子ども向け市販の風邪薬 |薬の選び方や飲むときの注意点を解説
子どもの風邪薬の選び方
風邪薬にはさまざまな成分が配合されているため、症状に応じて使い分ける必要があります。
特に子どもの場合は、使用できない成分が複数あるため注意が必要です。
また、市販薬の風邪薬の場合、15歳未満の人は「小児用」または「ジュニア」などと書かれた子ども用の薬を選ぶ必要があります。大人も子どもも飲める薬の場合は、それぞれの年齢での用量を守らなくてはなりません。
子どもの解熱鎮痛成分はアセトアミノフェンを
子どもの風邪薬として選択されることが多いのがアセトアミノフェン配合の薬です。
アセトアミノフェン配合の市販薬には、主成分がアセトアミノフェンのみの解熱鎮痛薬と、他成分も配合されている総合かぜ薬があります。
解熱鎮痛成分の中でもイブプロフェンやロキソニンなどのNSAIDsが配合されている市販薬は、子どもへの安全性が確立していないため、子ども用の市販薬にはNSAIDsが含まれていません。
風邪薬を購入する際は「小児用」という記載のあるアセトアミノフェンが配合された薬を選びましょう。
なお、アセトアミノフェンであっても子どもは大人と適切な服用量が異なるため、服用量にも注意が必要です。
子どもが使える成分と避けるべき成分
市販の風邪薬の中には、大人に使用できても子どもには使用できない成分が配合された薬があります。
子どもが使える成分と避けるべき主な成分は次の通りです。
| 成分 | 15歳未満の使用可否 |
|---|---|
| アセトアミノフェン |
◯ |
| NSAIDs(イブプロフェン・ロキソプロフェンなど) |
× |
| カフェイン(無水カフェイン) | △ |
|
コデイン類(ジヒドロコデインリン酸塩など) | △(12歳未満はNG) |
カフェインは興奮作用があり、睡眠を妨害してしまうおそれもあります。小さなお子様は一般的にカフェインへの感受性が高いため、できるだけカフェインが含まれない市販薬を選びましょう。
また、コデイン類(ジヒドロコデインリン酸塩など)は、12歳未満の方が服用すると呼吸抑制などの危険性があるため、コデイン類を含むかぜ薬や咳止めは12歳未満の小児には使用しないように、添付文書の改定や、コデイン類を含む市販薬に成分の変更や適応年齢の変更などが行われました。
12歳未満の方はコデイン類を配合した薬は必ず避けてください。
子どもが使える市販の風邪薬|熱や頭痛に
風邪の症状が熱や頭痛だけの場合に使いやすい、子どもに使える市販薬を紹介します。
| 年齢 | 1回量 | 使用回数 |
|---|---|---|
| 6~12歳 | 1~2個 | 1日1回 |
| 3~5歳 | 1個 | |
| 1~2歳 | 1/2~1個 | |
| 1歳未満 | 使用しないこと | |
1歳から12歳の発熱時に使える、坐薬タイプの一時的な解熱薬です。
解熱成分・アセトアミノフェンが直接腸から吸収されるため、胃を痛めにくく、早く作用して熱を下げます。
こどもパブロン坐薬は発熱以外の、頭痛やのどの痛みの緩和などには使用できないためご注意ください。
■効能効果
| 小児の発熱時の一時的な解熱 |
■有効成分
| アセトアミノフェン |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
| 11才〜15才未満 | 4錠 | 1日3回を限度とする |
| 7才〜11才未満 |
3錠 | |
| 3才〜7才未満 | 2錠 | |
| 3才未満 | 服用しないこと | |
3歳から15歳未満の子どもが服用でき、1錠中にアセトアミノフェンが50mg含まれています。
有効成分がアセトアミノフェンのみで、熱や頭痛に対応。オレンジ味の小粒で、子どもでも比較的服用しやすくなっています。
チュアブルタイプなので水なしで口の中で溶かして飲むことができます。
■効能効果
| ◯悪寒・発熱時の解熱 ◯歯痛・抜歯後の疼痛・頭痛・打撲痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛 |
■有効成分
| アセトアミノフェン |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 成人(15歳以上) | 2錠 | 1日3回まで |
| 7~15歳未満 | 1錠 | |
| 7歳未満の乳幼児 | 使用しないこと | |
7歳から大人まで服用でき、1錠中にアセトアミノフェンが150mg含まれています。
有効成分がアセトアミノフェンのみで、熱や頭痛、のどの痛みなどに効果を発揮します。
飲みやすい小粒の錠剤です。眠気を引き起こす成分が含まれておらず、また、ノンカフェインなので眠りを妨げることもありません。
■効能効果
| ◯悪寒・発熱時の解熱 ◯頭痛・関節痛・咽喉痛・耳痛・筋肉痛・肩こり痛・腰痛・神経痛・歯痛・抜歯後の疼痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛 |
■有効成分
| アセトアミノフェン |
子どもが使える市販薬|のどの痛みに
症状が喉の痛みだけの場合に、子どもに使える市販薬を紹介します。
| 年齢 | 用法用量 |
|---|---|
| 全年齢対象 | 1日数回適量を患部に噴射塗布してください |
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物に加え、殺菌消毒成分であるセチルピリジニウム塩化物水和物が配合されています。
のどの炎症によるのどの痛みや腫れなどに効果を発揮する喉スプレーで、患部を殺菌して炎症も抑えます。メントール味で爽やかな使い心地です。
■効能効果
| 口内炎、のどの炎症によるのどの痛み・のどのはれ・のどのあれ・のどの不快感・声がれ |
■有効成分
| アズレンスルホン酸ナトリウム水和物・セチルピリジニウム塩化物水和物 |
子どもが使える市販薬|咳やたんに
症状が咳やたん、のどの痛みだけの場合に、子どもに使える市販薬を紹介します。
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 11歳以上 | 1錠 | 6回 (2時間以上あける) |
| 8~10歳 | 1錠 | 4回 (4時間以上あける) |
| 5~7歳 | 1錠 | 3回 (4時間以上あける) |
| 5歳未満 | 使用しないこと | |
5歳から大人まで使用できるトローチタイプの咳やたんの薬です。
口腔内殺菌成分・セチルピリジニウム塩化物水和物を配合したトローチ剤で、のどの炎症によるのどのはれや痛みを和らげます。鎮咳成分・デキストロメトルファンフェノールフタリン塩が咳中枢にはたらいて、つらい咳を鎮めます。
緑茶末(添加物:矯味剤)を配合した、緑色でドーナツ状のトローチ剤です。スーッとした使い心地です。
■効能効果
| せき、たん、のどの炎症によるのどのはれ・のどの痛み・のどのあれ・のどの不快感・声がれ |
■有効成分
| デキストロメトルファンフェノールフタリン塩、グアヤコールスルホン酸カリウム、セチルピリジニウム塩化物水和物 |
子どもが使える市販の風邪薬|風邪の諸症状に
子どもが使える風邪薬のうち、熱や鼻水、咳といった複数の風邪の諸症状がある場合に使える市販薬を紹介します。
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 3才〜7才未満 | 10ml | 1日3回 ※最大6回まで |
| 1才〜3才未満 | 7.5ml | |
| 6か月〜1才未満 | 6ml | |
| 3か月〜6か月未満 | 5ml | |
| 3か月未満 | 服用しないこと | |
アセトアミノフェンが熱や痛みなどの症状を緩和し、ジフェンヒドラミン塩酸塩が鼻水や鼻づまりなどの症状を改善します。ノンカフェインで、比較的飲みやすいイチゴ味のシロップです。
ただし、2才未満の乳幼児には医師の診療を受けさせることを優先し,やむを得ない場合にのみ服用させてください。
■効能効果
| かぜの諸症状(発熱、悪寒、頭痛、鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
■有効成分
| アセトアミノフェン、ジフェンヒドラミン塩酸塩 |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 3~7歳未満 | 10mL | 1日6回まで (4時間以上あける) |
| 1~3歳未満 | 7.5mL | 1日6回まで (4時間以上あける) |
| 6か月~1歳未満 | 6mL | 1日6回まで (4時間以上あける) |
| 3~6か月未満 | 5mL | 1日6回まで (4時間以上あける) |
| 3か月未満 | 使用しないこと | |
3か月から6歳のお子さま用のシロップ(液体)タイプの風邪薬です。
5種類の有効成分が、体力を消耗させる風邪の諸症状(発熱、咳、鼻水など)を和らげます。
ノンカフェインで、比較的飲みやすいイチゴ味のシロップです。コデインを含んでいません。
ただし、2才未満の乳幼児には医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。
■効能効果
| かぜの諸症状(鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、せき、たん、頭痛、のどの痛み、関節の痛み、筋肉の痛み、発熱、悪寒)の緩和 |
■有効成分
| アセトアミノフェン、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、グアイフェネシン、ジフェンヒドラミン塩酸塩 |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 3~7歳未満 | 10mL | 1日3回 |
| 1~3歳未満 | 7.5mL | |
| 6か月~1歳未満 | 6mL | |
| 3~6か月未満 | 5mL | |
| 3か月未満 | 使用しないこと | |
*場合によっては、約4時間の間隔をおいて1日6回まで服用することができます。
3か月から6歳のお子さま用のシロップ(液体)タイプの風邪薬です。
4種類の有効成分が、発熱、咳、鼻水などの風邪の諸症状を和らげます。
ノンカフェインで、比較的飲みやすいイチゴ味のシロップです。コデインやdl-メチルエフェドリン塩酸塩を含んでいません。
ただし、2才未満の乳幼児には医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。
■効能効果
| かぜの諸症状(発熱、せき、鼻みず、のどの痛み、くしゃみ、たん、鼻づまり、悪寒(発熱によるさむけ)、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
■有効成分
| アセトアミノフェン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、グアイフェネシン、クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 成人(15歳以上) | 3錠 | 1日3回 |
| 11~15歳未満 | 2錠 | |
| 7~11歳未満 | 1錠 | |
| 7歳未満 | 使用しないこと | |
7歳から服用できるルルシリーズの風邪薬です。
抗炎症成分・トラネキサム酸と解熱鎮痛成分・アセトアミノフェンの作用で、のどの痛みや発熱に効き目を発揮します。抗ヒスタミン成分・クレマスチンフマル酸塩と副交感神経遮断成分・ベラドンナ総アルカロイドが、鼻水・鼻づまりにダブルで効果を発揮します。
また、咳止め成分・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物がつらいせきを鎮め、気管支拡張成分・dl-メチルエフェドリン塩酸塩が呼吸を楽にし、去痰成分・ブロムヘキシン塩酸塩が、せきの原因となるたんを出しやすくします。コデインを含んでいません。
お薬の味が苦手なお子さまでも服用しやすい小粒の糖衣錠です。
■効能効果
| かぜの諸症状(のどの痛み、発熱、鼻水、鼻づまり、せき、たん、悪寒、頭痛、くしゃみ、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
■有効成分
| クレマスチンフマル酸塩、ベラドンナ総アルカロイド、ブロムヘキシン塩酸塩、トラネキサム酸、アセトアミノフェン、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、無水カフェイン |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 成人(15歳以上) | 1包 | 1日3回 |
| 12~14歳 | 1/2包 | |
| 12歳未満 | 使用しないこと | |
12歳から服用できるパブロンシリーズの風邪薬です。
解熱鎮痛成分・アセトアミノフェンが、のどの痛みや発熱に効き目を発揮します。抗ヒスタミン成分・クロルフェニラミンマレイン酸塩が、鼻水・鼻づまりに効果を発揮します。
また、咳止め成分・ジヒドロコデインリン酸塩がつらいせきを鎮め、2つの去痰成分アンブロキソール塩酸塩とL-カルボシステインが、せきの原因となるたんを出しやすくします。
服用しやすい柑橘系の風味の微粒です。
■効能効果
| かぜの諸症状(のどの痛み、せき、鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、たん、頭痛、発熱、悪寒、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
■有効成分
| アンブロキソール塩酸塩、L-カルボシステイン、ジヒドロコデインリン酸塩、アセトアミノフェン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、リボフラビン(ビタミンB2) |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
| 11才〜14才 | 4錠 | 1日3回 |
| 7才〜10才 | 3錠 | |
| 5才〜6才 | 2錠 | |
| 5才未満 | 服用しないこと | |
カフェインのような興奮作用のある成分は含まれていません。
アセトアミノフェンだけでなく、咳止めのチペピジンヒベンズ酸塩、痰を出しやすくするグアイフェネシン、鼻水をおさえるクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されているため、お子様の風邪症状全般に使用できます。
■効能効果
| かぜの諸症状(発熱、せき、鼻みず、のどの痛み、くしゃみ、たん、鼻づまり、悪寒(発熱によるさむけ)、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
■有効成分
| アセトアミノフェン、チペピジンヒベンズ酸塩、グアイフェネシン、クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
| 年齢 | 1回量 | 服用回数 |
|---|---|---|
| 7才〜11才未満 | 1包 | 1日3回 |
| 3才〜7才未満 | 2/3包 | |
| 1才〜3才未満 | 1/2包 | |
| 1才未満 | 服用しないこと | |
アセトアミノフェンだけでなく、咳止めのチペピジンヒベンズ酸塩も配合。
鼻水をおさえるd-クロルフェニラミンマレイン酸塩や気管支をひろげるdl-メチルエフェドリン塩酸塩が配合されているため、お子様の風邪症状全般に使用できます。
カフェインのような興奮作用のある成分は含まれていません。
苦味が少なく、イチゴ味の比較的飲みやすい薬です。顆粒タイプなので錠剤が飲みにくいお子様でも飲みやすいです。
ただし、2才未満の乳幼児には医師の診療を受けさせることを優先し,やむを得ない場合にのみ服用させてください。
■効能効果
| かぜの諸症状(鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、せき、たん、悪寒(発熱によるさむけ)、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
■有効成分
| アセトアミノフェン、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩 |
以下の量を胸・のど・背中に塗布または塗布したあとに布で覆ってください。
| 年齢 | 1回量 | 使用回数 |
|---|---|---|
| 12歳以上 | 6~10g | 1日3回 |
| 6~11歳 | 5g | |
| 3~5歳 | 4g | |
| 6か月~2歳 | 3g | |
| 6か月未満 | 使用しないこと | |
*3gはティースプーン1杯が目安です
ヴイックス ヴェポラッブは、生後6か月から使える塗り薬タイプの風邪薬です。
胸やのど、背中に塗ることで、有効成分が体温で温められて蒸気となり、鼻や口から吸入されてつらい鼻づまりを和らげて、呼吸をスースー楽にします。
また、有効成分が血行をよくして体を温めることで、鼻づまりやくしゃみなどの風邪にともなう諸症状を緩和します。眠くなる成分は入っていません。
外用薬のため、ほかの内服風邪薬と併用できます。ただし、医師の治療を受けている方はかかりつけ医にご相談ください。
■効能効果
| 鼻づまり、くしゃみ等のかぜに伴う諸症状の緩和 |
■有効成分
| dl-カンフル、テレビン油、l-メントール、ユーカリ油、ニクズク油、杉葉油 |
風邪薬の飲み方
風邪薬を飲むにあたって注意するポイントを3つお伝えします。
飲むタイミング
風邪薬は基本的に食後に飲みましょう。空腹時に使用すると胃腸などに負担をかけることがあるためです。
もし、ご飯をしっかり食べることができない場合は、ゼリーなどの軽食後でも構いません。可能なかぎり胃に何かを入れてから飲むと良いでしょう。
ただし、飲むタイミングについては薬によって異なる場合があるので、添付文書をよく読んでから使用してください。
水またはぬるま湯で飲むこと
錠剤や細粒タイプの風邪薬を飲むときは水またはぬるま湯で飲みましょう。
ジュースなどと一緒に飲むことはやめてください。薬によっては効き目が変わってしまったり、苦味が強くなって飲みにくくなったりする場合があります。
大人の薬を使用しない
大人が使用できても子どもが使用できない成分があるため、大人が使う風邪薬を子供に使用しないでください。
また、錠剤を半分に割るなどして量を減らしても、子どもにとってリスクの高い成分が配合されていることもあるため、子どもには使用しないでください。
こんなときは病院に
2才未満の乳幼児には、基本的に医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ市販薬を服用させてください。
風邪の症状は基本的には安静にして、栄養・水分補給をしていれば自然に治るものです。しかし場合によっては、インフルエンザなど別の病気を疑い、病院を受診した方が良いケースがあります。
風邪の症状が現れた場合に病院を受診する目安は次の通りです。以下の点以外にもなにか気になることがあれば病院を受診しましょう。
なお、子どもは症状が急激に悪くなることもあります。下記に該当しなくても、市販薬を服用しても良くならない、または少しでも気になることがあれば早めに病院を受診することをおすすめします
- 咳が1週間以上続く場合
- 息苦しさ(呼吸困難)や強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合
- 3日以上風邪の症状が続いている
- 小児喘息などの基礎疾患がある
- 咳をすると胸が痛む
- 血が混じった痰がでる
- 嘔吐や激しい下痢をしている
- 食欲の低下が著しく、水分も取れない
- 体重が減ってきている
- 口があけにくいなど
判断が難しい時は小児救急電話相談へ
お子様が病院を受診するべきか判断ができない場合は、短縮ダイヤル「#8000」に電話をかけることで、小児科医師・看護師から子どもの症状に応じた適切な対処の仕方や、受診する病院などのアドバイスをうけられます。
短縮ダイヤルは全国同一の番号のため、お住まいの都道府県の窓口に自動転送されます。
都道府県によって受付時間が異なるため、以下のサイトであらかじめ確認しておくと安心です。
風邪を早く治すためのポイント
風邪が治るまでの期間は、ウイルスの種類によってさまざまですが、多くの場合、発症から3日ほどで症状のピークがあり、7~10日ほどで症状が落ち着くとされています。
ここでは、風邪を早く治すためのポイントを紹介します。
睡眠・休養をしっかりとる
風邪をひいたときは、質の良い睡眠をしっかりとることが大切です。
風邪を引くと、体は発熱するなどして体内のウイルスを排除しようとします。しかし、体温を上げることは体力を消耗するため、風邪を早く治すには睡眠や休養をしっかりとって免疫の働きを助けてあげましょう。
咳や鼻づまりなどでしっかり睡眠をとれない場合は、市販の風邪薬で風邪症状を抑えるのも一つの方法です。
十分な栄養をとる
本来の免疫力を発揮したり、消耗した体力を補うためには、十分に栄養をとることが大切です。
発熱などの風邪症状があらわれるとエネルギーやビタミンの消費が激しくなります。風邪をひいたときは、エネルギーを補給できる炭水化物や、免疫の働きをサポートするビタミンを意識した食事メニューがおすすめです。
食欲や消化機能が低下している場合は、卵入りのおかゆやうどん、野菜スープなどもよいでしょう。
食事から十分な栄養を補給できない場合は、ビタミンや滋養成分を手軽に摂取できる子ども向けの栄養ドリンクも便利です。
水分をこまめに補給する
発熱によって大量の汗をかくと体内の水分が不足しがちになるため、水分補給はこまめに行いましょう。特に小さな子どもは脱水症になりやすいため注意が必要です。
水分補給の際は一度に大量の水を飲ませるのではなく、こまめに飲ませてあげましょう。
また、発熱時には水分だけでなくミネラルも汗とともに体の外へ流れ出てしまいます。経口補水液やスポーツドリンクなど、水分・ミネラルをバランスよく配合されたものを活用するのもおすすめです。
子ども向け市販の風邪薬に関するQ&A
Q 抗生物質(内服薬)は市販されている?
抗生物質(抗生剤)や抗菌薬が配合された塗り薬は市販されていますが、飲み薬(内服薬)は市販されていないため、ドラッグストアなどで購入することはできません。
抗生物質(内服薬)を入手するには病院を受診して医師から処方してもらう必要があります。
Q 子どもの風邪に抗生物質は効く?
風邪は、鼻や喉の粘膜に起こるウイルス感染症によって引き起こされます。
そのため、細菌の増殖を抑えたり、細菌を殺したりする働きがある抗生物質は、風邪には効きません。
風邪に対する抗生物質の使用については、厚生労働省が作成した『抗微生物薬適正使用の手引き第二版』においても、以下のように記載されています。
感冒に対しては、抗菌薬投与を行わないことを推奨する
ただし、風邪でも医師が必要と判断した場合には抗生物質が処方されることはあります。
一度症状がおさまってから再度悪化したなど、二次的な細菌感染症が疑われる場合や、二次的な細菌感染を防ぐ目的がある場合、医師から抗生物質を処方されることがあります。
カロナール®は市販されている?
名前にカロナール*がつく医療用医薬品には、カロナール*錠、カロナール*細粒、カロナール*坐剤、カロナール*シロップなどがあり、医師によって処方されます。カロナール*の有効成分はアセトアミノフェンです。
アセトアミノフェンを配合した市販薬としてカロナール*Aが販売されていますが、カロナール*Aを使用できるのは15歳以上の大人のみです。
一方で、子どもが使用できる市販のアセトアミノフェン製剤もさまざまなメーカーから販売されており、錠剤やチュアブル錠、粉薬、坐剤(坐薬)など幅広い剤形から選ぶことができます。
ただし、薬によって使用できる年齢が異なるため、子どもへの熱さましや頭痛薬を購入する場合は対象年齢を確認しましょう。
※カロナールはあゆみ製薬株式会社の登録商標です。


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