養命酒に危険性はある?正しく飲むための注意点を解説
養命酒は、漢方医学に基づき配合された生薬によって滋養強壮に効果をあらわす、医薬品の薬用酒です。アルコールを含むお酒でありながら医薬品に分類されており、継続して飲むことで効果を発揮します。
馴染みのない方だと飲み続けることに不安を感じるかもしれませんが、養命酒は用法・用量を守り、正しく服用することが大切です。
この記事では、養命酒を飲む際の注意点と正しく服用することで得られる効果を解説します。
養命酒に危険性はある?飲む際の注意点
養命酒は、アルコール度数14%の医薬品です。14種類の生薬を使った薬酒で、基礎体力や体の抵抗力を上げるために役立つとされています。滋養強壮剤として、胃腸虚弱や食欲不振、肉体疲労や冷え症、血色不良などに効果的です。
養命酒の服用にあたってはいくつかの注意点があります。思わぬ事故を避けるためにも、正しく服用するようにしましょう。
用法用量を守って服用する
養命酒はアルコールを含むものの、分類としては第二類医薬品です。一般的なお酒と同じように飲むものではありません。必ず用法・用量を守って服用しましょう。
養命酒は1日3回、1回20mLを服用します。多く飲んでも効果が高まるわけではないため、嗜好飲料とは違うということを念頭に置いたうえで、適切に服用してください。
飲むタイミングとしては、食前または就寝前が推奨されています。なお、養命酒は穏やかな作用が特徴の滋養強壮剤です。即効性があるわけではなく、じっくりと働きかけます。
他の薬との併用に注意する
養命酒は医薬品にあたるため、他のお薬との飲み合わせに注意が必要な場合があります。常用薬などがある場合は、養命酒を飲んで30分以上経過してから服用するようにしてください。
また、睡眠薬や安定剤、抗生物質、糖尿病治療薬、心臓病治療薬、抗血液凝固剤のなかにはアルコールとの併用に注意が必要なものがあります。養命酒と一緒に飲むことで効果の出方に影響を及ぼす可能性もあるため、ほかに服用している医薬品がある方は事前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
運転前には服用しない
養命酒は、アルコール濃度が比較的高い医薬品です。運転前に服用すると飲酒運転になる恐れがあるため、服用するタイミングには十分に注意してください。
高血圧の場合は医師に相談する
高血圧の治療を行っている方は、主治医に養命酒を服用しても問題ないか確認することをおすすめします。アルコールは血圧を上げる可能性があるためです。アルコールの単回摂取は血圧を下げることがあるとも言われていますが、長期にわたる摂取は血圧を上昇させます。
高血圧を管理するためには、エタノール換算で男性なら1日あたり20~30mL、女性なら10~20mLが適量です。20~30mLのエタノールは、日本酒だと約1合、ビール中瓶だと約1本に相当します。
養命酒は、用法用量を守れば上記のエタノール量を超えることはないものの、血圧への影響を考慮して、念のため医師に相談してから服用しましょう。
養命酒を飲んではいけない人はいる?
養命酒は医薬品であると同時に、アルコールが14%含まれています。アルコール濃度が比較的高いことから、妊娠中・授乳中の方やアルコールに弱い方、術後・産後で出血がある方などは服用を控えるようにしましょう。
妊娠中・授乳中の人
妊娠中や授乳中は、アルコールの摂取を避けなければなりません。妊娠中にアルコールを摂取すると、胎盤を通じて赤ちゃんにもアルコールが循環し、低体重で生まれてきたり脳に障害を抱えたりする可能性があります。
また、授乳中の飲酒も避けましょう。母乳を通して赤ちゃんにアルコールが移行してしまうためです。
妊娠中・授乳中の服用について、養命酒の公式サイトには、医師や薬剤師、または登録販売者に相談するよう記載されています。しかし、一般的に妊娠中や授乳中のアルコール摂取は推奨されていないため、服用を控えるようにしてください。
アルコールに弱い人
養命酒は嗜好品の酒類とは違って、医薬品として販売されています。ただし、アルコール濃度が14%含まれているため、お酒に弱い方は服用を控えたほうが良いでしょう。人によっては、養命酒を服用することで吐き気や頭痛などの症状が見られる場合があります。
アルコールに敏感な方や、病気の治療を行う関係で飲酒について医師から制限を受けている場合は、医師または薬剤師にあらかじめ相談しましょう。
手術後や産後で出血している人
手術後や産後で出血しているときは、養命酒を控えるようにしてください。
手術後や産後は、出血により貧血・脱水が見られることがあります。こうした状態でアルコールを摂取すると、普段よりお酒がまわりやすいと感じるかもしれません。また、アルコールの摂取によって血流が促進され、出血が止まりにくくなる恐れもあるため、術後や産後すぐの飲酒は避ける必要があります。
副作用が出現した人
養命酒は医薬品に分類されるため、デメリットとして副作用が出る可能性もあります。服用したすべての方に副作用が起きるわけではありませんが、次のような症状が見られたときは副作用が疑われるでしょう。
| ・発疹 ・発赤 ・かゆみ ・胃部不快感 |
これらの症状が出た場合は服用を中止したうえで、養命酒の添付文書を持参し、医師や薬剤師、登録販売者に副作用の症状が出た旨を相談してみてください。
未成年の人
未成年の方は養命酒を服用できません。養命酒には日本酒やワインと同程度のアルコールが含まれているためです。養命酒を服用するのは20歳以上になってからにしましょう。
なお、未成年の飲酒は未成年者飲酒禁止法で禁止されています。また、心身の成長段階にある年齢で飲酒をすると、脳機能や肝機能に影響を及ぼしかねません。法律を遵守するためだけでなく、自身の健康を大切にするためにも、未成年の方は服用を控えることが大切です。
養命酒を正しく飲むとどんな効果が得られる?
養命酒は漢方医学の考え方に基づいて作られた医薬品です。継続的に服用することで、次のような場合の滋養強壮効果が期待できます。
| ・胃腸虚弱 ・食欲不振 ・肉体疲労 ・冷え症 ・血色不良 ・虚弱体質 ・病中病後 |
なお、養命酒は特定の疾患を治療するための医薬品ではありません。体が本来備えている機能に働きかけて、症状を改善していくものです。
即効性はなく、変化を感じられるようになるまでには約2か月かかります。効果の出方には個人差があるため、人によってはもう少し時間がかかる場合もあるでしょう。
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