湿布の種類とおすすめの選び方｜温湿布と冷湿布の違いも紹介

湿布の種類と選び方

関節痛や腰痛、腱鞘炎などに効く湿布には、成分や素材、使用感などが違うさまざまな種類のものがあります。

湿布を購入する際は、ご自身の症状や好みなどに合わせて、適切なものを選びましょう。

成分の違い

市販で購入できる湿布には、消炎鎮痛成分であるNSAIDsや、NSAIDs以外の消炎鎮痛成分であるサリチル酸グリコールやサリチル酸メチルが配合されたものがあります。

NSAIDs	・ロキソプロフェンナトリウム水和物 ・ジクロフェナクナトリウム ・フェルビナク ・ケトプロフェン ・インドメタシン　など
NSAIDs以外	・サリチル酸グリコール ・サリチル酸メチル　など

湿布に含まれる成分の強さの感じかたには個人差がありますが、効果の目安としてサリチル酸グリコールとサリチル酸メチルは、NSAIDsに比べて鎮痛効果が比較的穏やかです。

■NSAIDsの作用

NSAIDsとは、非ステロイド性抗炎症薬と呼ばれるもので、痛みや炎症のもととなるプロスタグランジンの生成を抑えることにより、痛みを和らげたり、炎症を抑えたりする作用があります。

NSAIDsが配合された湿布は、商品によって15歳未満もしくは、11歳未満の子どもへの使用が禁止されているものがあります。

■サリチル酸グリコールとサリチル酸メチルの作用

サリチル酸グリコールとサリチル酸メチルには、皮膚表面の感覚を鈍らせることで、痛みを和らげる作用があります。

サリチル酸グリコールとサリチル酸メチルでは、大きな作用の違いはありませんが、サリチル酸グリコールのほうが湿布独特のにおいが少ないという特徴があります。

サリチル酸グリコールやサリチル酸メチルが配合された湿布は、子どもでも使用できます。

素材の違い

市販で購入できる湿布には、主にテープ剤とパップ剤があり、それぞれ特徴が異なります。

■テープ剤の特徴

テープ剤には、粘着力が強く剥がれにくい、目立ちにくいという特徴があります。関節部分などの動くところへの使用に向いています。

一方で、パップ剤に比べて、皮膚への刺激が強いという特徴があります。

■パップ剤の特徴

パップ剤には、皮膚への刺激が弱いという特徴があります。一方で、テープ剤に比べて、粘着力が弱く剥がれやすいという特徴があります。

使用感の違い

市販で購入できる湿布には、冷感タイプと温感タイプがあり、それぞれ特徴が異なります。ご自身の症状や好みにあわせて適切なほうを選ぶとよいでしょう。

■冷感タイプの特徴

冷感タイプの湿布は、熱をもっている患部もしくは、冷やすと気持ちがよい使い心地を好む方におすすめです。

■温感タイプの特徴

温感タイプの湿布は、血行を促進し腰の筋肉のこわばりを改善します。お風呂で温まると痛みがやわらぐという方は、温感タイプを使用するのもよいでしょう。

ただし温感タイプは、刺激が強くかぶれやすい方もいるため、同じ所には続けて貼らないでください。もしかぶれてしまった場合はご使用を控えてください。

また、温感タイプの湿布を使用中に入浴する場合は、入浴の1時間前には湿布を剥がし、新しい湿布を貼る際は入浴後30分程度経過してからにしてください。

NSAIDsが配合された湿布

NSAIDsが配合された湿布には、ロキエフェクトLXテープαやフェイタスZαジクサス、バンテリンコーワパップSなどがあります。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）などに効果をあらわします。

ロキエフェクトLXテープα

消炎鎮痛効果をもつロキソプロフェンナトリウム水和物が配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）などにお悩みの方に適しています。

1日1回で24時間持続。エコ包装でリーズナブルな価格を実現しています。

ロキエフェクトLXテープα大判

消炎鎮痛効果をもつロキソプロフェンナトリウム水和物が配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）などにお悩みの方に適しています。

腰などを広くカバーできる大判タイプ。

1日1回で24時間持続。エコ包装でリーズナブルな価格を実現しています。

ロキソニンSテープ

消炎鎮痛効果をもつロキソプロフェンナトリウム水和物が配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）にお悩みの方にお使いいただけます。

フェイタスZαジクサス

消炎鎮痛効果をもつジクロフェナクナトリウムが配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）にお悩みの方に適してます。

フェイタス5.0温感

消炎鎮痛効果をもつフェルビナクが配合された貼り薬（テープ剤）です。肩こりや腰痛、関節痛にお悩みの方にお使いいただけます。

また、温感成分であるノニル酸ワニリルアミドが配合されているため、患部を温めるとやわらぐタイプの痛みに適しています。

バンテリンコーワパップS

消炎鎮痛効果をもつインドメタシンが配合された貼り薬（パップ剤）です。肩こりや腰痛、打撲、捻挫にお悩みの方にお使いいただけます。

冷感タイプのため、熱をもっている患部もしくは、冷やすと気持ちがよい使い心地を好む方に適しています。

バンテリンコーワパップホット

消炎鎮痛効果をもつインドメタシンが配合された貼り薬（パップ剤）です。肩こりや腰痛、筋肉痛にお悩みの方にお使いいただけます。

また、添加物として温感成分であるトウガラシエキスが配合されているため、患部を温めるとやわらぐタイプの痛みに適しています。

NSAIDs以外が配合された湿布

サリチル酸グリコールやサリチル酸メチルが配合された湿布には、サロンパス30や、のびのびサロンシップフィットなどがあります。関節痛や腰痛、肩こりなどに効果をあらわします。

サロンパス30

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸グリコールが配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、肩こりにお悩みの方に適しています。

サロンパス30ホット

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸グリコールが配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、肩こりにお悩みの方にお使いいただけます。

また、温感成分であるトウガラシエキスが配合されているため、患部を温めるとやわらぐタイプの痛みに適しています。

サロンパスAe

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸メチルが配合された貼り薬（テープ剤）です。関節痛や腰痛、肩こりにお悩みの方お使いいただけます。

のびのびサロンシップフィット

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸グリコールが配合された貼り薬（パップ剤）です。打撲や捻挫、腰痛、肩こりにお悩みの方にお使いいただけます。

冷感タイプのため、熱をもっている患部もしくは、冷やすと気持ちがよい使い心地を好む方に適しています。

温感パスマンシップS

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸グリコールが配合された貼り薬（パップ剤）です。腰痛や肩こり、筋肉痛にお悩みの方にお使いいただけます。

また、温感成分であるトウガラシエキスが配合されているため、患部を温めるとやわらぐタイプの痛みに適しています。

湿布でかぶれやすい方に

湿布でかぶれやすい方は、塗り薬や、解熱鎮痛成分や筋肉をゆるめる成分が配合された飲み薬を使用するのも一つの手です。

塗り薬には、ローションタイプやクリームタイプ、スティックタイプなどのさまざまな剤形があり、好みに合わせて選べます。

ボルタレンEXローション

消炎鎮痛効果をもつジクロフェナクナトリウムが配合された塗り薬（ローション）です。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）にお悩みの方に適しています。

ローションタイプのため手を汚さずに塗れます。

バンテリンコーワクリーミィーゲルα

消炎鎮痛効果をもつインドメタシンが配合された塗り薬です。関節痛や腰痛、腱鞘炎（手・手首の痛み）にお悩みの方にお使いいただけます。

ゲルとクリームの良さを併せ持つ塗り薬で、さらっとした使い心地が特徴です。

ニューアンメルツヨコヨコA

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸グリコールが配合された塗り薬（液剤）です。関節痛や腰痛、肩こりにお悩みの方におすすめです。

ボトルタイプのため手を汚さずに塗れます。

バンテリンコーワエアロゲルEX

消炎鎮痛効果をもつインドメタシンが配合された冷却作用があるスプレー薬です。筋肉痛、打撲、捻挫にお悩みの方に適しています。

液だれしにくい縦長噴射ノズルのエアゾール剤で広範囲にご使用いただけます。

ゼノールチックE

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸メチルが配合された塗り薬です。関節痛や腰痛、肩こりにお悩みの方にお使いいただけます。

患部に直接塗れるチックタイプのため、手を汚さずに使用できます。

アンメルツヨコヨコ

消炎鎮痛効果をもつサリチル酸メチルが配合された塗り薬（液剤）です。筋肉痛や腰痛、肩のこりにお悩みの方に適しています。

ボトルタイプのため手を汚さずに塗れます。

ロキソニンS

解熱鎮痛成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物のみが配合された飲み薬です。

腰痛や関節痛、肩こり痛などの痛みに効果をあらわします。

コリホグス

クロルゾキサゾンとエテンザミド、カフェイン水和物が配合された飲み薬です。

クロルゾキサゾンが硬直した筋肉をゆるめ、エテンザミドが痛みをしずめます。肩・首筋などのコリや痛み、腰痛などに効果をあらわします。

湿布を使用するときの注意点

湿布を貼るときには、以下の点に注意しましょう。症状の悪化につながったり、かぶれなどの症状が起こりやすくなったりするおそれがあります。

・汗や水気をしっかりとふき取ってから貼る ・貼りかえるときは貼る位置をずらす ・粘膜や傷がある場所、かぶれがある場所には貼らない ・湿布を剥がしたあとすぐに次の湿布を貼らない ・かゆみや、かぶれの症状があらわれたらすぐに使用を中止する　など