ストレスによる口唇炎の対処法|セルフケア方法
ストレスが唇に影響する?
疲労の蓄積や環境変化によって受けたストレスは、体の不調につながることがあります。
口唇炎もストレスが原因でおこりうる症状のひとつです。
口唇炎ができやすい、何度も繰り返す方は、ストレスが要因のひとつになっている可能性もあります。
ストレスが原因で起こる症状は、他の原因とは異なり、仕事や人間関係など自分でコントロールすることが困難な場合も多くあります。
薬剤師が口唇炎につながるストレスとの向き合い方や口唇炎への対処法を解説します。
口唇炎になる原因
唇をなめることによる乾燥
唇をなめることにより、唇の皮脂が減ることで乾燥することがあります。
唇の乾燥がすると無意識に唇をなめることで対処しようとして、さらに乾燥するという悪循環を引き起こします。
唇の乾燥が進行すると、バリア機能が低下して炎症につながるおそれがあります。
外的刺激
女性が使うメイク用具やリップクリームなど、日常生活で使用している物質のなかにも唇の荒れを引き起こす原因になり得るものがあります。
唇は外的刺激から影響を受けやすいデリケートな部位なので注意が必要です。
栄養不足
食生活の偏りは唇が荒れる原因となります。特に、ビタミンB2やビタミンB6は皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあり、不足するとさまざまな皮膚のトラブルがおこるおそれがあります。
ストレス
ストレスが直接口唇炎の原因となるというよりは、ストレスによるさまざまな影響から口唇炎につながる考えられています。
「唇をなめる」という行為も、元をたどると心因性である場合もあり、ストレスを取り除くことでおさまる可能性があります。
また、ストレスがもととなって体の免疫力が低下し、外的刺激に敏感に反応してしまうことで、口唇炎となるケースもあります。
ストレス環境は、自己解決だけではなく他者に助けを求めることが必要な場合もあるので、状況を見直して適切な対処が大切です。
ストレスを減らすことが大切
口唇炎は軽度であれば自然に治癒することがほとんどですが、症状が重かったり、くり返す場合は市販薬を使用したり、病院を受診する必要があります。
口唇炎の原因がストレスからくるものかどうか、明確に判断することは難しいため、心配や悩み事がある場合は心療内科を受診するのもひとつの選択肢です。
対症療法で口唇炎を解消しても、根本的な原因を改善しなければ再発をくり返し悪循環におちいってしまいます。
心身のゆとりを取り戻すために、少しずつ自分の悩みに向き合う時間をつくることが最初のステップです。
ストレスの原因と向き合い方
環境
職場や学校、家庭における人間関係など、取り巻く環境はその人の心身に影響を与える大きな要因です。
仕事や経済問題、学業の成績など、他者に相談できず自分の中で抱え込んでしまっていた悩みがもととなり、気づかない間に身動きがとれない状況になってはいないでしょうか。
人間の体は自分でも気づかなかった心の問題を体の不調として合図を出してくれます。もし合図があれば、無視せずに「無理をしていたのかな?」と立ち止まってみてください。
睡眠不足
睡眠は体を休める絶好の習慣です。疲れが蓄積しているのにも関わらず、十分な休息をとれなければ心もすり減ってしまうでしょう。
睡眠不足が慢性化すると、寝ようと思っても寝られない状態になることもあります。毎日睡眠時間を確保することが難しい場合でも、週に数回は早く寝てリラックスする日をつくるよう習慣化してみてはいかがでしょうか。
心身の不調
身体的ないし、精神的な疾患や外傷をわずらった場合、心に余裕がなくなり正常な心持ちを保つことが難しいことがあります。
事実を受容するためにともなう大きなストレスは、自分ではコントロールがつかないことも多くあります。友人や家族、必要であれば医師などに相談するだけでも気が和らぐこともあるので、他者に助けを求めることを忘れないようにしましょう。
テクノストレス
PCやスマートフォン、タブレットの普及にともなって提唱されたテクノストレス。
長時間ディスプレイを見つづけることで、目の疲労や肩こりなどの身体的な悪影響に加え、同一姿勢を取らなければいけないことへの精神的ストレスも社会問題として取り上げられました。
PCやスマートフォンを完全に切り離すことは難しいかもしれません。毎日決められた時間内は見ないようにする習慣を少しずつつけていくだけでも改善につながります。
口唇炎ケアポイント
唇をなめない・さわらない
唇をなめることで皮脂膜が減ってしまい、乾燥の原因になります。
また、荒れた唇をさわることで敏感になっている皮膚に刺激を与えることになり、症状が悪化する場合もあります。
炎症が起きている部分は、できるだけなめたりさわったりしないように意識しましょう。
ビタミンを摂取する
ビタミンB2やビタミンB6は皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあり、不足するとさまざまな皮膚のトラブルにつながるおそれがあります。
皮膚を健康な状態にするため、食生活を見直しましょう。先ほどお伝えしたビタミン群が含まれるものを、普段から意識的に食事に取り入れることで肌の健康を維持しましょう。
<皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミン群が含まれる食材>
ビタミンB2:魚介類や肉、卵、乳製品など
ビタミンB6:野菜類、穀類、赤身の魚など
リップクリームによる保湿
唇は乾燥が原因で荒れたり、痛みを生ずることがあります。特に冬場は湿度が低く乾燥しやすいため、室内を加湿するなどの配慮が望ましいです。
乾燥したらリップクリームを塗り直すということは大切ですが、塗る回数が多すぎるのもよくありません。唇は摩擦によって荒れやすくなります。そのため、1日に何度もリップクリームを塗ってしまうと唇を必要以上に摩擦してしまい、かえって荒れやすくなってしまいます。
「メイクの前」「食事の後」「お風呂上がり」など、あらかじめタイミングを決めておくとよいでしょう。
口唇炎・口角炎に効く市販薬の選び方
すでに口唇炎・口角炎の症状があらわれている場合には、医薬品に分類されるリップクリームでケアできます。
詳しい選び方は以下の記事をご覧ください。


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