花粉症で寝れない|鼻づまりで夜眠れない時の市販薬による対処法を解説
花粉症で寝れないときの対処法
花粉症で鼻がつまって寝つきが悪い、あるいは眠りが浅くなる、など眠りの質が悪くなってはいませんか?
花粉による鼻水・鼻づまり・くしゃみといった症状は、病院でも花粉症の治療薬としてよく処方される、抗ヒスタミン薬という薬が効果を発揮します。
血管収縮剤の点鼻薬で寝る前の鼻づまりを解消
夜になると鼻がつまるため、寝る前に解消したいという方は、血管収縮成分配合の点鼻薬を試してみてもよいでしょう。血管収縮成分配合の点鼻薬は、鼻づまりに対して内服薬と比べて即効性が期待できる薬です。
ただし、長期使用するとかえって鼻づまりがひどくなることがあるため、夜寝る前に使いたいときや今すぐに鼻づまりを解消したいときに短期間に限り使用してください。
その他の点鼻薬について
点鼻薬には、血管収縮成分ではなくステロイド成分が配合された点鼻薬もあります。ステロイド成分の点鼻薬は、アレルギー性鼻炎診療ガイドラインでは、第2世代の抗ヒスタミン薬と並んで花粉症治療薬として推奨されています。
また、血管収縮成分配合の点鼻薬と異なり、ステロイド成分配合の点鼻薬は、3か月などある程度の期間続けて使うことができます。
抗ヒスタミン薬、血管収縮成分配合の点鼻薬、ステロイド成分配合の点鼻薬、いずれかご自身に合う薬を選び花粉シーズンを乗り越えましょう。
抗ヒスタミン薬の選び方|花粉症で寝れないときに
抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応を起こすヒスタミンの作用をおさえます。市販薬としても数多くの種類が販売されています。
まずは第2世代の抗ヒスタミン薬を試してみましょう
抗ヒスタミン薬は、成分によって第1世代と第2世代にわけられます。
第1世代の抗ヒスタミン薬は、眠気などの副作用があらわれやすくなっています。第2世代の抗ヒスタミン薬は、第1世代の特徴であった眠気などの副作用があらわれにくくなるように作られています。
「第1世代抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を利用して、眠れるのでは?」と思う方もいるかもしれません。ですが、副作用は眠気の他にも口が乾いたり、知らず知らずのうちに集中力や判断力が低下したり、だるさを感じることもあります。
また、第1世代は主にくしゃみ・鼻水に効果があり、第2世代と比べると、鼻づまりに対しては十分な効果がありません。そのため、鼻水・鼻づまりなどがある場合に市販の飲み薬を使用する場合は、第2世代の抗ヒスタミン薬を試してみましょう。
花粉などによる鼻のアレルギー症状に使える第2世代の抗ヒスタミン薬
クラリチンEX
| 有効成分 | 特徴 | |
|---|---|---|
| ロラタジン | 使える症状 | 花粉などによる鼻水・鼻づまり・くしゃみ |
| 剤形 | 錠剤 | |
| 服用回数 | 1日1回 | |
クラリチンEXはロラタジンのみが配合されたシンプル処方の薬です。ロラタジンが花粉やハウスダストなどによる、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどのつらい鼻のアレルギー症状を改善します。比較的眠くなりにくいことが特徴です。
1日1回1錠の服用で済みます。
アレグラFX
| 有効成分 | 特徴 | |
|---|---|---|
| フェキソフェナジン塩酸塩 | 使える症状 | 花粉などによる鼻水・鼻づまり・くしゃみ |
| 剤形 | 錠剤 | |
| 服用回数 | 1日2回 | |
アレグラFXはフェキソフェナジン塩酸塩のみが配合された薬です。アレグラFXの服用回数は1日2回ですが、食前・食後を気にせず空腹時にも服用できます。
アレルビ
| 有効成分 | 特徴 | |
|---|---|---|
| フェキソフェナジン塩酸塩 | 使える症状 | 花粉などによる鼻水・鼻づまり・くしゃみ |
| 剤形 | 錠剤 | |
| 服用回数 | 1日2回 | |
アレルビはフェキソフェナジン塩酸塩のみが配合された薬です。アレルビの服用回数は1日2回ですが、食前・食後を気にせず空腹時にも服用できます。
血管収縮成分配合の点鼻薬
花粉による鼻の症状に効く薬には、抗ヒスタミン薬に加えて、点鼻薬もあります。
点鼻薬にはステロイド成分配合のものと抗アレルギー成分や血管収縮成分などが含まれたものがあります。
血管収縮成分は、腫れた鼻粘膜の血管を収縮させ、充血をとることで鼻づまりを改善します。
そのほか、血管収縮成分は、ステロイド点鼻薬に比べて即効性があるという特徴もあります。処方薬のデータとなりますが、ナファゾリン硝酸塩というナザール「スプレー」ポンプなどに含まれる血管収縮成分が配合された点鼻薬『プリビナ液0.05%』では、鼻づまりに対し、15分以内に効果が認められた、との報告があります。
そのため、鼻がつまって夜寝づらいため寝る前に使いたい方、鼻づまりを今すぐに解消したいという場合は、血管収縮成分配合の点鼻薬を試してみるのもひとつの手です。
長期使用すると薬剤性鼻炎を招くおそれも
血液収縮成分配合の点鼻薬は、鼻づまりに対してすぐに効果が現れる反面、長期使用すると薬剤性鼻炎を招き、かえって鼻づまりが悪化するおそれがあるため注意が必要です。
薬剤性鼻炎とは、薬剤を使うことによって生じる鼻づまりなどの鼻炎のことです。血管収縮成分の点鼻薬を長期にわたり使い過ぎることでも生じるとされています。
そのため、血液収縮成分の点鼻薬を使う際は、添付文書に記載の服用期間をご確認の上、一時的な使用にとどめておくことが大切です。市販薬でも効果を感じられない場合は、必ず病院を受診するようにしてください。
ナザール「スプレー」(ポンプ)
| 有効成分 | 特徴 | |
|---|---|---|
|
ナファゾリン塩酸塩 クロルフェニラミンマレイン酸塩 ベンザルコニウム塩化物 | 使える症状 | アレルギー性鼻炎、急性鼻炎又は副鼻腔炎による鼻づまり・鼻水・くしゃみ・頭重 |
| 使用回数 | 1日6回まで | |
| 受診の目安 | 3日間位使用してもよくならない場合 | |
血管収縮成分のナファゾリン塩酸塩に加えて、抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩が含まれているため、花粉などのアレルギーによる鼻づまり、鼻水を楽にします。また、殺菌消毒成分のベンザルコニウム塩化物が、細菌による鼻粘膜の炎症をおさえます。
鼻だけでなく、頭が重いと感じる症状にも使えます。
1日最大6回使えますが、使用間隔は3時間以上おいてください。
ステロイド成分配合の点鼻薬
ステロイド成分配合の点鼻薬は、血管収縮成分配合の点鼻薬に比べ即効性には劣りますが、3か月などある程度の期間にわたって使えるといったメリットもあります。
正しく使えていれば、長く続く花粉シーズンにも対応できますが、使用の際は必ず添付文書に記載の正しい使用方法を確認しておきましょう。
ナザールαAR0.1%〈季節性アレルギー専用〉
| 有効成分 | 特徴 | |
|---|---|---|
| ベクロメタゾンプロピオン酸エステル | 使える症状 | 花粉による鼻づまり・鼻水・くしゃみ |
| 使用回数 | 1日4回まで | |
| 受診の目安 | 1週間位使用してもよくならない場合 | |
花粉による季節性アレルギー専用の薬です。副作用の少ないアンテドラッグタイプのステロイド成分が鼻腔内のうっ血や炎症をおさえ、鼻の通りをよくします。
1日最大4回(左右合わせて最大8噴射)使えますが、使用間隔は3時間以上おいてください。症状が改善したら使用回数を減らしましょう。
1年のうち3か月間使えますが、1週間程様子を見ても効果が感じられない場合は、病院を受診してください。
花粉症には飲み薬と点鼻薬どっちがいい?
飲み薬と点鼻薬はどちらも鼻の症状に効く薬として病院でも広く使われており、効果の優劣について一概には言えません。
飲み薬と点鼻薬は、使用するシーンやご自身の好みに合わせて使い分ける必要があります。
点鼻薬は鼻をかんでから鼻の奥に挿入しなければいけない点や、使用時の不快感・刺激感、使用後の苦味があるという点で苦手という方もいるでしょう。その点、飲み薬は飲むだけで済むため服用しやすく、比較的場所を選ばずに使えるなどといった特徴もあります。
| 飲み薬 (内服薬) |
・鼻水・鼻づまり・くしゃみがある方に ・皮膚のかゆみなどの肌トラブルに使える薬もある ・飲むだけで済むため使いやすい |
|---|---|
| 点鼻薬 |
・鼻水・鼻づまり・くしゃみがある方に ・眠気の副作用は飲み薬と比べて少ない、もしくはない |
飲み薬と点鼻薬は併用できる?
飲み薬と点鼻薬の併用について、特に鼻づまりが気になる場合は飲み薬と合わせて一時的に血管収縮成分配合の点鼻薬を使うことができます。
血管収縮成分は、鼻づまりを一時的に改善しますが、アレルギー反応自体をおさえる効果がありません。また、長期使用による薬剤性鼻炎のリスクもあります。
一方ステロイド点鼻薬にはステロイドにアレルギー反応自体をおさえ、症状がでないようにする効果があります。そのため、ステロイド点鼻薬を正しく使えていれば、飲み薬と併用してもアレルギー反応をおさえる効果が高まることはないとの報告もあります。
| こんな時に | 使用する薬 |
|---|---|
| 鼻水・くしゃみ・鼻づまりがある | 飲み薬もしくはステロイド点鼻薬 |
| 特に鼻づまりが気になり、 一時的にでも改善させたい | 飲み薬に加えて血管収縮剤点鼻薬を一時的に使用できる |
花粉による目の症状、鼻づまりによる頭痛などに効く市販薬
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬には、抗ヒスタミン薬や点鼻薬の他に、アレルギー用目薬があります。
抗ヒスタミン薬と点鼻薬が鼻の症状(鼻水や鼻づまり、くしゃみ)に効果をあらわす一方、アレルギー用目薬は目の症状(目のかすみ・充血・異物感など)に効果をあらわします。
以下の記事では、花粉よる鼻や目の症状に効く市販薬だけでなく、鼻づまりによる頭痛などに効く市販薬も紹介しています。
今日から始めたい花粉症対策
花粉症対策として最も大切なことは、原因となる花粉をできるだけよせつけないことです。市販薬でも症状をおさえることはできますが、日常生活でも以下のことに注意して過ごしましょう。
●花粉の飛散量が多い昼間の外出はできるだけ避ける
●飛散量が多いときはマスクやメガネを使用する
●花粉が付着しやすいウールの服は避ける
●洗濯物や布団を外に干さない
●部屋の換気は花粉の飛散量が少ない早朝か深夜に短時間で
●家に入る前に衣類や髪についた花粉をはらう
●帰宅してからは洗顔、うがいで花粉を洗い流し、鼻をかむ
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