切り傷・擦り傷に使える市販薬|病院受診の目安とあわせて紹介
切り傷・擦り傷で病院を受診する目安
切り傷・擦り傷は、早めの処置が大切です。切り傷・擦り傷が次のような状態の場合は、市販の絆創膏や塗り薬での対処が難しいため、なるべく早く病院を受診してください。できるだけ早く受診することで、傷の治りが早くなったり、傷あとが残りにくくなります。
| 病院を受診する目安 |
|---|
|
・傷が大きく深い |
傷口を治す上で知っておきたいこと
傷口は消毒するよりも、傷の中に入った異物を除去するために、まず水道水などの流水で洗うことが応急処置として有効です。
傷口から出てくる透明な液体には、細胞の再生を促す成分が含まれています。透明な液体を傷口に留めることで、傷を治そうとする自然治癒力を引き出す治療法をモイストヒーリング療法といいます。
モイストヒーリング療法は、患部を湿ったまま密封し傷をケアします。密閉することで傷口が空気に触れず、受ける刺激が少なくなり、痛みがやわらぎます。消毒薬は皮膚再生に必要な要素の働きを阻害したり、傷口の細胞を殺してしまう恐れがあるため、モイストヒーリング療法では消毒薬による傷口の殺菌も最小限におさえることを推奨しています。
モイストヒーリング療法は市販の絆創膏などでもできますが、絆創膏で覆う前の傷の洗浄が十分でなかったり、赤みや腫れの強い傷など適さない場合もあります。消毒薬や軟膏による処置が必要な傷もあるため、気になる場合は傷の状態を医師・薬剤師にご相談いただいた上で最適な方法をとることが大切です。
切り傷・擦り傷に使える市販の絆創膏と塗り薬
切り傷・擦り傷に使える市販のケア用品は、主に絆創膏・塗り薬(軟膏)などがあり、日常的な傷や化膿がひどくない場合に使うことができます。
絆創膏は傷口を早く治すのに向いており、軟膏は傷口を保護するのに向いています。また、軟膏には化膿に効く薬もあります。
絆創膏や塗り薬は、まず傷口を水道水でよく洗い、水気を拭き取ってからお使いください。出血がある場合は、カーゼ等でキズを圧迫し、ある程度出血が止まった後に使用してください。
バンドエイド キズパワーパッド
止血後、傷口から出る透明な液体を吸収して患部にとどまらせることができます。傷を早く治すだけでなく、傷を保護して痛みをやわらげる働きもあります。
肌色半透明で目立ちません。
大き目サイズは手の甲などのすり傷・切り傷に使いやすいサイズです。
バンドエイドキズパワーパッド ひじ・ひざ用
止血後、傷口から出る透明な液体を吸収して患部にとどまらせることができます。傷を早く治すだけでなく、傷を保護して痛みをやわらげる働きもあります。
肌色半透明で目立ちません。
関節にフィットする構造で、ひじやひざのすり傷・切り傷に使いやすいサイズです。
FCモイストヒーリングパッド Mサイズ
ハイドロコロイド素材を採用したパッドが、滲出液(体液)を吸収し、キズを包みこみやさしく守ります。
はがれにくく防水性・高透湿な0.01mm高伸縮フィルムで、肌にやさしく曲げ伸ばししやすいのが特徴です。
ドルマイシン軟膏
抗菌作用の範囲が異なる2種類の抗生物質『コリスチン硫酸塩』と『バシトラシン』が化膿をともなう皮膚疾患に効果をあらわします。
化膿は傷口に細菌が感染することで起こるため、細菌の発育・増殖をおさえる抗生物質が含まれた化膿止めが効果を発揮します。
傷ついた皮膚が化膿しないようにする予防と既に化膿してしまった皮膚のケアにお使いいただけます。
市販の絆創膏が使えない傷と使用上の注意
この記事で紹介する絆創膏が使えない傷と使用上の注意を紹介します。使用する際は、正しい処置を行うためにも説明書を確認してから使うようにしましょう。
バンドエイド キズパワーパッドの場合
バンドエイド キズパワーパッドが適さない傷は次の通りです。
| 特徴 | |
|---|---|
| 感染と思われる傷 |
傷口の周りが赤くなっていたり、ズキズキした痛みが続いたり、膿を持っていたり、熱や腫れなどがある傷 |
| 感染を起こす可能性のあるキズ | 深い刺し傷、筋肉・骨・腱が見えるような深い傷、かさぶたがすでにできている傷、動物や人にかまれた傷、異物が入り込んだ傷、時間が経った傷、既に家庭で他の手当をした傷 |
| その他の皮膚症状 |
にきび、湿疹、虫刺され、皮膚炎などの症状、またそれらをかきむしった傷、原因のわからない傷 |
目の周囲、粘膜への使用は避けてください。2週間以上経過しても回復しない傷は、家庭で手当できる範囲より重い傷である場合や、何か傷を治りにくくする原因がある場合が考えられます。病院を受診し医師のアドバイスを受けるようにしてください。
また、2歳以下の乳幼児には使用しないでください。
FCモイストヒーリングパッドの場合
FCモイストヒーリングパッドが使えない傷は以下の通りです。
| 特徴 | |
|---|---|
| 感染と思われる傷 |
傷口の周りが赤くなっていたり、ズキズキした痛みが続いたり、膿を持っていたり、熱や腫れなどがある傷 |
| 感染を起こす可能性のあるキズ | 深い刺し傷、筋肉・骨・腱が見えるような深い傷、かさぶたがすでにできている傷、動物や人にかまれた傷、異物が入り込んだ傷 |
| その他の皮膚症状 |
にきび、湿疹、虫刺され、発赤、皮膚炎などの症状 |
目の周囲、粘膜への使用は避けてください。貼り替えながら数日間使用しても回復しない場合は、病院を受診し医師のアドバイスを受けるようにしてください。
また、2歳以下の乳幼児には使用しないでください。
塗り薬の使用上の注意
塗り薬のドルマイシン軟膏を5~6日間使用しても症状がよくならない場合は、使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。また、使用する際は、薬の説明書(添付文書)に記載された用法・用量を守って使用してください。


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