肩こりに効く塗り薬9選|選び方も解説
肩こりをセルフケアしたいとき、市販の塗り薬を活用するのも一つの方法です。ローションタイプやゲルタイプ、軟膏タイプ、チックタイプなど塗り薬にもさまざまな剤形があります。また、においや成分に特徴を持った商品もあるため、自身の使いやすさや症状を考慮したうえで選んでみてください。この記事では、肩こりに効く塗り薬のおすすめの選び方と使用する際の注意点、剤形ごとの商品を紹介します。
肩こりに効く塗り薬はどう選ぶ?
肩こりに効く塗り薬を選ぶ際は、剤形・におい・成分の3点に着目してみましょう。広範囲に塗りたい、洋服を汚したくない、メントールの特徴的なにおいが苦手など、好みに合わせて選ぶことで使い勝手がよくなります。肩こりの痛みが強い場合には、成分に注目して選んでみてください。
剤形で選ぶ
肩こりに使える塗り薬の剤形として代表的なものが、ローションタイプ、ゲルタイプ、軟膏・クリームタイプ、チックタイプの4種類です。剤形によって洋服につきにくかったり、手を汚さず使えたり、患部を保護してくれたりなどの特徴があります。
ローションタイプ
ローションタイプは、伸びがよく、広い範囲に使えるうえに、乾くと目立たず服を汚しにくいのが特徴です。スポンジ状のラバーキャップから薬液がにじみ出ることで、手を汚さず塗れるため、肩こりが気になったときにサッと使えます。
ただし、薬液が皮製品やプラスチックにつくとシミになる可能性がある他、キャップをきちんと締めないと液が漏れることもあるため、使い方と保管方法に注意しましょう。
ゲルタイプ
ゲルタイプは、液体と固体の中間の性状を持つように設計されています。広範囲に塗りやすいのが特徴です。
乾いたあとは薄い膜になり、成分が患部へ浸透すると同時に、乾くとべたつきにくく、目立たなくなります。塗り広げると膜になるため、塗り込む必要はありません。夏場など汗をかきやすい季節にも適しています。
ただし、手で塗り広げるため、使用後は手洗いが必要です。出先で使用するより、お出かけ前や就寝前など自宅で使うのに適しています。
軟膏・クリームタイプ
軟膏・クリームなど基剤と呼ばれるベースとなる成分に、有効成分を混ぜてつくられたものです。
基剤の成分によって、油性と水性があります。
軟膏は白色ワセリンなどの油性基剤をベースとしており、刺激が少なく肌が弱い方にも使用できますが、クリームに比べるとベタつきが強いのが特徴です。
クリームの基剤は、油性成分に水分が含まれているため、塗り心地がなめらかで、ベタつきにくい特徴があります。
チックタイプ
チックタイプとは、リップクリームのように繰り出して使う剤形を指します。ゲルを固めたもので、液剤のようにこぼれないことから、持ち運びに便利です。
また手を汚さずに患部にぬれるため、手洗いができない外出時にも利用できます。
においで選ぶ
外出時にも塗り薬を使いたい場合、においが気にならないものを選びたい方もいるでしょう。清涼感のある特徴的なにおいの成分であるサリチル酸メチルやl−メントールが配合されている製品もあります。
しかし、無香性や微香性をうたっている製品もあるため、成分やにおいを確認してから商品を選ぶことが大切です。
成分で選ぶ
強い痛みや持続する痛みに対しては、非ステロイド性抗炎症薬が配合された製品がおすすめです。非ステロイド性抗炎症薬には、ロキソプロフェン・インドメタシン・フェルビナク・ジクロフェナクナトリウムなどがあり、商品によって配合成分はさまざまです。
非ステロイド性抗炎症薬を含む製品は、使用できる人や1日の使用回数などに制限がある場合もあるため、添付文書に目を通し、不安があれば事前に医師や薬剤師に相談してみてください。
肩こりに効く塗り薬9選
肩こりに効く塗り薬のなかには、容器の形状が工夫されていて肩や背中まで一人で塗りやすいものや、使い心地がクールなものなどがあります。症状や使用シーンに合わせて最適なものを選んでみましょう。
ローションタイプ
ローションタイプは、乾きが早く、服や手を汚さずに使える製品も多くあります。このため、自宅で使用するのはもちろんのこと、オフィスなど出先で使いたい方にもおすすめです。
フェイタスZαローション
ジクロフェナクナトリウムを配合した、第2類医薬品の塗り薬です。肩や腰、関節などのつらい痛みにアプローチします。スーッとしたさわやかな使用感ですが、微香性でにおいも気になりません。
手を汚さず簡単に肩や首筋へ塗布できる持ちやすさと塗りやすさを追求したオリジナルボトルを採用しています。
| 効能効果 |
|---|
| 腰痛、筋肉痛、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、ねんざ |
アンメルツゴールドEX
患部に浸透して痛みを鎮める、フェルビナク配合の塗り薬です。また、血行促進成分として配合したノナン酸バニリルアミドが、滞った患部の血流を改善します。l−メントールによって爽やかな使い心地です。
背中まで届くロングボトルを採用しており、自分でも広範囲に塗りやすくなっています。
| 効能効果 |
|---|
| 関節痛、筋肉痛、腰痛、腱鞘炎(手・手首・足首の痛みと腫れ)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫、肩こりに伴う肩の痛み |
ゲルタイプ
ゲルタイプの塗り薬は広範囲に塗りやすく、持ち歩きや保管が楽なことが特徴です。乾いたあとはサラッとした膜になり、べたつきにくいのが特徴です。目立ちにくいため、肩だけでなく肘や膝、手首などさまざまな場所に使いやすいでしょう。
ロキソニンEXゲル
鎮痛消炎効果を持つロキソプロフェンナトリウム水和物を配合した、ゲルタイプの塗り薬です。l−メントールを配合しており、スーッとした使用感になっています。半透明のゲルタイプなので塗ったあとは目立たず、においも控えめです。
| 効能効果 |
|---|
| 腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫 |
バンテリンコーワクリーミィーゲルα
クリーミィゲルは、ゲルとクリームの利点をあわせ持ったハイブリッド製剤で、患部に浸透し、サラッとした使用感です。鎮痛成分のインドメタシンのほか、鎮痛補助成分であるl-メントールやアルニカチンキが配合されており、急な痛みやしつこい痛みのどちらにも効果を発揮します。
軽く塗り広げたあとはサラサラの薄い膜ができるため、洋服を着てもべたつきにくい製剤です。
| 効能効果 |
|---|
| 肩こりに伴う肩の痛み、筋肉痛、腰痛、関節痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫 |
ボルタレンEXゲル
ジクロフェナクナトリウムを配合した鎮痛消炎ゲル剤です。l‐メントール配合でさわやかな清涼感があり、伸びがよくべたつきにくい製剤です。肩まわりや肘、膝、手首などのよく動かす部位にも手軽に使用できます。
| 効能効果 |
|---|
| 腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫 |
軟膏・クリームタイプ
軟膏は白色ワセリンなどの油性基剤をベースとしており、刺激が少なく肌が弱い方にも使用できます。
クリームの基剤は、油性成分に水分が含まれているため、塗り心地がなめらかで、ベタつきにくい特徴があります。
近江兄弟社メンタームQ軟膏
筋肉痛や神経痛などに使える塗り薬です。消炎鎮痛成分サリチル酸メチルを配合しており、痛みにアプローチして肩こりなどをしずめます。べたつきが少なく伸びのよい白色軟膏を使用しているのも特徴です。
| 効能効果 |
|---|
| ロイマチス性疼痛、神経痛、関節炎、打撲筋肉痛、くじき、ねんざ、肩のこり、腰痛、歯痛、胸痛、鎮痒、扁桃腺炎、乳腺炎、頭痛、筋肉痛 |
ズッキノンa
緊張性頭痛は上半身の筋肉が緊張して起こることが多いため、主な原因となる肩・首すじのこりをやわらげることが重要です。ズッキノンaを塗る際には、手に薬剤を取り出して、首の付け根や首全体、肩、背中に塗りこむことで、筋肉の緊張がほぐれます。
| 効能効果 |
|---|
| ロイマチス、神経痛、関節痛、打撲、ねんざ、肩のこり、腰痛、歯痛、頭痛、筋肉痛 |
チックタイプ
チックタイプの塗り薬は、リップクリームのように繰り出して使えるスティック状のハードゲルです。オフィスなどに持ち運んで使いたい方や、手を汚さず気軽に使える商品を探している方は、チックタイプを検討しましょう。
フェイタスチックEX
抗炎症・鎮痛効果が認められているフェルビナクを主成分とした経皮鎮痛消炎剤で、肩・腰・関節・筋肉の痛みにアプローチします。l−メントール6.0%を配合しており、さわやかな使用感です。手を汚さず患部に太く塗れて、すぐにサラサラになります。
| 効能効果 |
|---|
| 関節痛、筋肉痛、腰痛、腱鞘炎(手・手首・足首の痛みとはれ)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、ねんざ、肩こりに伴う肩の痛み |
ゼノールチックE
サリチル酸メチルが患部に浸透して肩こり、筋肉痛、筋肉疲労に効果を示します。底部のダイヤルを回すと薬剤が出てくるため、4〜5mm出した状態で患部に塗りましょう。塗ったあともべたつきにくく、手を汚さずに使えます。
| 効能効果 |
|---|
| 肩こり、筋肉疲労、筋肉痛、腰痛、関節痛、打撲、捻挫(ねんざ)、しもやけ |
肩こりに塗り薬を使うときに注意したい点
肩こりに効く塗り薬のなかには、非ステロイド性消炎鎮痛成分(NSAIDs)を含むものもあり、小児や妊婦の方などは使用を控えなければならない可能性があります。また、肩こりを早く楽にしたいからといって間違った使い方をすると、副作用を招きかねないため注意が必要です。
添付文書をよく読んで自分が使用できるかどうか確認する
塗り薬を使用する際には、添付文書をよく読み、自分が使用しても問題ないかを確認しておく必要があります。
なかでも非ステロイド性抗炎症薬(ロキソプロフェン、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム)を配合した薬の場合、商品によっては、妊娠中の方や15歳未満の方が使用できないものがあるため、注意してください。また、傷や湿疹のある箇所の使用も推奨されていないことがあります。
なかには、痛み止めを飲み薬で処方されている方もいるでしょう。この場合、副作用を避けるためにも、同成分を含んだ塗り薬を自己判断で使用する前に、医師や薬剤師へ相談することをおすすめします。
指定された回数以上塗らない
塗り薬のなかでも、非ステロイド性抗炎症薬は、適切な使用量を守らなければなりません。薬によって、認められている塗布回数が異なりますので、使用する前に確認しましょう。
また塗布回数だけでなく、使用期間も決められている薬もあるため、指定された回数と同様に注意が必要です。
ラップなどでおおわない
塗り薬は、商品ごとに指定された正しい使い方をすることで効果が出るように作られています。より効果を強めようとして、「塗った上からラップなどでおおう」などの使い方をするのは厳禁です。
通気性の悪いラップフィルムなどで患部をおおって塗り薬を使用した場合、成分の吸収がよくなりすぎたり、皮膚がかぶれたりして副作用が起こる可能性があります。まずは添付文書をきちんと読み、正しい使い方をしましょう。
異常が見られる場合には医師や薬剤師に相談する
塗り薬の使用後にひりひりする、赤くなるなどの異変が見られた場合、皮膚のかぶれなどの可能性があります。薬を塗って違和感が認められたら、使用を中断し、すみやかに医師へ相談しましょう。
また、症状の改善が見られないまま長期間使い続けることも避ける必要があります。肩こりが、思いがけず重大な病気の初期症状としてあらわれているケースもあるためです。
薬によって使用期間が定められているため、効果が認められない場合は、医師や薬剤師へ相談してみてください。相談の際には、使用した塗り薬そのものか添付文書などを持参すると、判断材料になるでしょう。
肌が荒れやすく塗り薬が使いにくいという場合、肩こりに効く飲み薬を服用するのも一つの方法です。
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