ミナカラ
セナキュアの効果とは?特徴や使い方、効果が出ないとき考えられることを解説
最終更新日
2024.05.21
薬剤師監修日
2024.05.20

セナキュアの効果とは?特徴や使い方、効果が出ないとき考えられることを解説

セナキュアの効能・効果は、背中ニキビの改善です。患部に1日2回スプレーすることで、気になるブツブツの改善が目指せるでしょう。この記事では、セナキュアの効果や使用上の注意点を解説します。
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編集
岡本妃香里
監修薬剤師
薬剤師岡本妃香里

ニキビは、顔だけでなく背中にもできることがあります。

顔のニキビの主な原因はアクネ菌ですが、背中のブツブツは黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌、マラセチア菌など複数の菌が関わっているケースも少なくありません。厳密には別物ですが、毛嚢炎と呼ばれる皮膚の病気を背中ニキビと呼ぶ場合もあります。原因菌が異なることから、ニキビ治療薬で背中にできたブツブツの改善を目指すのは難しいでしょう。これに対し、ブツブツが目立つ背中ニキビに使える市販薬として小林製薬から発売されているのが「セナキュア」です。

この記事では、セナキュアの効果や特徴、使用上の注意などを解説します。

セナキュアの効果

セナキュアは、繰り返す背中やデコルテのニキビに効能・効果を持つ第二類医薬品です。手が届きにくい背中にも手軽に使用できるスプレータイプになっています。

【第2類医薬品】セナキュア 100mL

患部の角質をやわらかくしながら毛穴の詰まりを除去し、気になるブツブツの原因菌を殺菌するスプレータイプの治療薬です。気になる赤み・炎症も抑えて、なめらかな素肌へと導いてくれます。

効能効果
にきび

効果

セナキュアには、背中ニキビの原因菌に対する殺菌作用や患部の赤みを改善する作用、肌のターンオーバーを正常に近付ける作用があります。これらの作用により、背中にできたブツブツを改善し、皮膚をなめらかな状態に導いてくれるでしょう。

殺菌作用

セナキュアの殺菌作用は、配合成分であるサリチル酸とエタノールによるものです。サリチル酸は、殺菌作用の他にも角質をやわらかくする働きがあり、毛穴の詰まりを取り除きやすくします。できたばかりの背中ニキビは黄白色をしており、角質や皮脂が詰まった状態です。サリチル酸は、こうした毛穴詰まりを改善するのに役立ちます。

エタノールは、幅広い菌に対する殺菌作用を持つ成分です。背中ニキビの原因菌であるマラセチア菌・アクネ菌・黄色ブドウ球菌などにも作用します。

赤み改善作用

セナキュアに配合されているアラントインには、大きく二つの働きがあります。その一つが、炎症を抑えて赤みを改善する働きです。

背中ニキビは症状が悪化すると赤みが目立つようになり、ときには痛みや膿が生じることもあります。適切なケアができなかった場合、ニキビ跡が色素沈着して痕になってしまうケースも珍しくありません。

アラントインは患部の赤みや炎症をしずめて、痕が残りやすい背中ニキビの悪化を防ぎます。

組織修復作用

アラントインのもう一つの働きが、組織修復作用です。背中ニキビの痕をできるだけ残さず、肌をなめらかな状態に戻すためには、炎症を防ぐとともに皮膚のターンオーバーを整える必要があります。

アラントインは、表皮細胞の増殖を促進する作用を持った成分です。皮膚のターンオーバーを正常な状態に近付け、ブツブツとした肌荒れの目立たない素肌へ導いていきます。

特徴

セナキュアは、肌に優しい低刺激処方で作られており、炎症が起きている患部にもしみにくいのが特徴です。また、スプレーボトルを採用しているため、外用薬を手で塗り広げにくい背中にも手軽に使えます。

肌をいたわる低刺激

セナキュアは、弱酸性成分で作られた背中ニキビの薬です。健康な肌は、皮脂膜という天然のクリームの膜で表面を覆われたうえで、弱酸性に保たれています。弱酸性に保たれた肌では、皮膚が化膿する原因である黄色ブドウ球菌の増殖も抑えることが可能です。

つまり、背中ニキビを繰り返しやすい肌は、バリア機能が低下して敏感になっていると考えられるでしょう。肌と同じ弱酸性のセナキュアは、刺激が少ないうえに、化膿菌の増殖しにくい環境を維持するのに役立ちます。肌にもなじみやすい使用感です。

使いやすいスプレー

セナキュアのスプレーは、上下を逆向きにしても使える構造になっており、どんな方向でも噴射できます。背中は手が届きにくく、さらに目視で患部を確認するのも難しい場所です。

セナキュアのスプレーは一吹きで広範囲に噴射できるため、薬液を手で塗り広げる必要がありません。逆さの状態でも使えるため、手の届かない背中の上部にも手軽に使用できます。手が汚れないこともスプレータイプの利点です。

使い方

1日2回、朝晩に適量を患部へ塗布しましょう。使用前に患部を清潔にして、水分をきちんとふき取っておきます。広範囲に噴射しやすいスプレータイプのため、場合によっては患部以外の場所まで薬液が飛ぶかもしれません。このとき、目に入らないように注意します。

セナキュアは、デコルテにできたできものにも使用が可能です。ただし、顔と近い位置に使うときには、直接スプレーするのではなく薬液を手やコットンなどに出してから塗るほうがよいでしょう。

また、セナキュアは医薬品となるため、思わぬ副作用を避けるためにも定められた使用方法を守ることが大切です。背中などの広範囲に使う前に、まずは腕の内側のような目立たない場所に少量を塗布し、時間を置いて様子を見てみてください。赤みやかゆみなど肌に異変があった場合には、使用を控えましょう。

セナキュアを使っても効果がない場合に考えられる理由は?

セナキュアを使っても背中ニキビが改善しない場合、普段のケア方法が間違っているか、背中ニキビではない疾患が原因となっている可能性があります。正しいボディケアを行うとともに、生活習慣も整えていけるよう心がけましょう。

普段からの適切なケアができていない

普段から背中ニキビができやすい生活をしていると、セナキュアを使っても十分な効果を得られにくくなります。背中ニキビを改善するには、入浴時の洗い方やボディケアだけでなく、睡眠・食事の習慣も重要なポイントです。

具体的には、以下のようなポイントを意識してみてください。

・髪を洗ってから体を洗い、シャンプーやリンスの成分を背中に残さない
・背中をごしごしと強く洗わず、入浴後もできるだけ優しく拭く
・肌のバリア性を保つため、背中も保湿する習慣をつける
・ビタミン豊富な栄養バランスのよい食事をする
・十分な睡眠をとる
・化学繊維は避け、通気性がよく汗を吸収しやすい天然繊維の服を選ぶ
・清潔な衣類を身につける

また、ストレスの蓄積も皮膚の免疫力を下げ、背中ニキビを生じやすくします。疲れを感じたらきちんと休養の時間を作るなど、ストレスを溜め込みすぎない生活を心がけましょう。

背中ニキビではない可能性がある

背中ニキビと似た別の皮膚疾患が原因となっている場合、セナキュアでの治療は難しいといえます。背中ニキビと間違えやすい疾患には、毛包炎・毛嚢炎や皮膚腫瘍(おでき)、虫刺されなどが挙げられるでしょう。

疾患名​​​​​特徴治し方
毛包炎
(毛嚢炎)
・毛穴に細菌や真菌が入り込み増殖して起こる
・ニキビより小さなブツブツが広範囲にできる
・抗生物質の入った軟膏やクリームを塗る
・炎症がひどかったり広範囲にできていたりする場合には、抗生物質を内服することもある
せつ・よう
(おでき)
・皮膚に膿が溜まったもの
・ニキビより大きく痛みを伴うこともある
・抗生物質の入った軟膏やクリームを塗る
・抗生物質を内服する場合もある
・悪化した場合、切開して膿を出す処置が必要
虫刺され・蚊やダニなどの害虫に刺された場所が腫れたもの
・かゆみや痛みを伴いやすい
・体質によって腫れの大きさは異なる
・かゆみ止めの軟膏やクリーム、ローションなどを塗る
・抗ヒスタミン薬やステロイド剤を内服することもある

また、糖尿病やクッシング症候群など、ホルモンバランス・代謝機能の乱れが原因でニキビができるケースもあります。セナキュアを使っても背中ニキビがなかなか治らないという場合、こうした病気が潜んでいる可能性もあるため、一度かかりつけ医の診断を受けることも検討してみてください。

セナキュアの効果に関するよくある疑問

セナキュアの使用期間の目安は、2週間です。背中だけでなくデコルテなど体のさまざまな場所に使えますが、配合成分であるエタノールが刺激となる方もいます。患部の状態によっては使用できないため、あらかじめ確認が必要です。

どれくらい使えば効果が見られる?

1日2回、朝晩の使用を2週間ほど続けてみましょう。2週間経っても背中ニキビの症状が改善しない場合、異なる皮膚疾患や内臓疾患が原因に潜んでいるかもしれません。セナキュアの使用は中止して、医師や薬剤師、または登録販売者に相談することをおすすめします。

相談の際には、セナキュアの製品パッケージを持参すると診察がスムーズです。

背中以外にも使える?

セナキュアは、背中以外にも顔や胸周りなど全身のさまざまな部位に使用できます。ただし、目や目の周りには使用しないでください。前述したとおり、顔に使いたいときには手やコットンに薬液を出して塗布するようにします。

また、傷のある箇所に使用すると、成分がしみて痛みが生じるかもしれません。深い切り傷やただれ、やけどのある場所への使用は避けてください。

妊娠、授乳中にも使える?

セナキュアは、妊娠中や授乳中でも使用できる薬です。ただし、妊娠中は肌がゆらぎやすく敏感になっています。念のため、使用前にはかかりつけの医師に相談しましょう。なお、薬に対するアレルギーがある方は、妊娠中・授乳中に関係なく医師や薬剤師へご相談ください。

使用上の注意はある?

目元や傷、やけどなどのある場所には、セナキュアの使用を控えるようにしましょう。成分にエタノールが入っているため、アルコールにアレルギーがある場合にも使えません。また、子どもが使う場合には、保護者の方の目の届くところで使用することが大切です。

薬液を塗布した部位に発疹やかゆみ、赤みが出たときは副作用が疑われるため、ただちに使用を中止します。包装容器を持参して医師か薬剤師、あるいは登録販売者に相談してください。

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ミナカラは、患者さまやご家族に寄り添ってお薬を提供するオンライン薬局です。症状やお悩みに合わせて数多くの医薬品を取り扱っていますので、ぜひご利用ください。サイト上部の検索窓より簡単にお探しいただけます。

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監修薬剤師
岡本妃香里
薬剤師
岡本妃香里
2014年に薬剤師の資格を取得後、大手ドラッグストアにて勤務。調剤とOTC販売の両方を経験したのち、2018年からライター業に転身。医療や健康に関する正しい知識を届ける医療ライターとして活動を続けている。

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