ミナカラ
マスク焼けの治し方|塗り薬と飲み薬による対処法を解説
最終更新日
2024.12.26
薬剤師監修日
2024.07.30

マスク焼けの治し方|塗り薬と飲み薬による対処法を解説

マスクで覆われている部分とそうでない部分がむらになった状態で日焼けをしてしまうとできるマスク焼け。この記事では、マスク焼けした直後、肌が赤くなっている状態に使える塗り薬や保湿剤と、時間が経ってしまってマスクじみが消えない場合に使える飲み薬を紹介します。
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編集
小寺 瑶
監修薬剤師
ミナカラ薬局薬剤師小寺 瑶
朝比奈 裕介
編集者
株式会社ミナカラライター朝比奈 裕介

マスク焼けとは?

マスク焼けとは、マスクで覆われている部分とそうでない部分がむらになった状態で日焼けをしてしまうことです。

また、「マスクで隠れるから大丈夫」と、日焼け止めを塗っていなかったりすると、紫外線を浴び続けた肌にダメージが蓄積し、シミ・そばかすの原因にもなります。

中学生・高校生に多い?

マスク焼けは、通学や授業で外にいる時間が長い小学生・中学生・高校生などの学生に多く、なかでも部活動が活発だったり、通学に時間がかかるような中学生・高校生に多く見られるようです。

学生さんの中には、「マスク焼けをしてしまって、マスクを外したくない」という方もいるでしょう。マスク焼けをしたら、まずは早めにケアすることが大切です。

マスク焼けの治し方|日焼けした直後で肌が赤くなっている場合

①冷やす

マスク焼けをした後に肌が赤くなっている場合、皮膚が軽いやけど状態にあります。

そのうち治るだろうと放置するのではなく、マスク焼けの皮膚は炎症が起こっている状態のため、まずは濡れたタオルやハンカチを当てたり、保冷剤や氷をタオルでくるみながら冷やしましょう。

炎症が強いとき|抗炎症成分配合の塗り薬で対処

マスク焼けで皮膚の赤みやヒリヒリなど炎症が強いときは、炎症をおさえる塗り薬が効果を発揮します。

炎症をおさえる塗り薬は、ステロイドの有無やお好みに合わせてお選びください。

商品名
【指定第2類医薬品】コートfMD軟膏 5g
【指定第2類医薬品】コートfMD軟膏 5g
【第2類医薬品】パンパス軟膏 15g
【第2類医薬品】パンパス軟膏 15g
形状軟膏剤軟膏剤
用法・用量1日1〜4回、適量を患部に塗布

特徴・ステロイド配合(ウィーク)
・抗炎症成分配合
・赤ちゃんにも使用できる
・メントール無配合

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パンパス軟膏

【第2類医薬品】パンパス軟膏 15g

特徴

・消炎成分を含む5種類の成分配合がヒリヒリ痛み、かさつく肌に効く

・ノンステロイド

・軟膏タイプ

パンパス軟膏は、クリームのようにやわらかく、しみにくい軟膏タイプの薬です。

5種類の成分のうち、酸化亜鉛が炎症をおさえて皮膚を保護し、フェノールやイソプロピルメチルフェノールが患部を殺菌・消毒し、化膿を防ぎます。そのほかサリチル酸が角質を軟化、ヨークレシチンが血行を良くすることで、炎症があるマスク焼けを改善します。

コートfMD軟膏

【指定第2類医薬品】コートfMD軟膏 5g

特徴

・ステロイドを含む2種類の抗炎症成分配合

・効き目がやさしいステロイドを使用

・軟膏タイプ

・香料・着色剤・防腐剤無配合

コートfMD軟膏には、抗炎症成分が2種類含まれています。

ステロイド成分プレドニゾロンの作用の強さは、5段階のランクがあるなかで、最も弱いランクに分類されます。

また、もう1つの抗炎症成分グリチルレチン酸は、プレドニゾロンとともに赤みや腫れのもとになる炎症をおさえます。

赤ちゃんのデリケートな皮膚に使うこともできるステロイド配合薬です。

②保湿する

十分に冷やしてある程度ほてりが引いたら、保湿成分が含まれた塗り薬をやさしく肌になじませます。

保湿成分配合の塗り薬は、医薬品であるため、特定の症状の治療を目的として作られています。冷やした後だけでなく、少し時間が経って炎症がおさまり、乾燥が強くなってきたときにもおすすめです。

保湿成分配合の塗り薬

保湿成分配合の塗り薬を3種類紹介します。

商品名
【第3類医薬品】白色ワセリン ソフト 60g
【第3類医薬品】白色ワセリン ソフト 60g
【第2類医薬品】ヒルマイルドローション 30g
【第2類医薬品】ヒルマイルドローション 30g
【第2類医薬品】ヒルマイルドクリーム 30g
【第2類医薬品】ヒルマイルドクリーム 30g
形状その他その他その他
用法・用量そのままを患部にうすく塗布
1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、ガーゼ等にのばして貼付
1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、またはガーゼ等にのばして貼付
特徴・白色ワセリンのみ配合
・手足のひび、あかぎれ、皮膚の保護に
・ステロイド無配合
・ヘパリン類似物質配合
・クリームタイプ
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ヒルマイルドローション

【第2類医薬品】ヒルマイルドローション 30g

特徴

・ヘパリン類似物質のみ配合

・さらっと伸びるローションタイプ

・片手で開けられるワンタッチキャップ採用

ヘパリン類似物質が配合された保湿剤です。さらっと伸びるローションタイプです。

クリームよりも比較的べたつきが少なく伸びが良いため、広範囲に使用する場合に適しています。

ヒルマイルドクリーム

【第2類医薬品】ヒルマイルドクリーム 30g

特徴

・ヘパリン類似物質のみ配合

・クリームタイプ

・無着色

・しっとりとした使用感

ローションよりもしっとりした使用感のクリームタイプです。

保湿作用のほか、抗炎症・血行促進作用でマスクによる乾燥や肌荒れに効果を発揮します。

ワンタッチキャップのため片手で開閉しやすく、持ち運びにも便利です。

白色ワセリンソフト

【第3類医薬品】白色ワセリン ソフト 60g

特徴

・白色ワセリン

・軟膏タイプ

・無香料・無着色・パラベン(防腐剤)フリー

・マスクがこすれて痛いときに

白色ワセリンソフトの成分である白色ワセリンは、患部に塗ると油分が皮脂の代わりとなって、水分の蒸発を防ぐとともに、マスクによる摩擦などの刺激から皮膚を守ります。

水分を直接与える効果はありませんが、その分皮膚への刺激が少ないため、傷ができていたり、炎症を起こしている場合にも使用できます。

柔らかく不純物が少ないワセリンで、やわらかくて伸びがよく、目元や唇にも使えます。

③熱いお湯を当てるのは避けましょう

赤みが続く間は、マスク焼けした皮膚を刺激してしまうため、熱いシャワーを当てることは避け、温めのシャワーや水で顔を洗うようにしましょう。

熱いお湯は、皮膚から水分や脂質が抜け、肌の乾燥を促進してしまいます。また、日焼け直後の赤く腫れた肌を温めることは、炎症や傷みを広げることにつながります。

マスク焼けの治し方|時間が経ってしまって消えない場合

マスク焼けの跡が消えずに残っている場合、しみになってしまっていることも考えられます。

マスク焼けによるしみは、ビタミンなどが配合された、体の内側から改善する飲み薬が有効です。

飲み薬のほかに、塗るタイプのクリームなどもありますが、医薬部外品で薬ではないため、予防には使えますが、今あるマスクじみを緩和する効果はありません。

マスク焼けによるしみに効く飲み薬

マスク焼けの跡がしみになってしまっている場合には、ビタミンCやアミノ酸の一種であるL-システインなどが配合された飲み薬を選びましょう。

L-システインビタミンCには、しみなど色素沈着のもととなる黒色メラニンをつくる酵素(チロシナーゼ)の生成と働きをおさえる効果があり、体の内側から黒色メラニンが過剰につくられることを阻止します。

また、薬を選ぶ際は、効能・効果に「日焼けによる色素沈着」が含まれている医薬品を選ぶことが大切です。

商品名
【第3類医薬品】トランシーノ ホワイトCプレミアム 90錠
【第3類医薬品】トランシーノ ホワイトCプレミアム 90錠
【第3類医薬品】シナールEX Pro顆粒 52包
【第3類医薬品】シナールEX Pro顆粒 52包
形状錠剤顆粒
用法・用量成人(15歳以上):1回3錠、1日2回
7歳以上15歳未満:1回1錠、1日2回
7歳未満:服用しないこと
成人(15歳以上):1回1〜2包、1日2回
7歳以上15歳未満:1回1包、1日2回
1歳以上7歳未満:1回1/2包、1日2回
1歳未満:服用しないこと
特徴・L-システイン240㎎、ビタミンC2,000mg(成人1日量)配合
・ビタミンB2・B6・B3・E、パントテン酸カルシウム配合
・しみ、そばかすの緩和に
・1日2回でOK
・しみ、そばかすの緩和に
・さっと溶ける顆粒タイプ
・1日2回でOK
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ホワイトシャインLC

有効成分分量(6錠中)
アスコルビン酸(ビタミンC)1000mg
L-システイン240mg
リボフラビン(ビタミンB26mg
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB612mg
コハク酸d-α-トコフェロール
(天然型ビタミンE)
50mg

ホワイトシャインLCは、4種類のビタミンを配合。さらに、しみのもととなるメラニンの過剰生成をおさえるL-システインを最大量配合(※)した錠剤タイプの薬です。

ビタミンCとL-システインが肌に沈着したメラニンを無色化し、新しいメラニンの生成を抑制します。ビタミンB2とB6が皮膚や粘膜の正常な働きを助け、ビタミンEが血行を良くします。

(※)ビタミンC主薬製剤製造販売承認基準(承認事務効率化のため厚生労働省が定めた医薬品の範囲)最大量

トランシーノホワイトCプレミアム

【第3類医薬品】トランシーノ ホワイトCプレミアム 90錠

有効成分分量(6錠中)
アスコルビン酸(ビタミンC)2000mg
L-システイン240mg
コハク酸d-α-トコフェロール
(天然型ビタミンE)
50mg
リボフラビン(ビタミンB26mg
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB612mg
ニコチン酸アミド(ビタミンB360mg
パントテン酸カルシウム24mg

L-システインがビタミンCと協力して、しみやそばかすの原因となるメラニンの生成を抑制します。さらに肌の新陳代謝を促し、メラニンの排出を促進することにより、しみ、そばかすや日やけによる色素沈着を緩和します。

また、ビタミンCが出来てしまった黒色メラニンを無色化していきます。肌をすこやかに導く5種のビタミンも配合しています。

シナールEX pro 顆粒

【第3類医薬品】シナールEX Pro顆粒 52包

有効成分分量(4包中)
アスコルビン酸(ビタミンC)2000mg
リボフラビン酪酸エステル
(ビタミンB2誘導体)
12mg
酢酸d-α-トコフェロール
(天然型ビタミンE)    
30mg
パントテン酸カルシウム30mg

シナールEX pro 顆粒には、ビタミンCに加えて肌の健やかな働きをサポートするビタミンB2、抗酸化作用をもつ天然型ビタミンE、そして皮膚の正常な働きをサポートするパントテン酸カルシウムが配合されています。

口の中でさっと溶けるゆず風味の顆粒で、1歳から服用いただけます。

日常生活で気をつけたいこと

ビタミン剤は、肌細胞に直接アプローチしますが、マスク焼けを早く治すために、日常生活でも次のことを意識して過ごしましょう。

●夜ふかしせずに十分な睡眠をとる。

●水をたくさん飲む。体の内側からも水分補給をしてあげましょう。

マスク焼けを防止するために

新たな日焼けをつくらないためにも、以下のことに気をつけてマスク焼け対策を行いましょう。

日焼け止めをこまめに塗り直す

日焼け止めは汗や摩擦で落ちてしまうため、こまめな塗り直しが必要です。

日焼け止めの効果を持続させるために、2~3時間に1回を目安に塗り直しましょう。

また、日焼け止めを塗る際は、こめかみからフェイスラインにかけての部分など、マスクで覆われない部分も意識して、塗りムラができないようしましょう。

ミノンアミノモイストブライトアップベースUV|顔用に

MINON(ミノン) アミノモイスト ブライトアップベースUV 25g 【敏感肌 乾燥肌】UV化粧下地 保湿

紫外線・乾燥から肌を守るSPF47 PA+++の化粧下地です。合成着色料は使用されていません。紫外線吸収剤を使わないノンケミカルタイプです。

スキンアクア トーンアップUVエッセンス|部活&汗をかきやすい方に

スキンアクア(SKIN AQUA) (skin aqua) トーンアップ UV エッセンス 日焼け止め 透明感アップ 心ときめくサボンの香り ラベンダー SPF50+ PA++++

UVカットしながら、色と光をコントロールし、肌をトーンアップさせる日焼け止めです。

SPF50+/PA++++でウォータープルーフのため、部活で屋外にいることが多い方や汗をかきやすい方に向いています。すーっとのびる塗り心地で、保湿成分が入っており、顔・体両方に使えるため、全身1本で済ませたいという方にもおすすめです。

サンカットプロディフェンスライトアップUVスティック|スティックタイプで手を汚さずに塗れる

SPF50+、PA+++の日焼け止めです。手を汚さずに肌に直接塗れるスティックタイプです。片手でも手軽に塗れ、液だれしないため、外出時に携帯してサッと塗り直すこともできます。

紫外線吸収剤無配合です。

紫外線を浴びないようにする

日焼け後は、肌のバリア機能が低下しているため、紫外線によるダメージを受けやすい状態になっています。

マスク焼けした部分をさらに日焼けしてしまうと、新たな炎症や色素沈着を引き起こす原因になるため、帽子や日傘などを使い、日焼け対策をしましょう。

マスク焼けの治し方に関するQ&A

Q マスク焼けによるしみは、どれくらいで治る?

A 肌のターンオーバーの周期は、年齢や肌の状態にもよりますが、30〜45日程かかると考えられているため、現在沈着しているメラニン色素が外に排出されるまで、その程度かかると考えられます。

ただし、マスク焼けをした後すぐに肌を冷やしたり保湿したりすれば、肌のダメージが最小限におさえられます。

Q マスク焼けを治すのにアロエは使える?

A アロエには、およそ200種類もの有効成分が含まれており、抗炎症作用があるため、日焼け後の肌の炎症を鎮める効果があります。加えて、200種類のなかの複数の成分が複合的に作用することで、紫外線によるダメージを修復する効果もあります。

ただし、生のアロエを使用する場合は、葉に付着した雑菌による感染症に注意しなければなりません。日焼けをした部分に塗る際は、アロエを熱湯消毒または煮沸消毒して冷ましてから使いましょう。

また、アロエを肌に塗ると、人によってはかぶれることもあります。使う前に一度、二の腕などの目立たない場所にアロエを塗り、丸1日程度様子を見て、赤み・かゆみなどかぶれの症状が出ないか確認しておくと安心です。

Q マスク焼けでかぶれたところに日焼け止めを塗ってもいい?

A かぶれてしまっていると、すでに炎症がおきている状態となるため、日焼け止めを塗ると、さらなる肌荒れにつながるおそれがあります。そのため、日焼け止めを塗る際は、かぶれている部分を避けて塗るか、SPF値がなるべく低いもの、もしくは紫外線散乱剤を使用した日焼け止めを選ぶとよいでしょう。

SPFが高い値のものは、紫外線吸収剤というものが含まれていることが多く、吸収剤が肌への負担となることもあります。外での部活動などはSPF値が高いものが適していますが、日常使いの日焼け止めや肌の弱い方は、吸収剤ではなく、紫外線を物理的反射ではね返す散乱剤のみを含んだ日焼け止めを選ぶとよいでしょう。

紫外線散乱剤が入った日焼け止めは、「紫外線吸収剤無配合」、「紫外線吸収剤フリー」もしくは「ノンケミカルサンスクリーン」といった表示が目印です。

かかりつけ医をオンラインで。医師によるオンライン診療で薬を処方。ミナカラ e-クリニック。
監修薬剤師
小寺 瑶
ミナカラ薬局薬剤師
小寺 瑶
【経歴】

福岡大学薬学部薬学科卒業
福岡大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了
株式会社大賀薬局
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
編集者
朝比奈 裕介
株式会社ミナカラライター
朝比奈 裕介
看護師歴10年の経験をいかして、『正確でわかりやすい』医療情報の発信をおこないます。ミナカラのライターとして、ヘルスケアがもっと身近で感動的になる世界をつくっていきます。

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