバスチンが配合された抗ヒスタミン薬には処方薬であるエバステル*4錠などがあります。以前は、市販薬としてエバステル*4ALが販売されていましたが2024年7月現在は生産終了しています。

エバステル*4を服用中にしてはいけない飲み合わせ

処方薬のエバステル*4錠を服用中に併用してはいけない薬はありませんが、併用に注意すべき薬はあります。エバステル*4錠を服用中に併用を注意すべき薬は、以下のとおりです。

・エリスロマイシン(抗生物質)

・イトラコナゾール(抗真菌薬)

・リファンピシン(抗結核薬)

エバステル*4とロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせについて

エバステル*4などのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニン*6などの痛み止めの飲み合わせは問題ありません。

エバステル*4と風邪薬との飲み合わせについて

エバステル*4などのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬の併用は眠気などの副作用がでやすくなるおそれがあります。

ただし、医師に併用を指示された場合は処方どおりに服用してください。

なお、エバステル*4などのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、葛根湯との飲み合わせは問題ありません。

エバステル*4とピルとの飲み合わせについて

エバステル*4などのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。

その他の花粉症の薬の飲み合わせ

この記事で紹介している抗ヒスタミン薬以外の薬も、飲み合わせには注意が必要です。その他の抗ヒスタミン薬には、セチリジン塩酸塩が配合されたストナリニ®Zジェルや、ベポタスチンべシル酸塩が配合されたタリオン®ARなどがあります。市販薬を服用するときは、服用前に添付文書を確認してください。

また、病院で処方された薬を服用中の場合は、抗ヒスタミン薬を服用する前に、医師に相談してください。

花粉によるアレルギー症状に効く市販薬の選び方

花粉によるアレルギー症状に効く市販薬を選ぶときは、ご自身の症状にあわせて選びましょう。

花粉によるアレルギー症状に効く市販薬には、アレルギー用目薬や、アレルギー用鼻炎薬、点鼻薬(季節性アレルギー専用)があります。

以下の記事では、花粉による様々な症状に効く市販薬を種類ごとに紹介しています。

※1アレグラはアベンティサブ・エルエルシーの登録商標です。

※2アレジオンはベーリンガー インゲルハイム ファルマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンデイトゲゼルシャフトの登録商標です。

※3クラリチンはバイエル・コンシューマー・ケア・アクチェンゲゼルシャフトの登録商標です。

※4エバステルはアルミラル・エセ・アの登録商標です。

※5ケアビエンは寧薬化学工業株式会社の登録商標です。

※6ロキソニンは第一三共株式会社の登録商標です。

※7バファリンはライオン株式会社の登録商標です。

※8ストナリニは佐藤製薬株式会社の登録商標です。

※9タリオンは田辺三菱製薬株式会社の登録商標です。

かかりつけ医をオンラインで。医師によるオンライン診療で薬を処方。ミナカラ e-クリニック。
監修薬剤師
小寺 瑶
ミナカラ薬局薬剤師
小寺 瑶
【経歴】

福岡大学薬学部薬学科卒業
福岡大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了
株式会社大賀薬局
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
編集者
朝比奈 裕介
株式会社ミナカラライター
朝比奈 裕介
看護師歴10年の経験をいかして、『正確でわかりやすい』医療情報の発信をおこないます。ミナカラのライターとして、ヘルスケアがもっと身近で感動的になる世界をつくっていきます。

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